8 DOREI品評会
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チャールズ・ブロンソン様のお屋敷より参りました。 血統書ならば…ネイサン様のもとに。
[唾液に濡れた指は、仄かな薔薇の香を放つ。 唾液以外の体液も、そうであろうことは容易に想像出来るだろう。 告げる名は、ブリーダーと渾名される好事家の貴族の名。 奴隷たちをまるで犬猫のように交配し、躾けて世に出すことを趣味とするもの。 幾人もの女たちに切れ目なく子を産ませ、気に入らぬところがあればすぐに方々に売り飛ばす。 自ら躾を施すのは、選ばれた一握りにのみ。 この歳まで手をかけて育てられた女は、一流の芸術作品と言えよう。]
(82) 2010/04/06(Tue) 13時頃
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―― グロリアの客室 ――
[とても食事が喉を通るような状況ではなかったが、何とか引き攣った笑顔を返して。]
……カルヴィナ、で。No.2でも構わないけれど。
[新任よりは敵意の強い眼差しを、つと逸らす。]
このままで買い手がつくと、思いますか? 僕は、 ……っその、ああいった コト には 耐性があまりないし……巧くできない。
[検分の意味があの舞台上でのことなら、求められるのは性の技巧なのだろうと、ゆっくりと首を振った。仕草は男のものでも、ひらひらと首元のリボンと優雅なドレープが揺れる様は、可愛らしく見えるものだろうか。 勧められるまま椅子に座り、一拍置いて開きかけた脚を揃えた。 パティシエの手の込んだケーキと、フルーツの盛り合わせ。 その甘さはまた、あの部屋から漂っていたものとは質が異なる。純粋に食欲だけをそそるもの。ただ、バターとジャムまみれだった身には、別のものを想像させるけれど。]
貴女は、どのような奴隷がお好みなのですか。
[社交的な語らいもなく、問いは直裁だった。]
(83) 2010/04/06(Tue) 13時頃
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[一見すれば奴隷に対する態度には見えないだろう。 口調も、威圧的なものは含まない。 ソファに腰を下ろし、グラスを持てばワインが注がれる]
貴方は同じ飲み物でいいかしら? 貴女は、お酒は駄目ならジュースを用意させるわ。 酔わせてみるのも楽しそうだけど。
[二人が頼めばそれぞれに飲み物を用意させて。 そうした後は付き人を部屋の外へと出した]
呼ぶまでこなくていいわ。 車にでも行ってなさいな。散歩をしててもいいのよ?
[声をかけて、付き人が出ていくと二人を見た]
(84) 2010/04/06(Tue) 13時頃
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……ッお酒は、飲めます。
[弱いけれど、とは白状せずに。 そして、イアンと並んで婦人の眼線にまた、こちらもひたと見詰め返す。 女性である彼女がこの場に何を求めて来たのか、男の奴隷を買いに来たのなら、自分に用はなかろうと考えながら。けれどもし、望みの一致するところがあるならば――。 酒杯を煽る。少々荒っぽい飲み方。すぐに、乳白色だった頬にぽぅと赤みがさした。]
美味しい……。
[単なる強がりだ。辛うじて呂律は回っている。けれど、自分の味覚はもう信用ならない。]
(85) 2010/04/06(Tue) 13時頃
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そう、カルヴィナね。ではそう呼ぶわ。 そちらの貴方も名を伺っていいかしら? 番号で呼ぶのは苦手なの。
[ワインの香りを楽しんで、口に含む。一口。 ゆっくりと嚥下して二人を交互に見た]
別に出来なくてもよろしいのよ? 誰だって最初はあるわ。 今できないからと、いつまでも出来ないわけではないし。 貴女を買うのは、そうね。ルカはもう誰を買うのか目星を付けてしまったようだし。 もう一人の彼はどうかしら? あまり読めない人だから。
[自分の好みを問う言葉には、ゆっくりと微笑んだ]
貴女が苦手とすることだけど。 貴女を買うなら別のことを考えているわ
(86) 2010/04/06(Tue) 13時頃
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良家の娘 グロリアは、そう言って、また口へワインを*運ぶ*
2010/04/06(Tue) 13時頃
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― ルーカスの客室 ―
[帯を解いた所で彼女の衣服が上下繋がっていると気付いた。 帯の下の腰紐も、相変わらず慣れない手付きで解く。
ちゃら、と小さく鎖を鳴らしながら首元の黒い気長に手を伸ばせばおのずと冷たい鎖が白い肌に触れる。]
ぁ、…悪い
[彼女の反応に、どくんと高鳴る心音と中心が熱くなる。 ゆっくりと鎖骨が露わになって、そこに白い液が先ほどまで垂れていた事を思い出し、こくんと息を呑む。]
―――… っ
[それから、ゆっくりと気長をずらしていけば女性らしく形の整った胸元が服の影から見えて、思わず手を止めた。]
(87) 2010/04/06(Tue) 13時頃
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嗚呼、聞いたことはあるなァ。 一番最初に買われなかった事は、やっぱり、屈辱?
