207 Werewolves of PIRATE SHIP-2-
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[船長との話が終えると、船に戻る前、 どうしても気になり、副船長に砕かれ、朽ちたその男の元へ。 同じく見ていたコックとは逆に、背中ではなく、その元へ一度座り顔を見るが、もう血塗れの、絶望に満ちた表情には、何も思い出すものはない。]
ヘクター、その銃、要る?
[ヘクターが検分し積荷に放り込もうとした時、 その装飾銃に視線を飛ばす。 おそらく、フランクも近くにいたなら、欲しがっているかもだけど。 いや、フランクがそこまで欲しがったのであれば、後から見せてほしいと頼み、その場を去る。]
(23) 2014/12/09(Tue) 07時頃
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[自船に戻れば、操舵手の元へ。 だが、そこに彼の姿はない。]
死んだ?
[眉を寄せる。 そう聞けば、自ら舵を握ったが、もちろんこれは力仕事だ。]
誰か、力がある奴、探して欲しいと船長に伝言頼む。
[そして、船をゆっくり黒い淑女から引き剥がしてていくだろう。 皆に急げといわんばかり**]
(24) 2014/12/09(Tue) 07時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2014/12/09(Tue) 07時頃
許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/12/09(Tue) 07時半頃
許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/12/09(Tue) 07時半頃
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そうか。まだ荷は運び切れていないが仕方あるまい。
[若い航海士の言葉>>22を素直に了承し、航行を開始することを許可する。 せっかくの肥えた獲物なのに勿体無いが、リスクを避けることの方が肝要である。]
ほう。ルーペか。
[道化は何がしかの動物の骨で出来ているらしきルーペを受け取り、目を細める。どうやらその意匠は道化の気に入ったようだ。]
悪くない。
[そう笑って、道化はルーペを自分のポケットに収めた。]
(25) 2014/12/09(Tue) 08時頃
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[>>17絶望号に戻ってくると「そちらは」と門番を任せていた男に問われる。]
ああ、捕虜だ。なんでも未来が予知出来るとか。 口から出任せにしても面白い。
[黒髪の捕虜は先ほど何やら叫んでいたような気もするが、今は借りてきた猫のようにおとなしく黙っている。死を目の当たりにして動揺したのだろうと道化は考えた。]
おい、こいつを連れてけ。"試用期間"だ。
[近くにいた下っ端に命令を下す。役に立つかどうか見極めるまで牢に置いて捕虜同然の扱いをしておくことを示していた。
それから道化は絶望号の甲板をざっと見渡すと、呟いた。]
……五人か。
[それは今回の戦闘で海へと帰った船員の人数。]
(26) 2014/12/09(Tue) 08時頃
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五人もの役立たずが絶望号に 紛れていたというわけだ。 ダリウス、エリオット、アーマンド、テレンス、 ヘンリーの名前は船員名簿から削除しておけ。
[道化は還らぬ者となった船員たち五人の名を吐き捨てるように正確に並べ立て、そうジェレミーに命じた。]
では私はすることがあるので先に下に降りている。 任せたぞ。
[これから開始するであろう航行、戦利品の整理と仕分け、甲板の掃除諸々のことは勝手にやっておけと船員たちに任せ道化は船内へと降りていく。 道化にはしなければならない日課があるのだ。]
(27) 2014/12/09(Tue) 08時半頃
