[生まれた時から妖で、それ以外にはなれぬという、芙蓉に、鬼丞は、そうだろうな、と頷いて]
...妖の...気配は、妖気だ...
[少し強い力をつかったせいで、目が霞む。が、意識を落とせばそのまま目覚めぬことになりそうだったから、鬼丞は言葉を繋ぎ思考を続けた]
星に、惹かれた妖が...集まって、妖気が増したせいで...ここは、塞がれた...妖気が...薄れれ、ば...
[結界が張られる前にも妖達はここにいた。だが、その時彼等はまだ争いの中には無く、或いは人に擬態して、妖気を抑えていたはずだった。
今はもう、妖気を高める一因となっていた星に惹かれた妖達も、殆どが消えている、だから...と]
...その爪も、根もひっこめて...綺麗な姐さんの姿に、戻ってみなよ。
頭領は、意外と綺麗どころにゃ弱いから、な...
[巫山戯たような言葉は、それが不確実な手段であることを暗に示す。
鬼丞を喰らって結界を破る方が早いとは、もう芙蓉も気付いているだろう。
どちらを選ぶかはあくまで、妖達の胸三寸*]
(+21) 2015/02/14(Sat) 21時半頃