301 十一月うさぎのないしょ話
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
エピローグ
終了
/ 最新
1
2
3
4
5
6
7
8
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
芙蓉が無残な姿で発見された。
噂は現実だった。血塗られた定めに従う魔物“人狼”は、確かにこの中にいるのだ。
非力な人間が人狼に対抗するため、村人たちは一つのルールを定めた。投票により怪しい者を処刑していこうと。罪のない者を処刑してしまう事もあるだろうが、それも村のためにはやむを得ないと……。
現在の生存者は、芙蓉、カコ、オトサカ、ウツギ、ヤカモト、ヘザー、アリババ、レナータの8名。
|
――くちびる寄せて――
[林檎の仕入れの話は、宇津木ともいくつか話をして品種や時期を決めた。 合わせて梨やいちじくと、フルーツを多めに仕入れた。
肉は今日は鴨肉のいいのが来ている。 晩秋の味覚、といったラインナップに加えて、端に小さくワインのイラストを描いた。 今年の解禁を迎えた新酒が、チーズと合わせてこっそり忍んでいる*]
(0) 2019/11/25(Mon) 01時半頃
|
|
─ 深夜のどら焼き ─
[客が全員帰り、店の片づけを終えた後。 約束通り向かったカズさんちで、もう一仕事にとりかかる。
プリンの固さが材料で変わるように、どら焼きの皮も店によって少しずつ違う。 ちなみに自分は、皮に混ぜる蜂蜜にはみりんを加える派だ。
フライパンでふっくら焦げ色をつけて焼いたどら焼き生地に、求肥を混ぜて程良い固さに練った粒あんを挟みこみ。 まだ温かいまま皿に並べて、テーブルの上へ。]
(1) 2019/11/25(Mon) 02時頃
|
|
──そんなわけで、遅くなりましたけど。 カズさん、夜シフトデビューおめでとうございまーす!
一日目、お疲れさまでした!
[日本酒目当てもあるけど。 ちゃんとお祝いする気はありますとも。 深夜に騒ぎすぎないよう注意しながら、拍手を添えてお祝いを。
聞いていた日本酒の甘さと、どら焼きのあんことのコラボレーションで怒るびっくり化学反応を体験しながら。 笑って他愛もない話をしながら楽しく飲んだ記憶はあるのだけど。
残念ながら、途中でぷつりと記憶が途切れている。 寝落ちたのだ。]
(2) 2019/11/25(Mon) 02時頃
|
|
[これでもひとん家だと、それなりに遠慮するはずなんだけど。その日は、次に目が覚めた時には朝だったくらい、ぐっすりと。
料理人あるあるが揃った部屋は、小麦粉とか調味料とか、微かな食べ物の匂いとかが溢れていて。 とても居心地がよかった、そのせいだ。*]
(3) 2019/11/25(Mon) 02時頃
|
|
─ アップルパイの日どり決め >>0 ─
うーん、アップルパイ作るんなら、 やっぱ紅玉が一番いいんすよねー。
[荷崩れせず、酸味も強くて菓子向きなのはダントツだ。 だが年々改良が進み、今は別の良さを持ついい品種もある。 挙げた候補の中から都合がつくものを、他のフルーツと一緒に仕入れてもらい。
店長と相談しつつ、日どりを決めたなら。 許可をとって店のメールアドレスから、桐野江さんと宅本さん宛てにアップルパイメールを送ろうか。 各々都合もあるだろうから、余裕をもって三日前に。
──そして迎えた当日。 ブラックボードには、ワインのイラストの横に『アップルパイ』の文字が並んでいる。**]
(4) 2019/11/25(Mon) 02時頃
|
|
[結局、休暇でもなんでもなく仕事に追われる羽目になった。買い付けや何やらであっという間に日々は過ぎていく。それでもある程度は羽目を外す機会はあったのだけど。 この日も一仕事終えたところだった。]
……日本にも人を置くか。
[とはいえ、中々任せられる人材もいない。 暫くは自分でやらなければならないだろう。]
気分転換だな。
[ホテルには戻らず駅から出てあの店へと向かうことにした。]*
(5) 2019/11/25(Mon) 08時頃
|
|
[鳴り響くアラーム音に、じんわりと瞼を持ち上げる。 十数秒呻いた後、掛け声と共に起き上がった。 手のひらの下、沈黙した時計は5時半を示している。
毎朝の流れはいつも同じ。 顔を洗って、起き抜けの寝癖に渋面を作って。 トーストが焼けるのを待ちながら、着ていく服を選ぶ。 コーヒーと気持ち程度のサラダを添えて、 テレビから流れるニュースを聞きながら暫し没頭タイム。 天気予報が聞こえる頃には、食器は流し桶の中だ。
それから歯磨き、寝癖直し、洗濯……は次の休日に。 服に着替えて、途中お腹を二本の指で摘んだ。 何とも言えない表情を浮かべる。そんな場合ではない。
本番は、ここからなのだ。]
(6) 2019/11/25(Mon) 08時半頃
|
|
[洗顔時につけた化粧水と乳液が馴染んだ肌に触れる。
乾燥するこの季節の下地はしっとりめ。ヨレやすい鼻筋やおでこを中心に広げる。 冬場のファンデーションはリキッドタイプだから先に。厚くなり過ぎないように気をつけながら全体に伸ばし、スポンジで均等にしながら余分を取り除く。 どれだけ寝ても消えない隈はコンシーラーで誤魔化して、全顔に粉を叩いた。 ここでヨレ防止のミストを一吹き。保ちが全然違うのだ。
シェーディングは薄めに、ハイライトは艶やかに。 チークはほんのりと、ノーズシャドウはやらない。 アイラインは長く垂れさせる訳でも跳ね上げるでもなく、睫毛の隙間を埋めるように、目の形に沿って引いた。 たっぷりのマスカラで上がった睫毛の向こう、落ち着いた色のアイシャドウが瞬きの度に存在を主張している。 最後に発色のいいリップをつけて、鏡で最終確認。
テレビでは星座占いが流れている。7時。時間ぴったり。 鈴蘭のピアスをつけると、ヒールを履いて家を出た。]
(7) 2019/11/25(Mon) 08時半頃
|
|
―――という夢を見たの。
[目の前で、コーヒーを手にした同期が肩を震わせている。 ここは自宅マンションではなく、通い慣れた会社の食堂。 時刻は12時半、無事確保できたお昼休みである。]
そりゃあ遅刻はしないよ。 元々余裕持って起きてるもの。
[うっかり目覚ましを1時間セットし間違えていたことに気づいたのは、出発30分前に目覚めた今朝のこと。 最低限の身だしなみを整え、慌てて家を出たおかげで遅刻せずに済んだし、忘れ物もゼロ。何も問題ないのだ。]
今すぐ帰りたい……。
[この、心許ないメイクを除いては。]
(8) 2019/11/25(Mon) 08時半頃
|
|
[メイクは、”しっかり者の桐野江さん”に必要な鎧である。
幼い頃からやや大人びていた顔立ちに、自然と立ち位置は頼られる側になった。 学生になっても社会人になっても、それは変わらない。 だからばっちりメイクで気合いを入れて、背伸びした足の下に高めのヒールを滑り込ませる。
望まれるなら、そうありたい。 真面目でしっかりした、頼れる大人の女性に。
元々の手を抜けない性格も影響しているのだろう。 苦に思ったことはないが、時折踵を地につけたい気分の日はあった。]
(9) 2019/11/25(Mon) 08時半頃
|
|
[お直し用のポーチだけで施したメイクは、普段と比べたらすっぴんみたいなものだ。 すっぴんと言い張るにはさすがに色々手を加えているけれど、落ち着かないことには変わりない。]
ごめん嘘。帰らない。 今日もしっかり働きます。
[3日前に届いたメール>>4を思い出して、手元のコーヒーを飲み干す。 有給を消化するという名目でお酒を飲んでもいいように午前休も取ったし、気合いを入れて休む準備は万端なのだ。]
はぁ……。
[唯一万端ではない顔を思い、深い深いため息を吐いた。**]
(10) 2019/11/25(Mon) 08時半頃
|
啓明結社 カコは、メモを貼った。
2019/11/25(Mon) 08時半頃
|
――どら焼きパーティ――
[昼シフトに慣れている身では、夜シフトの上がり時間は少々堪えたが、気分の高揚が疲労を感じさせなかった。
パスタ以外の料理を一から考えて作って、その評判が上々であったこと。 そしてその祝いをデザート担当の後輩が手作りどら焼きで祝ってくれること。
>>1材料と道具だけ出して後は直に任せ、乙坂は先にシャワーを済ませた。 勿論当初は己の手作り予定だったから手伝うことは出来るが折角の機会だから手を出さずに、代わりに使用済みのボウルやスパチュラを洗う役に専念した。
生地にみりんを混ぜると砂糖より口当たりが柔らかな甘さになり、色味も綺麗に出る。 ほかほかの生地に合わせるにはあんこも小豆から炊きたかったところだが、時間を思えば諦めるしかなかった。 求肥を混ぜてくれた分、生地とあんの落差は軽くなったから、後輩の機転には舌を巻く。]
さーんきゅさんきゅ。 直もお疲れさん。
[小瓶の中身をグラスに注いで、透明な液体を乾杯で揺らした。>>2]
(11) 2019/11/25(Mon) 17時半頃
|
|
んは、あったかいままどら焼き食うのって中々ないから贅沢…… あー、このほんのり甘い生地とパンケーキともカステラとも違う食感……堪んねぇ……
疲れた身体に沁みるわ…… ほら、先輩が酌してやるよ、試飲と言わずもっと飲め。
[酔う前から酔ったように上機嫌で、作って貰ったどら焼きはすぐに完食。 それからは酒を呷りながら作った料理の隠し味の話だとか、先日の結婚式の写真を見せたりだとか。
直は結婚の予定とかねぇの、なんて水を向けたり。
結局は二人とも料理が好きで、料理を食べてくれる人の顔が好きだと再認識した酒盛りとなった。]
(12) 2019/11/25(Mon) 17時半頃
|
|
くっそ、突然落ちたな?! おーい、布団行くぞ、 …重っ、あんま体格変わんねぇもんな……
[寝落ちた後輩をベッド横に敷いた客用布団まで引っ張り、片づけをしてから寝た。 正味30分以上は遅く寝た筈だが、己が起床した時にまだ寝ている後輩を見れば、成程店長のモーニングコールは必要かもしれないと真剣に思ったものだ。 生憎乙坂は女性の電話のように優しく起こすことは出来ないので、脇腹を擽りつつ耳に息を吹きかけるという乱暴な起こし方しかしなかったが。
目覚めた後輩を見てゲラゲラ笑って――数日が経つ。**]
(13) 2019/11/25(Mon) 17時半頃
|
|
――固めプリンサミットの夜――
[唐突に呟いたジンジャーブレッドクッキーについて聞かれたら、クリスマスのオーナメントの話、と返した。 自分で言っておいて、もうクリスマスのことを考える時期なんだなあ、と髪をほどきながら思う。]
いーなー、どら焼き……
[これから男性店員sの秘密のパーティがあると知って、素直に羨望を口にするけれど、いくら同僚とはいえ深夜に男性の家にお邪魔するわけにはいかない。]
(14) 2019/11/25(Mon) 20時頃
|
|
わたしも今度、オットーのデビュー祝いさせてね。
[だから、代わりに別の約束を取り付ける。 事前に決めておけば、持ち込みという形も取れるし。]
なんかリクエスト……
………………ある?
[ただ、リクエストを聞こうとした段階で急に不安になった。 よくよく考えると自分に作れるものは乙坂にも作れるのでは、という発想に至ってしまって。 疑問符付きの言葉尻は、ずいぶん間があって継がれた。]
(15) 2019/11/25(Mon) 20時頃
|
|
[それから。 リクエストがあったかなかったかは別として、トスカーナポテトを作っていた。 いつぞやのじゃがいも消費メニュー、最後の一回だ。
午前休の昼下がり、揚げたてのポテトを冷ましながら、今日の青はシニョンにしようかな、と自宅の青い一角を見ている*]
(16) 2019/11/25(Mon) 20時頃
|
|
――murmur coney――
おはよーございます。 ねぇ、ウッチーいる? てんちょーでもいいけど。
[いつもだいたい早く出てくる同僚を探す。 もし今日はまだでも、店長は当然いるはずだ。]
お昼、余っちゃった。 食べて食べて。
[拳をゆうに超える大きさの、大玉じゃがいも二つ使ったトスカーナポテト。 単純に一人分としても多いというに、もともとそれほど食が太くないせいで、おそらく芋一つ分くらい余っていた。 はじめから持ってくる目算の量で作った? いやいや少なく作ってもおいしくないだけ。 適当に食べて、とタッパー開いて、髪をまとめはじめた**]
(17) 2019/11/25(Mon) 20時半頃
|
啓明結社 カコは、メモを貼った。
2019/11/25(Mon) 20時半頃
迷い人 ヘザーは、メモを貼った。
2019/11/25(Mon) 20時半頃
|
― murmur coney前 ― おや、先日ぶりですね。こんばんは。
[そろそろコートも秋から冬用へと生地を厚くする時分。 気安い調子で黒衣の男に声を掛けたのは、アップルパイ召集令状が電子媒体で届いた三日後。>>4
己の言葉が指す“先日”とは、固めプリンサミットが行われた数日後の話。夜の遅い時間にmurmur coneyへ訪れ、偶々アルコールをメインに楽しんだ。 その時、カウンターで並んだ男性が確か彼だった筈だ。>>5
アイラを傾けながらナッツのキャラメリゼを摘まむ程度の静かな夜だったから、大した会話はしてないが、顔を知っていれば声を掛けるくらいの社交性はある。]
今晩もお酒ですか? そういえば、そろそろ例の季節ですね。
[祭りと記念日好きの日本人に愛される解禁日。>>0 最近はなんだかんだとクリスマスのシャンメリー的位置に落ち着いた気がする。]*
(18) 2019/11/25(Mon) 21時半頃
|
|
─ どら焼きパーティー after ─
[パンの焼けるにおいがする。 香ばしいそれに小さく腹が鳴っても、まだ瞼は重く。空腹より布団の誘惑が勝って、ゆらゆらうとうと。 横腹をつつく何かを、うるさそうに手で払いのけ。 心地良い至高の微睡に浸っていた。
次の瞬間。]
(19) 2019/11/25(Mon) 21時半頃
|
|
ぎゃあぁああっ!!?!?
