[>>@20あいにくナユタの声>>+84は壁ごしで治療を行っている己には聞こえていない。
戦場にでるべきではない。
何度もそう思っても、軍の設備でしか制御装置を保てぬナユタに、それを言うことは躊躇われた。
制御装置があれば、軍人として戦う代わりに能力に振りまわされぬ生活ができるのではないかと思ったからだ。
だが、そうはならなかった。戦争の道具を自称する姿は周囲の願いを虚しくするものでしかなく。
早々に制御することに見切りをつけて、金属の少ない山の中にでも行って農業と畜産業でもやって暮らしていけばいいとでも言えばよかったのかもしれない。
ゆっくりでいい、と周囲が言っているのや、『今すぐ』変われと望まれていると本人が言ったのを仮に聞いたならば、何年も何年もナユタに言い続けてきた身は、無力感に溜息を零すだろう。**]
(+92) 2011/03/31(Thu) 02時頃