―――あ"ぁッ…?
[重なった自分と相手の言葉>>1:343に、上げたのはこれでも疑問の声。
どう言う事だ。こいつの側がおこした事件じゃないのか。
第三勢力?誰が、何の為に?そもそも、容疑者候補の土御門はこんな事できん。]
…チッ、 詳しい話は後でする。
[そう言いながら下げていた人間の荷物をぼとりと乱暴に地面に下ろすと、自分も地面に滑り落ちる。
滑り降りたのではない。殆ど滑り、落ちた。
水は相性が悪い。消耗が激しい。
争いの最中乱れる事の無かった呼吸も今は浅く、荒く。
着て居たコートを雨合羽代わりに頭にかぶれば、恐らくこれで、大分マシになる事だろう。
隣の彼女がズルいと言えば同じように中に入れて、
ああくそ、 銃が重い、な。
両脇のホルスターから黒銃を二丁ぶら下げて、腰にはいくつかの予備の弾。被ったコートも雨を吸い、それなりの重量になっている。
だが一先ずは屋根のある場所に潜り込もうと、道案内は多分、彼女に任せた。
戦意など、とうの昔に消えている。]
(5) 2015/09/14(Mon) 00時頃