―庭園―[少しばかり重めの息を吐きだし、少年は手元の本に目を落とした。重厚な装丁のそれを丁寧な手つきで撫で、挟んだ栞を目印に開く。その際、栞がはらりと芝生の上に落ちた。それを拾い上げ、服のポケットにしまいこんだ。]……母さん。[随分前に別れたきりの、母の名を静かに呼んでみる。返事がないと知っていても、それでもそうしたかった。少年が母の治療費のために、オールウィンの屋敷で働き始めて三年経つ。母は、元気だろうか。どれだけ書いても一度も返事のこない手紙を出すことと、母が最後にくれたこの本が、少年の居場所だった。]そろそろ時間か。[パタパタと服についた草を落とし、本を抱えながら少年は仕事に取り掛かるため屋敷へと戻った。]
(6) 2013/12/07(Sat) 00時半頃
sol・la
ななころび
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