189 とある結社の手記:8
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-湖-
綺麗な湖ですね♪ああ、これで霧が無ければ、もっと素敵なのでしょうけれどねー
[霧で白む視界のなか、自分の陽気な声だけが辺りに響く。行方不明者が多く出るという村。その噂の根源の湖。 その桟橋の先、”私”の居場所が据えられていた。視線だけを彼等に向けて、首を傾げる。]
あれに登れば良いって事?
[彼等は頷く。自分は淡々と歩き。その場所に立つ。 湖の底は暗く、濁っていて。何処までも何処までも、沈めていきそうだ。 彼等の一人が尋ねた。―――――……怖くはないのか?と。]
怖い?いや、そりゃ怖いよ。 じゃあ怖がったら、貴方たちは私を解放してくれるんですか? 無理でしょ。なら最後まで”愉しむまで”ですよ。
[自分の命ですら駒の一つにしか考えていないような軽快な口調に。誰かが呟いた。
化け物。]
(+13) 2014/08/17(Sun) 00時頃
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―――――……くっく、貴方たちと何が違うんですか? 正義の名のもとに、罪ない人を殺すのも厭わない貴方たちの方が……私から見たらよっぽど化け物ですよ。
[台に立つ。縄の輪の部分に、自分の首を掛ける。 自分は目を凝らして山の向こうを見ようとしたが――――――……あの雪山は見えなかった。 ”私”の故郷は。やはり、還る事が出来ないようだ。 けれども、”私”はそれでも構わない。それが”私”の終わり方なのだから。
_____に、血肉の味を教える事が出来れば、良いのだ。]
生きる為に、ほんの少しだけ狩りをするだけですよ。 人間だって牛や豚を殺すでしょう?それと同じだ。
………ああ、だから。同様に。 貴方たちが私を殺す事は、当然なんじゃないんですかね? それが生きるための手段なのですから。
ええ―――……殺める事は何も、悪くないですよ。
だから、
(+14) 2014/08/17(Sun) 00時頃
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もっと、殺せ。
[下卑た微笑みを浮かべて。自ら台を蹴り上げた。
もう、遠吠えは、
鳴けない*]
(+15) 2014/08/17(Sun) 00時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2014/08/17(Sun) 00時頃
記者 イアンは、メモを貼った。
2014/08/17(Sun) 00時半頃
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―――――………くぅん。
[湖のどこかで小さな遠吠えがした。弱く、それでいてどこか頼りなげな、儚い鳴き声。
声が、自分の喉から発せられていると気が付いたのは、湖の畔に映る”私”の姿を見たときだ。 チェスナット・ブラウンの体毛に覆われた大きな狼。 それが――――…”私”の本来の姿だった。]
……………くっく、そう、……戻ったんだね?
[元々、兎や狐を食むだけの、気の弱くて大人しい狼だった”私は”。 あの男と交わり、――――……化け物と化してしまったのだ。零れる声は相変わらず、あの男のままで。 ”私”は恐ろしくも、可笑しくもあった。
草を踏み分けて、村内を歩く。 音は無く。踏んだ小枝は、砕け散る事もなかった。]
………………。
[さて。何処へ行こうか。誰か”私”を見とめるものは居るだろうか。]
(+16) 2014/08/17(Sun) 01時頃
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[風に混じり、ふと聞こえる懐かしい声。]
――――……謝る必要はないさ。
[どこかに向けてひとつ呟き、目を細めた。]
勿論苦しくはあったけどねー。 首の骨が折れたんじゃないかな? でも絞まるときって凄い気持ち良いんだねー
試しに、今度してみるかい?………ってしちゃダメだよ。 君には生きて欲しいんだから。あはは
[嗤うように吠え、気狂い狼は闊歩する。]
(+17) 2014/08/17(Sun) 01時頃
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―早朝 個室―
[赤い湖の上に、転がった遺体]
[その傍でそれを見下ろしているのは幽霊は、 湖の霧のように霞み、今にも消えそうな希薄さだ]
[そっと血の湖の上に霞んだ足を踏み入れる。 波打つことも泡立つことも無かった。指で掬ってみようとしても、霧のように白い指が赤く染まることは無く]
……………………ぜんぶ、たべてくれてよかったのに。
[床に溜まった血も。残った体も。
舌で何度も舐めとられて。歯で何度も咀嚼されて。
そうしてきれいに消えてしまってよかったと、 静かな声で呟いた。そこには落胆の色も憎しみの色も無かった]
(+18) 2014/08/17(Sun) 14時半頃
