[ワンダの指先が頸筋を撫でる>>+13>>+14と、少年は濡れた眸を瞬く。
痛みの記憶等――既に忘れて仕舞っていた。
少年がサイモンにした所業は悪辣で、痛みは人を代え形を代えても、与えられて然るべきものだったから]
うん、俺、もう痛くないよ。
……ワンダ、いっぱいありがとう。
俺、……死んじゃった後のこと、見てたよ。
ワンダがいっぱい優しくしてくれて、凄く嬉しかったんだ。
[本来ならば憎まれても可笑しくない。
彼にとって、少年の素性は明らかではなかったかもしれないが、疑惑はあった筈だ。
だが、それでも、夢現の中にも見えた彼の思い遣りに。
今は平たい胸に埋めた貌を、漸く微笑ませた]
胸、なくても、あったかくて……
ワンダはぱーふぇくとだよ。
[貌を上向け、彼の微笑みを見ると、
少年は嬉しげに笑みを深め、以前の様に大きく笑った]
(+27) 2014/06/06(Fri) 10時頃