52 薔薇恋獄
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[玄関から飛び出してから、雨音が急に激しく響いて来て。 足が止まったところで、一瞬目の前が真っ白になって……。 そのまま暫く、雨の中で立ちすくんでいた。]
……カイ、くん、センセ、さがさ、ないと。
[中庭にその二人が居たことも、そして今の間に停電があって……克希の姿がなくなったこともまだ、知らないまま。 再び歩き出そうとしたところで、雨音に交じり微かに聞こえた声>>8]
………。
[それは確かに、戻ってこい、と言っていて。 それは確かに、あの人の、声だった。]
(14) 2011/05/18(Wed) 00時半頃
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[そうして、玄関まで引き返してきたその姿はずぶ濡れだった。 そこに先程の呼び声の主の姿>>17が、見えた気がして……。 ただ小さく息を吐いて、姿見のある側に寄りかかるようにして、倒れた。]
(21) 2011/05/18(Wed) 00時半頃
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/* うっかり、飛び出して、た……。 どうせ通行止めだから土砂降り覚悟で外出てもいいかなって考えてしまってまし、た。 ご、ごめんなさい。
そして投票デフォが哲人だった件について。 絶対ここのランダ神さま中の人居るだろう……!
(-16) 2011/05/18(Wed) 00時半頃
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―― 玄関 ――
[名前を呼ぶ声>>25が、聞こえた。 今再び、顔を上げた。その顔は、酷く濡れていた。
漸く、まともにその人……哲人の目を、見た。 ただ、ぜえぜえと擦れた息ばかりが出てきた。
身体はひどく重くて……そんなときに、立てるか、と聞かれて>>28。 頷きは返せなかったが、それでも、身体を少しだけ起こした。 ……彼がすごく近くに居て、そして確かに身体を支えられている感覚が、あった。]
だいじょうぶ、あるけ、る。
[何とか両脚で立ち上がる体勢になってからは、哲人の支えを借りながら、彼が促す場所へと]
(39) 2011/05/18(Wed) 01時頃
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―― →浴室 ――
[>>48無理、との言葉に、擦れた声で繰り返した。]
してない。
……して、ない、ってば。
[まるで決まりきった掛け合いみたいとまで、思えた。 そして、本当は「していた」のだとも見破られるのだろう、とも思った。 少し顔を下げながら、やがて浴室へ続くドアを潜った。
哲人の先の言葉と、ぼんやりと把握した内装から、その場所が何処なのかは判る。 少し大きめのバスタブには十分に湯を張れる状態。 洗面所の前まで着いてから、一度、その場に座り込んだ。]
(59) 2011/05/18(Wed) 01時半頃
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[すぐ戻るという哲人>>67を引き留めたりはせず、ただ去っていく背を見送って。 そのまま、ひとりで、じっと座り込んでいた。 シャワーからの暖気は部屋中に次第に広がって。 喉も少し、楽になった感じがした。
……ああ、彼の身も濡れていたなと、漸く気づいた。 少し考えてみれば、その理由はすぐに解った。]
(71) 2011/05/18(Wed) 02時頃
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[一人きり、俯いていたところで。 誰かの声>>72が聞こえた気がして、はた、と瞬いた。 扉の方を見たが……濡れた目には誰が居るのかよく捉えられなくて。 だれ、と訊こうとしても、声にすることができないままだった。
此方に視線が向けられているとも思わずに、再び、俯いた。]
(82) 2011/05/18(Wed) 02時半頃
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……うん、生きてる。 もう、戻って、来たの。
[今度は、はっきりと哲人>>86の声だと判った。 ノックされた扉越しに伝える声色は、少し弱く、曇った声だった。]
(90) 2011/05/18(Wed) 03時頃
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ヴェスパタインは、セシル…志郎の名前も、その時扉越しに聞いた気がした。
2011/05/18(Wed) 03時頃
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/* >>91 おれも当初固定電話でオカンに電話しなきゃいけない系のロール考えてたりしてたんだけどな……はは、ははh
(-42) 2011/05/18(Wed) 03時頃
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………、
嫌だ。 離れ、ないで。
[そう口にしてから、大きく息を吐いて。 申し出に、ゆっくりと体を起こして、そっと、扉を開けた。 その頬は、雨ではない滴で濡れていた。]
(95) 2011/05/18(Wed) 03時頃
