[『アル〜
そろそろ休憩の時間だぞー』
ひょいっと顔を覗かせたのは、年近い側近にあたる男。後ろ手で扉を閉めれば、片手に乗せたトレイを両手で持ち直し。デスクではなく、ソファ近くのテーブルへと乗せていた。]
…今日は何?
[毎日午後3時。恒例の、アフターヌーンティーの時間。
『クッキーとショートケーキ、アイスは苺。
んで、紅茶はアールグレイ!』
すらすらと答える彼の顔には、にこにこと朗らかな笑みが浮かんでいて。釣られるように頬を緩める。
ティーカップをトレイから机へ移すなどの準備をする彼を眺めながら近づいて、声をかける。]
ふふ、嬉しそう
ーーーは、苺好きだもんね?
[『ああ!』と全力で肯定した彼に、ふはっと笑って。
ケーキに乗っている自分のソレをあげようかと、そんなことを考えながら、共にソファへと腰を沈め。
この時だけは仕事のことを忘れて、和やかなひとときを楽しもうかと、カップを手に取り 一口。*]
(1) 2015/03/08(Sun) 06時半頃