[くすくすと笑いながら顔を寄せると至近距離、髪の隙間から鬱な暗い色に彼女の瞳を写し込み、薫る薔薇を楽しむ風に暫しの瞑目。それから不意に体重を預けていた肘を倒して横に、彼女の膝へと頭を乗せた。
見上げると、黒いレースのガウンの中、柔らかな乳房の下緋色の縄がすぐ近く。指を伸ばし、緋色と肌の隙間にねじ込んで、くいと引くと丁度その時、部屋の入り口付近から小さな鎖の音と共に気配が去るのを感じて、そのまま眼だけを薄布の向こうへ]
おや… 其処にも別の気配があったのに、行っちゃった。 ボク嫌われ者だからなァ。
[くすくす笑いながら、手遊びはそのまま続く。緋色の下から指を抜き腹へと這わせ、乳房の外側を指の腹でなぞる。濡れた指の触れた痕が伸び、手指吸い付く女の肌質を愉しむ様子。]
(88) 2010/04/06(Tue) 13時頃
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[売れ残らなければ、誰に買われてもいい。なるべくなら、少女にとって不都合の少ない相手が望ましいけれど、相手の都合が絶対的に優先されるのは、この場では分かりきったこと。 ワインの度数が高めだったのか、それとも気を利かせた使用人が一服盛ったのか。気怠い火照りは全身を襲い、瞬きに合わせて双眸が潤みを増した。]
(89) 2010/04/06(Tue) 13時半頃
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…いえ、お客様のお好み次第ですから…
[そう言葉を返すも、伏せた長い睫毛は憂いに揺れるか。 膝へとさらり流れる長い髪を、手ぐしでそっと撫でつける。]
………ぅ…。 [引かれた縄が白い肌を締め、突き出した乳房の根元を絞る。 思わず愁眉を歪めて抑えた声を漏らした。]
…子ネズミは、猫の足音すらも恐れるのでございましょう。 [立ち去る気配に目を細めて、肌の上を這い回る悪戯な指に、微かに身を震わせた。]
(90) 2010/04/06(Tue) 13時半頃
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そういう表情も、教えられたモノ? どこからが、君の意思なの?
[高価で美しい美術品が思う侭の反応を返してくれる事に、男は満足でもあり不満でもあり。 指はそのまま乳房の周りをねっとりと這い、脇下のくびれたラインを降りては上がり もう片方の手は陶器を脇に避け、流れるブルネットをくるりと指に巻きつけては離しを繰り返していた。]
(91) 2010/04/06(Tue) 13時半頃
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小僧 カルヴィンは、小さくくしゃみをした。誰かが噂でもしているのだろうか。きっと碌でもないものだ。
2010/04/06(Tue) 13時半頃
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[―――リン。 肌蹴た着物、その懐から鈴の音が鳴るのが聞こえた。
その音に、はたりと我に返る。
瞬きをゆっくり一度してから 寝具に横になる女を見下ろした。
眉を少し下げた表情のまま、 恐怖心だけは煽らないよう気をつけて ゆっくりとまた手を動かし胸元を露わにした。
肌蹴た着物は、見慣れないせいか妙に――― 官能的に映る。 足元の隙間からのぞく白い足はすらりと伸びて綺麗だった。]
(92) 2010/04/06(Tue) 13時半頃
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…ワタクシ……ぁッ…
[言葉は甘い喘ぎに変わって途切れる。 触れた指が躰をなぞるたび、なまめかしく身をくねらせて。 ほんのりと上気した頬。寄せられ下がる眉。憂い帯びた睫毛が震える。]
…お望みのままに、在りたく…… [ワタクシ「で」悦楽しんで頂けるならば、それほど嬉しいことはない。 女の望みはただそれだけで。その為ならばどんなことでも…と。]
(93) 2010/04/06(Tue) 14時頃
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[ぎこちなく動く両手を繋ぐ冷たい鎖が白い肌に触れて 異国の女が身を捩るなり甘い声を上げるたび すまなそうな顔、裏腹に芯は熱くて 申し訳なくなる。]
―――…
[程よい二つの膨らみから目を逸らすように視線を上げて 漆黒の瞳を、じっと見つめ 桃色の唇へ顔を近付ける。
彼女もまた売られる立場。 愛のない行為は優しさなんて無意味かもしれないし こんな事をしても、尚も彼女の心を苦しめるかもしれずと 思ってはいても、時折上がる荒い息と見せられた自慰行為が がりがりと理性を削っていくのが、 解った。]
…
[右膝をベッドの淵に預けてギシリと音を立て、寝具に寝る女の上に影を作る。近付けるのは、顔と唇。 止められないのならそのまま、桃色の唇を優しく奪う。]
(94) 2010/04/06(Tue) 14時半頃
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でも、仕込まれたモノ…なんでしょう? 本能の底が見られるのは…買ってから、なのかな?