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[再び顔を見ることができた哲人に。 ……ここに、という言葉に。 小さく、けれど確りと頷いた。 彼のその挙動を見て何かしら感付く余裕はこの時ほとんどなく。
そして言葉通りに、服を着たままシャワーを浴びた。 正直、重くて気分の良いものではなかったけれど……かといって今脱ぐ気もやはり起きなくて。 それに温まることもできたから、まあいいや、という気持ちでもあった。
それから、哲人が抱えてきていたタオルや毛布を幾らか借りて]
テツだって、救えない一歩手前まで、濡れてる。 ……シャワーしなくて、いいの。
[冗談じみて言うことができる程度には落ち着いてきていたし、冗談っぽく言わないとまたあんな風に急に泣き出してしまいそうだ、とも思ってもいた。
その泣き顔のかたちまで、ある だれか の思い人にうりふたつかどうかは、知りようがないのだけれど。]
(100) 2011/05/18(Wed) 04時頃
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ヴェスパタインは、テッド…哲人の傍で、少し伏し目がちに、佇んでいた**
2011/05/18(Wed) 04時頃
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―― 1階浴室 ――
[>>160>>161哲人自身、自分の身の状況を判ってないではないだろうに、それなのに笑みと共に返された答えに。 ……誰のせい、との言葉に。視線を彷徨わせた。]
やっ……そ、そりゃおれの、せい、だけど……。 ごめ、その。でも……。
[そうだ、自分のせいだ……と沈みかけた思い。 それでも、まるでいつもの冗談みたいな笑顔に支えられて。 タオルの隙間から困惑の表情を見せながらも、胸の内には、安堵。]
……ってテツ。やっぱ、拙い。
[続く問いの中にくしゃみが聞こえて、僅かに眉を潜めた。 尤も彼の言葉通り、この場には着替えの類が見当たらなかったから、今すぐ浴びろとも何とも言わないでおいたけれど。]
おれの部屋は……上。ナリくんと一緒のとこ。 突き当たりじゃないとこなんだけど。 うん、一先ずそこ、戻って着替える。
(212) 2011/05/18(Wed) 17時半頃
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[ちゃんと、向き合えた。 以前どおりの、クラスメイトとして、部の仲間として……。 そんないつも通りの自分のペースで、向き合えた、と思った。
嫌だ。離れないで。……。 あの時抑えられなかった子供じみた欲も、けれどまだ意識していた。]
(213) 2011/05/18(Wed) 17時半頃
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―― 1階廊下 ――
[ところで幾らか前、志朗>>106が哲人と何か話していたのが戸越しに聞こえてきたような……良かった、と仄かに思った。 蛍紫が、また克希の姿も見えない……漠然と判ったのはそんなことか。 蘭香たちのことは既に把握してくれているか。蛍紫は。そう言えば、あの時姿が見えなかった悠里は。あの時居たはずの克希は。 ……そんなことをぼんやりと考えていたせいで、哲人>>199からマグを差し出されるまで、その湯気の存在に気づかなかった。]
え?ユリ、が。
[メモの文面が見えればそれに視線を落として――…。 静かに頷いて、受け取って、冷め切らないうちに少しだけ口づけた。 抱えたマグは温かくて、ほっとして。 同時に何故か、妙にこそばゆいものを覚えた。]
(214) 2011/05/18(Wed) 17時半頃
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―― 1階→2階部屋前 ――
[それから哲人が、自分に対し共に来るように言うことはなかったが。 それでも、後からついていった。 床の状況までは見えてなくて……時々、滑りかけた。 マグの中身はそれでも零さずに、なんとか歩き進んでいった。]
……ナリくん?
[途中、成人>>209のその姿が見えた気がした。 瞬いたのは別にシャツの文面の所為ではなく、ふと気づいた指の…… けれど何か咎めたりもせず、ただ小さく会釈だけして、通り過ぎていった。]
(219) 2011/05/18(Wed) 18時半頃
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―― 2階・夕輝と成人の部屋 ――
[成人は今いない、と判っている洋間。 扉を開いたままにして中に入り、近くのテーブルにマグを置いた。 そして自分の着替えの入ったショルダーバッグを一瞥して]
とりあえず……おれ、ここで着替える。 濡れた服は後で自分で洗いに出すから。 ……テツも、冷え切らないうちに部屋戻って着替えて。
[もしかしたら哲人はまたあちらこちら駆け回るんじゃないかとも思いもして。少しだけ目を伏せて、考えたのだけれど……。]
あのさ。 着替えたらおれ、暫く、ここで寝とく。 少し、眠気出てきたから……。
……その、ありがと。
[染まった頬をさらしながら、扉を閉めようと、ノブに手を掛けた。 鍵を掛けることまでは、考えていないまま**]
(229) 2011/05/18(Wed) 19時半頃
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/* OK、落ちる前にカイくんと遭遇するぜ!
