26 Fairy Tales Ep.4
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―村の道―
〔遠くで子供の声が聞こえた気がした>>112。広場で会ったあの子の友達だといいなと思いながら、道を進む。〕
〔広場へ向かう道すがら、茶褐色の肌をした女性やその連れと会うのが先か、オスカーに連れられた妹に追いつくのが先か。〕
(147) 2010/08/06(Fri) 18時頃
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そう、『甘ったるい匂い』は、ね・・・
[フランシスカは遠くを見つめながら*呟いた*]
(148) 2010/08/06(Fri) 18時頃
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―回想―
どうしてなの、ウェーズリー! あなた、あたしと一緒に逃げてくれるって言ったじゃない!
『・・・・・・』
[村の男たちに捕らえられ、叫ぶフランシスカ。 怒りをぶつける主はフランシスカと目を合わせようとはせず。 聞こえるのは、よくやったな、と男たちが嘲笑う声。]
(*19) 2010/08/06(Fri) 18時頃
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・・・嘘つき! アンタなんか食い殺さてしまえばいいんだわ!
[フランシスカの声は力ある者に『言いなり』のかの者には届かず、虚しく響くばかり]
人間なんて・・・人間なんて・・・
(*20) 2010/08/06(Fri) 18時頃
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『そういや、この姉ちゃん思ったよりイイ体してないか?』 『ウェーズリーには勿体無いくらいだぜ』
[フランシスカの耳に届く、男の言葉。 女気の少ない村の男には、喩え獣の血が目醒めた者であれど、女は女であって。]
・・・フフ。
[フランシスカの表情は怒りと涙から笑いへと変わる。]
(*21) 2010/08/06(Fri) 18時頃
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― 回想/雑貨屋 ―
うう… そりゃ僕は頼りないだろうけど
[己の頼りなさを想えば否定も出来ず項垂れて、 おかれる荷の脇できゅうっと弓を抱え直し身を縮ませる]
うん、今も変わらず評判のお茶だよ
…そっか
[家があれば上出来と云うルーカスと扉の外まで。 地に片膝をつきしゃがみ込みそっと靴先に触れる手指]
気をつけてね
[軽装で大きな返事をするルーカスを見上げ、 立ち上がれば背の見えなくなるまで其の背を見送った]
(149) 2010/08/06(Fri) 18時半頃
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― 回想/風を探す人 ―
…行くの?
[一年ほど前にオルグイユを出るサイモンへ、 かける声は親しみが篭れど問う口許は笑まず]
そっか、うん 気をつけていってらっしゃい
[其れ以上は引き留めず見送った]
サイモン、お帰り 風は見つかった? 大精霊? そっか、じゃあ…
やっぱり―――…
[笑まぬ口唇は落胆を滲ませずも小さく呟いて、 サイモンにを雑貨屋に招き茶を出して話もきいた]
(150) 2010/08/06(Fri) 18時半頃
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ねぇ、お兄さん。 あたしを殺しちゃう前にさぁ、あたしとイイコトしない?
[フランシスカは男の一人を捕まえ、提案を持ちかける。 突然の提案に驚く男たち。]
疼いちゃったのよねぇ。 どうせ死ぬんなら、楽しんでからにしたいんだけれどォ。
[歓喜に沸く男の声。なかには、『この姉ちゃん、頭ン中まで根っからのケモノだぜ』と云った声まで聞こえる。 が、その歓喜の声もつかの間の悦びでしかない。]
(*22) 2010/08/06(Fri) 18時半頃
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― 現在/雑貨屋 ―
[サイモンの頬を花香る手の項が擦り見送れば、 ルーカスの荷物はカウンターの奥へ運んだ]
いてっ…おじいちゃんの所に行かないと
[儀式用ナイフに血を吸われた肩は未だ痛む。 気休めに手製の万能薬を塗っておいた。
血に塗れたルーカスの服を洗濯しても、 血痕は残るから濡れたシャツを手に眉を下げる]
むぅ、試してみようかな…ッ?!
[手指に籠める想いが紡ぐのは沁み抜きの魔法。 濡れた手が肩を抱き見詰めるシャツは―――…]
あ…
(151) 2010/08/06(Fri) 18時半頃
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店番 ソフィアは、間抜けな音が洩れる。
2010/08/06(Fri) 18時半頃
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『ぐわああああっ!!!』
[飛び散る鮮血。無残に転がる、欲望に魅せられた男たちの亡骸。]
・・・バカよねぇ。裸になれば『こっち』の方が上だって事、忘れちゃったのかしら?