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[血の匂いが拡がる静かな部屋に、 リーと、続いてヴェスパタインが入ってくる。]
[リーが思っているように、幽霊は床掃除はしてはいなかった。 一応きれいにしたいとは思って、先程自分の血を触ってみたものの無理だったのがわかったから。
何もできない幽霊は、 ただ自分のベッドの端に座るように佇んでいただけだ。]
[幽霊はそちらをちらりと伺って、 また自分の作り出した赤い湖へと視線を戻す。 かつての伏目は、薄霧のように薄く透明で、ただでさえ薄い色の身体の中で一番希薄だった。
まるで目はもういらないと、捨てたように。]
(+19) 2014/08/17(Sun) 14時半頃
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[ばかだなぁ、と呟かれた言葉>>17] [誰に宛てられたものだかわからないが、幽霊は口を開く]
…そう? お互い様だと思う。
[ぼそりと返す返事は霧が吸収してしまったんじゃ、と思う程に静かで。リーに届くわけも無く]
[喰われた自分の身体を見て、 ひどくうろたえた様なヴェスパタインへ]
……………いい面。 ざまあみろ。
[届くわけも無いと踏んで、幽霊は悪態を吐いた]
(+20) 2014/08/17(Sun) 15時頃
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[徐々に集まってくる人の群れ。 結社員を退かして入ってきたワンダの姿が、 俯きがちな視界へ入る。
黙ったまま、ベッドの端に腰掛けるように 佇んでいた幽霊はわずかに頭を上げた。]
[誰に宛てたものだかわからないが、またばかと言われているな、 とぼんやりと思った。
自分に向けてだというなら、もう随分前から言われなくてもわかってる。いちいち言わないで、黙ってて欲しかった。]
(+21) 2014/08/17(Sun) 15時頃
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[がん!と、大きく音が響いた。僅かに顔を顰めさせた。 神経質な幽霊は生前から大きい音が嫌いだった。]
[同じように顔を顰めたきつい表情をしたワンダが、 横たわる自分の髪を撫でて行く]
[それから勝手な事を言うのを聞いて、 先程の「ばか」はやはり自分に向けてかな、と思った]
(+22) 2014/08/17(Sun) 15時頃
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[顔は怒っているのに、髪を撫でる仕草は 子供をあやすような風だった。
怒られているんだか、あやされているんだかわからなかった。 ただ、彼女に世話されていた昔のことを ぼんやりと思い出した]
……………もう、子供じゃない。 ほっといてくれていい。
[彼女の服が、じわりと赤に染まっていく。] [それを見るのから逃れるように。 幽霊は霧よりも希薄になって、部屋から姿を消した]
(+23) 2014/08/17(Sun) 15時頃
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[やがて、幽霊はコルクボードの前に霧のように現れた] [そこに貼られたメモを見る。
「病院」。「搬送」。 書かれた文字を、透明なくらいに希薄になって消えた目が追う]
……………………………
[幽霊は黙ったまま。またそこから姿を消した]
(+24) 2014/08/17(Sun) 15時頃
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[村内を、人には見えない希薄な霧がゆっくりと歩いている]
[幽霊は村の建物の前に立ち尽くしては……歩き出して。
まるで、誰かを探しているかのようだった**]
(+25) 2014/08/17(Sun) 15時半頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2014/08/17(Sun) 15時半頃
掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2014/08/17(Sun) 15時半頃
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………。
[やがて暫く歩いていると見慣れた建物が見えた。 窓の合間から、見慣れた姿と、_____の姿が見えた。
恐る恐る窓に近付き、様子を見やれば静かな……否、沈んだ空気が村民を支配していた。
投票箱に近付く者はいない。皆、投票用紙を握り締め、当てもなく歩いているように映った。 人々の目には生気はあまり無い。そこはまるで、監獄のなかのようだ。
さて。次は誰を処刑するのだろうか。 自分は興奮した気持ちで集会場の周りをうろついた。 羽虫を何度か踏みつけてしまったけれども、感触を足の裏に感じる事は無かった。]
―――――…………おやぁ?