といいつつ、会いたい人が多すぎて困ってる最中。 シロウセンセとはほとんど話せてないし。さりげに2年組はじめ深い話ができてない人たちも多いし。 ユリに死亡フラグが立ってるっぽいから生きてるうちに話したくもあるし。 フミセンセとデュエルとか諸々の話したいし……( 全部は消化できない気がするなぁ……。
(-87) 2011/05/18(Wed) 19時半頃
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/* というか、ユリ……。
せつないよ、ユリ……!
(-89) 2011/05/18(Wed) 19時半頃
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―― 2階自室 ――
[哲人が去った後、扉を閉めて……僅かに隙間を作った。 その隙間の先を少しだけ見つめて、それから本当に、閉めた。
そっと目を閉じて、深い息を吐いた。 他の誰かだったら、隠しきれなかった己の挙動に対し何かを口にしたかもしれない。 けれど、彼はそうではなかった。首を傾げたり一瞬目を逸らしたりしたのは見えていたが、それでも何も言わなかった。 そのことに……去る際に見えたその明るい顔に、胸を押さえた。]
っていうか、テツも同じ階だったんだ……。
[そんなことも、思い出しながら。 あの時つつかれた眉間に、指先を載せた。……熱を帯びていた。]
そうだよな。 ……本当に、おれが言うなって感じ。
[自分の方が明らかに酷かったのに、彼の心配なんて、と。 その時の彼の瞳の色を思いながら、ホットミルクの残りを口に含んだ。]
(301) 2011/05/18(Wed) 23時頃
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[濡れたシャツのボタンを外しながら、ふとベランダの方に目を向けた。
激しい雨は再び外へ向かうことを妨げる。 それでも脳裏に過る、のばらの色。 胸元を開けると、雨でもシャワーでも落とし切れなかったその花の香りが、辺りに漂った。]
……行きたい場所、ね。
[あの時すれ違った成人>>234には、その時とりあえずうんと頷いただけだった。 それはきっとその時、その場所の像を上手く結べなかったから。 今、思い浮かべるのは、とても綺麗で――…]
[染まった頬。熱を帯びた瞳。眩暈……ふらつく身体。 耐えかねて、ベッドの布団の中に全身を埋めた。 成人>>276が部屋を再び訪れたのはその後のことだったろう。]
(304) 2011/05/18(Wed) 23時頃
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ヴェスパタインは、そういえば鍵は成人が持ってたんだ、などと今更のように思い出した。
2011/05/18(Wed) 23時半頃
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/* そういえば、ひなたんメモ。
やっぱ初日くらいにはっきりCOした方が、良かった……? だったら、ごめん……! そして、メモありがとうです。
赤ログがどんなことになってるのかすごく気になってきた……!
(-122) 2011/05/18(Wed) 23時半頃
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―― 2階自室→1階 ――
[少しの眠りに就いた後。 新しく着たのは黒い絹のブラウスと、やはり黒い瀟洒なスラックス。 どことなく古風で貴族的な印象を与えるデザインは、決して普段着のそれではない。 こういうもの忍ばす仕業を遣って退けたのは、間違いなく]
アネキめ……。
[年の離れた彼女の顔を思い浮かべながら。 熱のせいもあり、少し浮かない面持ちで、ふらっと部屋から出て行った。 彷徨うように踏み出す足は、階段を一歩ずつ、降りていく。]
(317) 2011/05/18(Wed) 23時半頃
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[部屋を出た当初に何処へ向かおうとしていたのかも良く思い出せない。 時折歩みを止めて、身体を休めながら。]
そういえば、フミセンセってこっちだったっけ……。
[そうとは知らぬまま、志郎と蛍紫の方の部屋の戸を、ノックした。]
(322) 2011/05/18(Wed) 23時半頃
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え?あ……
[返ってきたのは蛍紫>>325の声。 しまった 間違えた と 思った、が]
……カイくん? 良かった。居なくなってたって聞いてたから。 えっと、……。
[あの時呼ぼうとして、蘭香が大変で、でもさっき会った成人は深刻そうでもなかったし……ええい、考えるのをやめた。とばかりの、熱に浮かれた頭のまま。 相手の声が裏返っていたのもこの時気にせずに]
遊びに、来た。入っていい?