[恐怖に震え、草むらに水たまりを作る若い男にフランシスカは近づいていく。 お互いに衣服は身に纏っていない。力で負けることは、まず、ない。]
(*23) 2010/08/06(Fri) 18時半頃
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あわわわわ…
[ふわふわしゃぼんの間を蕩揺たうしろい花弁。 確かに血は残らずも血痕の形にシャツは穴があいていた]
ど、どどど 如何しよう!?
[泣き出しそうな顔でシャツを見詰めておろおろ。 暫くは慌てて店内を右往左往していた。
結局は絞ったシャツと古めかしい裁縫道具を手に、 母親の指定席に座ってちくちくお針子仕事。
大きな鈴の音を響かせ誰かが扉を開いたら、 慌てて背に隠すシャツの裾が揺れて*見えるだろう*]
(152) 2010/08/06(Fri) 18時半頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2010/08/06(Fri) 18時半頃
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貴方は、見逃してあげる。
[震える男の肩に深い爪痕を残すと。]
貴方、殺すのも面倒くさいし。 その代わり、この事は誰にも内緒よ。
[フランシスカは肩に込める手の力を強くして。]
もし、口外したら、
(*24) 2010/08/06(Fri) 18時半頃
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いつでも、殺しに行くから。
[耳元で甘く囁く声。 それだけ残して、フランシスカは闇へと*消えていく。*]
(*25) 2010/08/06(Fri) 18時半頃
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お友達…そっかぁ!! わたし、お姉ちゃ、…じゃなくってお姉様に似てるの?!
えへへ…。
[わたしにとって家族は。 血の繋がりはあってもすごくなんだか遠いもので。 とっても、とっても会ってみたいのに。 自分だ、って気付かれなかったらどうしよう。 そんな恐怖もあって、すごく遠いものに感じていました。 自分の両のほっぺに手を当ててしばらく考えた後。]
えへへ…、ありがとう、オスカー兄さん。
[似てるって言ってもらえて、すごく嬉しかったのでした。 本当に、本当に―――。]
(153) 2010/08/06(Fri) 19時頃
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[すごく すごく 嬉しかった。]
(154) 2010/08/06(Fri) 19時頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2010/08/06(Fri) 20時半頃
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―村の道―
[サイモンと別れた後。 杖を突き、足を引き摺り。 何処へ行くでもなく歩き出す。]
(155) 2010/08/06(Fri) 21時頃
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― 広場近く ―
[すん、と鼻を鳴らす。 どきんと胸が鳴った。
人狼でありながら 自分以外の人狼を知らない。
それが仲間と呼べる存在かも解らない。
ただ、孤独を感じ続けていた。 けれど―――]
へんなきもち
[綺麗に切り揃えられた金の髪が風に揺れる。]
(@12) 2010/08/06(Fri) 21時半頃
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―村へ向かう道―
〔遠くに二人連れの人影が見える。小さな女の子と一緒に歩いている後ろ姿は〕
あ、オスカーくん! おーい! 待って!
〔できるだけ大きな声で呼んでみた。二人には聞こえただろうか〕
(156) 2010/08/06(Fri) 21時半頃
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しっかし、見つけるっても 俺はそーゆー力持ってねェからな…
[廃墟となった実家を後に村をぶらりと歩く。 途中、声を掛けられれば挨拶を返しもした。]
ズリエルも向かってるって言ってたけど どっかに隠れてたりすンのかねェ。
[肩を落としつつも、周囲の気配は探りつつ歩いた。 足は雑貨屋の方へと戻る道のりを歩む。 着てきたシャツの末路を知らないまま。]
(157) 2010/08/06(Fri) 21時半頃
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良家の娘 グロリアは、オスカーとポーチュラカに手を振りながら早足で歩き出す。
2010/08/06(Fri) 21時半頃
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そうなの?なの? まあアイリスも甘いだけのお菓子は嫌いなの、なの。 酸味だって大事ね、なの。 いちごのタルトいいよね、なの。トマトのスープもいいね、なの。なの。 麝香草の匂いはほんとう、人を選ぶね、なのなの。 アイリスもあまり好きな匂いじゃないかもね、なの。
[たわいもない話をしながら、雑貨屋へと向かう、向かう。]
(158) 2010/08/06(Fri) 22時頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2010/08/06(Fri) 22時頃
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―雑貨屋―
[雑貨屋の扉前。 眉を寄せ、険しい表情。 かなり長い時間突っ立っていたが、シャツの修繕に夢中の店主は気付かなかっただろうか。]
ソフィアさん。
[意を決し、鈴の音と共に扉を開ける。 ソフィアが何かをさっと隠すのに訝しげな顔をするも、すぐにふいっと目を逸らす。]
……お茶に、来ました。
[居心地悪げに口の中でぼそぼそと。 青年の方からお茶をしに訪ねるのははじめての事。]
(159) 2010/08/06(Fri) 22時頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2010/08/06(Fri) 22時頃
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「あいつら」――?
