197 獣ノ國
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[帰り間際の別れの挨拶。 友人からの思いもよらぬ誘いに口角を挙げ喉を鳴らす。]
お前と散歩?いいだろう。 俺もたまには気分転換をしないとダメだ。 晩酌にも付き合え。こちらは後日でいいから。
[約束と取り付けて、新たな約束も。 最後にもう一度、手渡した作品の謝罪と手土産に礼をして友人を見送りを。]
(196) 2014/10/05(Sun) 23時半頃
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― スージー宅 ―
[しとしと。滴る雨を横目に、彼女の家の前でその扉が開くのを待つ。リアルとも夢物語とも違うその扉は、また学生の住処の扉でも無く。この扉が開いた先、自分を軽蔑する目は無いと知り得ていたのなら――その心は、大分軽いものになっていたことでしょう。]
わあ、
[扉から顔を覗かせ抱き付いて来た彼女の表情は、その肩口に顔を埋める形となってしまったので生憎真面に見えなかったけれど。少し距離を離すことがあったのなら、腫れたその目を視界に捉えて二三瞬きをしてみることも。ただ、どうしたの、なんて彼女の涙の理由を無粋に問うことはせずに、ただ柔に微笑みました。]
(197) 2014/10/05(Sun) 23時半頃
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[呟いた言葉>>180と失敗したような笑みに、すーっと目を細める。 『ベタな言葉』といわれるその言葉は、本の中でも確かによく目にするもの。
―――けれども]
ベタと言われるほど多くの人が使った言葉なら。 きっとそれなりの理由は、あるかもしれませんね。
プレゼントはどんな言葉でするよりも確かな 自己紹介みたいな気がしますから。
[あくまでも自分が思うだけ。と、冗談めいて付け加えるも。 物を知らない自分が、そんなことを言ってしまったのは恥ずかしくて。
より一層真剣に、自分が綺麗だと思うものを考えて。]
(198) 2014/10/05(Sun) 23時半頃
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[『正解』とは違う用意した『答え』に、彼の口から紡がれた言葉>>181には。 今度こそ”はずれ”と首を左右に振る。]
手紙ではないですよ。 送る相手も、送ってくれる相手もいないので
[言いながら、ポツリと紅が揺らぎかける。 けれどもそれは一瞬のこと。 当たりか外れか、その悩みの中にうずもれて、じきに消え。]
――――……?
[悔しそうな表情を未だ形作ったままで、言葉の続きを待てば こちらへと伸ばされる指先。
その動きを不思議に思いはしたものの、動こうとは微塵も思わずに。 指先の行方を視界の隅で捉えながら、彼を見つめた。]
(199) 2014/10/05(Sun) 23時半頃
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どうしたの、いつも以上に素直だね。
ああ、お茶会の準備、してくれてたんだ。 ――私こそ。ありがとう。
[嬉々を隠すこともしない彼女の紬言葉>>132には、からかいの言の葉を捧げました。少しだけ照れ臭そうに、眉を寄せはにかんでみることもあったでしょうか。その顔が、彼女に見られていたかは兎も角として。 部屋の中に通されれば、案内された元へと腰を据えました。きょろきょろ。学生の部屋とも、姉妹の部屋とも違うその中は、まるで借りて来た猫のように身体を硬くさせ不躾に周囲を見渡しました。途端、掛けられたタオルには思わず瞼を強く閉じ。心配の言葉が鼓膜を叩くと、心配性だなあ。そう言って彼女を見上げます。]
大丈夫。風邪はひかないよ。 しとしと優しい雨だったの。素敵な雨音、聴こえたかしら? 寒くはあるけど、今はタオルがあるわ。
[学生は緩やかに言葉を紡ぎました。その心内、居心地の良い空間に、矢張り今日は家に帰りたくない、強い拒絶を抱き隅々まで染み行かせます。許されることがあったのなら、ひとつ断りを入れて行動は早くが良しと先程言葉を交え、茶会の席を共にした帽子屋さんに、電子手紙を入れるでしょう
(200) 2014/10/05(Sun) 23時半頃
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――――――――――――― 差出人:皇マユミ 宛先:シメオンくん ――――――――――――― 🎩☕️ 20xx年 10月2日 ――――――――――――― さっき振りだね、こんにちは。 ねえねえ、今夜! シメオンくんのお家に飼われて良いかな?
―――――――――――――
(201) 2014/10/05(Sun) 23時半頃
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>>182 ヤニク
[笑われれば、む、と少し不満げな顔をして。 其れから普通へと切り替え。]
あぁ、何でもするな。 俺のできることならば。 ……依頼か?
