190 やどかりさまの、暇潰し
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とりあえず、保健室に運ばなきゃ… 手伝え男ども!
[井上の体なのに鳥海を運ぼうとして「クッソ重い」と ぼやきだすまで、後数秒。
保健室で寝かされていた人々はどうなったのだろうか]
(3) sane 2014/08/22(Fri) 00時頃
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ん?何だにゃん?
[かざたくと呼ばれそちらを向く。 しかし、そう発したのはピッパではなくて恵都ちゃんだった。]
あれ…?なんで…
[自分は戻ったのに――暫しの思考停止していると、どさり、と音がする。]
は…?
[それを見て更に混乱が生まれる。 倒れたのは英ちゃん先輩の身体。 何で――、そんなことを考えていると手伝えと声がかかる。]
あ、は、はい。貸して。
[そう言って英ちゃん先輩を抱き上げる。]
(4) lobelia 2014/08/22(Fri) 02時半頃
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かるっ…
[恵都ちゃんのぼやきを聞けば、ああやっぱり俺は男なんだなと実感する。 しかし、この人は一体何を食べて生きているんだか、こんな時でもマイペースな考えが浮かぶ。]
(5) lobelia 2014/08/22(Fri) 02時半頃
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[───グラスの水がなくなる。]
(6) anbito 2014/08/22(Fri) 03時半頃
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[オレはそれを黙って見ていた。 グラスに分け与えられていく、オレの“魂(いのち)”。 均一に注がれるそれを、ただ、黙って見つめていた。
消えてしまえたら。 男になってしまえたら。 自分のために生きて。
様々な思考の渦の中。 オレというひとつの存在を、あの声が嗤っている。]
(*4) anbito 2014/08/22(Fri) 03時半頃
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───それでも、オレは幸せだよ。
(*5) anbito 2014/08/22(Fri) 03時半頃
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[闇が身体を撫でていく、あの奇妙な感覚。 それはオレを“オレが一番なりたかった姿”に入れ替えた。
“鳥海 英里”という、たった一人の登場人物に。
そして瞬間、世界は傾ぐ。 揺らぎ、歪み、身体という器がドサリと音をたてて倒れ。 けれど今オレは、確りと立っていた。]
(7) anbito 2014/08/22(Fri) 03時半頃
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成功…、かな?
[自分の手足を見やる。 うっすら透けて見えた指先を動かしてみた。
辺りを見回せば。 見えていた、透け透けの井上さんや会長の姿はなく。 ならばいずれ目を覚ますだろうと、事の成功に安堵の息を吐き出した。]
こうしてみると不思議な感覚だなぁ。 鏡で見るのとは違うしねぇ。
[倒れたオレも中々のイケメンだな、なんて。 さほど重くない身体が、拓ちゃんに抱き上げられているのを少し眺めていた。]
(8) anbito 2014/08/22(Fri) 04時頃
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…………。
[運ばれ行く身体を追って部室を出れば。 壁にもたれるように座らされていた、一人。 その手の中にある黒い箱。]
(9) anbito 2014/08/22(Fri) 04時頃
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───幸せだよ、貴方が生き返るのなら。
[届くまい言葉は闇に触れられた者だけの発せる声。
オレの魂が貴方のグラスに注がれたことが。 まるで貴方を救った勇者に まるで貴方を起こした王子に まるで貴方を助けた魔法使いに なりたかった“オレ”になれたようで。
幸せだなんて、とんだエゴイズム。]
(*6) anbito 2014/08/22(Fri) 04時頃
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[透けたこの身を近付けて、眠る姫に傅く。]
おこがましくも、お許し下さい。 どうか、この刹那だけは。
[触れようと、頬に手を伸ばす。 皺を寄せがちな眉間に触れるのは指先ではなく───。
霊魂が実体に触れられることはない。 風がふわりと通りすぎたような感覚だけを残し オレはゆっくりと傍を離れた。]
(*7) anbito 2014/08/22(Fri) 04時半頃
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[オレは運ばれていく身体を追いかける。 さあ、これから長い長い幽体離脱ライフを楽しむとしよう。 原稿は、もう書くことはないだろうけれど。 とても長い休みをもらったのだと、そう考えることにして。