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―帰還―
[還すべき者たちを凪いだ海に沈め、生者が活かせる物は「絶望号」へと運び込む。晴天の元で粛々と進んだ出航準備の間、男は仲間の誰かがくれる指示を細々聞きながら下っ端らしく働いた。
船医の元を訪れたのは、荷運びが終わった頃合い。 西の空に宵が降り、海が葡萄酒色に染まる中。]
ミナカ ヤブ、 怪我した おれ、痛い
[ヤブとは、単に周りの仲間の声を真似たもの。 腹と背と腿に貰った太刀傷は既に乾いて流血も収まっている。血塗れの箇所と言えば、かぶったままの故人の黒髪に覆われた頭と、耳殻を取り付けようと試みた左の耳孔の周り。そこには乾いた血が染み入り、赤黒く肌を汚している。**]
(28) 2014/12/09(Tue) 09時半頃
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―故人の呪い―
[大男に髪と耳を剥がれた黒髪の男は、獣飼いだった。 とりわけ猛獣を好み、猛獣に好まれ、 海賊に成る前は陸でサーカスの業行で活躍した男だった。
生前の彼は酒に酔うと、よく言っていた。 「オレにゃぁよゥ…… “狼”の聲が、よぉぉっく聞こえんだよ」
そして、大男にもまた、素質があった。
今は誰も覚えていない男の出生の港町では 見世物小屋の獣臭い納屋で暮らしていた。 生まれて直ぐ親に遺棄された幼児は 珍しい赤眼の白狼と共に籠められた檻で育ち、 獣の発する声なき聲と寄り添い、生きた。
獣飼いの男の呪われた血で汚れた左耳孔は 大男に、久方ぶりに“狼”の聲を運ぶ。**]
(*5) 2014/12/09(Tue) 09時半頃
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墓堀 ギリアンは、メモを貼った。
2014/12/09(Tue) 10時頃
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だろーな。
[相変わらず無表情なヴェラから返ってきた言葉には>>8 なんなんだと言いたげに僅かに眉を潜め、短く相槌を打った。
いつだったか航海士が拾ってきた敵軍の男。 音も立てずに忍び寄り、必要最低限の急所を突き敵を仕留める その戦闘スタイルは自身とは似ても似つかない。何事にも動じないその性質も。 静的な不気味さはある意味船長に通じるものがあるが、 ヴェラの所作はもっと無機質に人を殺める事に特化していた。 どうやら元は暗殺方面の生業らしい。
全く物騒なモンだと思ったが それが使えそうであるなら敵軍だろうが奴隷だろうが動物だろうが拾い上げ何でも使う――使えないと判断すれば逆もまた然り――なのが、この絶望号における暗黙の了解であり、船長の意思だった。 他ならぬ自分もそういった考えの元、こうして生きているのだし。]
(29) 2014/12/09(Tue) 11時半頃
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[近くのニコラスに一発拳骨を入れれば、 唐突に殴られたことに流石に彼が不平を述べる。>>6 キイキイ騒ぐ言葉は鬱陶しそうな顔で聞き流した]
あーうっせェうっせェ。 ほれ、とっととあっち戻りやがれ。
[これもついでに運べ、とばかりに周囲の荷を押し付け、 負った怪我を船医に見て貰うという彼をあしらう。 その様子に無言でじとっとした眼差しを向ける ヴェラの溜息は聞こえないふりをした。
何が起きても感情を露わにしないこの男が、船長に対しては 時折静かな意を瞳の奥にちらつかせる。 方向性は違えど、かの道化の力量を見定めようとしているのは自分以外にも何人かいるということだ。 目の前の男が実際何を思っているのか、そこまでは測れないが]
(30) 2014/12/09(Tue) 12時頃
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[と、検分していた銃を放ろうとしていると、 ふいに航海士が声をかけてくる>>23 身体をそちらに向けて]
あぁ?これか?