[耳を押さえて飛び起きた。 えっなに? なんなのすげーぞわっとした??
まだ半分霞む視界に映った笑い転げてる先輩の姿に、何が起こったか瞬時に察し。>>13]
〜〜〜〜っ な、なにわらってんすか! もーっ カズさんのばか! あほー!!
[寝起きの頭は、語彙力ゼロ。 そのままばさっと布団をかぶったなら、笑い声が聞こえなくなるまで亀になって拗ねていた。]
(20) 2019/11/25(Mon) 21時半頃
|
|
[耳が弱いことを知られた上に、間違いなく27年の人生でワースト3に入るだろう最悪な起こされ方をした、そんな朝も。
程良く焦げ目がついた表面にじわっと溶けたバターのを滲ませた、緑色の食パンを出されたなら。即座に機嫌が直ってしまうのだから、自分は相当ちょろい。>>1:281
だって、どうしたって空腹には抗えない。 その上そのトーストはさくっと齧った瞬間、口の中に広がる独特な香ばしさのあと。ほんのりとバターと一緒に舌をくすぐる仄かな甘さがもう絶妙で。]
うっま……なにこれ。 え、モロヘイヤ? あの? こんな美味しいとか、カズさん天才でしょ…… あ。もう一枚焼いていいっすか。
[食べ終る頃には、すっかり目も覚めていて。 図々しくおかわりまでしましたとさ。*]
(21) 2019/11/25(Mon) 21時半頃
|
|
─ murmur coney ─
──…んー、こんなもんかな。 よし、とあとは焼くだけ。
[成形を終えたタルト型をオーブンに放り込み。 ディナータイムの開店まで一休みしようとバックヤードに戻れば、エリちゃんがいた。>>17]
おはよー。 今日は早いね、どうしたの?
……え。これ食べていいの。やったー!
[タッパーに詰められたポテトに目を輝かせて。 いそいそと手を伸ばし、きつね色のポテトを一切れ口に放り込んだ。]
(22) 2019/11/25(Mon) 21時半頃
|
啓明結社 カコは、メモを貼った。
2019/11/25(Mon) 22時頃
|
う、わ。
[瞬間、ふわっと口の中に拡がるハーブの香り。 さくっとした食感のあと、遅れて塩とポテトの味がやってきて。]
これビール飲みたくなるやつじゃん、 これから仕事なのにさー。 ……あーでもおいしすぎて止まんないや。
[やめられないとまらない。 なんで揚げたポテトってこんな美味しいんだろう。
順調にタッパーの中身を減らしていきながら。 あっ、と思い出したように髪をまとめてるエリちゃんを振り返った。]
(23) 2019/11/25(Mon) 22時頃
|
|
そうだ、エリちゃん。 よければこっちも味見してみる? アップル作った残りなんだけど。
[ポテトのお返しに。 冷蔵庫から出してきた小さめのボールには、アップルフィリング。そのまま食べても美味しいし、ヨーグルトに混ぜたりしても最高だ。
この間はどら焼き、エリちゃん食べれなかったしね。>>14*]
(24) 2019/11/25(Mon) 22時頃
|
|
[因みに酒もそれなりに嗜むが、飲酒の有無に関わらず、どうにも己の言動は人の心配を買ってしまいがち。>>1:287 突拍子の無い性格だと自覚はあるだけに、ひとりの時以外は控えるようにしている理由のひとつだ。
―――…まぁ、仮に泥酔していたとしても、同い年の女性に送ってもらうアラサー男と言うのは笑えないが。]*
(25) 2019/11/25(Mon) 22時頃
|
|
――夜シフト初日の夜――
えっ エリちゃんも何か作ってくれんの?!
[元々一人酒の予定が、後輩の好意に甘えてどら焼きを作って貰うパーティになっただけのことで。 まさか別方向からも祝わせてと言われるとは思わなくて目を丸くした。>>15 おずおずといった形で問われたリクエストに遠慮をする慎ましさは乙坂にはない。]
俺はエリちゃんの「名前のない料理」のファンだよ。 だから、いつでも良いからまたシフトが被ってる時の賄いで「エリちゃんスペシャル」を出してくれたらすげぇ嬉しい。
[〇〇スペシャル、というのは先日の結婚式で花嫁が店で出していたと聞いた。 「スペシャル」とつけられる想いと自信が籠ったオリジナル料理をこの店で出すなら、彼女がその筆頭だと思うから。
ありがとう、と礼を言って近くではあるけれど男二人で彼女を送り届けた。 どら焼きパーティに呼ばない分別くらいはある。]
(26) 2019/11/25(Mon) 22時頃
|
|
[そう、間違いを犯さない自信はあるし、直のことも信用しているけれど、もし彼女があのまま泊っていたなら、直の醜態が彼女の知れるところとなったので――やはり呼ばなくて正解だったのだろう。>>20 あの日はまた夜シフトだったけれど、ふいに思い出しては笑いを堪えるのに必死だった。
羞恥なのかなんなのか布団に丸まって罵倒していたのに、モロヘイヤ食パンのトーストにはがっつくのだから、本当に面白い後輩を持ったものだ。>>21 モロヘイヤはそのものを使うのではなくパウダーを使用していると通販先のURLもメモって土産にしたけれど、揶揄した詫びになったかどうか。*]
(27) 2019/11/25(Mon) 22時頃
|
|
――数日後――
[今日の勤務も夜。 昼間から自宅でニーディングをしたパン生地を発酵がてら店に持ち込むから、入りは早目。]
お疲れ。 今日は二人と一緒か。 エリちゃん俺も……ってかこれ、ピザ生地に乗せて食いてぇな。 ちょっと取り置きさせて。 ちゃちゃっと発酵いらないピザ生地作るわ。
[直が摘まんだポテトを見て一言。>>17>>22 持ち込んだパン生地は置いておいて、強力粉とドライイーストのタッパーを厨房の作業台にどどんと置いた。]
(28) 2019/11/25(Mon) 22時頃
|
|
[本格的な薄いピザ生地を焼くには窯のない此処では困難なのでオーブンで焼くパン生地に近いタイプの生地だ。 学生時代は実習の為に布巾でくるくる回す練習を朝から晩までやった地獄の記憶があるが、簡易生地なので麺棒で伸ばす。
ごく薄くケチャップを塗って、そこにポテトを並べた。 ポテトの味を楽しみたいのでチーズもベーコンもなしで、そのままオーブンへ。
開けた瞬間のハーブの匂いに生唾を飲み込んだのは仕方のないこと。]
(29) 2019/11/25(Mon) 22時頃
|
|
どうも。
[薄めのコートから覗いた白い手を上げる。 murmur coneyで二度ほどあった男、弁護士。]
そうだな。 あれは日本では馬鹿みたいに売れるから助かるよ。 今年もしっかりと稼がせてもらうさ。
[過剰供給の心配をしなくてもいいというのは楽なこと。この国ではワインバーからコンビニまで取り扱ってくれるから売れ残りの心配はない。]
ちょっと気分転換にしようと思ってな。 そういうそちらは?
[自然と二人並んで歩くということはこの男もあの店に向かっているだろうという推察は容易にできる。]*
(30) 2019/11/25(Mon) 22時頃
|
|
― murmur coneyへ ―
[イベント前には珍しく早めの退社を果たした足は、ヒールを鳴らして迷いなく進む。
大丈夫。ちょっとアイシャドウがないだけ。ちょっと眉が淡いだけ。ちょっとアイラインが薄いだけ。ちょっと睫毛が行方不明になっただけ。 その他諸々含め塗装6割減。誤差の範囲と言い聞かせた。
ため息は零さない。 これは試練ではなく、神様からのご褒美>>1:283なのだ。 折角の楽しい夜を暗い顔で過ごすなんてとんでもないと意気込んで、目的の店への角を曲がる。]
……。
[人影がふたつ>>18>>30。 たじろぐように足を止めた。*]
(31) 2019/11/25(Mon) 22時頃
|
|
[ピザ生地の残りにも何かを置いて焼きたいところだ。 ブラックボードを見つめつつ、具材を考える。
フードドライヤーでいちじくを干し、鴨は……先日のローストビーフと被るが、ローストダックにしよう。
『ドライいちじくとクリームチーズのピザ』 『ローストダックと九条ねぎのピザ』
数量限定4名様、と書き足した。
ドライいちじくもローストダックもピザに使ったとしてもまだ数があるから、ワインのつまみとしても出せる筈。]
(32) 2019/11/25(Mon) 22時頃
|
|
[そして持ち込んだパン生地は、発酵が終われば伸ばしてバターシートを折り込んで伸ばして折り込んで。 更に伸ばしてカットして4枚ずつプリン型へ。 焼いて出来上がるのはバターフレーキというきのこのような形のパン。 バターと生地のミルフィーユであるこのパンを側面から一枚一枚剥いでバターを楽しみながら食べる行儀の悪い食べ方が乙坂は好きだったが客にそれは流石に推奨できない。
「ベーカリー」という宅本の言葉と、モロヘイヤ食パンに「天才」と喜んでくれた直の言葉が、乙坂をどんどん挑戦させている。]
『バターフレーキ 今なら焼きたて』*
(33) 2019/11/25(Mon) 22時半頃
|
|
そーかな?
[今日は早いね、と言われて>>22時計を見る。 確かにいつもより少し早い時間だ。]
まあ、ポテト一秒でも早く食べたほうがおいしいし。
[いかに冷めてもおいしい揚げ方と言えど、揚げ物の旬は揚げ上がった瞬間だ。 なるべく早く、と気が急いたかも。]
(34) 2019/11/25(Mon) 22時半頃
|
|
どうも。ミス、キリノエ。 今日は随分と油断しているようだが。
[ミスとは限らないがミセスで外すよりは随分といいと経験からくる言い回しではあったが、同時にまるで気を遣わずあけすけにメイクの失敗を指摘する。 元より気を遣う質ではない。]
ああ、こちらと待ち合わせか。
[以前にもこうして店の前で二人に会ったことがある。 ではお先に、と以前と同じように店のドアを開いて中へと向かうことにした。]
(35) 2019/11/25(Mon) 22時半頃
|
|
分かりますよ。 僕も季節ものが好きなのですから。 それにワイワイ飲む口実に、あれほど最適なボトルはありません。
[コルクを捻るだけで人を集める理由が出来る。 手軽な癖に集客力があるから、すっかり日本の風物詩みたいな顔をしているところも小憎い。]
僕はアップルパイに呼ばれまして。 貴方も御一人であれば、御一緒に如何ですか? 今日は呑めない日なので、晩酌の隣で野暮天になってしまいますが。
[己は裁判所からの帰り道。 食事で英気を養ったのなら、持ち帰った仕事と深夜まで踊らねばならない。夜に静寂が約束されているのなら、夕食は他者とカウンターに付くのも一興だ。>>30*]
(36) 2019/11/25(Mon) 22時半頃
|
|
カズさんもおはようございまーす。 え、ピザ? 今から作るの?
[三分の一くらい減ったタッパーに伸びかけた手が、ぴたりと止まった。 だってこのまま食べてたら、確実にピザに乗る量はなくなってしまう。 断腸の思いで手を横に戻し、口の中に残ったポテトをもぐもぐ味わおう。]
(37) 2019/11/25(Mon) 22時半頃
|
|
食べる! 食べる、から、置いといて、ちょっと置いといて……!
[ポテト食べて余らせたくせ、甘い林檎のフィリング>>24には食いつく。 が、今まさに、今まさにねじり髪をピンで無理やり止めているところ。今手を離すと全部台無しだ。
待ったの間も漂うシナモンの香り。ああほんとは生クリームたっぷり絡めたいけど、ちょっと重いかも。 もったいないけどそのまま行こうか、後々に取っておこうか、考えながら。]
(38) 2019/11/25(Mon) 22時半頃
|
|
[カズさんの後について厨房に入れば、微かに漂ってくるアップルパイの焼ける匂いに、順調順調、と口元を緩め。 ピザ生地を作る手元をわくわくと覗きこむ。]
ドライいちじく、 スコーンとかパンデピスにしても美味しいっすよねー。
[みるみる間に出来上がっていくピザ。 その具材のひとつを見つめて、ぽつりと。 でも今日のメインはアップルパイだから、我慢我慢。
あれから数日。 すっかり夜シフトの顔にもなりつつある、その鮮やかな手際は、見ているだけでもとても楽しい。>>33*]
(39) 2019/11/25(Mon) 22時半頃
|
|
ん。 オットースペシャル?
