231 獣ノ國 - under the ground -
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― 宵の口:食堂前 ―
[ かっちゃかっちゃ、どんなに忍び足をしてみせたって 足の爪は勝手に硬い音を立てる。
( うう……、ほんともう… )
腫れて赤い目元をぐいぐいともう一度拭って ちらちらと食堂の様子を伺うのは図書室との境界。
神様とやらが無情なのは、僕も身を以て知っているけれど 見るからに怪しげな動きの僕を、
珍しく第一図書室で 今夜の伴侶を見つけた梟や 他の誰かが 見かける事もあったかもしれない。**]
(4) 2015/07/12(Sun) 02時頃
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!? …ひゃ、 ……………はぁ…。
[ いっそ摺り足で行って、水と持って帰れそうな食べ物を なんて画策していた僕は 背後からの声>>7に、変な悲鳴を漏らして振り返る。
でも僕のちょいと滲んだ目が、黒鳶色の真ん中に浮かぶ 表情の動かない色白の顔と白いブラウスを見れば 小さな安堵の溜息が漏れた。
彼女なら、僕の無様な何かを知ったとて 笑わないし、誰かに言う事も無いだろうと思ったから。
僕は目元にそっと伸びてきた白い手を ちょっと肩を竦め 擽ったそうに目を細めて受け取って ばつが悪そうに目線を逃して、頬を掻いた。]
(10) 2015/07/12(Sun) 09時頃
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『 フィル ナキムシ! ナイショダヨ! コッソリ ゴハン! オナカスイタ! 』
[ ほーらやっぱり兄さんは、いつだって僕の許可なく 言ってほしくないことばかり言うんだから。
兄の声を追うように ぎゅるるるるる、っと鳴るおなか。 耳の良い彼女でなくても隠せないだろう音量に 僕は恥ずかしくて 目元以上に耳先が赤くなる。
さすり、と悲鳴を上げたおなかを撫でて ]
……いけない、… 中、誰も居ない?
[ 僕よりずっといろんなものが見えて聞こえる彼女へ 食堂の中を指差した。 秘密>>6を抱えた彼女の機微は、僕に拾えただろうか。 垣間見えれば きっと 普段と違う様子について 一生懸命「どうしたの?」と聞こうとするだろう。*]
(11) 2015/07/12(Sun) 09時半頃
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[ 梟に窘められた兄は、気にしているのかいないのか。 毛づくろいをはじめたから、それなりには 気にしているのだろう。 彼女と話す時に僕がよく「しーっ」とするのもあって すっかり”駄目”の通りに押し黙っている。
僕は爪先で兄の頭を撫でて、食堂の中の話>>20に 耳を傾けて…そうして、何となく彼女の違和に気付く。
ぽや、とまあるくした瑠璃で 白い部分の無い 夜を吸い込む目を覗きこんで 今度は僕の蒼碧の手が彼女の目元に吸い込まれる。
( いつもならこっちの図書室じゃないし ) ( いつもなら、もっと……声が。)]
僕が熱に浮かされているからそう思うのだろうか。]
(31) 2015/07/12(Sun) 14時半頃
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[ そんなところへ、また。 彼女はとても優しいけれど、こういう事>>29は珍しい 僕は はくりと開いた口をゆっくりと閉じて ]
……誰にも会いたくない。…まゆみ、以外は。 でも、みずと りんご、ほしくて……
……ね、なにか あった?
[ なんだろう、と彼女に問えど その答えは与えられず 僕はふす、と鼻を鳴らす。
食堂からそいつらを取ってきてくれるというのは とってもとっても有り難かったから、 僕はインコみたいに頭を何度も下げて 食堂からそれらを持って来てくれる彼女を待った。]
(32) 2015/07/12(Sun) 14時半頃
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[ 兄さんが「アリガト!」と啼いて 僕は片手に林檎と水のボトルを抱えて礼をする。
何となく感じる違和感については 若干諦めつつも それじゃ、と手を振る気にもなれなくて。
変な時間に寝てしまったし ”夜のひと”たる彼女と、 彼女のせかいの、傍に居てみたかった。]
さっき起きて いま、寝起きで。 まゆみ、今夜はどこに居るの?
