299 さよならバイバイ、じゃあ明日。
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霊
全
コーラに6人が投票した。
ンゴティエクに1人が投票した。
コーラは村人の手により処刑された。
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
イナリが無残な姿で発見された。
現在の生存者は、ソルフリッツィ、インティJr、モイ、ンゴティエク、ギロチンの5名。
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[葬儀屋の元へ向かおうとしたところで、不意に声がした。 ソランジュ、と上がった名前には、ひとりびくんと肩を揺らして。]
――ソランジュ、か。 見かけたとも。……見かけたとも。
[嘘は言っていない。これから狐がこちらにやってきたら粉屋に会えるなどとは言っていない。 しかし、声はずいぶんと震えてしまった。 喉から出す声より、ずっとこちらの声は平静を繕いにくい。]
(*0) 2019/10/12(Sat) 00時頃
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……ンゴ。
[草に持ち上げられ、若干目線の高くなった軟体動物は、びっしりと草の生えた建物を見やり、それから動かなくなった竜を遠目に眺めた。]
……達者で、ンゴ。
[別れの挨拶をされたから、いつものように返した。とても突然で、他に何をしていいかすぐにはわからなく。*]
(0) 2019/10/12(Sat) 00時半頃
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─ 草屋 ─
[毛玉の問いに、答えが返る事はなく。 代わりに、コーラはただ一言だけ別れの挨拶を告げた。 そして、それから動くことはなかった。]
コーラ、コーラ。
[花と小瓶を置いて、コーラに近寄り身体を両手で揺すってみるが、やはり反応はない。 そこに在るのはコーラではなく、コーラだったものになってしまった。]
…ばいばい、コーラ。
[毛玉は少しだけしゅんとして、ンゴティエクと同じくコーラに別れの挨拶を告げた。]
(1) 2019/10/12(Sat) 00時半頃
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ギロ、モイさがしてくる。
[ンゴティエクにそう告げると、毛玉は小瓶を手にして。]
んあ。
[大きく口を開けた。文字通り、とても大きく。 身体がまるごと口になったのではないかという位に大きな口に小瓶を投げ込み口を閉じると、毛玉は何事もなかったかのように元のサイズに戻った。]
コーラとのやくそく、まもる。
[白い花を手にして、毛玉は黒くて細い足でてってけと駆け出した。*]
(2) 2019/10/12(Sat) 00時半頃
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オウフ!
[めっちゃ大きくなったギロにびびり。>>2]
ン、ンゴ。 お使い行ってくるがいいンゴ。
[てけてけ駆けていく毛玉を見送り。]
……我が輩より小さき生き物と思っていたというに……
(3) 2019/10/12(Sat) 00時半頃
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――自宅から葬儀屋へ――
モイスチュア。 戻っているかい。
[選んだ花を携えて、葬儀屋の元を訪れていた。 逝ってしまった3人に、別れを告げるため。
もし、もし、もしもだ。 葬儀屋の元に行く前に草屋に寄って花を買い求めていたなら――いいや、詮ない話だった。
すみれの花は、水に流れていくか。 アネモネは、機関車の動力となるか。 露草も、できれば水のあるところに供えたいと思ったが、葬儀屋は粉屋の欠片をどうしたろうか。 見送る間は頭の中が真っ白になって、ただじっと、彼らが昇っていくのを見つめていた**]
(4) 2019/10/12(Sat) 00時半頃
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ふぅー。色々、ビックリしたンゴ。
[もそもそ動くと、案外器用に生えた草を渡っていく。 軽さと体の軟らかさで為せる技。 コーラの側まで来ると、体にペタと貼りつき。]