[先日、リクエスト>>26のときに聞いたフレーズで揶揄いまじり。 あの日は、それリクエストじゃないじゃんとか、賄いだと余りものだからスペシャルじゃないし、なんていろいろ文句をつけた記憶がある。 今は、なにかとっておきを思いついたら作る、でおおよそ落ち着いている。
程なくして香る、焼けたローズマリーの香り。 トスカーナってこんな匂いがいつもしてるんだろうか。 造花飾りのついた青のシニョンキャップで髪をまとめこんで、準備完了*]
(40) 2019/11/25(Mon) 22時半頃
|
|
あぁ、桐野江さんも今晩は。 今日は良いアップルパイ日和ですね。
[先に彼女の影に気付いた黒衣に釣られ、視線がスライド。傍らの男が油断しきった、と評する顔を視界に納め。>>31]
おや、そうなんですか? 僕はてっきりプライベートかと。
ビジネスフェイスでは無く、マーマーフェイス。 [首を捻りながらの相槌は緩い調子。 足りてないデリカシーを補うように、黒衣が先行する扉を押さえ、今日もドアマンを勤めよう。]
(41) 2019/11/25(Mon) 22時半頃
|
|
[人影はどちらも見覚えのある顔>>35>>36だった。 林檎の誘いがある以上、片方は予想していた姿。 そうではない方の、未だに名も知らない男性に気づかれてしまったようで声がかかる。 流れで宅本とも視線が合うようであれば、苦笑と共に手を振ろう。]
う……。
[人前に出る最低限の体裁は整えたつもりだったから、やんわりとした指摘に言葉を詰まらせる。 見た目とは裏腹に随分言う人ではないか。 紳士さんの呼び名を封印しながら、首を横に振る。]
お見苦しいところをお見せしました。 前回も今回も、待ち合わせはしていませんよ。 ですから、どうぞお気になさらず。
[中に向かおうとした男性を制止しようと声をかける。 意気込んだ足は躊躇いに重くなったが、ボードに書かれた『アップルパイ』>>4の文字と気まずさに、隙間を縫って店内へ逃げ込もうとした。*]
(42) 2019/11/25(Mon) 22時半頃
|
|
[扉を開けた途端、滅茶苦茶良い匂いがした。>>33>>39 ぐぅ〜、と鳴るのは空腹のエチュード。]*
(43) 2019/11/25(Mon) 22時半頃
|
|
[いつだって、甘いものは別腹だ。>>38 エリちゃんの慌てた声にくすくすと笑いながら。]
逃げないから、大丈夫だよー。
エリちゃんて器用だよね、髪まとめんの大変でしょ。 乾かすのも時間かかるし。
[実家に居た頃は、姉貴が毎朝洗面所を占拠して四苦八苦してたのを思い出す。 だからいつも綺麗にまとめてるの、すごいよね。 店長とかかなりズボラなのに。]
(44) 2019/11/25(Mon) 22時半頃
|
啓明結社 カコは、メモを貼った。
2019/11/25(Mon) 22時半頃
|
[店に入ると三度ともあって慣れたものでさっさとコートと帽子を脱いでスタンドに掛けると、今日はジャケットも脱いだ。 気分転換はアルコールに浸るかあるいは────]
ウイスキーをロックで。 シングルモルトがいいな、つまみは任せる。
[それからいつも通りカウンターに座ってすぐぬオーダー。 これも以前の二度の来店のときと変わらずに。]
今日も期待してるぜ。
[フっと挑発的なようでいて緩く笑った。]*
(45) 2019/11/25(Mon) 22時半頃
|
|
まだ自分の名前をつけられる程のオリジナリティはねぇな。 上に乗ってんの、エリちゃんのだし、合作だろ。
[>>40ポテトの残量を考えたら、これは店には出さずにここで店員の腹ごなしになる運命。 合作ならばオトエリスペシャルになるのか?と考えて、そのカップリング表記みたいなのは口に出すのも恥ずかしくて飲み込んだ。
ほら、彼女からしてみたら己は「おじさん」だし、セクハラっぽいし。]
あ、いらっしゃいませ!
[一瞬考えた恥ずかしさを払拭するように、ドア外の気配>>41に声を張った。*]
(46) 2019/11/25(Mon) 22時半頃
|
|
[>>42何だか堅苦しい挨拶にはもとより気にしてないと手をひらひらさせた。]
(47) 2019/11/25(Mon) 22時半頃
|
|
[エプロンをつけて、手を洗って。 アップルフィリングは一口だけ食べて、あとは丁重に冷蔵庫にしまった。 おいしく食べられるときに堪能したい。
後ろ髪引かれる思いに耐えながら、すでにおいしい匂いでいっぱいの店内、カウンターに出る。 と、ほぼ間を置かずにドアが開いた>>35。]
いらっしゃいませ。
……?
[有馬さんと宅本さん、それから桐野江さんだ。 アップルパイのある日だから、宅本さんと桐野江さんは予想していたけれど、桐野江さんはなんだかするすると逃げ込むみたいに店の中へ。]
(48) 2019/11/25(Mon) 22時半頃
|
|
[出迎えにキッチンを出る前に振り帰り、先日知ったばかりの直の弱点目掛けて]
俺の分、アップルパイ取っとけよ?
[と語尾にハートマークをつける勢いで予約した。
勿論千客万来で売り切れそうならば諦めるけれども!]
(49) 2019/11/25(Mon) 22時半頃
|
|
あ、そろそろ開店の時間かな。 プレート出してきまーす。
[バターフレーキのいい香りがしてくる中。 時計を見て、俺は扉へ向かう。
入口にかかるいぶし金のプレートを、CloseからOpenにかえて店内に戻ってくれば。 ひとりふたりと客がうさぎ穴にとびこんでくるまで程無く。>>41>>45*]
いらっしゃいませー。 お好きな席へどうぞ。
(50) 2019/11/25(Mon) 22時半頃
|
|
ジャケットも預かりますよ。 今日は香りが強い料理も出るんで。
[店内は焼きたてのパンとアップルパイの香りで充満しているが、ジャケットをすぐ脱がなければならない程の熱気でもない。 食事中に脱ぐことになったら煩わしいからだろうか。 彼の本気を見た気がして、内心武者震い。]
山崎なら置いてありますよ。 すぐロックで出しますね。
カコちゃんと宅本さんも心が決まったら教えてください。
[荷物籠を足元に用意して、キッチンに戻る。]
(51) 2019/11/25(Mon) 23時頃
|
|
[制止の声が届かなかったか、あるいは必要なかったのか。 ひらひら振られる手>>47と共に入店する姿にポカンとした表情を浮かべる。]
マイペース……なのかしら。
[何だか力が抜けてしまった。 ドアノブを握る手の主>>41から聞こえる音>>43に、意識が手元に戻る。]
気遣いありがとう。ごめんね? お互い、アップルパイ日和を楽しむとしましょう。
[内容までは分からなかったが、会話が弾んでいた様子>>36。 逃げ込むように動いた足は店内へと入り、振り返ってからもう一度手を振った。*]
(52) 2019/11/25(Mon) 23時頃
|
|
[店の入り口でわいわい暫し。
そうして巣穴へ一匹、>>45 二匹…>>42 そして自分は三匹目になろう。 ひょん、と最後に扉を潜り、北風を締め切った。]
なんだかどさくさに紛れて四方八方に振られました。 今晩は。
[コートを預けて手頃なカウンターの椅子を引き。 少し楽し気に眸を撓めて笑いながら店員らにもご挨拶。]
僕は温かいお茶をいただけますか。 この間の烏龍茶が美味しかったので、珍しい系のホットを。
(53) 2019/11/25(Mon) 23時頃
|
|
それにしよう。 日本に来たら日本の酒だ。ボトルでいくぞ。
[シャツの首元をさらに開ける。 元よりネクタイなどは絞めてはいないが。]
オトサカ。 今日は飲むぞ。
[潰れるつもりはないが、さて。]
(54) 2019/11/25(Mon) 23時頃
|
|
えー。 俺の分のピザとっといてくれたら 考えてもいっすよー。
[カズさんもそう言うだろうなって思って、多めに焼いてあるけど。ちょっとだけ意地悪い返事をする。>>49
なんでかって? ひとの顔を見て、笑いを堪えたりしてるからっすよ!>>27*]
(55) 2019/11/25(Mon) 23時頃
|
|
[キッチンに戻ってきた乙坂>>51に、あ、と声をかけ。]
ねえ、オットー。 フレッシュのままのいちじくも残ってるよね? 何個かちょうだい。
[せっかく鴨が入っているなら、フルーツでソースを作りたい。 ベリーが定番だけど、いちじくだって絶品だ。 皮を剥いて角切りにしながら、注文が入るまでの時間を過ごす。 有馬さんのリクエストは、乙坂ご指名のようだし>>55。]
(56) 2019/11/25(Mon) 23時頃
|
|
― murmur coney店内 ―
[店内に入れば当然、聞き覚えのある声が耳に届く。 青いシニョンキャップで髪を纏めたエリカ>>48と目が合えば、胸元に手を当て息を吐いてから口を開く。]
こんばんは、エリカちゃん。 今日も素敵なヘアスタイルね。
[青の傍で揺れる花を示すように、自分の短い髪を指でつついた。 乙坂>>51の声に返事をして、コートを脱ぎ、荷物籠に鞄を入れる。 少し悩んだ足は、カウンターの一番端の席へ。]
(57) 2019/11/25(Mon) 23時頃
|
|
[そして、いつもの出迎えの言葉を舌に乗せれば。
慣れた仕草でカウンターに陣取る、いつも通りの有馬さん。 変わらずお腹の虫が騒がしい、宅本さん。
そして、二人に挟まれるように入ってきた桐野江さん。>>52 なんか今日は挙動不審ぽい?]
(58) 2019/11/25(Mon) 23時頃
|
|
[宅本の注文には少し考える。>>53 喫茶店ではないのでそこまでの在庫は揃えていないが花茶があるのは取引先の関係。
ちら、と有馬を見て微笑んだ。]
ボトルを裏から取ってくるんで、その間は宅本さんと花を愛でといてください。
[透明の急須に球状の草をひとつ。 そこに熱湯を注いだら――ふわりと周囲から細い花弁が剥がれ、花が咲いた。]
ドライいちじくをお通しで、まずはどうぞ。
[そう言って奥へと。 自分の名前を呼んで「今日は飲むぞ」なんて宣言をする有馬がどうにも可愛らしくて、見えないところでぷふっと笑った。]
(59) 2019/11/25(Mon) 23時頃
|
|
―――… そう、アップルパイ日和。
[ドリンクを待つ間。 先程すれ違った言葉>>52に相応しい続きを探して暫し、天井を見やっていたが、閃いたように落ち着いた彼女の横顔に声を掛けた。>>57]
アップルパイのTPOに合わせていらしたんだと思っていました。 違ったのなら早合点でしたね。
最近は良く眠れていますか?
[己の思い込みを一度捨てて、頭を回し直せば最後に辿り着くのは多忙な彼女への労いだった。]
(60) 2019/11/25(Mon) 23時頃
|
|
ああ、全部は干してねぇよ、今日は結構入ってきてるから、そこにちょっと残ってんのと後は、山崎取ってくるついでに籠ごと運んでくる。
[エリカに残りの場所を示し、いちじくだけではなく梨やぶどうのパックもオープンキッチン側に運んだ。
裏にはまだピザが残っている。 まだ熱いからラップはかけられないが、これは後輩の分だ。 寝起きでなければ耳への攻撃にも耐えられるらしい。>>55残念。]
(61) 2019/11/25(Mon) 23時頃
|
|
[カウンター端につく桐野江さん>>57に、こんばんは、と改めて挨拶をして。]
これ? ありがとう。 飲食だとどうしても、まとめなくちゃいけないから。 なるべくなら、遊びたいの。
[今日のシニョンキャップはお気に入り。 自分なりのアップルパイの日への気合い増しだった。 反面、桐野江さんは今日はナチュラルメイクなんだなと思うけど。 もしかしたらこれは彼女なりのアップルパイに対する姿勢なのかもしれないと、勝手な親近感を胸に抱く。]
(62) 2019/11/25(Mon) 23時頃
|
|
そういう訳で、宇都木さん。 僕にはアップルパイをお願いします。 ちょっと手元狂って、大きめに切り分けちゃっても、ちゃんと黙っていますからね。
[席に付けば自然と落ち着く。凝った疲労が安堵の呼気と一緒に抜けて、外気で曇った眼鏡を少しずらしつつ。]
因みに―――…、戸崎さんのそれは何になりますか?
[眼鏡をかけ直して、カウンター越しに覗きこむ。 今日も今日とて眼前を自由な満漢全席を作る心算で。>>56]
(63) 2019/11/25(Mon) 23時半頃
|
|
[話が盛り上がっていたの二人>>53>>54が別々の席につくのを見て首を傾げる。 楽しげな様子に同席するものだと思っていたが、マスカラがないと見る目もなくなるのだろうか。 両手で口元を隠し、瞼を伏せる。]
……?
[アップルパイ、と聞こえた。目を開く。 椅子を挟んだ向こう、宅本>>60と目が合った。]
……ふふ、そういうことにしようかな。 林檎色のメイクなんてして来ても楽しかったかも。
最近、は。 眠れてますね……寝過ぎたの。 寝坊、して。
[この前会った時と、それから記憶の中の彼とも変わらないいつもの話し方に、目元を笑みの形に細めた。 労いの暖かさに氷解する口元は、もごもごといつもと違う理由を漏らす。 口元を手で覆ったまま、チーク代わりに頬をほんのり赤く滲ませ、視線を逸らした。*]
(64) 2019/11/25(Mon) 23時半頃
|
|
花って柄でも気分でもないんだけどな。
[それでも花の開く様とその香りは悪くない。 いちじくを口に入れてしばし花茶を眺めて酒が出るのを待つことにした。]
(65) 2019/11/25(Mon) 23時半頃
|
|
[三人三様に、席が決まったようなら。 おしぼりとレモン水のグラスを、そっと横に置いていき。]
どうぞ。 桐野江さん、今日は隅っこでどうしたんすか。 なんか大人しいっていうか。
[そういう気分なんだろうか。>>57 いつもと雰囲気が違う様子に、首を傾げていたら。
飛び込んできた宅本さんの声に振り返って。>>63]
はーい、ちょうど焼き上がるところなんで。 大きめのやつっすね、了解です。
桐野江さんは、どうします?
[早速入ったアップルパイのオーダーに、厨房に戻ろう。 実はこれから盛り付けという仕上げが待っている。*]
(66) 2019/11/25(Mon) 23時半頃
|
|
これは…まりも茶ですか?
[自分で洒落たものを注文したはずなのに、実際に供されれば最初に出てくるのは庶民派の一言。何が出てくるのか分からないのはこの店の特徴だが、出されても何か分からないことも侭ある。
謎解きは時間を掛けて。 じっくりと湯が染みて、水中花が開く。>>59]
……お腹の前に胸がいっぱいになりますねぇ。 [見惚れるような溜息ひとつ。 寒気は肺を去り、代わりに温いメルヘンが詰まった。]*
(67) 2019/11/25(Mon) 23時半頃
|
|
このいちじくですか? 今日は鴨が入っているから、これとバルサミコと蜂蜜でソースを作っておこうと思って。
鴨、お好きです?