[見せびらかすように弄っていた銃を掲げる。 自分は銃の腕はからきしなので、武器として持っていても仕方がない。でかい宝石がついているからどっかで売ればそれなりの額になるかと思ったが]
俺ァ使わねェからな。 欲しいならくれてやっても構わねえが、テメー銃なんて使ったか? それとも何か名のあるブツなのか。
[くるくると片手で銃を弄りながらセシルに尋ねる。 こういうのはどっちかと言うと彼より悪趣味野郎が好みそうだ。 近くにフランクが居ればそちらの様子も伺いつつ 取りあえずセシルの方に銃を放り投げた**]
(31) 2014/12/09(Tue) 12時頃
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――甲板>>26――
未来を? ……それは、また。船の行く先も聞けず、かの船長は大変浮かばれませんね。
[あの淑女においてもおそらくは先見の為に乗せられていたと察すれば、この現状を視られず絶望号へと戦いを挑む結果となったのは誠に遺憾なことだろう。 薄笑いを浮かべて皮肉をたっぷりと捕虜へ塗り込めたが、役立たずかどうかを判別するのは己の仕事ではない。 役に立たなければその先は水の底。それだけの単純な話だった。]
(32) 2014/12/09(Tue) 13時頃
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はい。
[五人の名前が挙げられる>>27。雑多な兵もいる中ひと目で名を挙げることに内心感服しながらも、死者の名を己の記憶にも刻んだ。 道化が下へ降りるのを見送り、まずはニコラスを探すことにする。 名簿も階下だが、"日課"へ向かう後を無粋に追うことはしない。 それよりもひと暴れして空腹を訴えるだろう船員たちが五人も減ったことを料理番に伝えなくては。 耳障りな笑い声ですぐに居場所もわかるだろうと、甲板を歩む**]
(33) 2014/12/09(Tue) 13時頃
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紐 ジェレミーは、メモを貼った。
2014/12/09(Tue) 13時頃
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[カトラスとサーベルに着いた血を綺麗に拭き取ってから鞘に納める。 それから絶望号の内部へと降り道化が向かったのは最下層の宝物庫。 船長しか入ることの許されない二重扉の奥である。]
ふん……。
[数枚の布切れを持ってそこに入った道化。 道化が宝物庫の奥でしばしば行う日課があった。 そこには船長しか入れないのであるから、道化がそれをやるしかないのである。
そう、その日課とは…]
(34) 2014/12/09(Tue) 13時半頃
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[――――掃除だ。
腰に提げたカトラスとサーベルを置いてから帽子を脱ぎ、髪が邪魔にならぬように三角巾を巻いてしっかり留め、元々宝物庫の奥の部屋に備え付けてあったモップを取り出して床の乾拭きを始めた。 こうして三日に一回は道化が宝物庫の二重扉の先の掃除をしていることは、副船長であるヘクターも知らないはずである。]
おや。
[接舷の際の衝撃ゆえか、荷の一部が崩れて中の物が床にぶちまけられていた。 ここ船長しか入れない宝物庫の奥にはどんな宝物が詰まっているかというと、特に高価なものもであるがその他の物もある。 それは曰くつきの品々だ。読むと正気を失ってしまう魔導書だの、冒涜的な異教の神を模した彫像だの、魔力が籠っているという水晶だとかそんなものだ。 船員たちが怯えてあまり近寄りたがらないので道化が管理していた。道化はそんなものはまったく恐れないからだ。 床に零れていたのはそんなものを詰め込んだ箱の中身だった。]
(35) 2014/12/09(Tue) 13時半頃
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はっ、絶望号の船員が怪異を恐れるなど滑稽だな。
[一人呟きながら箱の中に元通り規則正しく戻していく。
全くもって下らない、と道化は考える。 こんなものに触れたところで何も起こりはしない。 今も、呪われた幽霊船から発見されたという噂の黒指輪がこちらを挑発するかのように床の上で光っているが、これだって拾って箱に戻しても何も問題はないに決まっている。 いいや、いっその事指に嵌めてやろうか…と道化の中で悪戯心が沸き上がる。
道化は床に転がった黒指輪を拾い、手袋を脱いで左手の中指に嵌めた。………………。]
ほら、何も起こらない。
[道化は勝ち誇ったように独り言を呟くと、するりとあっけなく指から黒指輪を抜いて元通り箱にそれを詰めた。*]
(36) 2014/12/09(Tue) 13時半頃