明日まで待たずとも、になってしまったンゴな。
[やっとコーラの言っていたことの意味がわかった気がする。草に囲まれた竜はただ眠っているだけのようにも見えた。
けれど、花にも囲まれている様は、まるでお葬式のようにも見えた。
軟体動物はやがて、竜の体にまとわりついている草を噛み千切り、尻尾の辺りに口をつけた。**]
(5) 2019/10/12(Sat) 01時頃
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─ 黒鉄機関車の機関室 ─
[ボーッ]
[ボーッ]
(6) 2019/10/12(Sat) 01時頃
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[今日も変わらずに、黒鉄の機関車は街をレールに沿って巡る。心臓部に赤々とした火を灯して、煙を空に吐き出しながら。 ゴーグルをつけた犬が、火が絶えないように石炭をザラザラと炉の中へと放り込む。 煤けた毛を拭って、ふーッと彼は息をついた。
それから、チラとガタゴトと揺れる機関室の端っこを見やった。]
……
[正しくは、機関室の端っこに座している白い大鷲をだ。]
(7) 2019/10/12(Sat) 01時頃
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[鳥は何も言わないし、犬も何も言わなかった。だから機関室には煌々と燃える炉がときどき弾ける音がするばかりだった。
犬は触らぬ神に祟りなしと思って居たし、 鳥の方は、今は話す気がないらしかった。
流れていく外に目を向けると、 いつもなら大鷲がうるさく叫んでいる広場が見えた。
だいたい、一日で、街をひとめぐり。
そういうサイクルで機関車は街を走っている。]
…… ウム。
[広場が見えて、鳥は漸く声を発した。
少しびくっとした犬の方は、それでも無言を通している。ときどき鳥は列車の運行を邪魔しにくることがあったので、注視はしているようだったが。]
(8) 2019/10/12(Sat) 01時頃
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[広場が見えて、鳥は漸く声を発した。
少しびくっとした犬の方は、それでも無言を通している。ときどき鳥は列車の運行を邪魔しにくることがあったので、注視はしているようだったが。]
ティムよ。今しばし、炉を頼む。
[そう言って、大鷲は翼を広げた。犬の方は、言われるまでもないことを言われた。という顔をしたが、やはり黙ったままを貫いたため、鳥が空を飛ぶのを邪魔はしなかった。
ばさり。と羽音を一つ残して、鳥は空を行く。 翼が目指す方向には、粉屋があった。]
(9) 2019/10/12(Sat) 01時頃
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→ 粉屋 ─
[街には、雨の気配が漂っている。ファサァ、と軒先に降りた鳥は、主人がいなくなった粉屋に、狐の来客があるのを見つけた>>2:93。]
……粉屋なら。今しばらくは帰らんぞ。
[そう狐に伝える鳥は、いくらか難しい顔をしていた。 葬儀屋の手の中だ。とだけ、狐には伝えた。
狐が残念がるのなら、そうだな。と鳥は答える。 今、粉屋が色粉を作れないのは事実だったからだ。
粉屋の中には、ソランジュが潰して作ったそれはそれは色々な種類の粉がおいてある。 狐が好んで使う粉も、葬儀屋に渡されるはずだった粉も>>1:122。]
(10) 2019/10/12(Sat) 02時半頃
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……
[身辺整理のようなものは、されていないように見えた。 それで。だから。鳥は粉屋の死は、やはりいきなりだったのではないかと、そう思った。本当のところなんていうのは、結局鳥の頭でどれだけ考えても、もしかすれば鳥の頭でなくともわかりはしないのだけれども。]
(11) 2019/10/12(Sat) 02時半頃
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祈祷師は、 ……ああ。そのカラフルか。
[色粉にしてもらいに来たのか。とそんな調子で鳥は狐の来訪理由を勝手に推測した。]
…… …… 残念、か。 さみしいは、ギロも言っていたな。
… … また。あっさりしているものだな。
それだけか?