僕も居たら、いけない?
[ 彼女の抱えた本を赤い爪でコツコツとつついて ”静かにしてるから” と、兄の嘴をつまんだら 若干兄の機嫌を損ねた気もするけれど、まぁいいか。]
(33) 2015/07/12(Sun) 14時半頃
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[ 夜と朝が重なる、誰は彼時。 煤けた図書室で本を読む彼女を見つけるのは 僕が唄い出す前のこと。
ひとりを好む彼女の背で、茶色の羽を撫でた時間は いつもとても短かったから
夜ならば、もう少しながく あの斑の星降る羽に、手が届くかなあ なんて。*]
(34) 2015/07/12(Sun) 14時半頃
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[ 御礼を言われ慣れてないとでもいうような 居心地の悪そうな顔をしている梟へ、 僕はけらりとひとつ笑ってみせた。
ふたつの林檎と水のボトル。>>38 ポケットに艷やかな赤い果実をねじ込んだ。
( 第二図書室に、人間が? ) 昼ならわかるがこの時間。なんだか珍しい、と思う。 明日の朝に様子を見に行ってみようかな とも。
彼女が今夜居るのは自室だと、 咀嚼する時間がもうちょっとあったなら
……いちおう、その。ね。 遠慮するのが筋ってもんなんだろうけど。]
(48) 2015/07/12(Sun) 18時半頃
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[ 彼女の黒目がぱちっとひとつ、瞬いて>>38 構わない、って声>>39が聞こえる。
おもてなし、なんて 別になんにもいらないから こくりとひとつ、頷いて そわりと焦る胸と、ほんわりとあったまる胸と 両方をもてあましながら彼女の後をついていった。
*** 僕の部屋の扉を通りすぎて、 開かれた なかを知らない部屋のとびら。 姿見があることに、僕はまたちょっとそわりとして
( おんなのこの部屋、だよね… )
適当に、と示されたベッドの脇の床に座った。]
(49) 2015/07/12(Sun) 18時半頃
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………お腹空いてる。 ありがと、入れてくれて。 ………僕はここでいい。
[ 水のボトルは脇に置いて しゃく、と赤い果実を齧る。 ベッドに座る彼女を見上げて
しゃく しゃく。 芯だけになったら兄さんにあげた。
彼女が本を読みだしたのなら、横顔を見つめるだろうし とりあえず林檎がなくなるまでは黙っていて。
羽が届くところにあったなら、ほんの微かに触れた後]
きみが飛べたら良いのに。
[ と、零した。]
(50) 2015/07/12(Sun) 18時半頃
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― 寸刻 ―
………どうしたの? 両親が、恋しくなった?
[ 僕にとっては 特に珍しくもないふたつの単語>>*8 博識なはずの梟が 譫言のように呟いたのを聞いて 僕はまさか「知らない」なんて想像だにせず 軽率に、ことばを投げる。
そういえば僕も両親の顔は知らないな、って そばに居てくれたのは ”兄さん” で
兄さん。 にいさん。
記憶の靄はまだ晴れずに 背中だけがほうやり浮かぶ。 赤い鸚哥が 僕の傍で 『 ガア 』と啼いた。]
(*9) 2015/07/12(Sun) 19時頃
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………なにか、あった。
[ 赤い目元の事を聞かれているのだと思ったけれど 夜色の目をした人間との会話も 卑怯な僕の話も そのままするにはどうにも憚られて。
僕は僕の中に溜め込んでいた”もうひとつ”を絞りだす。 もしかしたら、ただの冗談かもしれない「鍵」の話。]
……ねえ、まゆみはさ 此処から出る「鍵」を持ってる獣が居るかも ……って言ったら、どうする?
