[更に、回想の時は遡る――]
「ソフィア、どこに行ってたんだ!?
おれからはなれたらダメっていっただろ!」
[妹のソフィアは、俺がどんなに気を張って見守っていたつもりでも…ふとした隙にすり抜けて、一人になってしまう。それは彼女を巡る、”運命”の所為なのかもしれない。]
『おにいちゃん!…ごめんなさい…
あのね、くるしそうな男の子がいたの。
名前は…ええと…ざくろもも…カメくん?
だからね、大丈夫だよって…魔法使いはいるもん!』
[そうして妹は、”カメくん”を救うきっかけを作ったのかもしれない。その日はもうはぐれない様にと、手を繋いで帰った。]
もしかしたら、ソフィアの能力は…
ソフィアが願えば、悪しき者も或いは…
――でもやはり、危険すぎる…
[彼女の、世界のヒロインの祈りがあれば…己の手の様な変化があるかもしれない。それでも、脅威と接触させるのは危険すぎる。過保護にならざるを得ないのだ。*]
(2) 2018/03/30(Fri) 07時半頃