226 【突発誰歓】君の瞳に花咲く日【RP村】
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― 昔の話/中庭にて。 ― [その日もあたしはノートを前にうなっていた。 どうせ書いてもせんせーに見せて、苦笑されて終わりじゃないか・・・、とか。 本当に心からそう思っている詩を書いても、字にした時点で恥ずかしくて。 それを誰かに見られることを考えて、格好つけてしまって――。 詩を書いていると、自分のことが分かってくる気がする。 自意識過剰な自分がいて。 それを自覚するのが嫌になって、悩んでいた。
そんな折、突然話をかける人がいて――。>>59 ナナオは少し目を見開いて。ふい、と目を逸らしながら。]
・・・し。
[ナナオは詩、と言ったつもりだった。 うまく書けてはいないから、そっぽを向いてそう一言。 書いては消しての繰り返し、あるいは書かずに悩むの繰り返し。 最初はつれない返事をしていたけれど。 そんなスランプのループから、"目的のある音楽"・・・子守唄を作ったことで、少しだけ抜け出せたらしい。 何の為に。誰かの為に。そう思って作ってみると、うまくいくのだと。]
(81) 2015/06/05(Fri) 21時半頃
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あ。
[>>80ヒナちゃんの声に、ナナオは振り返った。 その姿を見て、ほっとして微笑んだ。]
ううん、ちょっと大げさだったかな? あたしは全然、だいじょぶだよ。
[と言いつつ、少しだけ目を逸らしたけれど。 ヒナちゃんに嘘をつくのも、後ろめたくて。頬をかきつつ。]
あ。・・・えっと、その。 ヒナちゃん、何かする所だったりするかな? ちょっとだけ、話したいなって。
(82) 2015/06/05(Fri) 22時頃
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悩み事・・・うん。そう、かな。
[ヒナちゃんが笑う様子に、ナナオも少し気が楽になったのか。]
お昼寝か。いいね。 それじゃ、寝っ転がりながらでも。楽にお話したいな。
[と笑って誘ってみた。 ここで立ち話をすると負担をかけてしまいそうだし、というのもあるけれど。 やっぱり、ヒナちゃんになら話しにくいことでも話せる気がして。 お部屋で話そうか、と促してみる。]
ね。タルトちゃん、大丈夫だったかな? あたしが飛び出していっちゃったから、不安にさせちゃったかなって。 後で様子を見にいこうと思ってるけど・・・。
[悩み事とは違うけれど、それも気になることだったから。 ナナオは、タルトちゃんのことをとても可愛く思っている。 もし――、もし。自分に子供でも出来たら、とてもかわいいんだろうな。なんて、思って。 思っても、それを誰かに言ったことはないけれど――。]
(89) 2015/06/05(Fri) 22時頃
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そっか。
[タルトちゃんが辛そうにしている様子を見たことは、ナナオにもある。 せんせーからそうした時にどうしたら良いかを教わってはいるけれど。 やっぱり、心配になってしまう。]
そうかな? って言っても、あたしの方こそタルトちゃんに笑顔を貰いそう。
[タルトちゃんのことを考えていると、自然と微笑ましく思えてくる。 心配だから見にいく、というのもあるけれど。 会いたいから会いにいくというのも、あるなと思う。
また笑ってくれる、と言うヒナちゃんの言葉が素直に嬉しかった。 なんて、話しているうちにヒナちゃんの部屋に着いて。]
うん、と・・・。
[ヒナちゃんの隣に、座って。 ナナオは、言葉を選ぼうとして――。]
(107) 2015/06/05(Fri) 23時頃
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・・・。
[話し出そうとして――。 喉に詰まりそうな、何かの感覚に止まってしまう。
何でだろうか。 分かっている、けれど。 分かっていても、簡単には言葉に出来ない。
それが叶うことなら――。 願えることなら――。 普通に話せていたかもしれない、けれど。]
えっと・・・。その。 ヒナちゃんは、せんせーとかは好き?