[ つくりものの庭で会った”獣”のはなし。 彼の”声”も聞こえていて こちらの”声”も届いているようだったから ”声”では話せないと ずっと溜め込んでいた 話。]
(52) 2015/07/12(Sun) 19時頃
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……何かの比喩なのか、もしれない。 ”ここから出られたらどうするの” って きみに聞いた”声”。 覚えている?
彼……チェビイ。僕は、彼に言われたんだ。 「自分から”鍵”を奪いたいか?」 「鳥籠の鍵が欲しいと思うか?」って。
…その後、はぐらかされてしまったけれど。
[ ほう、と瑠璃の目を彼女>>54の羽に落とす。 指の隙間でするすると遊ぶそれは いくら触れても飽きなくて。 まだ赤みを帯びた目尻が、ふわりと 緩んだ。
泣いていた理由を聞き直されなかった事に ちいさく 感謝しながら。]
(57) 2015/07/12(Sun) 20時頃
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………「鍵」を奪いたい、と………
[ 繰り返した言葉がすぼまる。 ……そと、は。 そとは、怖い。 また物のように扱われて、大切な人と引き離されて ヒトに捕らわれる日々。
けれど。 手の中で遊ぶ羽>>59が 夜空にひろがるさまは とてもとても、見たいんだ。]
……僕、 は…………
[ ベッドのわきに肩を預けて、床から梟の目を見上げる。 吸い込まれるように 赤い飾りのついた手を伸ばして 近くて遠い 白い頬は ]
(66) 2015/07/12(Sun) 21時頃
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………この、翼のため ……なら。
[ ”きみのためなら” と言えるほど 僕は大人ではなかったし 目を腫らして言うせりふじゃあないよね、と苦笑する。
翼のない僕が抱えるこの気持ちも 憧憬ばかりで かたちがよく見えなかった。
彼女と飛ぶ空に憧れが無いと言ったら嘘になる。 此処の鍵が開いていたのなら外へ行くだろう。 ”奪ってまで” 外へ行きたいという理由は 「僕自身」には そこまでなくて
この翼を夜空に。 その想いでだったら、出来そうな気がした。]
(67) 2015/07/12(Sun) 21時頃
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[ ( そうだね、いっしょに ) ( 僕が彼女の聲になって 彼女が僕の羽になって ) ( 星の中で飛べたら、どんなにいいだろう )
きみだけでもいい、そんな滲み出た僕の狡さは 彼女>>71のとてもよく利く夜目の前には 隠すなんて無理だったみたいで。
ひとつ、ひとつ ことばを区切って零される制止は 僕のちいさな心臓を締めあげてゆく。
「飛んでみたい」 きみのその言葉だけで、僕には十分なんだけれど。
いつも 感情の乗らない彼女の瞳が揺れて 僕の指先が迷う。 赤い指先は何にも触れずに僕の足元に帰ってきた ]
(82) 2015/07/12(Sun) 22時頃
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[ ”処分” そうだね。 モノを棄てるみたいに僕等 獣の命は軽いのだ。 ( …明にとっては、そうではないかもしれないけれど )
もしも、と言葉を濁す彼女>>71を見上げて 目の前の翼が床に落ちるのは 見たくないと思った。 目の前の瞳が閉じてしまうのは 見たくない。
目元に触れた熱い指が 冷たくなるのは――。
自分の命にあまり頓着がないのは何故だろうか もう、兄には会えないと思っているからか 外にも此処にも あるようで無い居場所。
――――だけれど、彼女は 嫌だ。]
(83) 2015/07/12(Sun) 22時頃
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[ そう、想うのと 彼女の口から 普段なら考えられないような言葉>>73が出るのとは たぶん だいたいいっしょだったように思う。
短く吐かれた息。 向けられた瞳。 僕はそれを全身で受け止めて ]
(84) 2015/07/12(Sun) 22時頃
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僕も、きみが死んでしまうのは 嫌だ。
[ 僕は別にいいのに、とは 言えずに。]
ねえ、まゆみ。
……………触れていい?