[今日はばらばら、1名様ずつで座られた宅本さんから、手元のいちじくについて質問が飛ぶ>>63。 丁寧に煮詰めたほうがおいしいから、注文が入る前からソースだけ仕立てておくつもりだったのだけど、もちろん注文してもらえるなら、そのまま使うつもり。]
(68) 2019/11/25(Mon) 23時半頃
|
|
まあまあそう言わず。 花を土産に女性を口説くのはお似合いですよ。 ……見た目がね。
[どっしりとした構えのグラスには、大きく丸いロックアイス。 そこに注いだ琥珀色の液体と、雄大な書体で銘柄が書かれた瓶を有馬の前に置く。>>65]
飲みメインなら、がっつりの食事系よりいくつか毛色が違うつまみを用意しましょうかね。
まずは今日のおすすめの鴨肉から。 ローストして薄くスライスしたのを塩豆腐の上に乗せて白髪ねぎを散らしました。 塩漬けの豆腐は水分が抜けてねっとりチーズみたいになってるからウィスキーにも意外に合いますよ。
[白い楕円形の皿に並べた一口サイズの豆腐の上に鴨肉の赤が映える。 次用意しときます、とすぐに「次」を宣言した。]
(69) 2019/11/25(Mon) 23時半頃
|
|
[待ち合わせていたのかと思った二人が別々の席>>53>>57につくのを見て首をかしげる。 たしか待ち合わせていないとは言っていたが>>42、そうであっても知己ならば離れて座る必要はないだろう。 離れたのに会話はするという謎の距離感。 口元に手をやって思案するが]
………。
[気にしても仕方がないかと視線を切った。]
(70) 2019/11/25(Mon) 23時半頃
|
|
いつも違う髪型してるでしょ? この前の編み込みも可愛かった。 まとめなくちゃいけないからこそ遊ばなくちゃね。 アレンジの幅広さは、長い髪の特権だもの。
[エリカ>>62の考えに頷いた。 自身のメイクとはまた違うものだが、働く上での身なりのこだわりという点において共感できるものがある。 勝手な親近感を胸に抱いて、青色を瞳に映した。]
(71) 2019/11/25(Mon) 23時半頃
|
|
[有馬が飲むのがワインならば、鴨肉の下にはバゲットで、ピンチョスにしていたことだろう。
だが国産ウィスキーを飲むならば、そして有馬に出すならば、それでは「足らない」と思ったのだ。
料理を考える脳がフル稼働しているのが分かる。 上がりっぱなしの口角は下がる気配がない。*]
(72) 2019/11/25(Mon) 23時半頃
|
|
[視線は青から爽やかな黄色>>66へ。]
う、うーんと、大丈夫です。大丈夫。 ちょっと落ち着かないというか。 あ、ちゃんと元気ですよ。健康です。
[鎧の欠けている今、宇都木の問いへ答える声も普段より小さいものになる。 それだけでは気遣わせてしまうかと慌てた口は、唐突な健康状態を伝えた。]
あ、じゃあ……私にもお願いします。 今日の目的の一つはアップルパイですから。
[二夜続いてデザートからのスタート。前回よりも躊躇いは減っていた。 一切れとだけ注文して、そわそわと到着を待つ。*]
(73) 2019/11/25(Mon) 23時半頃
|
|
[気安い自身は直ぐに人に相席を持ち出すが、その分、辞退にも慣れている。――― という建前はさておき、彼女よりも神経の図太い男は、何処か俯きがちな彼女の声を待ち。>>64]
きっとお似合いですよ。 おや、それは良いことではありませんか。 確か、総括しているイベントが近いと聞きました。 ぐっすり眠れるくらい、無自覚に自信があると言うことですよ。
僕も毎日、ぐーぐー良く寝ています。 最近、布団が優しいんですよね…。
[同じ年だと言うのに訳知りぶって首肯を重ね、自身の近況と堕落も纏めて報告。全く懲りない顔で指先を自らの頬に当て、彼女を真似て、瞳で笑う。
ちら、と、宇都木の勧進を視線で示唆して。>>66]
(74) 2019/11/25(Mon) 23時半頃
|
|
[カコのいつもより薄いメイクには気づいていた。 そしてそれが意図的ではないだろうということも。 だって彼女の睫毛はいつ見ても完璧に長く、彼女の姿勢並に凛としていたから。 それがない時点できっと心許ないであろう彼女にどう声をかけようかと思っていたが、やはり女性同士、エリカに任せるのが良さそうだ。
メイクの違いを指摘して「いちいち気づくの気持ち悪い」と言われた過去を思い出す。失った恋に痛む胸はもうない。
彼女に求められるよりも客に求められる想いの方が強いと気づいたから。
結婚相手が欲しかった彼女は、乙坂一馬だけが欲しかった訳ではないが、murmur coneyの客は乙坂一馬の料理を欲してくれている。
仕方のない結末だったのだ。]
(75) 2019/11/26(Tue) 00時頃
|
|
そっちもいけるクチか? 店が終わったら……繰り出すか?
[とニヤっと笑ってロックグラスを手に取る。 もちろん冗談だったがもしも彼がクビを縦に振るようなら本気にしてもいいと思っていた。]
付き合えと言いたいところだが仕事中だな。 いいさ、一人で。
[ウイスキーの強い香りを鼻孔に感じながらオトサカの説明を耳にする。見た目とその説明だけで喉が鳴りそうになる。 クっとウイスキーを流すと喉を熱く灼く。 それからおすすめというカモ肉のローストを一口。鴨の肉と塩豆腐の塩分がたしかに酒によくあう。それに紅白の見た目もいい。]
わかってるじゃないか。
[次をというオトサカの言葉に応えるようにグラスに残った琥珀を喉に流し込んだ。 カウンターに置いたグラスの中で氷がカラリと音をたてた。]*
(76) 2019/11/26(Tue) 00時頃
|
|
[バターと蜂蜜をソースパンに入れて、ゆっくり溶かしながら加熱していく。 焦がすのは絶対NGだけど、色づかないのもダメ。 ふつふつと泡が立って小麦色が琥珀色になるのを見計らう。]
なるべく、違うようにしてるかも。 同じが嫌なわけじゃないんだけど、つまらないでしょう?
桐野江さんも、いつも綺麗で素敵だなって思ってます。
[>>71髪型について触れてもらうのは嬉しい。 この店で自分を象徴するものをそこに据える以上、見られて恥ずかしくなくしたいし、見てほしいとも思っていた。]
(77) 2019/11/26(Tue) 00時頃
|
|
今日は眼を覚ましてからアップルパイのことばかり考えていました。ご褒美があると仕事が捗りますね。ライフハックです。
[自身のちょっとした我儘オーダーにもこの店は鷹揚だ。>>66 細い瞳を益々細め、撒く喜色も惜しげなく。
ひとつ注文したなら、後は胃袋に跪くだけ。 視線をアップルパイ日和な纏め髪に移し。>>68]
―――…鴨、良いですねぇ。 鴨って永遠に噛んでいられませんか。
はい、好きです。
[鴨の新人っぽいジビエ感も、果実の甘酸っぱいさも好ましい。いただけますか?と眼鏡の奥で笑み。]
(78) 2019/11/26(Tue) 00時頃
|
|
ふは、健康ですって。俺はお医者さんじゃないっすよ。 なんか桐野江さん、いつもより可愛らしいっすねー。
[桐野江さんはキリッとした美人のお姉さんというイメージが強かったから。 普段より声が小さいのも、挙動不審なのも、見ていてなんだか面白い。>>73
宅本との会話に、寝坊したのだとわかれば。>>74 布団の優しさを語る声にうんうんと頷き。湧きあがる親近感にくすくすと笑いながら、オーダーを書き留めて。]
アップルパイ二つ、承りました。
今回、リクエストなのもあって ちょっと頑張ってみたんすよー。 お二人とも、楽しみにしててくださいね。
[ふふふ、と二人に笑いかければ厨房の奥へと。*]
(79) 2019/11/26(Tue) 00時頃
|
|
……手を引くより、背を押すだったかな。 宅本くんはすごいね。うん……すごいよ。
[流れるように出てくる彼>>74の言葉は、冬を越えた先にある春の日差しのようだ。 眩しさに細めるのも、笑みを形作るのも同じ三日月。 照れて逸らしていた目で頬に当たる指先を捉えた。]
朝、離してくれないよねぇ。 ほかほかの腕でぎゅって抱きしめられてて……。
……。
……隣、いい?
[目を伏せて、空いた椅子へ視線を落とす。 口の前にある手を指を交差させた。*]
(80) 2019/11/26(Tue) 00時頃
|
|
俺も酒は好きだから、お客さんが飲んでるの見ると飲みたくなるけど、そう、仕事中なんですよねー。 はは、ここ上がった後だともうそんな飲めるとこは空いてないでしょう。 どこかご存知ですか? ってホテル住まいならこの辺詳しかねぇですよね。
[誘いはとても魅力的だ。>>76 酒を呑むということ自体もそうだけれど、店員と客ではどうしても会話の長さに限界があるから。]
有馬さんの仕事の話とかもっと聞きたいから、どっか機会があれば良いんですけど、ね。 じゃ、次は食感を変えて、スライスチーズにナッツをまぶしてレンチンしたチーズ煎餅です。
その次は冷蔵庫で冷やしたいんでもう少し時間くださいね。
[話しながらも高速で野菜を刻めるのは乙坂の特技だ。 有馬は今晩一体いくつのつまみを平らげてくれるか、一歩先二歩先を考えながら、黄色くパリパリしたチーズを木皿に盛って提供した。**]
(81) 2019/11/26(Tue) 00時頃
|
ヤカモトは、オトサカのチューイングを視界の端で楽しみ。
2019/11/26(Tue) 00時頃
ウツギは、オトサカの手際の良さに見入りそうになったけど、しごとしごと。
2019/11/26(Tue) 00時頃
|
女ひっかけに行こうってのに俺の仕事の話かよ。 言っとくがそっちの気はないぞ?
[と言った笑った。 仕事の話。上手くいった話もあるし下手を打った話もある。今この国で行った商談は────。 ぐっとまた酒を流し込む。 強いアルコールの感じと喉を逆流してくる強い香りが好きだった。]
この鴨、美味いな。
[そういって最後の一切れを口に運ぶ。 アルコールに強いとはいえいいペースでボトルの酒を消費していた。]
(82) 2019/11/26(Tue) 00時頃
|
|
鴨、いいですよねぇ。わたしも好き。 鴨のロースト、いちじくのソースでいいです?