(332) 2011/05/18(Wed) 23時半頃
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/* 別にによるためとか馬に蹴られるために来てるんじゃないんだよ! ただちょっと暁様の話を聞き出したいだけなんだ、よ! ほ、ホントだよ///
(-127) 2011/05/19(Thu) 00時頃
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あ、……うん、分かった。
[蛍紫>>340から志朗が寝ていることを聞いて、声量を少し落とした。 どこか相手の挙動に不審なものがあるような気もしたが、きっと勘違いとだるけの所為なのだろうということにした。 そっと志朗の方に、目を向けたりもしながら。 得意ではない畳に少しだけ目をぱちくりしながらも、上がっていった。]
……え。 や、別にそんな熱とかってわけじゃ、ないんだけど。
[あまり顔を合わせてなかった蛍紫にまで指摘されたことに、僅かに冷や汗しつつ]
ちょーっと、のぼせてる、くらいかな……。 ほら、あの庭の、のばら。 行ってみたらすごく綺麗で、良い香りで……。
[半分言い訳気味に適当に繋いだ言葉。 蛍紫が何を見て、何を聞いたのか……まだ、知らないままだった。]
(350) 2011/05/19(Thu) 00時頃
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/* あ、今はまだダメってことだったの、かな……<キー もしそうだったらごめん、カイくん……!
(-136) 2011/05/19(Thu) 00時頃
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え?雷……。
[外に飛び出していった時に、一度あった稲光。 ああ、と蛍紫>>354に納得して頷いた。]
うん。居た。 まだ少し雨が弱い頃、かな。
[その時に庭からある部屋を覗いたりもしたのだが、それがこの部屋であることは咄嗟には思い出せない。 否、思い出そうとするより前に、蛍紫の顔色の方が気になってしまって、少し色の引いた顔で瞬いた。]
……それが、どうかしたの?
(363) 2011/05/19(Thu) 00時半頃
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[>>366眼鏡越しの瞳を見て……すこしどきりとして、一瞬逸らしたのだけれど、その後の問いに]
暁? えーっと、……。
………。
……いや、別に、ない、けど。
[確かに、特に覚えはないはずだった。 はずだったの、だけれど……。 違和感を直接口にすることはなかったが、返答は歯切れの悪いものになっていた。]
え、うん。 良く解らないけど……気を付け、とく。
[頭がまだぼうっとしていることもあって、特に疑う素振りもなく、頷いた。]
(372) 2011/05/19(Thu) 00時半頃
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っわ、……びっくりした、センセ。どうしたの……。
とりあえず、おはよ……?
[志郎>>369に思いっきり目を丸くした。]
(376) 2011/05/19(Thu) 00時半頃
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[>>377もう一度、言われた。気をつけて、と。 だから、もう一度、頷いた。
……けれど。 どうして?と、内心思った。 上手く言葉にならなくて、ただ首を傾げるだけになってしまったけれど。]
って、また……。 だーいじょーうぶって言って……、っ、わ。
[ぼんやりと返そうとした言葉は、ふいに額に触れる感触で止められて。 手を払うこともないまま、どこか惚気たようにじっとしていた。 触れれば、身体が熱を出していることがはっきりと伝わってくるだろう。]
(380) 2011/05/19(Thu) 01時頃
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ヴェスパタインは、志郎>>378に、だーいじょうぶだから……とうわの空で呟いた。
2011/05/19(Thu) 01時頃
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[>>378話を続けることに関してのことに、ありがと……と小さく呟いたりもしたのだが。 先ほどまでの話……聞かされた名前のこととなると、思考はただぐるぐるとしてくるばかりで。 そんな中、蛍紫>>382からの自分への提案に、少し不服げに唸った。けれど]
……判った、判った。 そんな言うなら、行きますってば。
[何時かに文の部屋を探していたことはすっかり忘れたまま、結局は頷いた。 ちら、ちら、と蛍紫と志朗の遣り取りを漠然と眺めたりもしながら。 蛍紫の顔が、志朗にまともに向いていないような気もして瞬いて……]
……あ、えっと、はい……センセ。
[叱られて、しゅんとした。 そうしているうちに部屋の入り口に気配を感じて振り向いて]
(390) 2011/05/19(Thu) 01時頃
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/* え!? センセC狂、だと……。