[ ベッドに両手をかける。 床に膝をついて、腰を上げ 彼女の瞳を覗きこむ。 卑怯な僕は どこに、とも 言わずに
ただ 下から 彼女を見上げた。]
(85) 2015/07/12(Sun) 22時頃
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[ こんなに近くで彼女を見たことはないはずで。 いつも、薄暗い第二図書室で 本を読む彼女の後ろでほんの僅かな 会話をしたり 小さな声で 本の読めない兄に唄って聞かせたり
時折、翼と戯れるだけで 十分だったはずなんだけれど
ぼくの命を惜しんでくれた「ひと」を 恐怖で塗りつぶされた僕の「そと」に 輝く星空を思い出させてくれた「ひと」を ぼくは。
――いとしいって、思ったんだ。]
(114) 2015/07/13(Mon) 00時頃
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[ 僅かに微笑んだ顔の脇で 艶のある黒髪が揺れ 夜空にかかる彼女の闇へ 吸い込まれるように ぼくは彼女へ身を寄せる。
”嫌い、じゃない” この返事>>99は わりと…いつも通りかも。
僕はふわりと笑って 真っ青の片手を頬へ伸ばす。
さっき、触れられなかったから。 まるで柔い果実を撫でるように、指は目元を掠めて 細い顎の線を辿って 首元へ落ち 肩を包んで
キスを、してしまおうと 思ったけれど それは僕の目が腫れていない時にしよう。]
(116) 2015/07/13(Mon) 00時頃
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………いっしょに、飛ぼう。
[ 彼女の頬に 微かに熱を持った僕のほっぺたをつけて そう囁く。
彼女の髪から、するはずのない 僕が 僕と”兄さん”が暮らしていた 森の馨が ――― した気がした。]
(117) 2015/07/13(Mon) 00時頃
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[ 静かに響く肯定>>122が、耳を伝っておなかの底に じんわりとした熱を溜めてゆく。 彼女が 僕に生きてと云うなら 彼女の為に生きようと 彼女がひとりで飛ぶことのないように。
高い鳥の体温ふたつ 寄り添った頬が熱いのは 種のせいか それとも互いに内に秘めた想いのせいか。
抱き寄せた温度を手放すのが惜しくて 僕は暫し そのままで。 微かに色めいた白い頬はとても柔らかかった。
伝えた僕のことば>>117は 僕にとっては願いみたいなものだったけれど そこに降ってきた「約束」は それよりも強く僕をつなぎとめようとする 彼女の想いが 垣間見えた気がして。]
(128) 2015/07/13(Mon) 01時頃
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………約束する。 ぼくも。
[ 柔らかく背中に添えられた手は 頬よりも 約束よりも 強く強く僕をつなぎとめる。
夜の空で唄う約束を。背中に添えられた温度を。 ――共に飛ぶ 約束を。
わすれない。
舌の上で5文字を転がして 彼女の頬から顔をあげる。 顎を伸ばせば届いてしまいそうなその距離で 見つめたふたつのひとみは 微かに熱が浮いているようで 黒目ばかりの海の上に 小さな光の粒が転がっている。
僕の瑠璃がその中に溶けて マーブルを描けば ( さっき、やめとこうって おもったんだけれど )
与えられた背中の手に 幸せな誤解をして 小さな薄い唇へ、くちづけをしようか。]
(129) 2015/07/13(Mon) 01時頃
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[ 薄桜の唇に いちど触れるようにして。 薄く瑠璃を開いて 彼女の瞼に露が溢れているのを見れば それにも優しく口づけた。
抱いた肩の後ろで畳まれた 彼女の羽へと手をのばし 腕と 羽と ふたつで僕を包んで欲しいとねだって
僕の見る彼女と 彼女の見る僕。 ふたつが彼女のつくる暖かな闇に包まれたのなら ]
―――― 綺麗。
[ 彼女>>132と同じ言葉を紡いで 闇の美しさを伝えよう。
頬に手を添えて 親指で顎を押し開けた2度目のキスは 淡い林檎の味が するかもしれない。
もっと、もっとと騒ぐこころに薄硝子で蓋をするけども きっと敏い彼女には ばればれだ。 小石でも投げられたら、多分 割れてしまうだろう。]
(136) 2015/07/13(Mon) 01時半頃
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きみが持ってる秘密って、なに?
