241 線路上の雪燕
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–––––…ジェフ、気が付いたかい。
………………パルック、此処は?
一等車両の空き部屋だよ。
不自然に空いちゃあいたが、この事を予期してたのかもな。
最初は車掌室に置いといたんだが、
今はちっと異国語が飛び交ってるもんでな。
…東の…
そう、東の男が君の事を随分と気に掛けていた
…はは、彼等に対しての態度を
改めなくちゃあいけないかも、な。
化け物と違って、彼等は同じ人間なだけ『マシ』
…なんて言っちゃあ失礼かもなあ。
…ッ、じん、ろうは。
人狼は、どうした!? 私は、私は……
(#0) 2015/12/04(Fri) 00時頃
傷が開くぞ、君。悪いけれどもう出発してるんだ。
君が『間に合わなくなる』その前に、終点に行かねば。
汽車はね、間に合わせるのも大切なんだ。
呑気な事を云うな!
奴が生きていればまた更に、食い殺される者が出る…
アレを読んだだろう、奴が喰ったのは1人や2人ではないのだぞ!?
それを止める為なら、私の命など、
私は老いたが、君は変わらんな。
頑固で頭が固いのは宜しいが…君の部下の為でもあるし、
お客様の為でもある。君たちの後を追ったお客様が何人も居てね。
…若い女の子も傷ついた。かなり危ない状況にあったらしい。
部下だってそうだ、ジェームスはまだ血が止まらん。
あれ以上放っておいたらもっと深追いして、
もっと危険な目に遭った者も居たかもしれんのだよ。
それは、君の云う未来の犠牲者と天秤にかけられるかい?
……、だが…
だが、私は、あの村の…生存者に…!
(#1) 2015/12/04(Fri) 00時頃
スウェルグに着いたら私から連絡する。
人数を集めて規模の大きい捜索隊を遣って貰おう。
何、そう遠くには逃げられんだろうし……
そもそも、恐らくもう生きてはおるまいよ。
(#2) 2015/12/04(Fri) 00時頃
鋼の喉が震え、鋭い音と同時にちゅぴちゅぴと囀った。
馴染みの汽笛と共に、雪燕は走り出す。
車掌は肩を竦めると開け放されていた窓から身を乗り出す。
麦畑に描かれた一筆書きは見えぬ果てまで続いており、
その主の失血の多さを無言で語っていた。
前方を仰げば、地平線に美しい朝焼けが迫っている。
濃い夜闇を切り開らくような、裂け目のような朝焼けだった。
向き直り、寝台で布団を握りしめている警官に苦笑を向けると
その部屋を出て挨拶に回った。
–––––––皆様、お揃いでしょうか。
先程は緊急の停車、大変失礼致しました。
雪燕、運行再開となります。事情に関しては…えー…………
…終点スウェルグへの到着は幾らかの遅れが出ます。ご了承ください。
お詫びとしてラウンジにて、皆様へ温かい飲み物のサービスを……
(#3) 2015/12/04(Fri) 00時頃
ガラス窓を揺らす音の向こう側。
潮騒が遠く、淡く聞こえてくる。
–––––お待たせ致しました。
雪燕間も無く、スウェルグへ––––30分遅れの到着となります。
荷物を纏め、お忘れ物の無い様に下車をお願い致します。
お怪我をなさった方はホーム前方にて–––––––
老齢の車掌は廊下を順繰りに回り、扉を一つ一つノックして乗客を起こす。
部屋でも無い場所でうたた寝ていた者には軽く肩を叩いて呼びかけつつ。
カーテンが閉じられていれば開いて日の光を取り込んでいく。
窓から見える水平線には濁りや荒れの一つもない。
静まり返った海だった。
枕木を鳴らすリズムは速度を落とす。
響く音は次第に小さくなっていく。
微睡むような空気の中、雪燕は甲高く短い旅の終着を啼き告げた。
(#4) 2015/12/04(Fri) 22時頃
漆黒の身体が柔らかな朝日の中、無機質なホームに滑り込む。
車輪の回転が静かに止り、くろがねの圧力が抜けていく。
《 Swelg 》
そう刻まれたプレートは光や潮に焼け、
情緒深い劣化を催していた。*
(#5) 2015/12/04(Fri) 22時頃
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