[狐の感想は、鳥には諦観めいて聞こえる。それは少し、不思議な気もした。 鳥は粉屋には、以前に儀式の舞台を整えるときに注文をした以来の、客と店主のちょっとした付き合いぐらいだった。狐の方が、きっとよく会話をしていたくらいの。]
(12) 2019/10/12(Sat) 02時半頃
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[だからか、狐の態度は、鳥にはよくわからないものだった。粉屋と親しくしていたように思えていたから、余計に。]
我には、そういう態度は。 正直、よくわからん。
いや。……非難をする気はない。 ないが、……
…… この街にいるせいか。 慣れる、ものだろうか。
[それも、鳥にはやはりよくわからなかったけれど。]
しかし、
(13) 2019/10/12(Sat) 02時半頃
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それは……それは、なんだか。嫌なものだ。
(14) 2019/10/12(Sat) 02時半頃
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[大鷲は、半眼に視線を落として空を見上げた。 いい。とも悪い。とも言い難い。
ただ、嫌だ。とだけ言って、 そのままその場所を動かずに、 暫くまた、黙りこんだ*。]
(15) 2019/10/12(Sat) 02時半頃
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[芋虫が葉っぱを食べるかのように、もしゃもしゃと草竜の体は欠けていく。
軟体動物は、コーラの体は草の香りがすると思った。何だか草を噛んでいるようだ。
やがて、パズルのピースの凹みのように、ぽこっと穴を開けて。]
ふぃ。
[腹が一杯になったらしく、コーラの体からころりと落ちて地面に落ち着く。]
残った体は葬式ンゴ?
[死者を食す。軟体動物にとっては食料の摂取であると同時に、弔いも兼ねている。軟体なりの理屈はあるのだが、理解されるかどうかは知れない。**]
(16) 2019/10/13(Sun) 00時頃
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[見送った3人のそれぞれの最期を思う。 彼らは死を良いものにできたろうか。 少なくともソランジュは、意図しないものだったのではなかろうか。 虚しさに少し、目を細めた。]
……どうだろうな。
[いずれ訪れる死をいいものに。 したいか、と自分に問えば、答えはなかった。 何がいいのか、良くないのか。 それすらもよく、わからない。]
(*1) 2019/10/13(Sun) 13時頃
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[痛い、苦しい、自分の身体が自分の意志で動かない。 それは本当に怖かった。 せめてそんな時間がほんの一瞬であれば。
自分にとってのいい死に方はそれかもしれないと思ったが、どう死ねばそうなるのかもわからない。 死を迎えるための準備をするというのもどうも性に合わない。その間ずっと不安に震えてしまいそうだ。 怖がりの耳長は、ただその時が来るのを平然と待つばかり。]
(*2) 2019/10/13(Sun) 14時頃
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[いつの間にか、雨が降ってきていた。 涙雨だろうか。いや、だとしたらこの街は毎日雨だろう。
誰かと別れながら、日々はゆっくりと過ぎていく。 列車が行き過ぎるのを見つめ、街を見まわる。 ああ、今日は草屋に行かなくては。 花を。花を買い足さなくては。]
(17) 2019/10/13(Sun) 14時半頃
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─ 街の中 ─
[ぽつ、ぽつ。 静かに降り出した雨は、しとしとと街を濡らしていく。 花を持って走る毛玉の毛も水を吸って、少しだけ重い。 それでも、毛玉は走った。]
モイ、どこ。
[朝日が昇ってからもう随分経っている。 忙しい葬儀屋の事だ、もう家には居ないかもしれない。 しかし、闇雲に探すよりはと毛玉は葬儀屋の家を目指した。]
(18) 2019/10/13(Sun) 19時半頃
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[走っているうちに雨足は弱まって、雲間から陽の光も差し始めた。 雨はきっともうすぐ止む。 そう思った、その時だった。
とんてけとんとん、しゃんしゃん、ぴーひゃらら。
毎日誰かと別れ、見送るこの街に、楽しげな祝いの音が聞こえた。 この街の住人は、時折こうして唐突に祝賀会を開く事がある。 どういう風習なのか毛玉にはよくわからないが、”異邦人”である事がわかると盛大な祝賀会を開き、見送るのだ。 あの世にではなく、街の外へと。 それが、この街のもうひとつの別れのかたちだった。]
(19) 2019/10/13(Sun) 19時半頃
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おいわい、だれ?
[毛玉は思わず葬儀屋の家に向かう足を止めて、祝いの音に吸い寄せらるようにそちらへと走る。 路地を抜けた先、楽しそうな音に包まれているのは。]
イナリ!