たまには、名前のあるのも作れるんですよ。
[>>78眼鏡の奥の微笑みで注文をもらえば、頷いて受け止める。
蜂蜜バターのキャラメリゼが済んだら、バルサミコ酢を加えて温度を下げた。 これで糖の焦げるのを止めて、照りが出るまで煮詰めていく。 いちじくを入れるのは最後。レモンの絞り汁を少し合わせてひとまわし。 それが済んだら、早めに火を止める。 本当ならフォンドヴォーなんかをいれてもっと詰めていくのだけれど、そこは今日は鴨の肉汁にしたい。]
(83) 2019/11/26(Tue) 00時半頃
|
|
ごもっともです。 いや、その、あの……ありがとう。
[どうにもいつもの調子は出ないが、宇都木>>79のからりとした笑みに救われる。 言われ慣れない可愛いへの反応に戸惑いつつもお礼を口にした。]
もちろん。 連絡貰ってからずっと楽しみにしてましたからね。
[アップルパイとの対面が近いと知れば、声音が少しだけいつもの調子を取り戻す。 微笑みと共に宇都木を見送った後、もう一つの目的を果たす為に普段通りの挨拶を交わした乙坂>>75へ視線を向ける。]
あの、注文いいですか? ……パスタじゃない、乙坂さんの料理を。
[タイミングを伺って声をかけた後告げたのは、やや幅の広い注文だ。 他の誰でもない、昼の付き合いが長い乙坂だからこそわがままを潜ませ、返答を待つ。**]
(84) 2019/11/26(Tue) 00時半頃
|
|
[厨房の奥。 オーブンから取り出したアップルパイは、二種類。 大きなタルト型と、今日はもう一つ。
薄くスライス上にした林檎に、フィリングと同じようにシナモンとバターとグラニュー糖を染み込ませ。細切りにしたパイ生地に並べて作った、一口サイズの薔薇型。]
よし、いい感じ。……っあち。
[大きなタルト型の方も、いつもは格子にする生地の代わりに、葉っぱの型抜きでくり抜いた生地を散りばめて。 予想はしてたが焼くと膨らんで少し歪んでしまったけど、そこはご愛嬌。こんがりと色づいた分、食欲を誘うだろう。
冷めないうちにと切り分けていけば。 断面から覗くぎっしり詰まったアップルフィリングは、また最初に食べてもらえる可能性も考えて甘さは控えめに。 けれどシナモンはたっぷり、そして風味づけにブランデーを少し加えてある。]
(85) 2019/11/26(Tue) 00時半頃
|
|
[大きめに切った一切れずつ皿に移し。 敷き詰められた葉の上、一口サイズの薔薇の花を咲かせるように飾り付ければ、完成だ。]
おまたせしました。 当店特製、アップルパイです。
まだ熱いので、気をつけてくださいね。
[少しだけ緊張するのを隠して、店内に戻れば。 宅本さんと桐野江さんの前へ一皿ずつ置いていく。 味は勿論、見た目も楽しんでもらえるといいのだけど。**]
(86) 2019/11/26(Tue) 00時半頃
|
|
[すごいですかねぇ。なんて芝居がかって首を捻り。 そろそろ耳が肩にくっ付きそうになった頃、相席の申し出があった。>>80]
そうなんですよ。 朝の五分の眠りは怠惰に塗れた至福の五分ですよね。 しかも、これから寒くなるし。 エアコン付けておくと咽喉が渇くし。
[取り留めのない同意を語りつつ、己の隣を片付ける。無論、片付けるほど散らかしていないからポーズでしかない。 ついでに、椅子の上に掌を翳し、上から降りてくる空調の暖かい風を確かめる。これは芝居半分、気遣い半分。]
こっち、暖かいですよ。 端は冷えるでしょう。
[今日のアップルパイは彼女が射止めた秋の味覚。 真ん中に座さずして何が主役か。
ささ。と両手を揃え、椅子を勧める仕草で。]*
(87) 2019/11/26(Tue) 00時半頃
|
|
私は結構お決まりのパターンがあるのよね……。
でも、分かる。 いつもと違うお洒落はわくわくするもの。
それに、エリカちゃんの青を探すのも、 ここに来る楽しみのひとつだから。
[嬉しい言葉>>77を貰った日に限ってと思わない訳ではないが、彼女がそう言ってくれるなら胸を張ろう。 鎧がなくとも、案外大丈夫なのかもしれない。 バターがパンに溶けていくようにじわりと広がる自信に、笑みを浮かべた。**]
(88) 2019/11/26(Tue) 00時半頃
|
啓明結社 カコは、メモを貼った。
2019/11/26(Tue) 00時半頃
|
鴨の脂といちじくのソースが絡むんですよね。 ――― でも、いちじくってなんとなく想像は出来るんですが、どんな味だったかしっかりと思い出せませんね。甘酸っぱくて、ぷちぷちしていた気がするんですけど。
[そう言えば最後にイチジクを食べたのは何時だったか。 考え込むように蟀谷に指先を宛がい、思案数秒。答えはソースを煮詰める小鍋の中に用意されているのに。>>83]
名前を付ける料理はなさらないんですか? お得意そうなのに。
[日により、相手により、食材により、加えられる一手間が変わる気がする。彼女特有の癖なのか、料理人の癖なのかは分からないが。 完成に近づく甘くて酸っぱい匂いがお腹を鳴らした。]
(89) 2019/11/26(Tue) 00時半頃
|
|
本当に? そう言ってもらえると、嬉しいですね。 また違うのつけてきたくなる。
桐野江さんも、いつもと違うけど、おしゃれですよ。
[>>88青を探してもらえると知ったら、嬉しくて頬が緩む。 いつもと違うのはわくわくする、と桐野江さんが言うので、今日のメイクは前向きなものなんだろうと解釈して、明確に触れた。 まさか、自分がその前向きのきっかけになったなんて思ってないまま。]
(90) 2019/11/26(Tue) 01時頃
|
|
いちじくは、そうですねえ。 さっぱり甘い、って感じでしょうか。 香りもあっさりしていて、食感はプチプチして。 キウイの黄色いのに少し似てる気がしますね。
[>>89言いつつ、鴨を焼きに入ろう。 鴨は脂と赤身がはっきり分かれた野性味あふれる肉だ。 いつまでも噛んでいたい、というのはわかるけれど、いつまでも噛むほどに固く仕上げてしまうと獣臭も出やすいから、ローストは柔らかさに気を使う。
鴨肉は焼くと縮むから、一人分より一回り多いくらいの塊を切り出して、皮目に包丁を入れる。 塩と胡椒をしっかりめに擦り込んで、皮から焼きめがつくまで2〜3分。ひっくり返して2〜3分。 肉汁が染み出して来たら、肉だけ取り出してオーブンへ。 フライパンに残った肉汁には、先程のソースを入れて馴染ませていく。 どうしても15分ほどかかってしまうのはご容赦いただきたい料理。]
(91) 2019/11/26(Tue) 01時頃
|
|
名前のついた料理もできますよ? でも、このお店に来てくださる人には、うちでしか食べられないもの――なんて高尚なつもりもないですけど、その人に合ったものを出したいんです。
そうすると、自然と名前がないものになっちゃうだけなんですよ。
[お仕着せの料理を作ることはできる。 けど、例えばさっきポテトがピザに乗ったように、その場のひらめきは失くしたくない。 結果、おいしくなるはず、という直感と自信と感覚に従って、オリジナルを産むのが常のことになってしまっていた。]
(92) 2019/11/26(Tue) 01時頃
|
|
[鴨とパイとそれに温かいお茶。 今夜も完璧な差配と滑り出し。
常識に囚われないリベラルなオーダーは最初からデザート枠が現れる。だが、食後の後に別腹を満たす風体ではない。 どっしり、ずっしり。落葉に埋もれた黄金のトライアングル。>>85
思わず卓に皿が供される前にカトラリーを手にしてしまった。]
綺麗ですねぇ。 ―――…えぇ、これどうなって……、あ、薔薇のガクがパイ。ははぁ。
[後半はアップルパイに語り掛ける独り言。 甘くて美味しいのはお菓子の第一であるが、第二はきっと見た目に在る。興味と言うスパイスは、造形を取り入れられる製菓がリードする味のない味覚だ。
右から、左から。斜めから、上から。 目で楽しんでいる内に、シナモンの香りが酔わせてくる。]
(93) 2019/11/26(Tue) 01時頃
|
|
いただきます。
[サク、とフォークが一口分を掬い。 フィリングと一緒に舌に乗せた。
とても熱い。とても甘い。とても美味い。 焼きたてを口腔で転がし、鼻孔を林檎の香りが抜けた。
もっもっ、と目を閉じて幸を噛みしめること暫し。 口角にパイ屑を付けながら。]**
(94) 2019/11/26(Tue) 01時頃
|
|
いちじく、単品で食べてみます? 実はバター焼きなんて絶品なんですよ。
[ソースにも入れたように、いちじくはバターとの相性がいい。 カットしてバターを乗せて、粗塩と黒胡椒。 シンプルな味付けが、シンプルな甘さととてもよく合う。
先にローストが仕上がってからの、追いかけ提供になってしまうかもしれないけれど**]
(95) 2019/11/26(Tue) 01時頃
|
迷い人 ヘザーは、メモを貼った。
2019/11/26(Tue) 01時頃
|
本当に。
わ、やった。 それじゃあ、次からも青探し楽しみに来るね。
[エリカ>>90の頬が緩む様子に、言葉にして良かったと口元に笑みが浮かぶ。 だって自分がこだわっていることが誰かの理由になるのは、とても嬉しいことだと思うから。 先日の喜び>>1:246を思い出し、浮かべた笑みが一段階深くなった。]
あ……、ありがとう。 嬉しい。たまにはいいの……かな?
[バターが染みて柔らかくなった心に、彼女の素直な言葉がするりと届いた。 元より深刻に悩んでいるつもりはなかったが、自分が思うよりもっとこだわりは柔軟でいいのかもしれない。 幾分かすんなりと出てきた返事と共に、僅かに困惑の残る眉を下げた。*]
(96) 2019/11/26(Tue) 06時半頃
|
|
[ボトルが一本空になるのにさほど時間は掛からなかった。美味い料理は美味い酒をさらに美味くする。 いい店だと改めて思う。 流石にアルコールもある程度回った。]
手洗いを借りるぞ。
[席を立ってトイレへと向かう。 パシャと冷たい水を顔にかけ。 いい女という意味では店員にも客にもいるが、いい店であるが故にこの店で女漁りをするわけにもいかないだろう。]
……河岸を変えるか。
[料理も酒も十分に堪能した。あとは色だけ。 ペーパータオルで雑に顔を拭けば酔いも少し落ち着いてきた。]
(97) 2019/11/26(Tue) 06時半頃
|
|
エアコンで喉やられるときついよねぇ。 そこから体調崩したりするから気をつけないと。
でも、良かった。 弁護士さんって忙しいと思ってたから、 宅本くんがしっかり眠れてるみたいで。 環境も変わったばかりでしょ?
[少し大袈裟に見える宅本>>87の仕草に微笑みながら、先日の夜目にしたテナントビルを思い浮かべる。 ランチに通っていた頃は、まだテナント募集の貼り紙がされていた記憶があったし、会話の終わりに耳にした言葉>>1:151からもそうずれてはいないだろう。 勧められるまま、口元から両手を離し、立ち上がる。]
ありがとう。お邪魔します。 折角のアップルパイ日和だもの、ね。
[彼の芝居がかった仕草に応えるようにスカートの裾をついと上げ、慣れない動きに照れを滲ませながら改めて席についた。*]
(98) 2019/11/26(Tue) 07時頃
|
|
[電話が鳴る。 こうしてホテルから出てる時に限って着信するのはどこかに"目"でもあるのだろうか。]
───ハイ、ロイエ。 今は外だ。ああ、問題ない。 交渉中にはよくあることだ。 あんなものミスとは言えない。 問題と言ってる。
[ネチネチと鬱陶しいことこの上ない。 ロイエ・ミッターランド。北欧に拠点を持つ際に地元海運グループの元締が押し付けてきた女。元締の娘。女房面であれこれ口を出してくる気に食わない女。]
(99) 2019/11/26(Tue) 07時頃
|
|
───そんなことで一々連絡してくるな。 どこにいる? それこそお前の知ったことじゃない。
[苛立ちの中で通話を一方的に打ち切った。 年が明け春になれば女房気取りが女房になる。 ゾッとしない話だ。]
フゥ………
[大きくため息をついた。 あそこで商売をするために後ろ盾が必要だったとは言え、間違った判断だったのだろうか。きっと商会にとっては正しくても自分個人としては。きっとそうなのだ。]
(100) 2019/11/26(Tue) 07時頃
|
|
[あの時も随分と飲んでいた。 自分はもしかすると酒で破滅するのかもしれないな、と一人苦笑いを浮かべる。]
hey, chill out ...boy
[鏡に映る自分に向けて呟くと、カウンターに戻ることにした。]**
(101) 2019/11/26(Tue) 07時頃
|
|
[夜風に冷えた指先も交わす言葉と空調にじんわりと熱を持ってきた頃、二枚のお皿を手にした宇都木>>86が戻ってくる。]
わ、ぁ……!
[お皿の上には、三つ角の大地に咲く可憐な花の姿があった。 自然と溢れる歓声を、感動の端に辛うじて残っていた常識が手を口元に動かす。 こんがりと色づいた薔薇の花と落ち葉、地面の下には林檎が詰まっているのだろう。シナモンの香りが胃袋を刺激する。]
すごい、綺麗。美味しそう。 えっと、早速だけどいただきます。
[唇から溢れるのは月並みな単語ばかりだったが、素晴らしい作品に言葉を失った、ということにさせてもらおう。 待ちきれないというように、お手拭きをフォークへと持ち替えた。]
(102) 2019/11/26(Tue) 07時半頃
|
|
[サク、じゅわ、とすん。 それぞれの層をフォークが通り過ぎる度、異なる美味しい感触が耳と指先をくすぐる。 零さないよう息を詰めながら持ち上げた一口を、いつもより色の薄い唇の内へと迎え入れた。]
……!
[噛んだ瞬間、熱と旨味が爆ぜる。 舌に触れる熱さに肩を小さく跳ねさせた後、はふはふしながらも表情が緩んだ。 出来立てのパイ生地はサックサクで、中のフィリングはトッロトロ。底の生地は林檎の旨味を吸ってしっとりしている。 砂糖とバターが甘さと深みを引き立てているのに、しつこくないし甘過ぎない。]
宇都木さん……最高、です。
[メールが届いてから3日、しっかり熟成した期待をも上回る美味しさに、今度こそ完全に言葉を失った。 精一杯の賛辞を送った後、手はすぐに二口目へと伸びる。 しかしそこで手を止め、宇都木を手招きした。]
(103) 2019/11/26(Tue) 07時半頃
|
|
あの……あそこの方、ご存知ですか?
[こっそり示すのは、ちょうど席を立った姿>>97だ。 気づかれないように声を潜めた内緒話。人差し指を自身の唇へ押し当てる。]
もし良ければ、あの方にもこのアップルパイを食後に。 あ、宇都木さんが大変じゃなければですけど。 もしお腹いっぱいなようでしたら私食べますので。
[もう一切れ増えたって余裕ですので、とは口にせず。 自身の胃袋はともかく、何切れでも食べられる美味しさは事実である。]
先日も今日もお世話になったというか、 いやお世話というか……ご縁だと、思ったので。
[仕事が忙しくて訪れるタイミングはまちまちなのに、最近よく姿を見かける人。 お礼の名目でこの美味しさを味わってもらいたいと、おずおずと注文した。]
(104) 2019/11/26(Tue) 07時半頃
|
|
それと、エリカちゃんの分も 一切れとっておいてもらえたら嬉しいんですけど……。 このアップルパイ、エリカちゃんも一緒に決めたから。
[無茶ばかりお願いするのは申し訳なくあるが、どうしても、と。近くにいるエリカに聞こえないよう、一層声を潜める。 内緒を示していた手を広げてあわせて、お願いのポーズ。そっと宇都木の様子を窺った。*]
(105) 2019/11/26(Tue) 07時半頃
|
|
[男性が席を立ったタイミングで、乙坂>>84には注文をお願いしたのだったか。 我ながらわがままが多いなと、普段の自分からは想像もつかない姿に苦笑を零す。]
……ふふ、
[苦笑は、すぐに穏やかな笑みへと変わった。 宅本>>94の口の端に陣取る美味しさの欠片を発見したからだ。]
アップルパイのTPO……ね。
[納得したように手を伸ばす。 途中まで進んでから、相手が同い年の成人男性だということに気づいて手を止めた。 宙を彷徨う手に意味を持たせるように人差し指を伸ばす。 人を指差すのは失礼だからと、緩く手首を回して彼の口角を示す円を描いた。]
ついてる。
[戻した手で、自身の同じ場所をとんとんと叩く。 笑みを形作る目元を一段と細めてからフォークを手に取り、二口目を切り取る。先程よりも大きめに。]
(106) 2019/11/26(Tue) 07時半頃
|
|
[口を大きく開けたっていい。 口の端についたっていい。
手で口元を隠しながら、ほんの少しだけ豪快に。 口腔いっぱいに広がる幸せに目元が蕩けた。]
うま。
[唇についたパイを舌が攫う。うん、リップの苦味もない。 初めてこのメイクだからこその理由を見つけて、心が弾んだ。**]
(107) 2019/11/26(Tue) 07時半頃
|
啓明結社 カコは、メモを貼った。
2019/11/26(Tue) 07時半頃
|
─ W先日Wのこと>>18 ─
[グラスを傾ければカラリと氷が音を立て琥珀色の水がゆらりゆらりと揺らめく。それはアイラ島で作られた命の水。]
ミス・キリノエ。 あれはいい女だな……付き合ってるのか?