[呟きながらゆっくりと這わせる手指は未だ女の尖りに触れる事は無く、ただその周りや脇の肌を指腹でなぞり背を滑らせる。 しっとりと湿り気を帯びてくる肌から薫る薔薇は好ましいらしく、うすらと笑みを浮かべた。
寝そべった侭の柔らかい布に包まれた男の体は薄く、片膝を立てた侭の足の付け根に変調も、今は一切見当たらない。 ついと髪を手で掬い、その指で脇に置いた陶器を差し]
飲ませて?
[笑みを添えるお強請り。]
(95) 2010/04/06(Tue) 14時半頃
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[おそらくは、気も狂えるほどの苦痛や刺激を与えねば、魂の底から乱れることはあるまい。 与えられる戯れのような愛撫には、身体は素直に応じるけれども。]
…かしこまりました。 [陶器の器を手にとり、その視線に促されるままに口へと含む。 先程玩ばれた唾液と白濁の酒に濡れて、色淡い唇は艶を増す。 髪を絡めた指に導かれるように、そっと膝の上の男に唇を重ねた。 体温に近づくほどに、甘みと香りを際立たせる酒。 女の薔薇の香の体液と混ざって、極上のカクテルに変わっていく。]
(96) 2010/04/06(Tue) 14時半頃
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[少し長い茶の前髪が異国の女の額にはらりと落ちて軽く擽る。 漆黒には金の瞳が暗さを増しても色を失わずにあるのが捉えられ、瞬きの音が聞こえるほど、近い距離。]
…ぁ、
[小さな声と共に、上体を起こす。 顔が熱くて、火照ってきてるのが解った。]
――――…
[身体の動きが止まれば、それを許さない指示が飛ぶ。 優しくて、残酷な男の灰青を 金の瞳は一度、睨んだ。]
(97) 2010/04/06(Tue) 15時頃
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[こくり] [喉が鳴る音。 丁度良い冷たさと温もりの酒精が口に広がる。 ブルネットを巻いた指を引き、くるくると更に絡めながら根元へと手を伸ばし、辿り着いた首筋をつと撫でる。 舌を伸ばし彼女の舌に絡めると、口唇の端から自分の頬を薄まった白がついと流れた。]
…、ん、
[もう一度、喉を鳴らす。 絡めた舌を自身の咥内へと招き、吸い、なぞり、柔らかく噛み、そのまま
――歯を、ゆっくりと彼女の舌中央へと、埋めて行く。]
(98) 2010/04/06(Tue) 15時頃
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[ワインを口にして次第に酔いでも回ったようなカルヴィナを面白そうに眺め]
アルコールには弱いのかしら?
[小さなくしゃみにはブランケットを差し出した]
風邪を引かないようにね。後で困るもの。
(99) 2010/04/06(Tue) 15時半頃
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[引き寄せられ、長い髪に隠れた首筋に指が触れると、ことさらひくりと身を震わせる。 触れた唇の間から滑り込み、引き寄せる舌に導かれて。 部屋を満たす香の薫り、酒精に紛れた男の薫り。 吸われ、甘く噛まれるたびに、時折間からくぐもった声が漏れる。]
……っ!? …んン……ッ。
[敏感な舌へとじわりと食い込んでいく象牙のような白く艷やかな歯牙。 痛みに思わず僅かに舌を引けば、更に深く食い込んだ。 苦痛に歪む眉。けれども必死でそれを耐えるように。 薔薇の香に混じっていく鉄色の血臭。]
(100) 2010/04/06(Tue) 15時半頃
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良家の娘 グロリアは、ワインに何か入っていたらしいとグラスを見て。笑み*
2010/04/06(Tue) 15時半頃
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[こくり、また喉が鳴った。 口の中の酒精に混じる、 鼻をつく鉄錆のような香り。 こくり、また喉を鳴らすと口の中は紅が濃くなり、 男の暗い色の瞳に、愉楽の影がゆらり浮いた。
僅かに身を引く様子に、這っていた手が細い首を掴む。 こくり、飲む――みちり、音がして上下の歯がふれる感触。]
…――ん、ん…
[僅かに顎を引けば孔は広がり赤は更にどくり、沸く。 何度も何度も喉を鳴らして吸ったあと、ようやく顎を開けて歯を抜いた。どくり、また、赤が、沸く。
その後も存分に自身の舌で彼女の舌を舐ぶり弄り、漸く口唇を開放した男は少し熔けた表情を浮かべ、近い彼女の顔をじっと見詰めた。]
(101) 2010/04/06(Tue) 15時半頃
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だ、大丈夫……。
暑いくらい、だ。
[ほぅと落ちる吐息が濡れている。]
僕が苦手……あの舞台のような?