今のところ把握中。たぶんあってるはず。 C:カイくん、フミせんせ 鳴or念:ネイ、ヨシ
(-164) 2011/05/19(Thu) 01時頃
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[何となく、この旅行に来てから、その人の雰囲気はどこかいつもと違って見えたりもしていたのだけれど……]
……センセ、やっぱりゆるくなかった。
[ひとりごちて拗ねてみたりもしていた。 それから気づいた、文>>395の姿。驚かれた気もしたけれど、あまり気にするそぶりもなく。]
いま、カイくんに送って貰うとこだったんだ。 ちょうど良かったの、かな。
[彼が蘭香のことを尋ねるのをぼんやりと見たりもしながら。 少しだけ眉を下げつつ、文の方に向かった。]
(400) 2011/05/19(Thu) 01時半頃
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[……志郎>>398の立ち上がる姿に、何かの違和感を覚えた。]
センセ、足……。
[言いかけて、けれどはっきりとした確証などなくて。 ほとんど聞こえない程度の微かな声で零すのみになった。 何かに気づいたきょとりとした姿だけは、隠しきれないまま]
(406) 2011/05/19(Thu) 01時半頃
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え、でも、じゃあフミセンセはどうなの……。
[ゆるいけど先生じゃないか、とばかりに志朗>>404に反論を試みたところで。 『課題』の一つの内容を聞いて、言葉に詰まった。]
……うん。 だからおれ、ずっと頑張ってる。
[小さく頷いて、胸に手を置いて……。 顔を上げると、もう一人の来客>>401の姿が、見えた。]
………。
(410) 2011/05/19(Thu) 02時頃
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あ、ううん、フミセンセのことじゃなく、て。
[少し慌て気味に文>>409に告げつつ、ちらーっと志朗を目で指した。 それから、大丈夫か、と聞かれて……少しの間の後、ひとつだけ頷いた。 伸ばされた腕を払うことはなかったが、かといってそのまま彼の方に寄ろうとする訳でもなかった。 というのも……]
……ちょっと、遊びに行ってた、だけ。
ていうか、おれ、ちゃんとさっきまでは寝てたし。
[気まずげに哲人>>413に俯いた。]
(420) 2011/05/19(Thu) 02時頃
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ヴェスパタインは、俯いたまま、動けなかった。
2011/05/19(Thu) 02時頃
ヴェスパタインは、志郎>>414の気まずげな顔は俯いて見えていなかったが、声色からいくらか想像はできた。
2011/05/19(Thu) 02時頃
ヴェスパタインは、文と志郎の相談の件にまでは意識が回らなかった。
2011/05/19(Thu) 02時頃
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[目を合わせられないまま、動けないまま。 明らかに、不味い。 誰のせいで。その答えは、はっきり言われずとも知れる。 ……嫌だ。そう強く、感じた。]
テツ、その……
[文>>428が自分を哲人に任せたこともはっきり捉えていない程に、いっぱいいっぱいで。 漸く足を動かして、畳の方で悪態を吐いた彼へと駆け寄った。]
(431) 2011/05/19(Thu) 02時半頃
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…………ごめん。
おれ、嘘吐いた。 寝てるって言ったのに、結局すぐ、出て行った。
……嘘とか、あり得ないのに。
[長い髪が顔色を隠しながら。 絞り出すような微かな声で、哲人に謝罪の言葉を伝えた。]
(437) 2011/05/19(Thu) 02時半頃
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[「一度やったら、もうお終い。遊べない。信じてもらえない。」 いつかのその言葉>>0:656が、胸に刺さった。]
(-170) 2011/05/19(Thu) 02時半頃
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[彼の答えは、嘘に対する咎めの方ではなかった。 ぱちりと大きく、瞬いてから]
うん。
[把握してる、と。]
……うん。
[キツい、と。 二度、弱弱しく頷いた。 そして今度こそちゃんと、哲人の目を見た。 掛かる髪を払ったその顔は熱を帯びていて、瞳は潤んでいた。]
……分かった。おれ、部屋戻ってくる。 ちゃんと寝てくる、から……。
(442) 2011/05/19(Thu) 03時頃
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[よろ、と立ち上がった。 蛍紫がまだその場にいるなら、彼に一度小さく頭を下げて。 それから、覚束ない足取りで部屋を出て行こうと歩き出した。]
……気を付け、ない、と、
[苦しいのは、熱っぽいからだけでもなかった。 蛍紫から伝え聞いた話が、なんとはなしに胸をざわつかせていた。]