[半ば違うだろうと当たりをつけた上でのあえての質問。たまたま同席した弁護士の先生と共にウイスキーを片手にそんな話を。男が並んで酒を飲めば自然と話題は仕事が女の話になりがちだ。]
キリっとした顔つきもそうだし。 完全武装してますって感じが実にいい。
[その全部剥ぎ取ってしまいたくなる。 そういう征服欲を刺激する女だった。]*
(108) 2019/11/26(Tue) 12時半頃
|
|
ヘザキちゃんもいい女だ。 可愛いし、料理も上手い。 あと……髪をアップにしてる子に弱いんだよ。
[さほどアルコールに飲まれているわけではないが、酔っ払いらしくエリカに絡んでいく。もちろん嫌がるようならすぐに止めるつもりで。]
でもWこっちWとWそっちWだしな。 この店のこと気に入ったし。
[客と店員。崩せない壁ではないが少々骨が折れるのは確かだ。じっくり攻めるならやりようもありそうだが。ただ、それでこの店に来にくくなるようなことは避けたいというのも本音ではあった。]
こっちきて隣で飲む? そしたら一生懸命口説いちゃうよ。
[半分冗談半分本気で笑いながら、空いたグラスを揺らしてカラカラと氷を鳴らしていた。]*
(109) 2019/11/26(Tue) 13時頃
|
|
――過日のこと>>109――
[カウンターとはいえ、お客様同士でプライベートなお話をされているときは、極力会話を耳に入れないようにしている。 それが暗黙のルールのようなものだった。 その時はどうしていたっけ、確かアクアパッツァもどきを作っていたような。 軽く焼いた鱈に、白ワインとアンチョビとオリーブ、小ぶりなトマトに玉ねぎを入れて、蒸し煮にしただけのシンプルな"もどき"。 味見をして、そろそろ仕上げに入ろうかな、と思ったところ。 不意に自分の名前が聞こえてきて、それではじめて意識を向けた。]
ええ? 急にどうしたんですか。 酔ってるんです?
[嫌がる、というほどのことはないけれど、唐突だったので少し驚いた。 髪型は一応、褒められたと思っていいんだろうか。]
(110) 2019/11/26(Tue) 17時半頃
|
|
あんまり垣根を作るつもりはないので、線引きはされないほうが嬉しいですけど。 でも、わたしお酒ほとんどダメなんですよ。
[こういう仕事をしている以上少しは飲めた方がいいのも知っているけど、体質はどうしようもない。 隣で飲む女性、というなら店長のほうが適任だと思う。]
だから……そうですねえ。 代わりに、有馬さんがお酒に飲まれそうになったら、お水で乾杯するのでどうでしょう。
それでしたら、お付き合いしますよ。
[一生懸命口説く、なんてずいぶん酔っているようだし。 そういうお付き合いなら協力できる、と*]
(111) 2019/11/26(Tue) 17時半頃
|
迷い人 ヘザーは、メモを貼った。
2019/11/26(Tue) 17時半頃
|
は?
[有馬の返答に素っ頓狂な声が出る。>>82]
酒飲みに「イケる口」って話じゃなかったんですか? ああ、花持って口説くのが似合いの見た目っつったからか?
それなら見込み違いも良いとこですよ。 俺はワンナイトラブとか遊び相手とかはいらないんで。
[みじん切りした野菜をバットに移しながら呆れ声。]
つか仕事の話聞きたいっつっただけで何でそうなるかなぁ…… 発想が怖ぇ。
[客相手ではあるが、引き攣った頬を取り繕うには有馬の反応は予想外過ぎた。 違う業種の話が聞ける機会があるかとも思ったが、まあそういうことはないだろう。]
(112) 2019/11/26(Tue) 18時半頃
|
|
[バットを冷蔵庫に持って行って追加で少し作業をして帰ってきたら、カコから注文が。>>84 どうやら有馬は席を外しているようだ。>>97>>106
ランチではなく、だからパスタではなく。 「乙坂の」料理が食べたいという曖昧なようでいてピンポイントに料理人魂を擽るオーダーに思わず顔が綻んだ。]
よっしゃ、待ってな。
[鴨肉の塊はエリカが切ったのと同じくらいのサイズ。>>91 包丁で筋を入れるのも、塩コショウを擦り込むのも全く同じ。 もしカコが乙坂の手元を見ていたら、宅本に供されたのと同じものが出てくるかと思ったかもしれない。
違うのはここからだ。 卵に小麦粉と炭酸水を混ぜた液に肉を浸け、次はパン粉、そして。 あつあつの油にじゅわっと音を立てて鴨肉を沈めた。]
(113) 2019/11/26(Tue) 18時半頃
|
|
ランチじゃ中々カツには挑めないだろ? ディナーならではのものを出してみた。
[さっと揚げて一度出し、また揚げる。 二度揚げは鶏の唐揚げでもよく知られるテクニックだ。
トングで掴んで油をしっかり切ってから一口大に切り分ける。 きつね色の衣を纏った赤肉からじいわり肉汁が浸み出した。]
トンカツソースに赤ワインを合わせたソースは小皿に入れとくよ。 これをかけても良し、
[ちら、と宅本を見る。]
(114) 2019/11/26(Tue) 18時半頃
|
|
エリちゃん特製のいちじくソースをちょっと貰っても良いかもな?
[シェアをする二人はとても微笑ましいから。 ソースの違いも味わえるように。 そして二人の間にはバターフレーキを。 食事をしながら食べても良いし、残ったソースをちぎったパン片で掬って味わっても良い。
どうぞ、と声をかけた。**]
(115) 2019/11/26(Tue) 18時半頃
|
|
――過日のこと>>111――
[なるほどと。 お酒が駄目なら無理強いしても仕方ない。 今日も華無くひとり酒だとピート香をお供にアイラのおかわりを頼んだ。]*
(116) 2019/11/26(Tue) 19時頃
|
|
[宅本さんのスタンバイの早さに、緊張で強張りがちだった口元が緩む。>>93]
ええ。紅葉にするかも迷ったんすけど、 メインを薔薇にするならこの方がいいかなって。
[つかみの反応は上々。 まさか角度を変えて観察までしてもらえて、嬉しいやら照れくさいやら。]
どうぞ。 宅本さんはいつも遅くまでお疲れさまです。 ゆっくり食べて疲れ癒してってくださいね。
[無心で頬張る横顔に、子どものようなパイクズのお弁当を見つければ、くすりと笑いながら。>>94 こんなに喜んでくれるなら、マカロンもまた作ってみよう。食べてくれる人がいることこそ、何より強い動力源になるし。 いつも帰る時にはまだ明るい隣のビルをしっているから。その激務の安らぎに、少しでも貢献できたらいいと思って。*]
(117) 2019/11/26(Tue) 19時頃
|
|
[そして横の席から聞こえてきた、感嘆の声にも振り返り。 興奮が伝わってくる声色は、心なしか口早で。 待ちきれずフォークに伸びる手に、くすくすと。>>102]
勿論、冷めないうちにどうぞ。 食べてもらうために作ったんすから。
[じっと食べるのを待つこと数秒。 桐野江さんの表情がやわらかく緩むのを見て、ホッと胸を撫で下ろした。 ああ、いつもの顔だ。]
ありがとうございます。 桐野江さんのその顔が見れて、俺も嬉しいっす。
[元気がない時ほど、元気、なんて自己申告したくなる気がするから。ちょっとだけ心配してたけど。>>104 料理を前にきらきらと輝いてよく動く目は、どんな言葉より美味しさを伝えてくれていて。
邪魔しないよう、厨房にひっこもうとしたその時。 手招きに気づいて、足を止めた。]
(118) 2019/11/26(Tue) 19時頃
|
|
[ぱくぱくと何か言おうとしている、淡い色の唇に片耳を寄せた。アップルパイと違う微かないい匂いがふわりと鼻をくすぐり、ちょっとどきっとする。]
あそこ? ああ、有馬さんっすか。 あれからもたまに夜、ふらっとご来店されるんすよ。 ……気になります?
[好みなんすか、なんてちょっと茶化すようにこそこそ話を。 まあそういう色っぽい頼みごとも、珍しくはないのである。しかも、今はほんとの内緒話のボリュームなのだ。でも口調からするとどうやら違うらしい。]
ふふ、なんだ。 ええ、いいっすよ。それくらいお安い御用っす。 断られる心配はない気がしますけど。
[少なくとも、美人からの贈り物を断るようには見えないし。万が一のときは、箱に入れてお土産にしてもいい。]
一期一会、ですもんね。 ご縁は大切にしたいもんです。
[社会人になると、新しい出会いと言うのは少なくなる。この店が、自分のデザートが、そのきっかけになれるなら喜んで頼まれよう。]
(119) 2019/11/26(Tue) 19時頃
|
|
[更に頼み事はもうひとつ。]
了解っす。 あとで桐野江さんからだって、渡しますね。 エリちゃんも喜ぶっすよ。きっと。
[ひそひそ、こそこそ。 お店や同僚を褒められるのも嬉しいけど。 大切にしてくれるその気持ちが、何より嬉しくてくしゃりと笑いながら。]
大丈夫っすよー。 それに女性の頼みごとは断るべからずってのが、 うちの姉貴の教えなんです。
[おどけてウインクをひとつ。*]
(120) 2019/11/26(Tue) 19時頃
|
|
[そうして前菜代わりのデザートのサーブを終えたなら。 カウンターを立った有馬さんがなかなか戻ってこないのが気になって、ちょっと見てきます、とトイレに向かい。]
うわっ。
[覗こうとした瞬間ドアが開き、慌てて飛び退いた。>>101]
すんません。 もしかして中で酔いが回ってんじゃないかって。 ……大丈夫そうっすね、タオルお持ちします。
[濡れた前髪が目に入り、バックヤードからタオルを持ってきて渡そうか。 酔いすぎた客のために、用意してあるのだ。]
(121) 2019/11/26(Tue) 19時頃
|
|
そういえば、前に聞きそびれたんすけど。 有馬さんもデザートのリクエストってあります?
[大分わかってきたけど、まだ謎だらけのこの人が どんなデザートを好むのか気になって。
カウンターに戻る道すがら、訊いてみた。**]
(122) 2019/11/26(Tue) 19時頃
|
|
大丈夫だ、必要ない。
[酔った様子を微塵も見せずに大袈裟に飛び退いたウツギのサービスを断る。ビショビショになってるわけでもなし、すぐに乾く程度なら必要はない。]
デザート?
[あまり食後にデザートが必要なわけではないけれど。]
そうだな。思い切り甘いものがいいな。 中途半端に甘さ控えめとかよりは。
[甘いものは甘い方がいい。甘さを抑えるぐらいなら甘いものでなくていい。]
意外か?
[そんなことを口にしながら一旦カウンターへと戻った。]*
(123) 2019/11/26(Tue) 19時半頃
|
|
[じゅぁ、と油のコーラスが聞こえて>>113、ソース作りの意識が一瞬そちらに持っていかれる。 鴨肉のカツなんて羨ましい、という思考が表に出るのはすんでで抑え、手元のソースに再度集中する。 よく馴染んで、いちじくの実がほとんど崩れた。照りも出て深い色。完成も間近というところ。 オーブンの方もそろそろ頃合いだ。一度ソースの火を止めて、ローストの様子を見る。]
うん。
[肉の弾力、焼け具合、よし。 余熱の力待たずにそのまま出すけど、塊が一人分だから火の通りに問題はなさそうだ。]
(124) 2019/11/26(Tue) 20時頃
|
|
[左右の端、完全に色の変わった部分は切り落とし。 深いロゼの肉色が見えたところからを、しっかり食べごたえがある厚さにスライスする。 付け合せはミルキーなマッシュポテト。肉料理の添え物として仕込み済みのなめらかな白をぽってりとお皿に乗せて、そこに鴨を扇様に並べた。 とろり、いちじくのソースを上からかけて、クレソンを一枝飾る。]
どうぞ。 鴨のロースト、いちじくソースです。
[隣に並ぶ鴨カツを想いながら、渾身の一皿をサーブした。]
(125) 2019/11/26(Tue) 20時半頃
|
|
[タオルが必要ないなら、有馬さんの後ろについて自分も店内へ戻ろう。 ちらほら空いた皿やグラス下げながら。]
意外っすね。
ああでも、有馬さんらしいとも思いました。 有馬さんて結構、 パンチ効いてる味が好みじゃないっすか?
[わからないなら、何事も聞いてみるものだ。 特にこの人はちゃんと聞けば教えてくれるし、予測不能な返事が結構楽しい。]
じゃあ、質問変えるっす。 これまで食べた中で、美味しかったスイーツあります?
[デザートでもお菓子でもなんでもこい。 確か、有馬さんて貿易のお仕事してるんだっけ。 もし聞いたことないものが飛び出してきたら、レシピを調べてみるのも面白そうだ。]
(126) 2019/11/26(Tue) 20時半頃
|
|
お酒の追加、いりますか?
[有馬さんの前には、空になったボトル。 一本飲んでこれって相当強いのではと、尊敬と羨望が混ざる眼差しを送りつつ。]
あ、そうだ今日はあとでアップルパイ出しますんで 腹に余裕残しておいてくださいねー。 俺からのサービスじゃないっすよ。 あちらの美人さんからっす。
[内緒話の頼まれごとだったけど。 お礼もご縁も伝えないと、意味がないでしょ?*]
(127) 2019/11/26(Tue) 20時半頃
|
|
[ざっと洗い物をしながら、カツを揚げ終えた乙坂をつかまえる。]
ねえ、オットー。 やっぱりお酒って、おいしい? 飲めた方がいいかな。
[「イケる口」だとか楽しげに有馬さんと話しているのが気になって。 数日前のやり取り>>116思えば、そういう話に混ざれないのは、すごく残念に思ったのだ。]
(128) 2019/11/26(Tue) 20時半頃
|
|
そうだな。
[美味い不味いをべつにすると確かにはっきりした味、それもウツギが言うようにガッとパンチの効いた物の方が好みだった。 舌は作った。仕事のためにそれこそ食事は訓練とでも言うように。だから味がわかってもきっとそれは好みではないのだろう。]
言われてわかることもある、か。
[商売も付き合いも何もなければ食に何のこだわりもなかった。おそらく365日インスタント食品でも文句はない。思えばこの店に来たのだって評判を確かめたわけじゃない。ただぶらりと足が向いただけ。]
(129) 2019/11/26(Tue) 21時頃
|
|
さあ?なんだろうな?