[と聴きながら、眼は逸らしてしまう。 これが話したいことではない、けれど――。]
(108) 2015/06/05(Fri) 23時頃
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・・・うん。そうだね。
[ナナオも、せんせーに思う所は沢山ある。 信用はしているけど、信頼は出来ない。 精神的に頼ることはない。 けれど、医者としてはせんせーに関わらざるを得ない。
せんせーが治してくれるなんて、全然思ってない。 けど、他の子の症状を悪くしない為には必要なんだと思っている。 たぶん、ヒナちゃんが感じていることと同じだった。]
うん。 でも。あたしは、キライではない・・・かな。 同じ立場だったら、辛いだろうなって。・・・だって。
[嘘ついてる自覚、たぶんあるんじゃないかって。 その嘘が、どれだけ辛いのかわかってるんじゃないかなって。 ナナオもここにいたら、何となく分かってきたから。 嘘をつかずには、いられないんだ・・・って。]
(123) 2015/06/05(Fri) 23時半頃
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ヒナちゃん。あたしね、好きな人が出来たよ。 せんせーじゃないけど。
[そう、言葉に出来た。 けれど。 言葉にしてみると、辛いと想う。
ここでは、誰かを普通に好きになって――なんて。 普通の幸せを望むことが、叶う気がしなくて――。]
(124) 2015/06/05(Fri) 23時半頃
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頼りになる所。
[どんな所、と聴かれて。 すぐにそう答えられたけれど。]
素直じゃない所。可愛い所もあるじゃん、とか。 大人な所とか。格好良いし、優しい。
[くすりと笑って、そう答えるけれど。]
・・・。
[好きなら、伝えなきゃ、か。 その通りだと思う、けれど。 ――でも。伝えて、どうなる?って。
忘れられたら――。 と、ナナオの表情は暗くなる。]
・・・。
(135) 2015/06/06(Sat) 00時頃
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・・・普通に誰かを好きになって、 その誰かと一緒になって、子供を作って、育てて――。 そんな未来が、あるなら。 嘘なんて、必要ないんじゃないかって思う。
[それは誰にも言ったことのない、本音だった。 叶う気が、全くしないから――。 言えない。言葉に出来ない。 絶望してしまうから。]
・・・でも。ここには、もし、がある。 もし、明日には・・・。 もし、明日にはあたしだって・・・。 それなら、嘘ついてた方がマシだって・・・。 思って、さ・・・。
[でも、それはとても、悲しい声で。 本音だった。 本当のことを言って、失ったことを考えたら。 何も言えないか、嘘をつくしかないと思えて。]
(137) 2015/06/06(Sat) 00時頃
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[ヒナちゃんに話を聴いてもらって、背中を撫でて貰って。 ナナオは少し、気が楽になったようだ。]
・・・ううん。 優しいのは、ヒナちゃんだよ。 あたしは、恐がってばかり。 一緒に居て欲しいって、言いたくても・・・。 大丈夫だって嘘ついちゃってさ。
[ヒナちゃんは、本当に優しいと思う。 撫でてくれる手は、少しづつ辛さを拭ってくれるようで。 話して良かったと、心からナナオは思った。]
(147) 2015/06/06(Sat) 01時頃
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・・・うん。 「ここにいるよ」、って証か・・・。
[ナナオは、それを聴いて少し何かを考えてから――。 うん、と頷いた。]
――そう、だね。うん。 ・・・もし、ってずっと思ってたけど。 忘れられても、また伝えられるような、何かを――。
作ってみようかな。
[一度、前向きに考えだしてみると。 どうしようかが浮かんできたのか、悲しそうな顔は少しづつ明るくなっていた。]
(148) 2015/06/06(Sat) 01時頃
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ありがと。 ヒナちゃんになら、何でも話せる気がするよ。
[背中を一押ししてくれた、ヒナちゃんの方に笑顔を向けて。 でも、ちょっとだけじわりと涙が出てくる。
それは悲しいからと言うより――。ヒナちゃんがいることが、嬉しくて。]
ん。 ちょっと、格好悪い所見せちゃったな。
[ぐしりと涙を拭って、笑う。 もう大丈夫だよ、って顔をしたつもりの泣き笑い。]
ヒナちゃんは、好きな人はいる?