(443) 2011/05/19(Thu) 03時頃
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/* この一連の遣り取り、蛍紫が全部見ていたとしたら、なんだかちょっと恥ずかしいんだ、ぜ……(*ノノ)
(-171) 2011/05/19(Thu) 03時頃
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だいじょう、ぶ、いけ………
[額に触れる、冷たい手。 その冷たさに一瞬背筋がぞくりとして。 その手の感触に……鼓動が早まった。 そしてやがて、ふらついた身体にその手が伸びて触れた気がした。]
…………。
[眉を寄せた顔を、おそらく間近に見て。 少し息を乱しながらも、掛けられた問いに頷いた。]
うん。 着くまで、一緒に……側に居て。
[彼が何を最初言おうとしたのかは判らなかったが、 何かを言い掛けた、というのは判った。 けれどそれをここで問い質しはしないまま、階上の自室へと歩き出した**]
(450) 2011/05/19(Thu) 03時半頃
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/* っていうか、そういえば身長差……。
こんなでかい人相手でごめんね&ありがとう、テツ。
(-177) 2011/05/19(Thu) 03時半頃
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―― 2階に戻るまで ――
[>>451はっきり言われた。信用しねえ、と。 当たり前の言葉だと、思った。 だから、ただただ俯くしか、できなかった。
立ち去り際、蛍紫が哲人に伝えた言葉を上手く聞くことはできなくて。 ただ、ごめん、とだけ金色の髪の彼に残して、部屋を後にした。]
[自室に戻るまでの速さは、とてもゆっくりとしていて。 戻るまでの時間は、とても長く、そしてとても短く、感じられた。 大きく頼りがいあるとは決して言えない身体の彼が、その手で肩を支えてくれている。 とても辛くて、でも、とても心地良くて……。 口元に、微かに笑みが零れていた。
……ああ、そう言えば着替えてきたんだな、って。 濡れてはいない色違いのシャツとベストをぼんやり目を落としたりもしながら、部屋に辿り着くまでの時間を経た。]
(527) 2011/05/19(Thu) 14時頃
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|
―― 2階自室 ――
[戻った場所に、確かに同室者の姿はなかった。 哲人>>501に促されるがまま、ベッドの上に倒れ込んで。 布団の中で横向きになりながら、目を閉じた。]
じゃあ、おやすみ……。
ありがと、テツ。
[此処まで手を貸してくれた彼に、そう呟いたけれど、その呟きも力ないものだった。
うとうととする中で、雨でもシャワーでも落とし切れなかった微かな野薔薇の香りを意識した。 それはとても甘くて、とても美しくて、とても鮮やかで。 そして、それはとても……]
(528) 2011/05/19(Thu) 14時頃
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[こわくも、あった。
気をつけて、とあの時の後輩に言われたけれど。 何を気をつければいいのかなんて、結局分からなくて。 そして、知らないはずだったその名前が頭の中で繰り返されて……。 形のないおそれが、募っていた。
ただでさえ、熱で意識が呆然としていて。 さっきまで支えてくれていた哲人の手は今、離れていて。 繋ぎ止められていない身体も心も、そのままフェードアウトしてしまいそうな気がして……。]
(529) 2011/05/19(Thu) 14時頃
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いかないで。
[側に居て。]
ぎゅっとして。
[抱きしめて。]
ねぇ、テツ……っ。
[震える声。零れる涙。衰弱した心が吐き出す願い。 それが伝わるかどうかは、解らなかったけれど。 それでも……ひとりぼっちを恐れる子供のように、求めた**]
(531) 2011/05/19(Thu) 14時頃
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/* そういう事して遊ぶもんじゃないと思うよ……。
麻雀部屋の件といい、今の幼馴染組といい、楽しそうでうらやましいなぁ。 ああ、おれ、結局生存中にゲームできそうにない、な……。 カモにされるロールとか、やりたすぎた。 向こうでチェスとか将棋とか発見しとこう、そうしよう。
(-207) 2011/05/19(Thu) 14時頃
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ヴェスパタインは、ディーンに話の続きを促した。
2011/05/19(Thu) 16時頃
ヴェスパタインは、フィリップに話の続きを促した。
2011/05/19(Thu) 16時頃
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/* >>546 うっかり想像しちゃったよwwwww 叫んじゃえば、よかった、のに……!