[ 僕と君との 甘い秘密でないことだけはわかるけれど
ながい ながい 夜の中。 彼女が抱えた秘密>>71を 聞くことができたのは いったいいつの事だろうか。**]
(137) 2015/07/13(Mon) 01時半頃
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[ 彼女のくれた翼のカーテンの中、 火照った舌でエナメル質の奥をかき回す。
絡め取ったそれを小さな音を立てて吸いながら 互いに殆ど見たことすら無い場所に、触れているのだと そんな事実が 熱を持った喉を乾かしていく。
息つぎの仕方すらわからない、求めるばかりの熱の交換に ようやく入った吐息の隙間で 僕は格好悪く は、は、と肩で息をしながら すっかり熱の浮いた瑠璃にまつ毛をかぶせ 彼女へ額を擦り付ける。
柔らかな彼女の黒髪と はねっ返りの僕の髪が 汗ばんだ額の間で、ざりりと小さな音を立てた。
( そんな可愛い顔で呼ばないで>>141ほしい。 たべてしまいたくなるから。)
そう思いつつ。捕食されるのは、多分…僕のほうだ。]
(163) 2015/07/13(Mon) 13時頃
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[ 僕のことを、ほんの少しだけ卑怯と>>1:194 アキラは言ったけれど
確かに、僕は「卑劣」ではないかもしれないが
「ひどさ」でゆったら
……いい勝負だとおもうよ。]
(164) 2015/07/13(Mon) 13時頃
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[ 多分僕以上に 恋慕を紡ぐに慣れていないだろう唇が 「すき」>>142と 大きなことばの塊を描いて まっすぐに、まっすぐに僕のからだを貫いてゆく。
彼女に言われて、やっと 自分の抱えるこれは「すき」なのかと
自分の気持ちのかたちすら ままならないまま 至極勝手に手を伸ばして、くちづけをして 彼女に先に言わせてしまった 僕の狡さは
( ――情けない、なぁ。 )
泣いてしまいそうに、くしゅりと瑠璃を歪めて 僕を包んでくれる か細いからだを抱きしめる。
あんまりにも情けなくて 逸らしてしまった目は 縋り付くように彼女の胸元に埋めて とくり とくり と打つ心音を追いかけた。]
(165) 2015/07/13(Mon) 13時頃
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[ すん、と小さく鼻を鳴らし 森の馨を抱きしめて 僕の熱っぽい吐息は白いブラウスに染みてゆく。
羽根の根元、柔らかな脇羽に指を絡めて 油膜の張った瑠璃色は 夜空を仰ぎ ]
―――― 好きだ。
[ からっからに渇いた喉で 告げる。
前歯で噛むようにして解いたブラウスの釦
色が無いと呟いていた彼女の真白な胸元には、 暫くの間 淡い けれど僕の爪より色めいた 鴇色の花が咲いていることだろう。*]
(166) 2015/07/13(Mon) 13時頃
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[ 東の空が白む頃、漸く問えた”秘密”の答え>>143は 確かに僕にとっても持て余すもので ”どうしたらいいか” もすぐには浮かばない。
先ず浮かんだのは 血気盛んな針鼠のことで。]
…どうしたら、 だけれど ジリヤに教えるのは一寸待った方がいいかもね。
[ 身を顧みず 突撃するのが目に浮かぶようで、 彼女の為にも僕等の為にも 安易に伝えるのは止そうと。
僕に吐露して安堵する様子の彼女に擦り寄って ”いまは、おやすみ” と呟いた。
毎朝、庭に響いた慈しみは、今朝は小さな部屋の中。 まるで子守唄のように柔らかなおとが 彼女を夢ごと 包むだろう。
夢の中で、彼女が両親に会えることを 願って。*]
(167) 2015/07/13(Mon) 13時頃
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[ 目の前の深まる寝息に、僕もうとりと意識が揺れて 幾度めかの唄は 途中で途切れる。
自分の部屋に帰らなきゃ、って思ったけれど 静かに歩けない自分の脚と 音に過敏な彼女のせいにして
ぼくはこっそりと 彼女の寝顔に溺れるまま ベッドに凭れるように 意識を手放した。**]
(168) 2015/07/13(Mon) 13時頃
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[ 兄とふたり、文字通り唄う慰み者として扱われていた。 大切なものなんて 兄しいかなかったし 憎いものは、だいたいこの世の全てだった。
人間に見つからず、森で暮らしていた頃に戻れないのなら 地上で死んだって ここで死んだって 殺されたって 大差ないって思っていたんだ。
次第に誰とも喋らなくなって、自分の言葉が遠くなって 言葉はじめを繰り返さねば なかなか音が出せなくなっていたのだけれど。]
………………まゆみ?
