[自分も頭に血が上っていたのだろう。
深く考えず――もう夜も更けていたし――彼女がこちらを見ていようが、後ろを向いていようがお構いなしに、首にかじりついた。
血しぶきが跳ねて、それと同時に彼女は声を失い意識も失う。永遠に。
若い女の柔肉を、昨日の子供の肉とも違う甘さを感じながらむさぼる。
誰か見ていただろうか、ほとんどが食堂に集まっていたから平気だろう。
アイリスには見られたってかまわない。
階段に大きく赤を散らして、肉を内蔵を飛び散らせ。
怒りと飢えが治まったところで、すべては食らい尽くさず、汚く食い散らした状態のまま、1階の空いている部屋に入る。
水場に向かうのは危険な気がして、部屋の窓を開けて雪で血を流す。
洗った血は地面に落ちるも、すぐに雪がその上にまたかぶさって証拠を隠してゆく。
体をきれいにして、部屋も濡れていれば片づけて。そっと、オーレリアの死体の横を過ぎてハナの部屋へ。]
(1) 2016/11/17(Thu) 00時半頃