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[それにしても……自分の爪はこんなに長かったろうか?*]
(*6) 2014/12/09(Tue) 13時半頃
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『双子や三つ子、多頭で産まれるのは【獣】の証』
[産まれた双子の片割れは干からび、片割れにすがる様に母親の腹から出て来た。 父親となる男は即座に離縁を言い渡し、捨てられた女は心を病んだ。 壊れたオルガンを鳴らして、おかしな子守唄を唄い。
干物と化した赤子を箱に詰めた女と残った赤子の行方は誰も知らない*]
(*7) 2014/12/09(Tue) 15時頃
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[ただ、眠っていた双子が騒ぎ出したのは……。
丁度一年前。
ヴェラが来た時からだった**]
(*8) 2014/12/09(Tue) 15時頃
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ー船長室ー
[宝物庫の掃除を終えた道化は自室に戻っていた。 道化の部屋には鏡台がある。 鏡は高価なものだったが、 道化が化粧をするのに必要だから置いてあった。
その鏡の前で自分の爪を鋏で切り、 几帳面に鑢をかけながらぽつり。]
ああ、そういえばダリウスが 死んだから操舵手がいないのか…。
(37) 2014/12/09(Tue) 16時半頃
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あいつはいい操舵手だった……。
[ぱちん、爪を切る。]
エリオットは陽気なやつだった。
[ぱちん。]
アーマンドは時折猫を撫でたそうにしていた。
[ぱちん…。]
テレンスは私の前に来ると吃音が酷くなった。 悪い事をしたな。
ヘンリーは、
[鋏を持つ手が震える。]
まだ18だった。
(*9) 2014/12/09(Tue) 16時半頃
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いかん、化粧を直さなければな。
[目元に引いた紅が滲んでいるから。*]
(*10) 2014/12/09(Tue) 16時半頃
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革命家 モンドは、メモを貼った。
2014/12/09(Tue) 18時半頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2014/12/09(Tue) 19時頃
風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2014/12/09(Tue) 19時半頃
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― 敵船の上にて ― >>31 いや、銃なんて使えない。 ただ、ちょっと気になって……。
名のあるモノなのかどうかは、聞きたくても、こいつ、死んでるしな。
[見下ろす遺体。 聞きたいことはあった。この銃の、その宝石は、一体なんなのか。 そして、なぜ、さっき、殺さなかったのか。]
ヘクター?
[銃をくるくると回すヘクターに、やや首をかしげ。 でも、こちらに法られると、やや、戸惑いながら受け取った。]
(38) 2014/12/09(Tue) 20時頃
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フランク……欲しいか?
[それから、フランクにそう話しかけて。 彼の指に嵌った宝石と銃を比べる。]
というか、 撃ち方、教えてくれないか?
[さすがに、今回は命がないと思ったから。 これを機に、銃を持ってみるのもいいかもと、素直に思う。]
(39) 2014/12/09(Tue) 20時頃
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― 現在・船尾楼甲板にて ―
[フランクの返事はどうだったか。 セシルは今、ダリウスの代わりに梶をとっている。]
(このまま、南西にいくのはまずい。 今のうちに東の海域まで出れば、はやい潮の流れで、ここからは逃れられるかもしれない。)
[頭既に、航路のことでいっぱいである。 もちろん、したたかに打ちつけた身体は痛いが、今は休む間もない。]
もう、敵船に残っている莫迦はいないだろうな。 いたら泳いでこい。
[大方乗ったであろうタイミングで、黒い淑女と別れを告げる。*]
(40) 2014/12/09(Tue) 20時頃
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―回想・十数年前―
[それはまだヘクターが青年と呼べる年だった頃。 男はとある海賊船――ネメア号の船長だった。