(-219) 2011/05/19(Thu) 16時頃
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―― 2階自室 ――
[ひとりぼっちの部屋。 飛び出していった哲人を引き留めるだけの声も出せなかったまま。 ただ、ベッドの中に残っていた。]
(577) 2011/05/19(Thu) 19時半頃
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[あの人の前で自然に笑えたのは、美しい絵を見せてくれたから。 何時からかそれは、彼そのものに対する笑顔に変わっていた。 そして、すぐこの前、気がついた。 おれはあの人を しまっているのだと。]
[けれどそうだと伝えたら、その瞬間に壊れてしまう気がした。 それまでの彼との在り方が、皆との在り方が……自分の居場所が。 だって彼だってきっとずっと、仲間として笑い合って。 仲間として、気遣ってきてくれていた筈じゃないか、と。]
[解ってた] [解ってた、はずだった] [のに]
[どうして、弱い心を抑えることができなかった] [どうして、『止める』ことができなかった]
(578) 2011/05/19(Thu) 19時半頃
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[もう、きっといつも通りに軽口を言い合うことなんて、できない。 もう、きっと―――…]
……助けて。
いっそ、消して、しまって――…。
[誰に乞えばいいのかも解らないまま、ただ、泣き続けた**]
(580) 2011/05/19(Thu) 19時半頃
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/* 戻ってきたけど、さあ、動けないぞ!(←
さすがにあの流れで出歩くのは、正直しんどい(体調的な意味で) けど、話せてないひともたくさんいるし……。 どうする、おれ。
(-235) 2011/05/19(Thu) 21時頃
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/* というか。その。 テツのリアクションに思いっきりどきっとさせられたのです。 そして結構似た者同士な気がしてきた、このふたり。
(-237) 2011/05/19(Thu) 21時頃
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[ベッドの傍の椅子に掛けてある、生乾きの黒いジーンズ。 疲れ切った目で、眺めるともなく眺めていた。]
…………。
[ぐい、と白い腕を伸ばした。 黒い布地を引っ張った。 引き寄せて、ポケットに手を突っ込んだ。 中身を取ってから、ジーンズを床に落とした。
出した掌の中に、包装された甘味。 その中身も、外側のプラスチックの袋も、ぼろぼろになっていた。]
(601) 2011/05/19(Thu) 21時半頃
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[気が付けば、窓の外はとても暗くなっていた。 けれど雨ばかりがガラスを打ち付けていて、月も星も見えなかった。
声が、聞こえた。 たぶん、同室の後輩だと思った。 たぶん、同年の先輩だと思った。 ……もう一人の声も、していた。
扉に背を向けたまま、ただ耳を澄ましていた。]
(609) 2011/05/19(Thu) 21時半頃
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ヴェスパタインは、少しお腹が空いていた。そう言えば昼食を何も食べていなかった。
2011/05/19(Thu) 22時頃
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/* 天の岩戸wwwwwww ごめwwww吹いたwwwwww
ご飯act拾ってくれてありがと、ハマセンパイ。ちょっと出方考える。
(-264) 2011/05/19(Thu) 22時半頃
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[打ち付ける雨音。 思えばあの時も丁度、こんな激しい雨だった。]
(639) 2011/05/19(Thu) 22時半頃
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[あれは今から七年前。 その頃おれは今の学校からも今の家からもずっと遠い町に住んでいた。 その時代におれは、同じ学校に通うある子を好きになった。 放課後、誰も見ていない教室で、手をつないだ。キスもした。
ところでおれの家は、歴史ある大学に何人も進学しているような家。 大好きなその子の家は、そうではない家だった。 ……身分違い、と言う程大げさなものではない。 百何年も前にあった身分事情と、現代のこれとは話は別だ。 それでも、おれの両親にも大きな姉にも、上から世間を見下ろすような意識があったのは確かだった。 幼かったおれは、そんなこと何もかも解らなかったけれど。]
(640) 2011/05/19(Thu) 22時半頃
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[ある日、おれはあの子と一緒に少し遠くの山へと登った。 てっぺんまで行って、高い空を、広い木々を、遠くの海を描きまわった。 無邪気にはしゃいで、笑い合って、抱き合って……長居をし過ぎた。
次第に激しく打ち付ける雨。低く唸る稲光。見失った帰り道。 震えて握られた小さな手。凍えた身体。熱を帯びた額。乱れる息。 波打って。擦れて。破れて。絵具の溶け出した、スケッチブック。
それからどのようにして町まで戻ってきたか……助けられたかはよく覚えていない。 ただ、母がひどく怒鳴り散らしていたのと。 相手の母親が謝っていたのと。 大好きだったあの子が泣きじゃくっていたのだけは、覚えている。]
[それ以来、おれがあの子と付き合うことはなくなった。 そして程なくして、おれもその子も別々の場所へ引っ越していった。 おれの居場所も、その子の居場所も、その町からなくなった。]
(641) 2011/05/19(Thu) 22時半頃