[なんて聴いてみる。 もしいるなら、今度はあたしがちゃんと聴こうと思った。 そう言葉にしたことは、ないけれど――。 ――大事な、親友だと思っているから。]
(163) 2015/06/06(Sat) 01時半頃
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うん。
[本当に良い友達を持ったな、と心から思う。 ヒナちゃんの頬が赤くなったのも、気づいていても茶化さない。 ナナオは、真剣に聴いていた。]
・・・うん。
[ヒナちゃんが、その壁に何を見ているのか。 分からない。けれど、話すのを待っていた。 ヒナちゃんのように、手を触れることは――出来ないけれど。 せめて、同じ方を向いて。隣で話を聴いて。 それがせめてもの、出来ることだと思って。]
うん。・・・。
[病気に記憶を捨てられてしまう、か。 まるで、それはトレイルのようで――。と考えながら頷いた。]
(184) 2015/06/06(Sat) 03時頃
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忘れられてしまう記憶なんてはじめからいらない、か・・・。
辛いからね。忘れられてしまうのは――。 きっと、忘れてしまうことだって・・・辛いよね。 どうして、そんな病気があるんだろう。
[その"病気の気持ち"の方も分からなくもない――と考えてしまう。 だって、まるでそれは病気と言うよりは――。]
忘れないよ、って伝えたい――か。 ・・・それなら、ヒナちゃん。
あたしと一緒じゃないかな。
(185) 2015/06/06(Sat) 03時頃
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ヒナちゃんが、覚えているんでしょう? その記憶を。 その人を――今も、ずっと。
[ナナオは立ち上がって、ヒナちゃんの正面に立った。 胸に右手を当てて。]
一度伝えて、伝わらなくても――。 また伝えてみたら、どうかな。 傷つかないで欲しい・・・ってさ。 忘れないよ、忘れてないよってさ。
(186) 2015/06/06(Sat) 03時頃
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ヒナちゃんが、さっき声をかけてくれたように。 あたしがちゃんと、手伝えるか分からないけれど――。
歌を作ろう。 あたしと合作で、一緒に歌おう?
もしも記憶が消えても、また思い出してもらえるかは分からない。 でも、あたしたちは覚えているよ、って歌おうよ。
あたしが歌うは、好きだって気持ちを――。 ちょっと恥ずかしいけどさ。 きっと、それを伝えることに後悔なんてない。 それを恥ずかしいなんて、思わない。 きっと、ずっと言葉にしたかったのは――この気持ちだから。 それを忘れられるのが、ただ恐くて――。 誰かに笑われるのが、消えゆくのが恐くて――。
ヒナちゃんの気持ちは、好きっていうのとは違うかもしれないけれど。 でも。・・・忘れられるたびに、歌える歌を作ろう。
(193) 2015/06/06(Sat) 03時頃
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ね。 ・・・お互い、頑張ってみない?
[そう言って、ナナオはヒナちゃんに向けて微笑んだ**。]
(194) 2015/06/06(Sat) 03時頃
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うーん。 まずは、伝えたいことや歌にすることを――。
[ヒナちゃんと一緒に、どんな歌をどう作ろうかと話し合う。]
二人で一緒に歌う所と、それぞれで歌う所と分けて交互にするのも手かな。
[なんて、色々な案が泡のように出ては消えていく。 ああでもない、こうでもないと話し合うのはとても素敵で楽しい時間だったけれど――。]
そうだね。 そんなにすぐには、作れない…でも。
[ヒナちゃんに苦笑を返してから。 ころんと転がる鉛筆を、ぴんと指で弾いてくるくると。]
二人の意見が合致した、これだけでも大きな一歩だよ。
[と、紙に残った言葉の欠片に満足げに微笑んだ。]
(226) 2015/06/06(Sat) 16時半頃
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ね。 ちょっと、休憩しよっか。
[と、ナナオは外を見て提案した。 気がつけば、結構時間が過ぎていた。 煮詰まり気味なことと、ヒナちゃんの負担になっていないかと少し心配になって。]
あたしはタルトちゃんの様子を見に行くけど、ヒナちゃんはどうする?