[肩を竦めて戯けて見せる。まるで拘りはないんだよと言うように。 ただ脳裏に浮かぶのはいつかの砂糖菓子。子供の頃に食べたあれに勝るものに出会ったことはない。 ……きっとこれからも。]
ああ。 スコッチをロックで。
[僅かな感傷を振り払う。 もしかしたら少し飲みすぎたのかもしれないなと、やはりそろそろ席を立った方がいいかもしれない。]
(130) 2019/11/26(Tue) 21時頃
|
|
[と思えば。]
アップルパイ?
[そういえばカウンターにいた二人がそんなことを言っていたような。それにしてもカウンターに並んだ相手にアップルパイ。 そこはグラスを一杯とかじゃないのだろうかと笑いを隠すことなく、少しだけ彼女に微笑みを向けて。]
アリガトウ、キリノエサン。
[そう下手な日本語でお礼を言った。]*
(131) 2019/11/26(Tue) 21時頃
|
啓明結社 カコは、メモを貼った。
2019/11/26(Tue) 21時半頃
|
あれ。気づいてなかったんすか。
[珍しいものを見た。>>129 目を丸くして、一瞬ぽかんとしていたら。]
あー。今なんか頭に浮かんだでしょ。 内緒にされるとめっちゃ気になるんすけど。
[本命の質問は、思い切りはぐらかされた。>>130 気になるけど、教えてくれる気がないならそういうことなんだろう。仕方ない。 無理にそれ以上食い下がらず、話題を変えよう。]
(132) 2019/11/26(Tue) 21時半頃
|
|
了解、スコッチのロック用意しますねー。
アップルパイも一緒に持ってきましょうか。 食べきれそうになければ、包むこともできますけど。
[わざとカタコトの日本語の有馬さんの斜め後ろ。 自分も桐野江さんに顔を向ければ、やっぱり断らなかったでしょ、と笑みを含んだ視線を送り。 アップルパイをどう有馬さん用に甘くするか。難題に思考を巡らせながら厨房に戻るのだった。*]
(133) 2019/11/26(Tue) 21時半頃
|
|
せっかくあちらの美人からだ。 持ってきてくれ。
っておい!そのままでいいからなー!
[初見で味噌を看破したからだろうか。 どうもこのウツギという青年、なにかと工夫を重ねたがる。 今も何やら考え事をしながら厨房に向かったように思う。]
………やれやれ。
[アップルパイをおごってくれた美人さんに向けて思いっきり首と肩を竦めておどけて見せた。]*
(134) 2019/11/26(Tue) 21時半頃
|
|
[年甲斐もなく、いっそ子どもみたいにアップルパイを堪能していると、宇都木>>118の声が耳に届く。]
んむ、
[顔、と言われていつもより短い睫毛が上下する。 メイクが濃くなった訳でもあるまいしと、フォークと反対の手が頬へ伸びた。
けれど、そういうことではないのだろう。 美味しい料理を食べて、作った人が喜んでくれる。 宇都木の柔らかな表情を見て、嬉しいやら照れるやら。 何とも言えない表情のまま、もごもごと口を動かした。]
(135) 2019/11/26(Tue) 22時頃
|
|
[一口目を飲み込んで、厨房へ立ち去ろうとした姿を呼び止めた内緒話。 椅子から少し腰を浮かせて、カウンターの境目に近づいて。ヒールから踵が浮く。]
へぇ、有馬さんっておっしゃるんですか。 気になるっていうか、あの……もう、からかってますね?
[咎めるような言葉を紡ぐ声は柔らかい。 だって、何だか距離が少し縮んだようだと思うのだ。 ご縁は大切にしたいとの声>>119に、二人の顔を思い浮かべながら頷いた。]
(136) 2019/11/26(Tue) 22時頃
|
|
本当にありがとうございます。 宇都木さんへのお礼は、次来るまでに考えておきますね。
[二つのお願いを快く受け入れてくれた宇都木>>120へお礼を告げると、返ってきたウィンクに不意を突かれる。 一瞬きょとんとした後、力が抜けたように微笑んだ。]
ふふ。じゃあ、お姉さんによろしくお伝えください。 とっても素敵な弟さんですねって。
[脱力は安堵を連れてくる。 笑みに混じった苦味はアップルパイの優しい甘さに包まれて、もうどこにも見当たらなかった。*]
(137) 2019/11/26(Tue) 22時頃
|
|
あ。 あー!
ごめん、カコちゃん、添え物もうちょい追加させて!
[エリカ渾身の鴨ロースト、その横に並ぶマッシュポテトを見て、「足りなさ」に気づく。>>125 カツの下敷きにはボストンレタスを敷いてはいるが、肉料理と言えば。]
ホースラディッシュ!
[慌てて少量を擦って薬味用の小さなアルミカップに。 この辛みは肉との相性も良いし何より赤ワインソースを引き立てる。
エリカの方を見て、「出す前に気づけよなー情けない」と苦笑い。]
(138) 2019/11/26(Tue) 22時頃
|
|
[そして洗い物をするエリカの横で揚げ油の処理をしていると、唐突な声がかかった。>>128 瞬きを数度。]
身体が欲しがってねぇもんを飲むのは「おいしくない」と俺は思うけど。 体質じゃしょーがねぇじゃん。
[寂しがる気持ちはわかる。 乙坂が未成年の頃、大人たちの様子を見て寂しかったのとある程度似通った想いだろう。]
同じものを飲んで美味しさを共有するなら、お茶でもコーヒーでも良いんじゃねぇかな。 そうじゃなくて、「身体が受け付ける分だけ」美味く飲みたいなら、色々試すのもアリだし。
ファジーネーブルとかのジュースみたいなカクテルとか、ああそうだ、ノンアルの梅酒風ジュースから始めたら、色んな梅酒の入り口になって良いかも。 紅茶梅酒なんてのもある。美味いよ。
(139) 2019/11/26(Tue) 22時頃
|
|
[アップルパイ二切れの行く先を託した後、乙坂>>113に声をかけた。 彼の表情を見て、補足が必要ないことを理解する。]
はーい。
[素直に返事をして、いつもみたいに乙坂の手元を眺めた。 ボードに書かれていた鴨肉への下拵えは、エリカの動きに近い。しかし準備されたバットが並べば、疑問は期待へ変貌を遂げた。]
(140) 2019/11/26(Tue) 22時頃
|
|
[エリカに無茶はしてほしくない。 けれど、「試したい」気持ちは尊重したい。 これで上手く答えられているかはわからないけれど。
冷蔵庫で冷えたみじん切り野菜にコンソメのジュレを合わせたものを出すタイミングを計っていれば、有馬はアップルパイに行く様子。>>134 これはきっと今夜の賄い行きだ。*]
(141) 2019/11/26(Tue) 22時頃
|
|
今日、アップルパイを焼くって連絡を貰って来たんです。
[卵液に泳ぐ鴨肉を眺めながら口を開く。]
だから、乙坂さんの料理を食べようと思って。
[淡い黄金色を纏った鴨肉がパン粉で着飾れていく。]
今度ですから。指名しない理由がありませんでした。
[この前のこと>>1:222を思い出しながら、表情は自然と笑みを形作る。 手元から離れない目は、油へ飛び込む瞬間を映した。]
(142) 2019/11/26(Tue) 22時頃
|
|
カツ好きです。 でも鴨は食べたことないかも。
[油の中を踊る鴨肉は、徐々にその音を軽やかなものに変えていく。 興味津々に眺める瞳が、跳ねる油にほんのり輝いた。 並ぶソースは二つ。そしてふんわり甘い香りのするバターフレーキが、堂々とした様子で鎮座した。]
あ、これ、ボードに書いてありましたよね? 数量限定の。
[やはりその4文字にはどうしても心惹かれてしまうもの。 どうぞと促されれば、食欲の赴くままに手を合わせた。]
(143) 2019/11/26(Tue) 22時頃
|
|
あ、なんだか思い出してきましたよ。 たしか、こう、ポキッって折ってから皮剥いた記憶が。
[アップルパイを頬張りながらではイチジク味は思い出せないが、まつわる記憶は蘇る。しかし、脳裏では思い出しかけたイチジクにアケビと枇杷が合流し、あれ。と記憶の迷子は首を捻った。>>91
他愛無い会話を楽しみながらアップルパイを先端から崩しつつ、イチジクの謎と料理人への興味を込めて鴨肉を覗く。鴨特有の脂の香りが食欲を刺激して。]
(144) 2019/11/26(Tue) 22時頃
|
|
戸崎さんが名前のある料理も作れるのは存じています。 何か拘りをもって名前の無い料理を作っているのだろうとも思っていました。とても素敵な理由だと思います。
[その日だけ、その人だけのレシピが彼女の中にはある。 メニューを持たないこの店のディナーのように、皿の上に乗るのは彼女の心配りだ。が。]
ただ、戸崎さんは―――…、
貴女が誰かの為だけに、特別に作る料理に、名前を付けたりはしないのかな。と思ったんです。
[林檎のフィリングを奥歯で噛みしめるように顎を引く。 頷く仕草にも似て、ほんの少し口角を上げながら。]
(145) 2019/11/26(Tue) 22時半頃
|
|
[厨房に入れば。 洗い場付近にエリちゃんとカズさんがちょうどいて。>>128>>139]
なになに? 二人もなにか、内緒話してんのー?
[すれ違いざま声をかけつつ、温め直した薔薇のアップルパイを皿にセッティングしていく。 なんで甘くしようとしたのバレたんだろう。>>134 そんな顔にでやすいか? と首を捻りながら。粉砂糖でちょっとだけ薔薇の庭に雪景色を追加しておく。 これくらいは食後用バージョンってことで。
次の向かったのは、酒の棚。 そういえば前にアイラを頼んでたっけ。 あまり詳しくないけどアイラ島のは、ウィスキーの中でもかなり独特な風味があるやつだ。
らしいなぁ、と小さく呟いて笑いながら。]
(146) 2019/11/26(Tue) 22時半頃
|
|
イチジクも頂けるんですか? 良いですねぇ、そちらもくださいな。
お酒が欲しくなりますが、グッと我慢します。 一緒にアップルタイザーください、ジェネリックシードルです。
[優等生ぶってホットティーを喉に通していたけれど、彼女の誘惑にガス入りが欲しくなる。お菓子に鴨におつまみ。今日も好きなものを好きなだけチョイスして、ひとつふたつとフォークを刺す。]*
(147) 2019/11/26(Tue) 22時半頃
|
|
[いざと意気込んだ瞬間、乙坂>>138の声に手を止める。]
は、はい。
[手を伸ばしかけたままの不思議な体制で固まっていると、彼の手元に白い何かが。 呼び寄せるような乙坂の声>>138に、その正体を知る。 アルミカップに乗った小さな雪山が、ボストンレタスの草原に色を添えた。]
ふふ、食べていいですか?
[ランチで手際のいい乙坂ばかりを見てきたからこそ、珍しい姿に少し楽しそうな様子さえ見せて。 両手を合わせて、二度目のどうぞを待ってみようか。*]
(148) 2019/11/26(Tue) 22時半頃
|
|
[冷やしたグラスに大きく丸いロックアイスを入れ、選んだ銘柄はボウモア。 注いだ琥珀色をマドラーでなじませて。
カウンターへ戻れば、有馬さんの前へ。]
お待たせしました。 スコッチのロックとアップルパイです。
[皿とグラスを置いた後、厨房を振り返り。]
そういえば、カズさん。 何か冷やしてるって言ってませんでしたっけ?
