226 【突発誰歓】君の瞳に花咲く日【RP村】
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/* >>261 なにいいいい!??え、あちょ待って、ケイトリン!待っ
(-106) 2015/06/07(Sun) 00時半頃
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― 自室:窓辺に佇んで ―
[自室へ戻る道すがら、青年が誰かとすれ違うことがあったとしても>>263仏頂面で手を上げるくらいに止めただろう。
自室の扉を開けば階段の近くのキズついた壁とそっくりな光景。 床から壁まで隙間なくびっしりと付いたキズアト。
唯一違うのは、廊下を這うキズとは比べられないほどに青年の自室の傷跡は深いコト。 椅子で、机で、可能ならば何を使ってでも付けた傷。
…自分が傷つかなければ躊躇うこともない。 幾らだってキズをつけることが出来たのだから。
だから、青年の私室に置かれているのはベッドだけ。 ベッドと、動かないように固定された机がひとつ。 机の上には書きかけの絵本。それと、日記。 続きを綴るためのペンは、ない。
あとは何冊か本が床の上に転がる殺風景な部屋。 その中から誰かに貸した>>261こともあったっけ。]
(273) 2015/06/07(Sun) 01時頃
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[退屈凌ぎになるのもソラで中身を言えるようになるまで。 話を覚えてしまえば、本の末路は枕代わりか椅子代わり。
さすがに青年が自分でも文を書くともなれば、本で壁や床に"記録"するわけにもいかなかった。 散らばる本は絵本が大半。 少年の頃にここへ持ってきたものや、気紛れに青年が書いたものも混ざっていたかもしれない。 "私"が捨ててしまっていなければ。もしかしたら――。
…感傷に浸りかけた青年は、意図的に感慨に耽ることをやめる。 思い出語りはすべきことを終えてからでもいい。
――…手にした本に鍵を掛けて。誰にも渡らないように。]
(274) 2015/06/07(Sun) 01時頃
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[床に固く固定された机には引き出しがふたつ。
片方は鍵のかからないもの。 片方は鍵のかかるもの。
鍵のかかる引き出しには小さな鍵が刺さったまま。 開けるたび軋んだ音を立てるそこには何も入ってはいない。
開いても、閉まっても中身が空っぽなら変わらないのだから。 そう思っていたから。 今まで木の匂いだけを閉まっていた場所。
その中に手にした本をそっと入れて、鍵を回す。]
[ がちゃん。 ]
[微かな金属音が聞こえれば、何度か引き出しの動かないことを確認して、青年は漸く安堵の息を吐いた。
小さな鍵と鈍色の鍵。 青年の服の中に隠れているのはふたつの秘密。*]
(275) 2015/06/07(Sun) 01時頃
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/* ええええキルロイとケイトこっちに来るの!? え、え、どうしようこの異常な部屋で接待するの!? 保護室に閉じ込められるくらいまで椅子ぶん回して暴れたんだぜシーシャ…。 来ちゃうの!??
(-110) 2015/06/07(Sun) 01時頃
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/* >>275 いやだあああ変換ミスってる!? ばか!ばかシーシャ!私が出るわよ!化けて!
(-112) 2015/06/07(Sun) 01時半頃
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/* じ か ん が な い いそげー!!
>>279 待って、まさかシーシャの本に続編があると!?
(-113) 2015/06/07(Sun) 01時半頃
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― 砂時計から零れた砂粒のひとつ ―
[青年がまだ紙にペンで字を書く事を許されていた頃。 ――壁に記録を刻むことはもう覚えていたのだったか。
頭の中から取り出せることを取り出して、空白の頁に記していたことがある。 それは日記と呼べるほどには纏まったものでなく。 単語の集まりというほど散らばってもいなかった。
ただ、その日に起きたこと。 誰と話しただとか、食堂のメニューとか。 そんな取り留めもないことを真っ白な絵本に書いていた。
昔話は別の本に書いていたから、ビョーインに来てから起きたこと。怒ったこと。笑ったこと。泣いたこと。
ある種の記録といえば記録だったかもしれない。 それは、感情の絵本だった。]
(299) 2015/06/07(Sun) 02時頃
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[それが、唐突に"消えた"。>>279
また、"私"が捨ててしまったのだろう。
そのことに気付いた青年はそう思った。 "私"にとって邪魔なもの。要らないもの。
消えていく"シーシャ"の記憶。残される記録。 シーシャでない"私"は"私"でないシーシャのことがきらい。
"私"にならないシーシャがだいきらい。
だから、シーシャのほンの一部でも残ろうとするのなら、 捨ててしまう。消してしまう。
"私"の時には、
何も間違ったことなんかしていない
そう、思っているから。]
(300) 2015/06/07(Sun) 02時頃
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[その頃には、むかしのことを書いた表紙のない絵本はもう図書室に置き去りになってしまっていた。
むかしのこと。 いまのこと。 あしたのこと。
むかしのことは形になって残っている。 でも、いまのことは無くなってしまった。そう、思った。
だから、廊下の壁にだけ付けていたキズを。 痛みと同時に残していたキズを。 代わりに、部屋に置いてある手に取れるもの全てを使って青年の部屋の壁に。床に。刻み込んだ。>>273
爪で刻むキズはいつだって悲鳴のような音を出した。 けれど、その時は壁の代わりに青年が哭いた。
この場所に来てから最初で最後の慟哭だった。]*
(301) 2015/06/07(Sun) 02時頃
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