(227) 2015/06/06(Sat) 16時半頃
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そっか。 また、あとでね。
[頼みごと、ってなんだろう――とは聞かなかった。 ヒナちゃんに手を振って、お部屋の前で一時の別れ。
せんせーやナースへの頼みごとは、病気に関わることや何か欲しいものがある時か――。
ナナオは、少し浮かれていた。 杖を頼もうとしていたことにも、気がつかなかった。 大好きな友達と、自分の一番好きなことの話をしたなら。 それは、とても幸せなことで――。 時間なんて忘れるくらい。 いまここが、どんな所か忘れるくらい――。]
(243) 2015/06/06(Sat) 22時半頃
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― タルトちゃんの部屋 ― [ノックをしてみるも、返事はなくて。]
んー。いないか。
[タルトちゃんの部屋を見つつ、少し考えてみる。 みいちゃんらしきぬいぐるみの姿、なし。 ランドセルなし。つまり――。]
たぶん、お勉強の時間かな?
[もし元気がないようなら、お部屋にいるであろうと訪ねてみたけれど。 大丈夫そうかな、と思いつつ足は図書室へと向いた。 単純にタルトちゃんに会いたくなったのだ。]
〜♪
[ナナオはちょっとだけ、機嫌が良かった。 ここでは色々と、不安になったりすることもあるけれど――。 楽しいことだって、あるのだ。それは友達と一緒に話すことだったり。タルトちゃんと遊ぶことだったりする。]
(247) 2015/06/06(Sat) 23時半頃
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― 図書室へ向かう途中 ― [ふと、ヒナちゃんとの会話で少し出た話を思い出した。 ――何の為に、その病気があるんだろう? なんて。考えても仕方がないことだけれど。 例えば風邪に理由なんて、きっとない。体調を崩しただけ。 理由のある病気なんて方が、珍しいくらいかもしれない。
でも。あたしやヒナちゃんは、本当に病気なのだろうか――。 と密かに疑問に思ったことがある。 他の人だって、何かに変化をしたり、若返ったり――。 実は人間から別の生物に進化をする過程で、不安定なだけだったりするんじゃないか――なんて。 なんて、迷惑な話だ。そんな進化はいらなかった。
普通に居られれば――でも。 ――かちゃり、と図書室への扉を開ける。
普通に過ごしていたら、出会えなかった人もいる。 ヒナちゃんは大切な親友だ。 タルトちゃんも本当に可愛い。 そして、・・・。]
(248) 2015/06/07(Sun) 00時頃
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タルトちゃん、いるかな?