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[……そんな恋も、あった]
(643) 2011/05/19(Thu) 22時半頃
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―― 2階自室 ――
[ノックの音がした。 出る気力も、なかった。 なかった……けれど。]
…………。
[ぼんやりとした頭で。 泣き腫らした後のうつろな瞳で。 手にぼろぼろのものを握ったまま、ゆっくりと扉へと向かい、小さな隙間から声を掛けた。]
……どうしたの。
(650) 2011/05/19(Thu) 22時半頃
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[部屋の外の桂馬>>647に、かなり無表情に、瞬いた。]
……あ。 うん。 なら、食べにく。
[行く心算もそれほどなかったのだが、とりあえずそう返答して――]
(655) 2011/05/19(Thu) 22時半頃
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[「心配しすぎて」 「イライラしてる」 「やつ」 。]
………あ。
[茫然と、哲人に顔を向けた。 そして、少し……少しずつ、瞳に涙が滲み始めた。 何か言おうと、唇が僅かに動く。けれど、声にならない。 近くに居るはずの桂馬も成人も、文も、上手く捉えられない。]
(658) 2011/05/19(Thu) 22時半頃
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/* これ、もし何かあったとしても……かなり時間的にギリギリっぽい気がするんだ、ぜ! い、いける、かな(何
(-269) 2011/05/19(Thu) 22時半頃
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[哲人>>664と視線が交わることはなかった。 先ほどの声だって、拒絶、だった。 まるで何も感じていないかのような顔をしていても……こわくない訳が、なかった。
でも、それでも彼は今、逃げずにここに居て。 心配もしていたらしいと言われていた。]
……テツ。
[まだ、壊れていないのだろうか。 皆との関係も、彼との関係も。 自信は、なかった。なかった。けれど]
(668) 2011/05/19(Thu) 23時頃
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[いっそ壊れているなら、さらに壊せばいい。]
(-271) 2011/05/19(Thu) 23時頃
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[壊れていないならば……もう一度、伝えればいい。]
(-273) 2011/05/19(Thu) 23時頃
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[「ぎゅっと、して」。 唇だけでそう紡いで、哲人の方に体を預けた。]
(669) 2011/05/19(Thu) 23時頃
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[文>>670から、隙間越しに体調を聞かれたその時は。 どう見ても体調の良くない顔で……ふるりと一度だけ首を横に振っていた。 大丈夫だ、という偽りを言うだけの力も、なかった。]
(677) 2011/05/19(Thu) 23時頃
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[まだ扉を大きく開いていなかった時、楓馬>>667が近くを訪れた時は、自分自身に直接話しかけられたように捉えられなかったからか、気づいていない様子でいた。 成人>>671が入れた断りには、ただ小さく頷きを返して。特に引き留めることもなく中へと促していた。]
[哲人>>672から、怒りは、感じなかった。いつもの、彼の色だった。 その色が、胸に、じん、と響いた。 その後、彼が話を切り出してきたこと。 本当に微かな声で囁かれたことばに、小さく瞬いた。]
…………。
[離せない。付いて回る。どういうことなのかは、ある程度分かる。 きっと、自由には生きられなくなるかもしれない。 けれど、それでも、……彼がそれでも受け入れてくれるのなら]
いいよ。
[それだけ口にして。 あとの言葉は全て、彼だけに見せたことのある柔らかい微笑に籠めた。]
(688) 2011/05/19(Thu) 23時半頃
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[後悔しない、と。 少しだけ眉を下げてみせながらも、哲人に小さく頷いた。 それから繋がれた指。ひりりとして……けれど、ほっとする感覚もした。 繋ぎとめられている……それだけで、良かった。
彼がいて……皆も、居る。 けれど今、あまり不安は感じていなかった。 いつも通り……というには、ちょっと熱で上せ過ぎた顔で。 そっと、桂馬たちに振り向いた。]
……食べにいこ。
(703) 2011/05/19(Thu) 23時半頃
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ヴェスパタインは、つながれていない手は、まだ握ったままだった。
2011/05/19(Thu) 23時半頃
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[楓馬>>697があの時呼ぼうとしていたことにも気づかなかったまま……。 再び彼の顔が見えた時には、それは明るい笑顔だったから……なんだか、温かかった。 哲人と話しているのを見ても、それほど妬けたりも、しなかった。 そのくらいに、今、満たされていた。]
[……成人や文がラジオの電波を確かめた結果にも、気づいていなかった。 そのくらいに、今、呑気でもあった。]
(720) 2011/05/20(Fri) 00時頃
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