[フランシスカの言葉を、儘繰り返す。 彼女の言う対象に、思い当たるのはひとつで]
…――――「あいつら」だって?
[問いは 重ねる。]
(160) 2010/08/06(Fri) 22時頃
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うん、子供の頃グロリアに似ているなって、実はずっと思っていたんだ。
[嬉しそうに笑うポーチュラカを微笑ましそうに見つめ、そっと手を伸ばし優しく頭をなでた。]
二人並べば誰だって……? 今、誰かの声がした?
[誰かに呼ばれたような気がして言葉を止める。きょろきょろと辺りを見回し、気のせいかと首を傾げるがふと振り返る。]
……あ!グロリア!!
[早足でこちらに向かっているグロリアを見つけ、声を上げた。]
(161) 2010/08/06(Fri) 22時頃
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双生児 オスカーは、良家の娘 グロリアに大きく手を振り返した。
2010/08/06(Fri) 22時頃
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そうか。 ――そうか…
[重い声。 老医は、フランシスカが診療所を出るまで もう 言葉を発することは無く。]
(162) 2010/08/06(Fri) 22時頃
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[オスカー兄さんの横に並んでそのまま村へと向かっていたとき。]
……誰かなぁ??
[後ろから声がかかって振り返りました。 遠くに女の人の姿が見えます。 歩くたびに黒いマントみたいなのがヒラヒラして。 なんだかいいなぁ!って思ったのでした。]
あ、うん、声聞こえたよっ!
[誰かの声がした?と聞かれたからそっちを指さして。 でも、その後に続いた名前にとっても緊張しました。]
(163) 2010/08/06(Fri) 22時頃
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[その名前の相手で間違いないなら。 こちらへ向かってくるお姉さんは、わたしの――――。]
……………〜。
[なんだか恥ずかしいのと。 照れ臭いのと。
何て言ったらいいのか分からなくて。 いきなり、お姉様ですよね!なんて言って。 嫌われたらヤダ!とか考えたりして。
黙って、そっちのほうを見ることしかできませんでした。]
(164) 2010/08/06(Fri) 22時頃
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よし、おいついた。
〔早足で二人に追いつき、立ち止まった。少し息が上がっていた。〕
ちょっと疲れちゃった。 お墓参り終わったところ?
〔オスカーににっこり笑いかけ、女の子にしゃがみ込む〕
可愛いお連れさんね? 村に住んでる子?
〔黄色い髪に、ピンク色のリボン。 ちょうど妹がこのくらいの年齢かなと思いながら顔を覗き込んだ。〕
(165) 2010/08/06(Fri) 22時頃
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[色が白い男がふらりと歩くのが見えた。]
うわ、もしかしてお前―――… サイモンか? 久しぶりだな。親父さんは元気か?
――― …そうか。
[声のトーンが一寸低くなる。]
で、お前は何してたんだ?
…は?風? そんなん普通に吹いてるじゃねェか。
(166) 2010/08/06(Fri) 22時頃
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あ、えっとぉ……。
[なんて言ったらいいのか分からなくって。 近くで見たら、自分のお姉さまなんだけど。 きれいな人だなーとかそんな風に思って。]
……村には住んで…ない、です…。
[顔を赤らめながらそう言うのが精一杯でした。]
(167) 2010/08/06(Fri) 22時頃
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[怪訝な面持ちで見ながら右手で髪をかき上げようとすると]
わ、ちょ まて、何だよいきなり。
[急に距離を縮められて萌葱の瞳は大きく開いた。 けれど彼の視線が右腕の手首へと向いているのが解った。]
これが、何だか 知ってるって顔だな。 ――― 俺以上に。
[そう言えば、重たそうに右腕を落として苦笑いをした。]
俺には見えねェけどよ、精霊ってのはいるんだろ? 見えてた奴を知ってンだ、……。
(168) 2010/08/06(Fri) 22時頃
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