─ 座敷守家 縁側に面した部屋で ─
[色々と語り合った気がする。夜が更けるまで、様々なことを。連絡先の交換だってしたかもしれない。
ヤニクが買ったお茶に加えて、座敷守家の使用人が温かな緑茶(玉露)を入れて持ってきてくれたりした。寿司用の出汁醤油などの醤油各種や、黒塗りの箸、陶器の湯呑み、など様々な日本文化も差し出される。
家の写真を撮るのを咎める者はいなかった。けれど、和服を着た使用人たちは頼んでも一緒に撮ってはくれなかっただろう。
ある程度食べ物やお茶が捌けた辺りの時だ。]
けほっ、… ああ、ごめん……
大丈夫……、でも、流石に疲れたかな…?
もしよかったら、泊まっていって
お布団も使用人に言えば…、
すぐに届けてくれるようにしておくから……
僕は部屋に、…戻るね
ああでも、何かあったら呼んでね、すぐにくるから……
[そういって、座ったまま礼儀正しく頭を下げると、作法通りに障子を開けて、閉めた。
縁側の廊下からは、ああ、満月が見える───…**]
(0) 2018/03/30(Fri) 06時半頃