[そう問うて。
“雨が好きなのかい?”その言葉には頷いた。]
あぁ。雨は好きだ。 洗い流してくれる様だろう? 罪も、悲しみも、何もかも。
[籠が退けられれば、ちらと相手に良いのかと言う様な視線を。 其の後に相手にくっつかない程度(濡れない様)に、近寄った。]
(202) 2014/10/05(Sun) 23時半頃
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[題名は少しだけお茶目を入れたお茶会を追憶しつつ。かつりとひとつ、画面のボタンを突つきました。送信中。シンプルな画面を目に映した後は、急ぎもうひとつ前のメール>>87>>88を開き、相変わらずの猫の具合にひとつ、肺から息を。夢物語とは暫くさよなら、そんな意味も兼ねて彼に急ぎ文字列を賜ります。]
(203) 2014/10/05(Sun) 23時半頃
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――――――――――――― 差出人:アリス 宛先:チェシャ猫さん ―――――――――――――
20xx年 10月2日 ――――――――――――― お花をくれるなんて、やっぱりあなたはお洒落な猫ね。 お返しに長靴をあげたら、喜んでくれるのかしら。 それがイヤなら綺麗なハンカチでも。あなたの姿が見えなくなっても、魔法のハンカチがひらりひらり飛んでくれるわ。
幸せを運ぶ青い鳥? 鳥と仲良くする猫は、あなただけかもしれないね。 そうして幸せに欲無しなのも。私だったら鳥と囀って、幸せを運んでくれるその羽根ごと追いかけっこをするかもしれない。 ああ、ベル。私も彼女に会いたいわ。それでも箱入りのその姿は、部屋に捕らわれて見えないのかしら。
(204) 2014/10/05(Sun) 23時半頃
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あなたは手を引いてはくれないのね。 それなら此処は、歪んだ国では無いと言うこと。 私はひとりでも歩き出すわ。綴り物語には終わりがなければならないもの。それがどんな形でも、ね。
チェシャ猫さん。私は今からお茶会するの。 向日葵のように朗らかな素敵なお相手。 少しだけ雫を垂らしているけれど、綺麗に咲くのよ、その子はね。 ――――――――――――――
(205) 2014/10/05(Sun) 23時半頃
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[早々と打ち終わり、また変わらぬ画面を捉えたのなら。学生はそれ毎ポケットへと仕舞います。まるで終えた夢物語の裏表紙を閉じるかのように。 そして学生は、目前の彼女>>132に微笑みました。身を乗り出して、紡がれる噺を今か今かと待ち望み、その瞳には好奇心の星を散らばします。じんわり、手の内の紅茶は手のひらにぬるい熱を伝え始めました。]
ねえ、それで、どうしたの。 お噺、聞かせて。 この前のイルカの王子様のことも含めてね。**
(206) 2014/10/05(Sun) 23時半頃
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[演技か、と。>>168笑みと共に吐かれた言葉には、ほんの僅かに顔を顰め。けれど一つため息を吐き出すだけで、続けられる紳士の言葉に聞き入っただろう。
自身に向けられる視線に、ジャニスは漸く満足そうに微笑む。けれど唇に乗る感触を堪能していれば、そも目は伏せられてしまって。その惜しさに眉を下げはしたけれど、穏やかなその表情を見れば、文句なんて言える筈も無い]
――アナタがその手で羽根を捥いでくれるのなら。 蝶だって何だって、演じてあげるわ。
[軽口>>169に対するというのに、至極真面目に返してみせて。微笑む様に口元を緩ませる。 受け入れられた唇と、紳士の落とした"軽口"と。それをみれば、自分の言葉は、正しく彼に届いたのだろうと安堵する。 返されるそれが軽口であっても、それでも。彼の手で囚えてくれるというのなら、それ以上の望みなんて無い]
(207) 2014/10/05(Sun) 23時半頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/10/05(Sun) 23時半頃
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……っ、ルーカス、
[名を呼ばれ、紡がれるその言葉>>170には、息を詰める事しか出来ない。ジャニスはどうにかか細い声で呼び返し、見詰める視線を思わず逸らす。 耳元まで赤く染まった顔を俯かせ、恥じ入る様に眉を下げる。生娘みたいなその反応に、また。羞恥心が煽られはしたけれど。
