ー控え室ー
[アイリスお嬢様と時間を共にしてからしばらくのこと、ロイエは控え室へと向かうことにした。]
(コンッコン) ……入ります。
[扉を開くと中は薄暗く、待機している使用人は1人もいない。
些細なことではあるが、これから着替えをしようとするロイエにとって誰もいないのは都合が良いことであった。
なにしろ大事な給仕服を濡らしてしまっている。
水を零してしまったなど、どうとも理由は言えるものの変な誤解をされたりあるいは茶化されたりすることを思えば余計な詮索などないにこしたことはない。]
……思ったよりも、染みてる………
[改めて大鏡の前で確認をしてみれば、スカートは前部分、パニエにもおよび、ショーツに至ってはぐっしょりである。]
………。
[はしたないことこの上なく、着替えるためにすぐに給仕服を脱いで下着姿になっていく。
幸い替えの給仕服は自分の戸棚に備えてある。
それを椅子に置き、ゆっくり取り掛かろう。**]
(4) 2022/07/03(Sun) 00時頃