[飾られ磨かれ、人形のように扱われることにも辟易していたけれど、苦手と言うほどでもない。例えば結局名前の聞けなかった金眼の彼などに比べれば、口は達者だが血気盛んではない大人しい性分と言えるだろう。 舞台でのグロリアは嗤っていただろうか。玩具で遊ぶ童女のような側面はあったと思うが、より酷い仕打ちは回避していた気がする。 何とか虚勢だけで空にした杯を置いて、もじもじと身を捩る。着慣れぬドレスのせいだと映れば良い。]
愉しいですか、ああいうこと……が。
[今はあくまで準備中。ということは、またあの悪夢が再来するのだと。しかし逃げ出そうにもあまりに無力で、結局は誰かに買われる道しか選べないのなら。 不安を誤魔化すように、ちらちらと何度も隣のイアンの顔を窺った。]
(102) 2010/04/06(Tue) 16時頃
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……暑い。
[会話の端々に、訴える回数と熱の篭った溜息が増えていく。 もどかしくてどうにもならない、この熱の逃し方は――考えるだけで血潮が滾った。 手の内にぎりぎりと爪を立てながら、何とか痛覚で理性を残そうと苦心するも、芳しい酩酊感が小柄な身体の全身を侵すに時間はかからず。]
っ……ぁぁ……、……。
[慎ましやかなお嬢様風のドレスの内側で、もじもじと腿と腰があでやかにくねる。]
(103) 2010/04/06(Tue) 16時頃
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小僧 カルヴィンは、修道女 ツェツィーリヤとヴェスパタインの重なる影が一瞬脳裏に過ぎる。
2010/04/06(Tue) 16時頃
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[髪を撫でていた手が震え、縋るようにぎゅ、と握りしめた。 それでも、相手に痛みを与えぬよう、強く引くような粗相はしない。 細い首は微かな抵抗と共に引き寄せられ、痛みに身じろぐ動きは伝わるか。 貫かれた舌から溢れる赤は熱く、吸われるたびに痛みに痺れていく脳髄。]
……ぅぅ……、ん……ふぅぅ……ぅっ…
[赤く染まった唾液は、お互いの唇を鮮やかに彩る。 その様はまことに、ゴシックホラアの吸血鬼を思わせた。 苦悶の表情すらも、艶めかしくみえるか。 男の首へと手を伸ばして縋りつき、身を震わせてただ貪られる赤。 ひくり、ヒールを履いた細い足首が突っ張って震えた。]
…ハ……ぁ。 [息も詰まるほど蹂躙され、ようやくの解放に零す溜息。 暫く呆然としていたが、視線に気づきゆっくりと憂いを帯びた笑みを作る。 血に濡れた唇は今まで以上に艶めかしく、ぺろりと出して見せる舌には男の歯型の刻印がくっきりと。]
(104) 2010/04/06(Tue) 16時頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2010/04/06(Tue) 16時頃
若者 テッドは、メモを貼った。
2010/04/06(Tue) 16時頃
修道女 ツェツィーリヤは、小僧 カルヴィンがどうしているだろうかと心配する余裕はなかった。
2010/04/06(Tue) 16時頃
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うふふ…ふふふふふ。
[わらう。 陰鬱を絵に描いたような瞳元は弧に曲がり、 舌舐めずりをしかねない程の、仄暗さ。]
嗚呼…傷はルール違反だった、かな…?
