[そうして、ふと。
鼻に届いた香り>>#0に、落としていた顔を上げ。そうすればそこに見えたのは、小さなテーブルと幾つかのカップに……そして、見知った顔がまた幾つか。
尻尾を揺らすチェシャ猫>>+0と、椅子に腰掛け耳を揺らす三月兎>>+2。そして少し離れた所で何やら咳き込んでいるあの忌々しい皮蛋野郎>>4:+38。]
……久しいね、"チェシャ猫"に"三月兎"。
あの"卵"が居るという事は、地獄には間違いないんだろうが……、何というか、想像していた所と違うな。
[立ち上がり、手にした時計を大切そうに胸のポケットへとしまい。
帽子屋も此処に居る事はまだ知らないまま、テーブルの側へと歩いて行く。
……それにしても。あの世と言うものは、もう少し殺伐とした所だと思っていたけれど。
まるで森の中のお茶会会場のようなその空間に、男は戸惑いつつもテーブルの上の珈琲をみやった。]
(+5) 2015/06/27(Sat) 05時頃