袖をなぞる指先に、手がぴくりと震えた。立ち上がる彼を見れば、ほんの少し気不味げに椅子に腰を落ち着かせて、近付いてくる彼を横目でだけ追う。 彼の体が屈められても、俯かせた顔は上げる事は叶わず。けれど続く言葉に遂に顔を上げた。"それ"は自惚れなんかじゃないと、そう示す為に。
唇が寄せられれば、ふるりと睫毛が震える。縋る様に彼の胸元に手を置いて、その服をくしゃりと掴んだ。 自分から触れた唇と、彼から触れられたそれとでは、全く違う意味を持っている気がして。けれど震える程の歓喜は、きっと彼には気付いてはもらえないだろう。この期に及んで、自惚れだなどと言っている、彼には]
(208) 2014/10/05(Sun) 23時半頃
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…………すきよ。 ルーカス、アナタが、すき。
[散々躊躇ってから落とした気持ちは、酷く頼りなげに己の鼓膜を震わせる。雨音にかき消されてもおかしくないくらい、小さい声。それでもきっと、目の前の彼には聞こえる筈だ]
だから……ねえ。アタシだけを見ていて。
[……彼が、彼が自分だけを見てくれるのなら、もう他の誰の視線も要らない。 人の注目を集める事を生き甲斐とするジャニスにとって、それがどれだけの事か。やっぱり、彼には伝わらないだろう。けれど、それでも良い。それでも、この気持ちを抱えているだけで、満たされた様な気分になれるから]
(209) 2014/10/05(Sun) 23時半頃
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――何処にも、行かないで。
[妙に切実な響きでもって呟き、彼の肩口に頭を預ける。その"切実さ"の理由は、ジャニス自身にも分からなかったけれど]
(210) 2014/10/05(Sun) 23時半頃
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[貼らないタイプのカイロを棚から取り上げ、 レジカウンターへと向かう。 カウンタ横に或る肉まんの保温機を指差し、]
あんまん派?にくまん派? まさか、ピザまんなんて邪道な事言わねえだろーな
[尋ねた言へ、なんと返って来たか。 三種どれでも青年が答えたものを買ってやり。 カイロと共に袋へ入れさせ、そのまま青年に渡す。]
……キャベツ好きなの? 今の時期はあんま甘くねぇよな。
[カイロと中華まんくらいなら荷物としては軽かろう。 青年がカイロを開封するのを待ち、 冷えた両の五指を温めるのを待ってから再び外へ。
アパートまでの送り道を、雨だれの音と下駄の音が彩る*]
(211) 2014/10/05(Sun) 23時半頃
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亀吉は、錠に話の続きを促した。
2014/10/05(Sun) 23時半頃
錠は、ジャニスに先日の事を謝罪せねば*
2014/10/05(Sun) 23時半頃
ジャニスは、クラリッサに話の続きを促した。
2014/10/05(Sun) 23時半頃
ジャニスは、マユミに話の続きを促した。
2014/10/05(Sun) 23時半頃
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―回想・少し前雑貨屋の店先で―
[雨を避け、軒先を選んで雑貨屋へと向かう。 先日、教授に不足分を出してもらった赤いサンダルは、 足元の水を防ぐことなど考えて作られていないから。
一歩踏み出すごとに賑やかな音楽を奏でる。 その音が面白いとは、思う余裕がなかったけれども。
雨にぬれれば、ふかふかしていたケープも水を吸って 体の輪郭に合わせるように張り付く。
それ故に、背中の翼の形がはた目から、見て取れるようになるのも 時間の問題。 だからこそ、ばれないように出来る限り体を丸める。
これでばれないとは、毛頭思ってはいなかった。 そのため、急いで、急いで。 周りに目を向ける余裕もなく歩いていた。]
(212) 2014/10/06(Mon) 00時頃
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[だから、かかった声>>148にも気が付くことはなく。 否。たとえ気が付いたとしても。
先に雑貨屋へ入って行った、赤いフードの青年ではなく。 自らが通う大学の教授が相手では 『逃げる』以外にはできなかっただろうけれど。
そして、かかった声にも 背中へと注がれた視線にも 気が付くことなく、雑貨屋の軒先へと向った