[>>+25 誰かを探しているかのように、ふらふらと放浪している後ろ姿。 からかうように、自分は小さく吠えてみやる。 もし気が付かないようならば、集会場のなかを散策しに入るだろうし。もし気が付くならば、瑠璃色の髪の幽霊は自分の姿を見て、どんな声をあげるのだろうか。]
(+26) 2014/08/17(Sun) 16時頃
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[後ろから小さく獣の吠え声が聞こえた>>+26] [幽霊はゆるゆると振り返る]
[そこに居たのは、大狼の姿だった] [透明になって消えた伏目を見開いて瞬かせた。 …もっとも、それを自分以外の誰かが知ることは無いだろう。 視線が二度と合わないように。探られないように。 自分の目は、霧のように見えなくなってしまっている]
………………………。
………山へ帰りな。 この村じゃ、しばらく狼は嫌われる。
[動物なら、もしかしたら今の自分の姿も見えるかもしれない。 ただの野生の狼だと思ったのだろうか。 ぼそりと呟いた声は、生前よりも静かだ]
(+27) 2014/08/17(Sun) 16時頃
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……………。
[>>+26 幽霊は静かな声で自分に向かって告げる。 暫くその様子を黙っていたけれども。 小さく、嗤うような呻きを零したあと、]
――――……くっく、私だよ♪ラルフ君 久しぶり〜、っていう程、離れていた気もしないけどね。
[狼の姿をしていたけれども、声で気が付くだろうか。 尻尾を振りながら、大きな足でゆっくりと彼に近付く。]
大丈夫さ、私の姿は皆には見えないよ。 でもラルフ君が私の姿を見れるって事は……君も此方側に?
[首を傾げながら、見上げる。]
(+28) 2014/08/17(Sun) 16時半頃
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[狼から聞き覚えのある人の声がした。 流石に幽霊も驚いたらしい。 霧のように透ける肩をびくりと跳ね上げた]
……え、 …………………、
………………………ああ…、 …………あんただったのか。
……本当に、狼だったんだ。
[死んでもなお尾を振り明るい声で話しかけてくる狼へ、静かに嘆息した。死んでもなお、幽霊の陰気さは変わらない。]
(+29) 2014/08/17(Sun) 17時頃
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[村の様子をゆるりと見渡した。村の様子はいつもと同じく静かなもので、確かにイアンの言う通り、誰も見えていないようだった]
…………こちら側…、…………ああ、 うん。 そうらしい。
…あんたも死んだんなら。 ご愁傷様。ざまあない。
[興味なさそうに自分の死を肯定して、 いつもは飲み込む悪態をぼそりと吐いた。 …遅れて、ざまあないのは自分も一緒か、とも思った。 自分の周りの嫌いな奴らを消してくれる神様は、 こうしてひとり死んでしまったのだから。]
[見上げる狼へ視線をやって、ゆるゆると外す。 死んでもなお、癖は抜けきらない。 イアンの顔を見ないまま、幽霊はぼそりと問うた]
………村長の七光りの。 くそったれのアーヴァインを殺したのは、あんた?