[真っ白ふわふわの毛並みを見て、毛玉は大きく飛び跳ねた。 今日も身なりがキチンとしていて綺麗なのは勿論の事だが、きっと住人に飾られたであろう花や飾りものでより一層華やかに見える。 頭に乗せられた花冠がなんとも可愛らしい。]
(20) 2019/10/13(Sun) 19時半頃
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ンゴ? どこかから音が聞こえるンゴ。
[遠くから微かに聞こえてきた音楽は、祭りの囃子のような。>>19 聞いたことのある音だった。心当たりがちらとよぎり。]
お葬式するにしても、我が輩にはコーラは運べンゴ。 ここで待ってるといいンゴ。草で賑やか、寂しくないンゴ?
[触角でぺとぺと草竜を撫でる。 生き物として朽ちていくのか、草として枯れていくのかはわからないけれど。このまま放置は良くないものと軟体動物は思った。
もそもそ、移動を開始。]
(21) 2019/10/13(Sun) 20時頃
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[雨は止む気配なく、少しずつ強まっていた。 だというのに、どこからか祭り拍子が聞こえてくる。 時折はじまるこの『祭り』には、天気は関係ないらしい。]
ああ……
[異邦人。 つまり、この街の人間でない者が見つかると、こうして盛大に祝うのだ。理屈はよくわからないが、死の運命を抱いてはいない、ということを祝うのかもしれない。]
(22) 2019/10/13(Sun) 20時頃
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[草屋への用は至急のものではない。 一日二日ずれたとて、花たちの乾くのが少し遅れる程度だ。 なんなら生花を餞にして悪いことではない。
それらすべてが叶わぬことと知らぬまま、ふらり祭り囃子の聞こえる方へ。]
(23) 2019/10/13(Sun) 20時頃
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[途中、汽車が側を通った。 轟々と音立てて走り抜ける中心部には、今日も機関士の犬がいるんだろうか。 そこの炉に、白竜の命は燃えているんだろうか。
しばし列車が通り過ぎるまでの間、いつものようにそれを見送った。 歯をきつく噛み締めていたせいか、鎧はあまり鳴らなかった。]
(24) 2019/10/13(Sun) 20時頃
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[一生懸命足を動かして向かった先。 そこでは祝賀会が催されていた。>>20]
お……異邦人が見つかったンゴ?
[その祭りは異邦人なる者が見つかった時に行われるものと覚えがあった。持ち寄られた料理が並べられ、花びらや紙吹雪が撒かれ、たくさんの色で溢れていた。
この祭りの主役は……真っ白な狐。 自分に対しては粘液を吐くようお願いされて、解せなかったこともあったが。]
おお、おお。 イナリは異邦人であったかンゴ。
[うっかり近づきすぎると踊る住人に踏まれそうなのでやや距離を取りつつ。]
(25) 2019/10/13(Sun) 20時頃
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[音を奏でたり、歌ったり、踊ったり、飲んだり、食べたり、笑ったり。 街の住人がそれぞれ楽しそうに主役を囲んでいる。 毛玉はイナリの様子を見ようと飛び跳ねているが、中々よく見えず。 大きな人に踏まれそうになり少し空いた道の方に避難する。]
あ、ンゴティ。
[と、そこには見慣れた極彩色。>>25]
イナリ、いほうじん。 イナリ、いろいろすごい、なっとく。
[ただものではないと思っていた、というような口ぶりで毛玉は言った。 毛玉は”異邦人”が何なのかはよくわかっていない。 ただ、これだけ祝われて送り出されるのだ、きっとすごい人なのだろうという認識のようだ。]
(26) 2019/10/13(Sun) 20時半頃
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[やがて、祝賀会の中心に辿り着く。 輪の中央にいたのは、ついこの間も話をした。]
……イナリ。
[普段以上に美しく着飾った起動時の狐を見て、ぽつりと名を呼んだ。 ああ異邦人だったのだ、と思う。 花冠は、誰かが草屋の花を冠に拵えたんだろうか。 似合いだと思いながら、少し複雑な気持ちで見ていた。]
(27) 2019/10/13(Sun) 20時半頃
