― 夕方/モンスターカフェ「フィオーレ」 ―
………はあ。難義な事になったな…。
[パイプ椅子の背もたれに身を預けると、ギ、と音がする。
俺は今、五十鈴と共にフラワーカフェ…今や危険人物の巣窟と化したモンスターカフェ「フィオーレ」のバックヤードに居た。>>4:532>>4:533
悪魔と契約を交わした俺たちは、暫くの間此処に監禁される事になってしまった。
悪魔の歌で作り上げられたこの檻は俺たちを閉じ込め、何人たりとも立ち入る事を許さず認識する事すら叶わない。
ただ、閉鎖空間ではあるが視覚的な圧迫感はなく。
俺たち…つまり内側からは、少しぼやけているがいつもの「フィオーレ」の店内となんら変わりなく、そこに居る人物だって見えなくもない。
俺の思い込みが見せた幻でなければ、外からは見えず中からは見える仕様なのかもしれない。
どちらにせよ、俺たちが認識される事はないため助けの求めようはないのだが。]
(+333) 2022/09/13(Tue) 01時半頃