自身が歩いてきた道にはもしかすると 羽根が数枚残されていたかもしれないが。 雨に紛れれば、自らに確かめるすべはなかった。]*
(213) 2014/10/06(Mon) 00時頃
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― 少し前・花屋>>190 ―
[生憎ティソとは入れ違いに為ってしまったが、 一本の小奇麗なビニール傘を片手に 店先まで出向いたトレイルへ礼を告げて。]
あぁ、今しがた降ってきたみたいだ。 [大山蓮華を中心としてこさえて貰っているそれは 初めて配送を頼んだ日以降、トレイルに頼んでいる]
うん、携帯で構わない。 午後から講義があるのでね、その前に貰えれば。
借用までしちまって悪いな、 君の好きな茶と菓子は用意しておく。
(214) 2014/10/06(Mon) 00時頃
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[晴れれば縁側で、雨が続くのなら屋内へ通そう。 以前、桜の下に死体が埋まっているという定番のワードと その所以である鎮花祭という外國の祭りについて 話を聞かせていたら、“ちょっと休憩”では収まらなくなり
その翌週からは、侘賃代わりとして 包んでもらう種類を高めの花へグレードアップさせた。
傘の回収と小咄への願い出に薄く笑って頷き、 見送ってくれた彼を後ろ背にして花屋を後にする*]
(215) 2014/10/06(Mon) 00時頃
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抜荷 錠は、メモを貼った。
2014/10/06(Mon) 00時頃
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―回想・花屋『Ramo』―
[予定より大きくなった花籠>>193を受け取りながらも男は詫びる気配を見せない。 何時ものこと。日常。そう判断してのこと。]
いいや。いつも期待通りをしてくれるのが君の美点じゃあないか。そんなに謝られちゃ背中が痒くなる。
…まあ、好意には甘えておこうか。 お代無しなんてフェアじゃあないね。だから、交換しよう。
――君の花籠の大きさにちょうど見合う。
[悪戯めいた笑みを乗せて一言。 去り際に紡ぐ。 そして新たな約束に手のひらを左右に泳がせつつ、生真面目な友人宅を後にしたのだった。]*
(216) 2014/10/06(Mon) 00時頃
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―回想・雑貨屋―
[先ほどまでは丸みを帯びていた紅玉が、今や細まり言葉を紡ぐ。 小鳥の囀り>>198に男は思考するように顎に指をあて、肩を小さく落とす。]
――なるほどね。多くの人に慣れ親しまれている。それだけその人々の心に残ったもの、なんだろうか。
自己紹介、か。なら、君はどんなものを選んでくれるんだい?
[真剣味を帯びる雰囲気にそれ以上は声をかけず。 彼女の選ぶ自己紹介を待つ。]
(217) 2014/10/06(Mon) 00時頃
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[今度は不正解だったよう>>199 けれども男は笑みを絶やさない。 ポツリと呟かれる音が木霊している内に届けば良いと男が口にしたのは、一言。]
――僕の文通相手となる子も、そう言ってたよ。
[白か黒か。思考に耽る少女に届いたかは分からないけれど、男も呟きを落として。
何と無く彷徨った手のひらは彼女の頭上へと止まる。]
――さて、どんな色のタオルが良い? 女の子は身体を冷やしちゃあいけない。
遊びに付き合ってくれたお礼さ。
[人差し指を唇の端にあてながらニヤリとしつつ、一度髪を撫でては色とりどりのタオルの山を指差した。]
(218) 2014/10/06(Mon) 00時頃
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錠は、ヤニクを途中、公園内で見た気がした
2014/10/06(Mon) 00時頃
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[ 意図せず今度の機会に回した回答へ、相手の笑みが俯くのには>>185気付く事もなく。斜にした視界に相づちを打たれるのを見ただけだっただろうか。
自身の表情に浮かんだそれら>>171を、確かに彼女に見られている事にも意識は向かないまま。答えを聞きながら、薄暗さを増していく斜の視界は、相手の被る頭巾へ移っていた。 ――路地を、街を叩く雨音が辺りに響いている。]
全部? ――、それはそれを忘れる為?
