[狼に尋ねられて、幽霊はゆるゆると僅かに頷いた][狼へと背を向けて。ぼそりと呟いた]……………。もう一匹の狼に。 なんとかよろしく言っておいて。………あんたなら、きっと。知ってるんでしょ。[お互いの声が生者に届くわけも無いのは知っている。朝に同じくらい勝手な事を言われたな、とぼんやりと思った][そのまま振り向かずに、幽霊は再び影も無い歩く霧となって、暮れた街をふらふらと歩いていった]
(+40) 2014/08/17(Sun) 20時頃