[図書室へ着けば、辺りを探してみて。 誰かいただろうか。]
(249) 2015/06/07(Sun) 00時頃
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やっほータルトちゃん。 お。今回はちゃんとななお姉しゃん、って言ってくれたね。
[思わず笑みが浮かんでしまう。 それはまるで、猫好きが猫を見たような反応のような。 元気そうな姿を見て安心したのもあるけれど。
しかし猫アレルギーで触れないかのごとく、ナナオはタルトちゃんに手で触れようとはしない。ナナオが手を気にしなければ、もっとベタベタになっていたかもしれない。 嬉しそうなタルトちゃんに、こちらも嬉しくなってしまう。]
んー?あ、分数か。 タルトちゃん、憶えが早いなー。良い子だ。 ゆりおねーさんは忙しいのかも?どれどれ。
[と問題文を見てみる。成る程、と頷いた。]
これは粘土を使った方が分かりやすそうだね。
[そう言って、ナナオはタルトちゃんのランドセルを見て。 粘土、ある?とタルトちゃんに聴いてみた。]
(258) 2015/06/07(Sun) 00時半頃
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うんうん。オッケイ、紙粘土でも大丈夫だよ。
[そう言って、ナナオは紙粘土をいくつかに切り分けた。 タルトちゃんの意地悪な笑顔には気づきつつ。可愛いなぁとニコリとする。 分かりやすくなるよう、まず紙粘土の形を「1」に見えるようにする。]
えっとね。まず、「1」はこれ、「一個」のことなんだ。
[そう言って、ナナオは大きな紙の上に「1」の紙粘土を置いた。 そして下に、これ1個分の粘土は 1 と書いた。]
そしてね。1/2と書かれていたら、これは「一個のはんぶん」でね。 この1/2の2って数字は、「1個をふたつにしてください。」って意味なんだ。 だから1/4と書かれていたなら「1個をよっつにしてください。」って意味で、こうなる。
[そして、隣に"一個"を半分のサイズにして置く。1/2と下に書いておく。 さらに隣に、1個を四つにしたものを置いて。1/4と下に書いておいた。 問題に1/4が関係がなくても、どうして1/2では半分にするのかを説明する為に1/4も書いたらしい。]
(264) 2015/06/07(Sun) 01時頃
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[一気に喋ってしまったけれど、ナナオは分からないなら分からないで良いと思っていた。 分からなければ、分からない所を何度でも、ゆっくりと教える。 丁寧に、視覚的に分かるように教えるのがナナオの教え方だった。]
(265) 2015/06/07(Sun) 01時頃
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あはは。違うよ。 あたしの教え方が悪かったね。
問題文は、1 - 1/2= だから。 一個から、半分のこれを引いたら残るのは?
[そう言って、ナナオは問題文を粘土に置き換えた。 「一個の粘土から、半分の粘土を引いたら?」と書いて。]
"半分の粘土"を現しているのが、1/2なの。 1 - 1/2 = ? だから、答えはどうなるかな?
[隣に座って、タルトちゃんの悩む様子を見て。 ナナオはうっかり、撫でたくなって差し出しかけた手をひっこめる。 可愛いな。もし。・・・もし、自分に子供が出来たらこんな風に教えたりするのかな、なんて。思うと、少しだけ切ないけれど。]
(278) 2015/06/07(Sun) 01時半頃
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[タルトちゃんの間違え方を見て、成る程と思いつつも苦笑する。 素直なのか。 なら、例え話にしない方が覚えが良いのかもしれないと。
半分に書かれた1の答えを消しつつ、また答えるのを優しく眺めた。]
(283) 2015/06/07(Sun) 01時半頃
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[>>288成る程、そういう認識もありか。 とナナオは感心したように頷きつつ、違うよ、と優しく声をかけながら消していく。]
じゃあ、こうしよう。
[ナナオは、悩むタルトちゃんを見てヒントを出すことにする。 教えているだけなのに、それはそれで楽しそうだ。]
1/2+1/2=1
タルトちゃん。この1/2と1/2を足すとね、1になるんだよ。 じゃあ、1から1/2を引くと何が残るかな?
[そう言って、クイズを出すように計算式を指さした。]
(291) 2015/06/07(Sun) 01時半頃
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[タルトちゃんを見ながら、自分の時はどう覚えたろうか――なんて思い出してみる。 算数は、順番がどうだかが納得いかなくて100点は取れていなかったな――とか。 暗算に頼ってばかりで、式の書き方を間違えて答えだけ合っている――とかが多かったな、とか。 思い起こしてみると、あまり優秀な生徒ではなかったような。 それでも、間違えれば分かるようになるまでちゃんと勉強していた。
そんな普通の日々があったことを、懐かしく思う。 普通に学校に行って、普通に――。
それがある日、壊れたことは今や遠い昔。 ――あの日々が続いていたら、どうなっていただろう。
そんなことを、ぼんやりと思いかけた。]
(293) 2015/06/07(Sun) 01時半頃
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