[ 淡々と耳を打つそれに混じった彼女の言葉に、投げられた視線へと目を向ける。 代償、という言葉へは考えを伸ばさないまま、続いた問いにはただ口角を上げた。]
(219) 2014/10/06(Mon) 00時頃
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―現在・公園―
[不満げな顔>>202には口角を上げて応える。]
――…そうかい、随分、と…
[便利だ、なんて告げようとして震える携帯>>204>>205
誘われるまま指を伸ばし、宛先を見つめれば開封する。 そして綴られたピリオドに男は瞬きをして、そして――]
――女の子って、分からない…なぁ。
[なんて渇いた声と共に笑みを零す。 端末を綴ろうとして、そばにいる青年が腰掛けようとするのなら特に抵抗はなく受け入れて。]
(220) 2014/10/06(Mon) 00時頃
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素敵だとは思うよ。人同士でも、難しい事もあるから。
[ 受け入れてもらうのは。とただ口には出さず続けて、肯定だけを返す。言葉の差異などには大して意識も向かなかった。
――やがて“待ち合わせ”の相手が隣立つ見知りの彼女だと知れば、告げられた言葉>>186には流石に吹き出す。]
ごめんどっかで落としてきた。 最近? ああ同い年くらいの子で――鳶色の目の。白いコート着たキレイな人にも。ただ獣人かどうかは。
そっちは? ……そういえば、“彼氏サン”はどうしたの? あの赤いフードのヒト。
[ 揶揄いを帯びた声色で、自身の勘違い>>1:57のまま、何度か見かけた細身の男性>>0:362を示す。 細めた視線の先で、彼女はそれにどう反応したのだったか。]
(221) 2014/10/06(Mon) 00時頃
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そんなもので流されてしまう悲しみなんか、罪なんか、僕はいらないよ。
[自嘲めいた言葉と歪んだ口元で呟く。]
ずっと、…残っていてくれていい。それで、いい。
――なんて、ね!
[茶化すようにして男は笑う。 先程の昏い様子を感じさせない様子で笑みを浮かべる。
そして抱えていた花籠を彼へと押しやろうとする。 芳しい香りを漂わせながら花弁を揺らす大きな花籠を。]
…君にどんな理由があるのかは知らないけれど、君の罪滅ぼしがてら、一つ頼まれてくれないかい?
[彼が花籠を受け取ったにしろ、受け取らなかったにしろ、男は立ち上がる。そして随分と湿りを帯びたフードを脱ぎ捨てる。
露わになるは頭上に生えた獣耳。髪色と同じ淡い色。隠すことなく男は晒し、首を傾げる。]
(222) 2014/10/06(Mon) 00時頃
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僕は、これからどうしても離せない用事があるんだ。
――だから、マユミという鴉のような髪を持つ女の子に、届けてくれないかな?
[少しでも渋るような素振りを彼が見せたのならば、男は冗談だよと花籠を片手に立ち上がるだろう。
彼が受け入れてくれたのなら、嬉しいとばかりに笑みを作るのだ。]
それじゃあ亀吉。
――また会おう。 今度は晴れの日にでも、ね。
[手をひらりと振りつつ彼の返事も待たぬまま、男は背を向けた。]*
(223) 2014/10/06(Mon) 00時頃
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― 回想:>>150の少し後、本屋 ―
[本降りになる前にと、カウベルを鳴らしながら滑り込んだ身体は、いつもより少しだけ機敏に動く。 棚と棚の間を目測しては、少しだけ身体を斜めにして。口元を覆うマフラーの上端を引きながら、何やら作業に勤しむ、店主らしき青年の元>>150へと。真っ直ぐ、足を進めた。]
――…こんにちは。
[そう静かに声をかければ、青年は顔を上げてくれただろうか。 剥き出しの鹿角に一瞬、意識を回して。それを受けて早まる鼓動に、胸を少し詰まらせながら、ゆっくりと口を開く。]
バイト募集の張り紙を見て、来たん …ですけど。
[言葉が、詰まる。一寸、喉で息を鳴らし――意を決して、口を開き直した。若干、声が震えた事には目を瞑る。]
…こういうモノでも、 ――雇って貰えますか?
[右手を鹿角へと這わし、僅かに首を左に傾げて角先持ち上げる。青年の反応は一体、どんなものだっただろうか。
あまり良い色でなければ、"すみません"と(注意深く)頭を下げながら告げて、その場を後にするつもりで。 ――それがもし、快さげな物だったら。そのまま、続くだろう話に耳を傾けようと、姿勢良くその場に留まっただろう。]
(224) 2014/10/06(Mon) 00時半頃
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― 回想・裏路地に向かうまでの間 ―
[カリュクスを見送った後、通りに落ちていた羽根に気付く。>>213 白い羽根は水を吸った状態で、雑貨屋の門戸まで落ちていた]
………まさか。
[教え子のひとりが半獣だった。 もうひとり同じような境遇の生徒が居たとして、 それは不思議では無いのかも知れない。
そのまま鳥籠と化した雑貨屋に踏み入れようとするが、 スザンナの云っていた事>>1:327>>1:358を思い出し、留まる。
あの話をそのまま会得するなれば、 人に知られる事を恐れていると思っていい。]
(225) 2014/10/06(Mon) 00時半頃
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