―あれから、しばらく―[は、とふいに目が覚めて。 腕の中になにもないことに、気づく。 抱き寄せたいぬくもりと、いとおしい身体。 それが、ここに、なくて。がば、と勢いよく跳ね起きた。 消えた。 その不安ばかりが胸を満たして。][部屋を見渡したとき、窓のそばその姿を見かけたなら、さらさらと溶け流れる憂いに、またやわらかいベッドに崩れ落ちた。]はは、ビビっ、た……[安堵に思わず笑えば、きっとだいぶ情けない顔をしていただろう。]
(+29) 2011/05/23(Mon) 12時頃