[上体を起こし、半眼の上目女の鼻先から見上げる。 竦めた肩からさらさらと零れる髪が、薄布越しの光を浴びてきらきらと白銀へ墨色へと忙しない。]
見えない所だから大丈夫…かなァ。 君が言わなければ、ね。
[言うなんて、思っても居ない事を口にしつつ、 赤に濡れた口唇から歯型のついた舌がチロと見せられれば体を伸ばして貌を寄せ、薄く開いた口唇でそっと食む。また、味と臭いがあたりに広がり、ぽたり、顎を伝って女の腿に落ちた赤は、花弁のよう。]
(105) 2010/04/06(Tue) 16時頃
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― ルーカスの客室 ―
[傷をつけないように白磁の肌へ指を触れていく。 腰ひもを全て解いて下着だけの姿へ変えれば 懐にしまった鈴が、リンと音立てて床に落ちて転がった。
女の肌にこうして触れた事などなくて、思っていてよりも柔らかくて吸いつくような手触りにどきりとするたび手が止まって、動かすように言われる。 女の声があがるたびにも戸惑ってしまうけれど、徐々に慣れを覚えた指先は鎖の冷たさを時折伝えながらも女の素肌の上を首筋から鎖骨へなぞり、胸の輪郭をなぞり、脇腹から臍まで触れていく。]
―――… は
[思わず熱い息が吐かれる。辛抱しているのは、紳士には見抜かれたような灰青を感じた。下腹部はスラックスの下で窮屈そうに主張してきている。]
(106) 2010/04/06(Tue) 16時半頃
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…っ、…おい。
てめぇの…目的はなん だよ。 部屋でこんなことさせ、て…
[肩で荒く息をするのをまだ堪えながら、高炉の傍に寄ったくらい熱くなっている身体の熱を吐きだしたい 衝動。 両手を一度、彼女の上で強く握り堪える顔をしながら視線を横に――灰青へ。]
っ …はぁ、…
[まだ言葉を話す余裕はあるんだと、自分で思う。 同時に相手にも知らせることとなる。 熱い息が、 止まらない。肩が揺れた。]
(107) 2010/04/06(Tue) 16時半頃
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若者 テッドは、メモを貼った。
2010/04/06(Tue) 16時半頃
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[行為が止まれば、男の手が添えられて促される。 教えられていくことに嫌悪感しか抱けない。]
―――そこはっ…
[促された場所は、まだ誰も触れてない白い布地の上。 促されても、腕に力を込めて手を寸でのところで止める。 程よく筋肉のついた腕だと触れれば解るだろう。]
っ… く ――― ごめん。
[それはおそらく初めて男からの謝罪の言葉。 そろそろと手を下ろして、布地の上に降りる。
ぞくりと背筋から這い上がる、心地。 それに全てを委ねてしまいそうになる背徳感。 奥歯を噛んで、耐えた。]
(108) 2010/04/06(Tue) 17時頃
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嗚呼――「イイ」ね。
[血まで、薔薇の香りがする。 男は満足げに彼女の顎を垂れる血液を指で掬い口に含み、 口唇を彩る赤から頬に舌這わせ眼球をチロと先で味わった。 ほっそりとした手を伸ばして引き寄せると、 黒いガウンの上から括れた腰を這わせ尻たぶを撫で、 緋色の紐を辿る様にして乳房へと向かい、 一度だけその先端に触れ撫でた。]
(109) 2010/04/06(Tue) 17時頃
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[女が甘い喘ぎを漏らし注意が逸れた隙、 何時何処からか手にしていたのは一本の小さな瓶。 彼女の背で片手で蓋を捻り口に含み、 髪を梳き酷く優しげな仕草で、女へと口移す。
それは、飲用に適さない程酷く度数の高いアルコール。 今出来たばかりの傷口には、きっと火がついたかのよう。]
良いというまで、飲み込んじゃ駄目だよ?
[どんな動きも踊りも邪魔せぬよう彼女から離れ立ち上がり、 笑みを漏らしながら もう半歩、下がる。 天井から吊るした薄布が肩にふれ、ふわり、揺れた。
開け放たれたままの扉からは、香と酒と薔薇と、 ――微かに鉄錆の臭いも、控え室まで届いて居た――*]
(110) 2010/04/06(Tue) 17時頃
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[手が止まれば、男の手が重なるように添えられ動くように促される。触れた事のない女の箇所をなぞり上げるように指を動かす。女が声をあげればとっさに手を離しそうになる癖を見抜かれているのなら、添えた手はそのまま。]
……!
[その動きが繰り返されて、下着から指先に湿っぽい心地が伝わってくれば、びく、と指先の動きが強張る。 そろりと視線を彼女の顔へと向けて表情を確認してしまう。 すぐに視線は外すけれど、どくん、と脈打つ鼓動は大きく]
い… 嫌 だよ な。 こんなこと されて、… っ
[ごめん、と今度は心の中だけで謝った。]
(111) 2010/04/06(Tue) 17時半頃
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