―教室―……うん。[すまない、ごめん。 ぴんと張る髭も、ゆらり持上げられた尻尾も。 言葉より雄弁に、時には示していた。 きっと同じ気持ちもあるんだと、理解に努めようとする彼に、相槌を返し。>>1:267 ――泣かないで。 けれど、涙腺から溢れた感情の結露は引っ込められなかった。 空を掻く手にまんまるに開いた眼の、その縁から溢れた雫は白の毛をしとりと濡らした。>>1:268]
(5) 2015/01/25(Sun) 11時頃