― 林付近 ―[絶えず吹いていた風が、一瞬だけ止まる>>1:132。 自身の言葉が相手の内心に何を齎したかはわからぬが、ただ笑みを深くし] そうかい。 星の力は親から子へ引き継がれると聞いたから、もしかしたらと思ったが。 ああ、親子でも顔を知ってるとは限らないか。[人の世のことはわからぬ、と、軽く首を振る。 そこに掛けられた問い。揶揄いの口調に、片眉をぴくりとさせ] 本気でやり合いはしなかったさ。 ただ、喰おうとしたら逃げられたというだけのこと。[しかしこの妖が、喰うと決めた獲物を逃したことはかつてなく。 負け惜しみじみた響きは、隠そうにも隠し通せなかっただろう]
(1) 2015/02/10(Tue) 00時半頃