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[異邦人というからには、ここに来た理由があったはずで。 例えば死の運命から外れたというだけで街から出してしまっていいのだろうか。 狐の本心を耳長は知らない。]
――――……
[ただ、もしもこれが自分だったら、あまり嬉しくはないかもしれないなと今更ながら思ってしまったのだった。]
(28) 2019/10/13(Sun) 20時半頃
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[ここなら死ねると、思ってきているのに。]
(*3) 2019/10/13(Sun) 20時半頃
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[とはいえ宴会には巻き込まれるもので、飲めや歌えやの飲めやが回ってくる。 食べ物については種で差はあれど、飲み物はたいてい差がない。 グラスを受け取って、ひと息に飲んだ。]
……見回りに戻るよ。 宴会騒ぎで何かが起きないとも、限らないから。
[言って、輪を離れようとする。 まあ、すぐにまた別の輪に巻き込まれて、なかなか離れられないのだけども**]
(29) 2019/10/13(Sun) 20時半頃
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ん。
[かちゃり、という音が聞こえた気がしてそちらを向くと、耳長の鎧姿が見えた。]
ソルだ、ソルだ。
[毛玉はぽい〜ん、と飛び跳ねる。 ソルフリッツィは毛玉に気づいただろうか。 既に出来上がった住人に囲まれ、もう姿は見えなくなってしまっているが。]
(30) 2019/10/13(Sun) 20時半頃
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イナリはすごいのかンゴ?
おお、小さき者。 椅子の上にでも乗るといいンゴ、危険発生。
[ギロを促した。今回のように時々変な呼びかけをするのは自分の方が大きいと思っているからである。大きくなることがあるのは見ないふり。>>26
言いながら、自分もテーブルにつき。]
ふぅむ。それならば餞別渡そうかンゴ。 一回だけンゴ。
[粘液ぶしゃー。テーブルの上に吐いた。 嫌そうなギャラリーも居たかもしれないが空気は読まない。 既に手に入れているとは知らなかったので、もしかしたら必要でなかったかもしれないが、空気は読まない。]
(31) 2019/10/13(Sun) 20時半頃
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ンゴティエクは、ゲフッゲフッと咳き込んでいる。
2019/10/13(Sun) 20時半頃
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ソルフ?
[ソルフリッツィも参加していたようだが、くんずほぐれつして離れていっているようだ。まあ祭りとはそういうものだ。]
しかしイナリとはこれでサヨナランゴか。 残念ンゴ。最後に踊っていくといいンゴ。
[舞のことを言っている。 白い狐は、踊る姿を残していくだろうか。**]
(32) 2019/10/13(Sun) 21時頃
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「あ〜、ホンマ清々しますわ!」
[今度はその反対側からとても大きい声が聞こえて、毛玉のごまつぶのような目はそちらに向く。]
「キナ臭いお人や思てましたけど、異邦人やったなんて…でもこれで街の中に仏壇みたいな匂いせんようになって快適になりはるわ」
[キンキンと囀る声の主は、美の研究家を名乗るタイムだ。 何かとイナリに突っかかる節がある事で有名であり、イナリの美貌(と人望)に嫉妬している、と誰かが噂話をしているのを毛玉は聞いたことがある。]
「さ、飲みましょ飲みましょ!今日はええ日やからね!」
[タイムは周りにそう煽り、手にした飲み物を一気に飲み干す。 そしてテーブルにグラスを置くと同時に俯いたまま、ぷはー、と大きな息を吐いた。 その時、足元の方に居た毛玉には聞こえた。 とても小さなか細い声で「…ホンマ、清々するわ…」とタイムは言った。 それはトゲトゲした言葉ではなく、何処か寂しそうだと毛玉は思った。]
(33) 2019/10/13(Sun) 21時頃
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ん!
