― 人狼殿 ―
[演説の後、ホールに居た怪人達が各々破壊活動に従事するべくアジトを出た後で再び静寂がその場に戻ってくる。
王座然とした椅子に悠々と腰をかけ、同胞の破壊活動の様子を目に口端を吊り上げる]
まずは上々、と言った所か。
しかし、気にかかるのは……。
我らが一度封じられる事となった元凶。
ウルフキラーと呼ばれるそれを手にした裏切り者の事だが。
しかし、既に悠久の時を経た今。
裏切り者どもも残ってはいまい。
[過去に同じように地上侵略を試みた時の事に思いを馳せる、裏切り者を処刑するための強化スーツ、それを奪って逃げた5人の裏切り者の姿が脳裏によぎるだけで左目が疼く]
フン。
我が手で八つ裂きにしてやりたかったが、仕方あるまい。
[涅槃に封じられていた間もひたすらに憤怒を糧に戦い続けてきた、今ならばあの裏切り者にも引けをとることはないと、そう思いながら拳を握った**]
(3) 2011/12/10(Sat) 21時頃