(+30) 2014/08/17(Sun) 17時頃
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あはは。驚いた?”私”はこの姿はあまり好きじゃないんだけどね。何なら人間の姿に戻るよ。
[>>+29 謳うように答えると目を細めた。風に合わせてふわり。尻尾をなびかせる。穏やかな振る舞いは、人を襲う化け物には見えないだろう。ただの野生の狼のようである。]
まぁ、”私”自身なんでこんな事をしたのか解らないね♪ でも、元々、死にぞこないの命。 ――――……こんな風に死ぬのも、また、私らしいというか。
[懐かしむように何処かをみやる声は。 私だったか。”私”だったか。 問われた事には、一瞬考え込む様に耳を伏せて。]
…………ああ、あの人はアーヴァインというのか♪ ごめんね、初めて知ったよー
[くっく、と下卑た嗤いを零す姿は、獣のくせに厭に人間らしくて。やはりこの狼が異形のモノである事が解るだろう。]
なになに?なんか感謝されちゃったのかな、私。
[そうして好奇の目を青年に向けた。]
(+31) 2014/08/17(Sun) 17時半頃
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いらない。 無駄に爽やかなあんたの顔見るよりは、 獣の顔見てた方が、まだまし。吐き気がしない。
[もっとも吐くものなんてこの身体には無いのだろうが。 獣に襲われて死んだ身だ。恐れが一切無いかと言えば嘘になるが、それよりも人の顔を見る方が不快感を覚える。 まるでただの狼のような素振りのイアンへ、またため息をついて静かに頭を振った。]
……………自分の命が一番、なんていっておいて。 とんだ嘘吐きだ。
…………………じゃあ、あんたの大事なものって、 結局なんだったの。
[イアンの言葉>>2:312を思い出しながら、懐かしむような声の先へ悪態を吐く。 言葉通りの憎しみは声に乗らず。微かに冗談めかしたような。嗤うような色が僅かに淡々とした声に乗っていた]
(+32) 2014/08/17(Sun) 18時頃
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[初めて知ったと、下卑た嗤いを漏らしながら心にも無さそうな謝罪を言う。そんな人間らしい「化け物」へ頭を振った。謝罪はいらないというように。]
……………あんたは嫌いだけど。
感謝はしてる。………ありがとう。
……………でもどうせなら。 全部、消してほしかった。
[好奇の目も、幽霊と目が交わる事は無い。]
(+33) 2014/08/17(Sun) 18時頃
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えー。そうかな。 私ってそこそこに恰好良い顔していないかな?
[そう言って、拒まれなければ彼の脚元に擦り寄ろうとした。 拒まれてしまえば、媚びたような視線を送って。ひとつ吠えるだろう。]
……うーん。何だろうね? 詰まる所、特に無いかもしれない。
[自分の言葉の矛盾に気が付くと。何かを考え込む様に暫し俯く。 ”私”は喧噪を嫌い、慎ましく過ごしていたはずなのに。 享楽に誘われるがままに、足を運んでしまった。 泡のようなひと時の先には、何も無いと解っていたはずなのに。 ただ、麻薬の様に刹那的な幸せを噛み締める事に勤しんでいただけだ。]
ん?どういたしまして? ラルフ君はなにか、大事なものはあるのかな。私はそれに貢献をしたのかな。
[長い四足を地面に伏せて。青年を見やる。]
(+34) 2014/08/17(Sun) 18時半頃
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[擦り寄る狼へ「きもちわるい」と言って半歩引いて拒むと、媚びた様な視線を送ってひとつ吠えられた。狼に殺された苦痛を、無意識に覚えてしまっているのか。その声に僅かに肩を跳ね上げる。皮肉なものだ。苦痛を覚える身体などもう無いというのに。]
…本当、あんた。嫌な奴だな。
[僅かに顔を顰めてぼそりと返した]
[考えるように俯いた狼をちらりと一瞥し。 地面へ伏せた狼が、こちらに視線をやるとゆっくりとその視線を逸らす]
(+35) 2014/08/17(Sun) 19時頃
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……………………… 大切なものは、あったけど。
[―――きれいなものを、大切なものを仕舞う為の 誰にも見つからない「柱時計」の部屋は、もう主を失った。]
…………………………もうきっと。叶わないし。
[「彼女」の為に幽霊が用意した「柱時計」の部屋の中には、 これから先、誰も入ることは無いのだろう。 静かに静かに、人知れず。 誰も入らぬまま知らぬまま、朽ちていくのだろう]
………叶えてもらったんだとも、思う。
[…誰にもその場所を隠したまま。 主自体が、「きれいなもの」の中へ消えてしまったのだから]
(+36) 2014/08/17(Sun) 19時頃
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だからもう。あんたと同じ。 ……たぶん。無い。
[淡々と話す声には、僅かな落胆と諦観。 …そして、ほんの僅かな、幸福感がのった]
[愛想の無かった幽霊には珍しく。微かにだけ、口の端に笑みを作る。 感情を隠す為の口を隠す癖は出なかった。 幽霊にも、自分が笑っていると気付いていなかったから]
…………………貢献は………、さあ。 どうだろう。
………少なくとも。 アーヴァインとサイモンが死んだ時。 良かったって。 ………そう思った。
だから、感謝はしてる。
(+37) 2014/08/17(Sun) 19時頃
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それは褒め言葉なのかな?あはは
[>>+35 皮肉の言葉は解らないと言わんばかりに。前足の間に顎を乗せて、小さく嗤った。 視線を決して合わせようとしない男の、その琥珀色のなかは。一体何を映しているのだろう。 どこか遠くを見ているようで。その実は、何も彼のなかには観えていないのだろうか。]
――――……ふぅん
[彼が、微笑んだ。]
[日が落ちていく。ヒグラシが鳴いている。 村は影を濃くしていく。 けれども、一人と一匹には。影すらない。]
……誰かを探していたんじゃないの?行かなくていいの?