別に大した理由なんてない。 スラムで生まれ育ち、人の物を奪うことで生き延びた子供は それ以外の生き方なんて知らなかった。 強い奴が奪い、弱い奴は奪われる。その節理に罪悪感も大してなかった。
そのまま育った悪ガキはごろつきになり、 地元の若者たちと徒党を組み、まだ見ぬお宝を求めて 一旗を上げただけのことだ。
まだ青臭い若造だったホレーショーが宝片手に仲間にしてくれと 乗り込んできたのもそんな頃のことだった>>0:238]
(41) 2014/12/09(Tue) 20時頃
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[今より何割か増しで血の気の多かった当時のヘクターは、 突然の訪問者にニヤリと笑ってこう告げた]
賊に弱ェ奴はいらねぇよ。 そこまで言うならテメーの腕前を見せて貰おうか。
[そう言うなりいきなり武器を構えて襲い掛かったのだった。 当時のホレーショーの腕前は戦力としては到底微妙だったわけだが、それでも見逃し仲間に加えたのは、彼の持つ獅子の鬣のような明るい茶髪が自身の船の名を思い起こさせて縁起が良い、と思ったからだった。]
いいぜ。 その代り下っ端としてきっちり働いて貰うがな。
[差し出された宝を受け取って、さっさと船に乗れと顎でしゃくった。 そんな奴でも年月を過ごすうちに何だかんだで子分としての情も湧いて。運よく絶望に>>0:239拾われた後も、その時の名残で接することもしばしばだ*]
(42) 2014/12/09(Tue) 20時頃
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― 回想・奴隷時代>>0:371 ―
……いい。いらない。
[顔見知りの奴隷から差し出されたパン粥を、気だるげに払いのける。すべてがどうでも良かった。すべてが。 その瞳はどろん、と濁っていて。何も映してはいない]
ほっといて。
[また始まった、と思う。 生きていればいいことがある。口癖のようにその奴隷は言った。 そんなわけがあるか、と。 奴隷なんて、只の“モノ”にすぎない。 生きていると主張することすらおこがましい、使い捨ての道具]
……ニコ。
[――いきてていいことって、なに。 続く言葉はついぞ口からは出てこず。無理矢理渡されたスプーンを握り締め、ただ機械的に口に*運んだ*]
(43) 2014/12/09(Tue) 20時半頃
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― 現在・甲板 ―
……んんっ。
[いつの間にか物思いに耽っていた。 あれはいつのことだったろう。 ふと横に目を遣ると、狂乱的に騒ぐアル中の男がひとり>>6。 あの時の、自分を気遣ってくれた“ニコ”は。もう、いない]
(……怪我、してる)
[ニコラスの肩の銃創>>12に気付く。 彼とどう接していいか、未だに決めあぐねている自分がいる。 ニコラスも、そして自分も変わってしまった。 いつも通り陽気に、他の海賊たちと接するのと同じ調子で話しかけるのは、どうにもバツが悪くて]
ニコ。ミナカにちゃんと手当てしてもらって。
[若干、硬い口調でポツリと話しかけるのだった。 その瞳には、どこか茫洋とした色が漂っていた*]
(44) 2014/12/09(Tue) 20時半頃
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徒弟 グレッグは、メモを貼った。
2014/12/09(Tue) 21時頃
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[淑女のドレスを剥がし、その中も暴き。 黒き淑女はその姿を逆のものへと変えた。
急かす航海士>>0:399に従うように、 急いで修理材料と宝とを運び込む。 淑女を飾っていたそれらは、 翌日には絶望の色に変わっていくのだ。]
あーあーあー!? 穴!開いてる! 手摺!折れてる!! ……ってこれは副船長がやったんだったか?
まったく、俺の仕事増やしやがって。
[脇腹から血を流しながら、 まずは船の破損具合を確認していた。**]
(45) 2014/12/09(Tue) 21時頃
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――― 黒い鼠を屠るまで ―――
[闇雲に投げた半月円は 狙ったように副船長の方角ではない、鼠の方角に飛んだ。 ヘクターの鉄槌が沈み込むのとタイミングが近い。]
かッかかか。
[偶然も、女神の采配も、笑って済ませる。 誇らしげに口角を釣り上げ、副船長>>0:384を見てみたが あの顰め面を見るに、労いは期待出来そうにない。]
だからよぉ、俺様に分け前……… ッとお。
(46) 2014/12/09(Tue) 21時頃
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