[ ふわ、と頭に触れるなにか>>177 僕はぼんやりと目をあけて、此処がどこだか思い出す前に 目の前のひとの名前を零す。
ふわ ふわ ふわ。 どこかまだ 夢の中にいて ]
(203) 2015/07/13(Mon) 22時半頃
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[ ぼんやりした顔のまま、目の前の白い頬に腕を伸ばす。 人差し指で 目元からあふれる泪を拾って ぺろり、と 朝露のかわりに それを口にした。]
……きて、
[ しゃがんでいる彼女>>177の腕を引き寄せる。 自分の、まだ”ひと”である太腿の上に軽い躰を乗せて]
擦ったら、だめ なんでしょ。 ………どうしたの、 …………怖かった?
[ 馬鹿、と怒られるかもしれない、 でも怒って彼女の泪が止まるなら、いいか なんて 馬鹿げたことを考えながら 赤い目元にキスをする。 その全部を拭い終わったら ようやく ]
おはよう、まゆみ。
[ と、気の抜けたへんにょりとした笑みを浮かべようか。*]
(208) 2015/07/13(Mon) 22時半頃
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[ 小さく言葉を詰まらす彼女>>213に にぃんまりと チェシャ猫みたいに意地悪な三日月を描いて 可愛い夜梟を腕に迎える。
昨夜熱の中で舐めた彼女の泪はひどく甘かったけれど ……今のはすこうししょっぱい。
”昔のこと” ――ああ。 なら、よかった。 降ってきたくちづけ>>215を受け止めて 離れる間際 名残惜しげに下唇を緩く喰む。
抱き上げた彼女の胸元に、散った花唇を見つければ わざと音を立ててキスをしてみたりして ちら、と瑠璃で見上げて 笑ってごまかそう。]
とうさまと かあさまに…会えた?
[ 会えるのなら、夢の中ででもいい。 僕はずっと静かにしている”兄”を見上げて こっそりと 「しぃ」と 口を小さく横に 引き伸ばした。]
(222) 2015/07/13(Mon) 23時半頃
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………どうしようか。 ここでこうしているのも 僕は幸せなんだけれど。
[ へへ、と子供みたいに笑って 両腕を広げ 彼女へ立ち上がるかどうかの選択を促す。
そうじゃいけない、っていうのはわかっているけれど はじめて手にした存在を離したくない気持ちも強くて 自分から距離を置けない狡い僕は 彼女へそれを委ねるんだ。]
(223) 2015/07/13(Mon) 23時半頃
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[ ありがとう>>235の心当たりがまるでない僕は 眠りの淵に添えた唄に礼を言われているのかなぁ、と ぱちぱちと瞬いて。 でもそんな小さな疑問符は、ふわりとした彼女の笑みに すぐにどうでもよくなってしまうのだ。
この笑みの理由がなんだって この笑みが僕の傍にあるのなら 構わない。]
!? ……いいよ。たべる?