[落ちる夕日を眺めながら、狼は尋ねた。 >>+25 夢遊病者のような背中は、誰かを求めていたのように見えたのだけれども。]
(+38) 2014/08/17(Sun) 19時半頃
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[嗤う狼を睨むように一瞥して、すぐに視線を逸らし。 幽霊は小さく舌打ちした。 …逸らした目の先には、遠く小さく湖が見えている。 狼の察する通り。その実は、何も見えていない。 ただ、視界に入るものが汚いものと決めつけて、 拒否しているだけ。何も見ようとしていない。]
[日の暮れる街並み。影すらも濃くなるというのに、 幽霊の色は一切濃くならず。ただ霧のように透けている。
一人と一匹の話す声すらも、生きている者達へ音を届ける事は無い。たかがヒグラシでさえ、こんなに五月蠅く鳴けているというのに。]
(+39) 2014/08/17(Sun) 20時頃
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[狼に尋ねられて、幽霊はゆるゆると僅かに頷いた] [狼へと背を向けて。ぼそりと呟いた]
……………。 もう一匹の狼に。 なんとかよろしく言っておいて。
………あんたなら、きっと。知ってるんでしょ。
[お互いの声が生者に届くわけも無いのは知っている。 朝に同じくらい勝手な事を言われたな、とぼんやりと思った]
[そのまま振り向かずに、幽霊は再び影も無い歩く霧となって、 暮れた街をふらふらと歩いていった]
(+40) 2014/08/17(Sun) 20時頃
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―村長宅―
[…やがて、幽霊は村長の家の前に辿り着く。 意志の薄いようなゆったりとした足取りで 彼の家へと入っていった]
監視の為だろうか。中に居る結社員が 無言のまま入ってきた彼を咎める事は無かった。 彼の姿を見る事は出来ないのだから、当たり前だ]
[部屋の奥。苦しげな息を繰り返し、横たわるホリーの姿を見つけると、幽霊はゆっくりと枕元へと膝をついた]
(+41) 2014/08/17(Sun) 20時頃
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……………………………………お嬢さん
[霧のように静かなぼそぼそ声で、声をかける。横たわるホリーがこちらを見る事も無い。誰の鼓膜を動かす事も無い] [苦しげなその顔へ手を当てても。触れた感触などは一切無く。 彼女もただ苦しい息に胸を上下させるだけだ]
……………。 …………………、きれい。
[長い彼女の髪を掬い上げようとした。 霧のように霞む白い指先に、彼女の髪が絡むことは無い]
………………………仕舞ってあげたかった。
[呟いた声は、生者はもちろん。死者でさえも届かないほど小さく] [幽霊は彼女の髪に顔を埋めるように。彼女の枕元へと、静かに静かに自らの額を置いて、目を閉じた**]
(+42) 2014/08/17(Sun) 20時頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2014/08/17(Sun) 20時半頃
掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2014/08/17(Sun) 20時半頃
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