黒い箱を見て、彼の身体に触れて そしてすぐに離れる。
オレは、少しだけ満足そうに笑った*]
(10) anbito 2014/08/22(Fri) 04時半頃
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[けれどその実、眉は微かに下がっていた*]
(*8) anbito 2014/08/22(Fri) 04時半頃
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[吸い込まれる感覚を、私は感じました。 何時かのように、何処かから発散するような感覚ではなくて。それは詰め込まれるような、流し込まれていくような感覚。
自分自身が、回っているような感じがして。 少々の気持ち悪さも感じます。
鈴さんのグラスに水が注ぎこまれた時に、そのような感覚を持ったので。 鈴さんの身体に「戻る」ことになるのでしょうか、と。そんな事を私は思います。
そしてそのまま…意識は何処かへ潜るような感覚と共に…暗転しました。]
(11) Kirito 2014/08/22(Fri) 08時半頃
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[重い。
始めに感じたのは、そんな感覚でした。 目が覚めた途端に身体を起こしていたようで、自分の重さを感じているのですが。 離れてしまうまでは、感じなかった重さ。
「身体」の重み。
自分の手を見てみれば、それは入れ替わる前の姿。
____鈴さんの、身体。]
(12) Kirito 2014/08/22(Fri) 08時半頃
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[息を吐きます。
もしかして…という思いが、私の中をよぎります。 だけどその前に…]
(13) Kirito 2014/08/22(Fri) 08時半頃
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[見えないのに聞こえた…呟き>>*7
それは、「エイリさんの身体」の声に思われて。]
(*9) Kirito 2014/08/22(Fri) 08時半頃
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[少しよろけながらも私は…立ち上がります。
思い出すのは、水を注がれていた時の表情。 あのグラスは乾ききっているのでしょうか?
注いだだけで…?と、私はそんな事を急に思いました。
聞こえてくる、足音>>5。 保健室の方に向ってくるので。
エイリさんを探しに行くより先にドアを開けましょう、と私はドアへ向かいます。]
(14) Kirito 2014/08/22(Fri) 09時頃
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軽い? 嘘だろ…
[風祭の声に目を見張って、あたしはやっぱ女でしかないんだなあ と実感する。 鳥海を運ぶのは彼に任せ、保健室に向かう。 彼のために扉をあけようとしたその時、]
(15) sane 2014/08/22(Fri) 13時頃
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……わ! マ、マドカ?
[起き上がれたのか、と驚きの声をあげて、 女はドアに向かってきていた鈴>>14の顔を見下ろした]
中、ちゃんとマドカか? 鳥海さん、倒れちまったんだ
[人が倒れるたびに鳥海のグラスに水が増えたこと。 鳥海のグラスから水を注いだこと。
女はそれを説明して、 とりあえず鳥海がベッドに横たわれるように、 風祭を誘導する]
(16) sane 2014/08/22(Fri) 13時頃
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えぇ、ありがとうございます。
[>>16ドアが急に開けば、私も少し吃驚しました。 「私の元の身体」…ピッパさんでしょうか?が私に話しかけて来てくださって。]
中身は…「貴女」と言えばいいでしょうか?井上です。 先程までとは違って…思い出させて、しまったみたいですけど。
[ご迷惑だったでしょうか、と首を傾げて問いかけます。]
(17) Kirito 2014/08/22(Fri) 21時頃
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井上…さん。 じゃ、じゃあ、さっきの幽霊みてーな姿のまま…?!
[風祭は元に戻った。しかしながら、女も、彼女も、 元の姿には戻っておらず、少し混乱する]
い、いや…… [思い出させてしまったみたいですけど、 と首を傾げる彼女の問いに口ごもった。 意識が混濁していた時、 自分は確かに『井上恵都』として存在していたけれど]
ぜーんぜん、そんなことないよ あたしはあたし 『杉山恵』だし…
寧ろ…思い出させようとしてくれてたよな、ありがとう
[頭を下げて、鈴の姿をした井上に感謝を述べた この姿で井上さんに頭下げるの、 なんか変だな、と思いながら]
(18) sane 2014/08/22(Fri) 22時頃
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戻った人と、戻れていない人がいるのですか…?