[ 珍しい彼女の冗談に、ひと呼吸喉が詰まるけれど。 シャツの襟を人差し指で引っ張って 小さな爪痕が残る僕の肩口を 晒したりして。
( 昨夜はぼくばっかりが 食べてたからね。)
なんて、そんな酷いいじわるは押し込んでおいた。]
(244) 2015/07/14(Tue) 00時半頃
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……僕じゃあ美味しくないから、行こうか。
[ ちょっとばかり気怠い体を ぐーーっと天井へ伸ばして ―――っはぁ、と大きく息をつけば 大きな羽音。
僕の肩がいつもの重さを感じ取る。 新記録なんじゃないか ってくらい静かにしていた兄を 褒めるように頭を撫でていれば ]
『 モウ シャベッテイイ? 』
[ そんな兄に 僕は思わず破顔して。 大きく抱えたおなかに、迷惑そうに羽ばたきふたつ。 彼は部屋をくるりと飛んで 八つ当たりのように 僕の頭に尖った爪で降りてきた。
今日くらいはそんな兄さんも許してやろうと 頭に真っ赤な鸚哥を乗せた僕と 茶色の翼の夜梟が 並んで部屋を 出て行くだろう。*]
(245) 2015/07/14(Tue) 00時半頃
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……お腹の中でだって きみが望むなら。
[ でもその時は丸呑みでね? なんて言って笑おう。 梟>>252の食欲は旺盛で何よりだ。
僕の頭に八つ当たりみたいに爪を立てて 直立している兄さんは 彼女の言葉にぐるりと首を回す。 ごそごそ、もそもそ、嘴で羽の毛づくろいをして ]
『 キノウ? ヨル? シラナイナア。 ナンニモ ナンニモ シラナイナア。』
[ ”ガア!!!” とひとつ 大きく啼いて ”デキる兄”は 鳥のフリをしはじめる。
僕はといえば、流血覚悟の我慢大会。 はやく食堂に着いて、兄の気を引けるご飯にありつけると 良いのだけれど。]
(266) 2015/07/14(Tue) 01時半頃
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― 食堂 ―
[ なんだかとっても久しぶりに来た気がするけど 僕はいつも通りに素手で掴んだ果物をトレイに乗せる。
林檎、バナナ、蜜柑にキゥィ。 兄さんみたいにカラフルな 僕のトレイの上。
森で生きてた僕にとっては、これらこそがご馳走で 「ヒト」に捕えられてからは思い出したくもない 食事しか記憶に無い。 だから”料理”ってものを あまり良く知らないんだ。]
………………………。
[ ものすごく、ものすごおくマジマジと梟の皿>>255を のぞきこんでいたら 居心地の悪そうな顔が見えて
慌てて林檎を齧るけれど、茶色い”なにか”が気になる。]
(267) 2015/07/14(Tue) 01時半頃
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[ しゃく しゃく もぐもぐ ( じぃー… )
しゃく しゃく もぐもぐ ( ちらっ )
そもそもそれは食べ物なのか( だって何か黒いし ) 彼女がそれに手を付けるのはいつかいつかと気にしながら また、林檎の真ん中は兄さんの前に置いて ]
…………おいしいの?
[ 彼女がそれを食べ始めたのなら とっても怪訝な顔を 隠しもせずにそちらへ向ける。
……んあ、 と 雛鳥のように口を開けてみれば 親鳥がスプーンで運んでくれたりするだろうか。**]
(268) 2015/07/14(Tue) 01時半頃
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[ どこへ? 何処かへ。 とおい空へ?
チェビィのことばはどこか 遠くにあって 無言の隙間から 「鍵」がちらついて見える。
『 だれが 』 とも 『 どこへ 』 とも聞かず
( だって、ここでない何処かなら それだけで十分なんだ。 そら、さえあれば )]
ぼくは 行きたい。
………… きみは、 行かないの。
(*19) 2015/07/14(Tue) 02時頃
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