[自ら名を名乗れば、何人かが続けて自己紹介を交わす。
ひと通り彼らの名前と顔を覚えるように耳を傾けていたものの、時折自身の思考に引っ張られていて、聞き逃すこともあっただろう。
千秋という少年が問い、あおいが応えた事。
誰にも会わなかった。>>@0:37
…と、いうことは。
この施設には、この9人以外には誰も居ないのだろう。
施設はどれぐらいの広さなのか。
ホールと台所……合宿施設というからには他にも何やら暮らすには十分な程の完備がされているのだろう。
考えることは山ほどあるのに、慣れない面々と、置かれた立場に戸惑って思考が纏まらない。
……なんか、疲れた。
そう感じて、無造作にポケットを探る。
手に触れた硬いケースを手に取り、スマートフォンの液晶に触れてみる。あいも変わらず其処には、意味の分からない数値が並んでいて。
表示も圏外の侭。
そこでふと、あることに気づく。
そういえば―― ]
(2) 2015/02/03(Tue) 02時頃