[>>18水を注ぎ始める時まで、私もそこにいましたが。 戻っている人といない人がいるのは、何かの悪戯なのでしょうか。]
…そんな、もっと私の自分勝手な理由です。
[そう言って、一息ついて。]
無くなってしまえばいいかもしれないと思っていた私なのに、いざその場所が自分の物と思えなくなりそうになったら…怖くて。
ただ、それだけだったんです。
[だから感謝されるような事なんて一切してません、と私は言って。
私も彼女に頭を下げます。]
(19) Kirito 2014/08/22(Fri) 22時半頃
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……
[頭を下げようとした時か、其の後か。 私の目はエイリさんを映した気がして。
頭を下げた後、そちらの方を向いたら。 彼とは目があったでしょうか?]
(*10) Kirito 2014/08/22(Fri) 22時半頃
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ん…?
[その時オレがどんな表情だったのか。 鏡もないし、たぶん鏡の前に立ってもオレの姿は映らないようにも思う。 だから自分ではわからないまま。
視線があったよう、だ。 確証があるわけではない。 だから、ふと。]
「あなたの天使は?」 [思い出した、合言葉。]
(*11) anbito 2014/08/23(Sat) 05時半頃
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[騒ついた気持ちは何故なのでしょう。 「私のせいで」一杯分水が、足りなかったのだと思います。
あの時に、私にだけ注がないという行動は…できなかったのではないかとは思いますが。 だけど。]
私の天使は……貴方です。
[届いた声の方向。 もう一度、彼に目を合わせて。
私は一歩二歩と、そちらの方へ歩きます。
どうして私は、「貴方」だと答えたのでしょうか。 その理由は…自分でもよく、わからなかったけれど。]
(*12) Kirito 2014/08/23(Sat) 08時半頃
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ふふ、井上さんにはやっぱり見えてるんですね。
[「貴方です」という答えは、オレが答えたそのままのようで。 けれどどこか違う雰囲気を持つことに、気付けるような敏感さも持たず。 近付いてくる彼女に、偏差値の高い顔面はただ微笑んで。]
あ、でも鈴ちゃんのままなんだ? オレは元に戻れたんだけど…何でだろ。 法則性がさっぱりだな。
[何らかの参加者の思念が、などと推測してもいたけれど。]
ヤドカリの神様の、暇潰しみたいだね?
[住む家を入れ替えて。 あちらからこちら、こちらからそちら。 まるでそんなイメージで。]
(*13) anbito 2014/08/23(Sat) 12時頃
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えぇ…見失わなかったのは、良かったです。
[そう言って、私は頬を緩めたけれど。 何と無く、ぎこちなくなってしまって。]
エイリさんが最後に戻ったのは、皆さんに水を分けたからかもしれないですけれど…他の方はどうなっているのでしょうね。
ヤドカリのようだ…と言われてみれば、何だか面白いですね。
でも…貴方だけがこうなる、必要なんて無かったんじゃ…
[そう言って、手を伸ばして。 触れることは叶わなくとも、私はその頬の位置に手を寄せてみようとしてみます。]
(*14) Kirito 2014/08/23(Sat) 21時頃
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[ふと、思い出します。
儀式に使ったグラス。 最後に聞こえた言葉>>5:43。
私はさっきの部屋に戻って。「自分」のグラスを取ってきて。 エイリさんの休んでいるベッドの近くにある、テーブルにそれを置きます。]
後ろ…向いていて貰っていいですか?
[後ろを向いていて貰うのは、本当はアンフェアなのかもしれないけれど。
何の根拠もありません。だって儀式は終わったとしていいかも分からないですし、上手くいくか、そんな事知りません。
でも、やらなきゃいけないって。
それにきっと、やりたいのだと。
そう思ったから。]
(*15) Kirito 2014/08/23(Sat) 23時頃
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[口にグラスの水を含めば。もしかしたら他の誰かも反応したかもしれません。
ピリッとするような感覚が、私に伝わります。 それが何故かは、私にはわかりません。
儀式が終了しているなら。もうグラスに水を再び注いでも、意味は無いのでしょう。 そうではない方法を、考えなくてはならないのかなぁ、と。私は思いました。
グラスが完全に乾いていないなら、肉体と魂のリンクも、完全には途切れていないのではないかと、私はそんな事を思います。だから。]
……貴方は私の、
[初めて…きっと、大切になってしまった人。
振り向かなくていいから。忘れていてさえいいから。 こんな私では、何にもならないかもしれないけれど。
許されるなら、その唇に接吻を______**]
(*16) Kirito 2014/08/23(Sat) 23時半頃
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