[ンゴティエクに促されると毛玉は頷いて、ぴょんと椅子に乗った。 しかし、ンゴティエクのように胴が長い訳ではないのでテーブルまで届かず。 結局、もう一段上がってテーブルの上にお邪魔することにした。]
イナリ、すごい。 おいのりで、あめふる。 ギロにおみずくれる。
[毛玉はとても主観的なイナリのすごさを語る。]
餞別? わー。
[鮮やかな色の雨が、きらきらと陽光に煌めきながらテーブルに降り注ぐ。 弱まったり強まったりしていた雨はいつの間にか上がっていた。]
(34) 2019/10/13(Sun) 21時頃
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ギロチンは、ンゴティエクの背中をさすさす。
2019/10/13(Sun) 21時頃
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ンゴティのせんべつ、すごい。 せんべつ。 せんべつ…。
あ。
[自分も何かできないかと考えこんでいた毛玉は、何かを思いついた。 持っていた花をそっと横に置く。]
んん〜。 ん!
[毛玉は毛の中から伸びた細くて黒い手で自分の毛を一掴みして、ぎゅっと引っ張る。 毛はモッチリと毛玉の身体から離れ、毛玉はそれを丸くこねてテーブルに置いた。 すると、小さな毛玉にこれまた小さな黒い耳とごまつぶのような目がついて、ぱちぱちと瞬きをする。 毛玉が小さな毛玉に向かって敬礼のポーズを取ると、小さな毛玉も同じように毛から手を出して敬礼を返した。 挨拶を終えると、小さな毛玉は毛から足も出してイナリの元へ向かい、しゅっと荷物の中に潜り込んだ。]
(35) 2019/10/13(Sun) 21時半頃
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[これは毛玉がいつも誰かを送り出す時にやっている事。 あの人が死んでしまった時、あの人がどうか寂しくないようにと、棺に小さな毛玉を添えた。 それ以来、毛玉は送り出す時にこうして小さな毛玉を添えている。 この行為に意味があるのかと問われると、毛玉のエゴでしかないかもしれない。 でもこれが、毛玉なりの見送り方なのだ。
なお、毛玉がどういう構造なのかはきっと街の誰も知らず、もしかしたら毛玉も知らないかもしれない。 火葬の際に「あ゛ー」という声をあげる時もある事から、小さな毛玉とリンクしている可能性も考えられるが、実証はされていない。]
(36) 2019/10/13(Sun) 21時半頃
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[また、この小さな毛玉は言葉を持たない。 そして、動くのもこの街の中だけ。 だからイナリの荷物に潜り込んだ小さな毛玉も、この街を離れれば本当に”ただの毛玉”になることだろう。 それどころかもしかしたら、いつのまにか消えてしまう事だってあるかもしれない。*]
(37) 2019/10/13(Sun) 21時半頃
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[たまたま小さな毛玉が増殖する現場を目撃してしまい、凝視。>>36
ああして増えるのか、とまじまじ見つめてしまったが、変な生き物いっぱいの街なのでそういうこともあるだろうと納得するのである。]
『ソランジュがいたら粉でもっと綺麗な飾り付けできたかもねえ』 『そうだね。贔屓の染料も残り少ないし、これからどうしようかな』
[ふと、そんな会話が聞こえて。 軟体動物は聞き耳をたてていた。
その後の会話も聞くに、どうやら青い方の軟体動物は死んでしまったらしい。知っている者は知っていて、世間話の一つとして話題に出たようだ。]
……ンゴ。
(38) 2019/10/13(Sun) 23時頃
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[新しい情報が気にはなったが、祝賀会も終わりの空気を醸し出しはじめていた。パーティーが終われば狐はこの街を出ていくのだろう。
それならば先に。]
ンゴンゴ。 お見送りするンゴ。
[ワッショイワッショイ。 無理矢理胴上げされているイナリを眺めた。*]
(39) 2019/10/13(Sun) 23時頃
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|
[ぽんぽん跳ねた毛玉には軽く手を上げる程度。 ンゴティエクの声も聞こえた気がしたが、彼の小さい身体は、虹色をしていたとしてもなかなか人混みでは見つけづらい。
結局満足に話すようなこともないまま、街の見回りに戻った。]
