[と、拘束室の扉を開いて再び現れたランドルフ皇子の姿を認めて、
椅子へと座ったまま軽く姿勢を正す。形ばかりの敬礼を向け――
…続いた言葉に、ちらりとイアンの方へ視線が滑る。
…何だかんだで、この皇子は毎度真正面から体当たりするな。
とは、まぁ。口に出しはしないが。
己の時ですら、歯に衣着せぬと言うか堂々と斬り込む次第だった。
…時折無謀さすら感じさせる思い切った言動は、弟皇子以上ではないかとも思うが。]
――動機、ね。
[小さく、眉を寄せる。
此処に拘束されて暫く立つが――残された面々は、如何しているだろう。
国紋章の裏に位置する通信機は、多少の音を拾うにしろイマイチ効力を発揮しない。
イワノフの其れは確か壊れてしまったようだったし、ベネットの其れも不調なのか
少し前から音沙汰が無くなってしまった。…結界の所為か此方の声も届かない様だし。]
(+130) 2011/03/31(Thu) 23時半頃