(40) 2019/10/13(Sun) 23時頃
|
|
[雨が降っている。 多少の水なら鎧が弾いてくれるから、耳長は雨を気にしない。 祝賀会に浮かれて人気の少ない街並みを、自警団員は歩いていた。]
……草屋は、どうしているかな。
[雨の日は、草にとっては恵みか、試練か。 買い物もあったので様子を見に行こう、と足を向ける。]
(41) 2019/10/13(Sun) 23時半頃
|
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[そうして。 生い茂る草花に囲まれた草屋の棲家と、息絶え尾を齧られた草屋を、見たのだ。]
ああ――――
[逝ってしまったのか、と呆然とした。 彼が最期の灯火を懸命に燃して生やしたらしき一面の草々には、チモシーやクローバー、とりどりの花をはじめ、街の人がいつも草屋に買い求めるすべてが揃っていた。 無論、いつかは枯れるか、使い尽くすか、不足することはあるだろう。 それでも、出来うる限りのすべてを――彼は、街の人々のために使ったのだ。]
(42) 2019/10/13(Sun) 23時半頃
|
|
[いつも花を手向ける長耳も、今回ばかりは何を送っていいかわからなかった。 コーラの生やした花を送るのは、突き返しているみたいに思えたし、かといって玉ノ木の実はいつも渡している。
だからといっては何だが、長耳はひとり、草竜の傍に添うことを選んだ。 夜が更けるまで、彼の身体が葬儀屋か或いは別の住人の手によって、ここを離れるまで。 長耳は少し痩せたような気がする草竜の背を撫ぜた。 鱗が少し、かたかった。]
(43) 2019/10/13(Sun) 23時半頃
|
|
[次第、祝賀会も終わり夜が更けるにつれて、雨脚が強まる。 垂れ込めた暗雲は分厚く、そら寒く。 雲の中の氷つぶてさえ、祭り囃子に踊っているような天気になってきた。 流石に帰らねばならぬか、それともこのまま草竜の傍、雨宿りも兼ねて夜を明かすかと悩んでいた最中のこと。
視界をカッと強い光が焼いて、すぐ真近くに雷が落ちた。]
(44) 2019/10/13(Sun) 23時半頃
|
|
[それは、自警団員の職業病と言ってもよかったかもしれない。 街に異変が起きた、と頭が認識した瞬間、外に駆け出していたのだ。 そこには、恐怖も何もなく、ただ衝動だけがある。 自慢の健脚で鎧を鳴らし、鳴らし。]
――っ!!
[落雷の現場にまさに着こうとしたときだ。]
(45) 2019/10/13(Sun) 23時半頃
|
|
[落雷は、一度だけでは終わらない。]
(46) 2019/10/13(Sun) 23時半頃
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|
[雲の中溜まりに溜まったエネルギーが、駆け出してきた金属の塊を狙い撃ちにする。 空を裂く稲光を、誰かが見たろうか。 その真下に、街を守る長耳がいたのを、誰かが見たろうか。
ほんの一瞬、一瞬のことだ。 苦しむ暇もないまま、長耳は全身を落雷に貫かれて、命を吹き飛ばした。]
(47) 2019/10/14(Mon) 00時頃
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|
[あとに残るのは、がらがらと崩れた金属鎧と、焼け爛れた獣**]
(48) 2019/10/14(Mon) 00時頃
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|
イナリ、はねてる。 たかい、たかい!
[胴上げされているイナリを見て、毛玉は同じようにぽよぽよ跳ねる。 イナリがどんな心境なのか毛玉にはわからないが、みんなが笑って、楽しく見送る。 死ぬのも、街を出るのも、毛玉にとっては今生の別れ。 同じ別れなら、こちらの方がいいなと、毛玉は思った。 そして、別れの時は来る。]
イナリ、ばいばい!
[街を出るイナリの背に、ありったけの声をかける。 毛玉の声が届いたかはわからないけど、イナリの姿が見えなくなるまで毛玉は手を振り続けた。*]
(49) 2019/10/14(Mon) 00時頃
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達者でンゴ。
[たくさんの住人の中に埋もれて見えづらかったかもしれないが、虹色の軟体もお別れの言葉をイナリに伝えて。
いつまでも、とはいかないが結構長く、街の出口に佇んでいたのだ。*]
(50) 2019/10/14(Mon) 00時頃
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