[空気読みません。>>141 食べたいかどうか、選ぶのは有馬さんだ。*]
(149) 2019/11/26(Tue) 22時半頃
|
|
おや、お隣さんをご存知でしたか。 御心配おかけしますがお蔭様で順調ですよ。 僕は中小企業の顧問を主体にしているのですが、雇われの身で持つにはちょっと角が立つ質量になってしまいまして。看板を背負い直しただけで中身は一緒なんです。
[元気ですよ。と右腕をL字に曲げて力を示すジェスチャー。>>98 夏の暑さも秋の切なさも冬の寒さも、然程気にならないのはこれも図太い神経のお蔭だろうか。]
桐野江さんもお困りごとがあればお気軽にどうぞ。 不得意な分野でも知人を紹介できますから―――、
[世間話の最中、彼女もアップルパイの花園へ辿り着いたらしい。感嘆の声を聞く。>>102>>103]
(150) 2019/11/26(Tue) 22時半頃
|
|
桐野江さんは美味しそうに食べますねぇ。 僕も負けてはいられません。
美味しいものを、美味しいって顔で食べる。 これほど単純な喜びもそうないですね。
[薔薇をフォークで掬い、薄い花弁をシャリシャリ食んでいく。啖呵を切っておきながら豪快さに欠ける食べ方だが、折り重なる林檎の層が崩れる瞬間が愛おしい。
そんな風に夢中になっていると、彼女がまた目敏く暗躍し始める。忖度出来る人物というのは、彼女のような人なのかもしれない。 暫し観客に徹していれば、彼女が当てたアップルパイを福でも分けるかのように采配し、黒衣の男性に一切れ>>104、サミットの幹部に一切れ。>>105]
………、
[頬にパイの欠片をくっつけながら眺めていたら、とうとう此方にも気を配られた。ペタペタと指先で口角を確かめつつ。]
(151) 2019/11/26(Tue) 22時半頃
|
|
[ランチならば、手慣れた工程にひと手間加えることもスムーズに出来る自信がある。 それに慣れる年月をこの店のランチタイムに費やしてきた。
けれど、ついうっかりが出てしまったのは―― カコが当初から自分を指名するつもりだったように言うものだから。>>142
出したパンにも目敏く気づいてくれるものだから。>>143
緩んだのは口元だけではなかったのだろう。 んん、と咳払いをして照れ隠し。]
お待たせしました、今度こそ、どうぞ。
[>>148顔はあんまり見ないでもらえると嬉しい。]
(152) 2019/11/26(Tue) 22時半頃
|
|
[大口でアップルパイを頬張る彼女にニコッと笑った。 容姿には人の努力が出るが、仕草には人の誠意が滲む。 方々へ配られるアップルパイも、TPOを弁えた一口も、彼女らしくて嬉しくなる。]
美味しそうですね、 ―――― えぇ、美味しいです。
[しみじみと語って最後の薔薇を、幸せな口腔の彩りに変えた。]*
(153) 2019/11/26(Tue) 22時半頃
|
|
[出てきたアップルパイに少しだけ苦笑い。 明らかに手が加わっている、が大それたものでもない。ちょっとしたサービス精神と思えが嬉しくもある。 琥珀色のグラスを手にとって口元へ。癖のあるピートの香りと微かにバニラの香り。ゆっくりと香りを楽しんでからグラスを回す。カラカラとロックアイスが音を立ててアルコールを薄めてくれる。とはいっても総量は変わらないのだが。 一旦グラスを置いて、さすがに手袋のまま掴むわけにもいかずフォークとナイフでアップルパイを切り分ける。]
甘い。
[サクサクとしたパイ生地、広がるシナモンの香りと林檎の甘味。バターの香りと甘みそして砂糖の甘さが口の中で混然一体となる。 唇を白く染めた粉砂糖は舌で舐めとった。]
レシピを売ってくれ。 世界中で売ってきてやるよ。
[不敵に笑ってウツギにそう告げた。]*
(154) 2019/11/26(Tue) 22時半頃
|
|
[テーブルにアップルパイと鴨カツ、バターフレーキまで並ぶ贅沢な視界の中、ふと視線を感じて振り返る。]
んっ、
[有馬>>131と宇都木>>133だ。 突然のお礼に意味を図りかねるも、宇都木の雄弁な視線と笑みに合点がいく。]
どういたしまして。 いい夜をお裾分けです、有馬さん。
[覚えた名前と共にこれまでで一番砕けた笑みを贈った。 繊細なグラスではなく、美しくも中身のたっぷり詰まったアップルパイ。色気はなくとも、美味しさは折り紙つきだ。 厨房に戻る宇都木を見送りながら、満足そうに目を細めた。*]
(155) 2019/11/26(Tue) 22時半頃
|
|
おう、直。 何も内緒話してる訳じゃねぇんだけど。
エリちゃんに酒が美味いかって聞かれて答えてた。 こないだ二人で飲んだやつも美味かったよな? 通販じゃなきゃ買えねぇのが惜しいけど。
[薔薇の庭に雪化粧。>>146 そのアレンジをしようと思うに至った直の心を探るようにじっと見ても、よくわからなかった。
何せこの後輩、無邪気に掘り返してくるくらい、時々突拍子もない行動に出るし。>>149]
コンソメジュレ寄せの生野菜な。 まあご希望あればってことで。
[厨房からはそう答えるのみ。*]
(156) 2019/11/26(Tue) 22時半頃
|
|
ホースラディッシュ、合うもんね。
[>>138慌てて追加される薬味を、くすくす笑いながら見ていた。 苦笑いにも微笑み返し。]
んん、お茶もコーヒーもすきだけど。 甘いお酒でいいから、ちょっとずつ慣れられたらな、って思う。
ノンアルの梅酒風、それいいかも。
[>>139紅茶の梅酒とか、響きはおいしそう。 それの入り口になるなら、試してみたい。]
(157) 2019/11/26(Tue) 22時半頃
|
|
ごちそうさん。
アリマだ。 もう知ってるみたいだが。 アリマ タイガ、こんなナリだが日本人だ。 貿易関係の仕事をしている。
[アップルパイを平らげて、琥珀の水もなくなったころキリノエに近づいて白い手を差し出した。]
会うのは二度目か? この店に三度来て君と二度出合った。 これは運命かもしれないな。
[砕けた笑みでそう冗談を一つ。]*
(158) 2019/11/26(Tue) 22時半頃
|
|
内緒話じゃないよー。 ウッチーもお酒、好き? だよね、こないだオットーと飲んだりしてた。
[>>146粉糖のふられるアップルパイ。 ちょっといいな、と思うけど、休憩時間にフィリングもらったし。 秘密の分け前があるとは知らないまま。]
(159) 2019/11/26(Tue) 23時頃
|
|
ー緑川書店ー
お疲れ様でした。
[蕪のポタージュのカップの底を見たあの日から今日でさて数えて何日か。
流石におかわりはできなかったけれど、バランスブロックに頼り切りだった胃に久しぶりに入ってきた食品にありがたみを感じると共に、緑茶と紅茶の合いの子のようなアイスセイロンを不思議な気持ちで飲み終えた学生はカウンターの中の住人たちに向けて一度、それから会計を済ませる時にもう1度頭を下げて店をでた。 半ば夢見心地だったのか、預けた上着を忘れて外に出てしまい、真っ赤な顔で上着をとりに戻る羽目になった未成年を扉の兎たちはあの日どんな顔して見送ってくれたことか。
気温はますます下がるばかり。 クローズを終えて店の外に出れば驚くほど寒くなった。 少し前々では秋物で頑張っていたがもうこれではコートを引っ張り出すしかない]
(160) 2019/11/26(Tue) 23時頃
|
|
(あったかいものが飲みたい)
[じんわりと痺れる指先をポケットの中で持て余しながら慣れた道を歩く。 あまり遅くに帰ると親に怒られるのをついこの間初体験したばかりなので、遅くなると言わなかった今日はさすがに兎の店を覗きにはいけない。 スープの滋養のあたたかさと共に思い出す、柔らかな明かりと店の空気に一度しか行ったことがないのに郷愁なんて感じてしまって]
(161) 2019/11/26(Tue) 23時頃
|
|
…。 へんなの。
[呟くと、息が白く濁った。 今度行くときには、もう少ししっかりしたものを食べられるだろうか。 あの日、カウンターの大人たちは随分と楽しそうだった。 突然あんなふうに開眼とはならなくても、少しずつバランスブロックとの距離をおけるようになるだろうか。
そんなことを考えながら、三つ編みを揺らして足は駅へと向かっていく**]
(162) 2019/11/26(Tue) 23時頃
|
|
店で頼んで飲み切れねぇのが不安なら飲めるやつと言って残りは飲んで貰えば良いし、酔うこと自体が不安なら、瓶買って女子会でもするって言やぁ店長あたりが「呼んだ?」って出てくるんじゃねぇのかな。
[見よこの年下スタッフの優しいフォロー!>>157 それに比べてこの乙坂は店長をオフ〇スキーに例えることしか出来ないのだからアドバイス役としては不適切かもしれない。]
(163) 2019/11/26(Tue) 23時頃
|
|
― 飲みすぎ注意!>>108 ―
[食道楽であるこの身は飲兵衛でもある。 その日は確か、つよいピート臭をオンザロックでレイヤー分けして楽しんでいた。ストレートも美味いが、グラスの中でぐるぐると琥珀が渦巻くのが可愛らしい。]
私はあの方を今も昔も尊敬しているので、それが思慕に見えたのでしょう。でも、良い友人ですよ。
[飲酒が進むと眼鏡を外す癖がある。 だらしなくジャケットの袷に掛けるから、忘れることはないけれど。
そうして一拍空けて、グラスを傾け小さく笑う。 話の目的はともあれ、意図が読めぬでは弁舌で食うに困ってしまう。彼が問いたいのは男女の仲であるか、という話ではなく。]
……僕はお慕いしている方がいますから。
[瞳だけで笑って答える些細なやりとり。 彼女の印象については首肯しかねるものの、例えるならタンポポ。なんて言っても恐らく通じない。酒で妄言を咽喉奥へ追いやり。]
(164) 2019/11/26(Tue) 23時頃
|
|
[が。 まったり俗な話に花を咲かせていたのもそこそこ。
話の道筋が逸れて、矛先が戸崎へ飛べば、軽く瞳を瞬いた。眼鏡を外しているお蔭で視力は虚ろだが、声は聞こえる地獄イヤー。>>109>>111
客と店員が懇意であるのは喜ばしいし、そういった雰囲気も好んでいる。しかし、ふたりのやり取りを見やりつつ、ゆっくりと身体を折って腕を組み、小さく唸る。 眉根を寄せた姿を泥酔の素振りで隠し。]
それは、困っちゃいますね……。
[誰にも聞こえない素面の声が、ひっそり。]*
(165) 2019/11/26(Tue) 23時頃
|
|
それは何より。 じゃあ、独立おめでとうだね。
[同級生の活躍は嬉しい>>150ものだ。いい刺激にもなる。無意識の内に背筋が伸びた。 スーツを着た腕が曲がる様子を見ながら、お返しみたいに自分の左腕を曲げてみよう。 元気なのは、いいことだ。]
んん……そう? 食べるの好きだし、美味しいからね。 宅本くんは、食べる前から美味しそう。
[食べる前から、注文する段階から、来店した瞬間から。 デザートのプリンを先に食べると持ちかけた時も彼はいつも楽しそうで、その表情は普段より幼く見える気がした。 手を伸ばしたのは、そんな印象が影響していたのかもしれない。 指先が捜索>>151に、もうちょっと右と声をかける。]
美味しいねぇ。
[宅本>>153に遅れて少し、薔薇の花へ辿り着いた。 フィリングのないパイ生地は少し冷めてもまだサクサクで、枯れ葉の上を駆けるような音に表情を幸せで彩った。*]
(166) 2019/11/26(Tue) 23時頃
|
|
[あ、笑われた。>>154 けど、食べてくれるらしいからよしとしよう。
切り分けられて運ばれてくアップルパイに、桐野江さんと宅本さんに出した時みたいな、ほんの少しの緊張感。 美味しくできた自信はあっても、好みに合うかどうかは人それぞれだ。
甘い、の短い一言にホッと頬が緩む。
足りないって言われたら、カスタードクリームを乗せるか悩むところだったのは黙っておく。それをやったら、明らかに甘たるい。
有馬さんの不敵に笑う顔に、きょとんとして。ニッと笑い返せば。]
それじゃあ、世界中にビラ配ってきてください。 ここにこんな美味しいアップルパイありますって。
世界中のひとに食べてもらえんのも嬉しいっすけど。 それより俺は目の前のひとがおいしそうに食べてるの、 もっと見たいんすよね。
[営業お願いします、と図々しい返事を。*]
(167) 2019/11/26(Tue) 23時頃
|
|
え。エリちゃんがお酒の話するの珍しい。 カズさんちで飲んだ日本酒美味かったっすねー。
俺もお酒好きだよー、エリちゃんお酒に挑戦するの? じゃあ今度慰労会しようか、店長のおごりで。
[途中から割り込んだせいで、話は見えないまま。>>159 同僚で一緒に飲むなら店長も勿論加わると思っている。
そして冷やしてたのは、ジュレだったらしい。>>156 おいしそうなそれは、余れば賄いになるのも嬉しいけど、でもせっかく作ったならお客さんにも食べてもらいし。 なんてどうしようもない葛藤をしつつ。]
(168) 2019/11/26(Tue) 23時頃
|
|
[ふと、先日の宅飲みを思い出す。 結婚について聞かれたっけ。>>12 全然想像できないっすねー、って苦笑しながら返したあとに、同じ質問をカズさんにも向けてみたけど。 その頃には結構酔いが回ってたのか、記憶は曖昧だ。
年上で面倒見よくて料理できて。 彼女の話は聞いたことがない上に、突然後輩泊めるくらいだからたぶんフリーなんだろう。
半分冗談で付き合おうって告白されて、長続きせず別れる自分より、よっぽどモテると思うんだ。 何よりめちゃくちゃ大事にしそうだし。*]
(169) 2019/11/26(Tue) 23時頃
|
|
[そうして、バターで焼くためのいちじくを皮のまま四つ割りしつつ。]
そうですねぇ…… 名前のある料理って、普遍的になったものってイメージなんですよね。
だから、誰かのために作る料理は――そのときにはやっぱり、名前のない料理なんじゃないかなって思います。
[>>145名前のあるなしについて、ぽつぽつと語る。 なにかポリシーがあるわけではないのだけれど、名前のない料理は、自分の中ではそれだけで特別。]
(170) 2019/11/26(Tue) 23時頃
|
|
俺の仕事は需要と供給を繋ぐことだ。 ウツギのレシピならすぐに注文が殺到するだろうさ。
[注文も入ってない品に売れると太鼓判を押す。 それはアリマ流の賛辞だった。]
ビラ?そんな遠回しなことはしない。 直接売り込んでやるよ。 その気があるなら……な。
[半分冗談で半分は可能性の模索。 もしウツギがその気なら商品化から流通までそろえてやってもいい。パティシエとして独立させるのも手かもしれないと、脳内でさっそく算盤を弾いていた。 ウツギがこの店を止めて勝負に出るというのなら。]
(171) 2019/11/26(Tue) 23時頃
|
|
今まで此処に在ったアップルパイが消えた……。
[ぺろりと平らげてしまった一切れ。 冗句のように呟いてみても林檎欲を満たされた顔は隠せない。若干高揚感に頬が紅潮しているのは笑いどころだ。]
いつも、甘いのしょっぱいのと交互に食べれる注文を心掛けるのですが、出てきた端から食べてしまいます。 ―――…とても美味しかったです、クリスマスも期待していますね。
[少しの照れ笑いは、腕を奮ったパティシエが傍らを通った折に。>>117 美しい装飾に心躍らせるのはなにも女性だけではない、自立する立体はどうしてあれほどにアラサーに残る少年心を擽るのか。]
そういえば、先日の柔らかい落雁も美味でした。 クッキーよりも食べやすいですね。
[それから声が届くうちに、メレンゲクッキーのお礼も告げておこう。 例えに出てくる菓子は渋すぎるチョイスだが、レジの横で焼き菓子も売れば良いのに。なんて唆す声も添えて。]*
(172) 2019/11/26(Tue) 23時頃
|
|
でも、もし名前をつけるとしたら―― わたしが決めるんじゃなくて、その特別な人につけてもらいたいです。
わたしの作ったものを、受け止めてもらいたい。 それからはその人に、特別な名前のついた料理を作れるでしょう?
[皮ごと切ったから、分けやすいように皮と実の間にナイフを入れる。 それからバターをひとかけのせて、オーブンで数分。]
そういうのは、どうでしょうか。
[いちじくをオーブンに任せたら、改めて宅本さんに向き合った。]
(173) 2019/11/26(Tue) 23時頃
|
|
[料理人の中には、折角作ったものは全部客に食べて貰いたいと思う人もいるのだろう。 勿論食材を廃棄にするよりは、そちらの方が余程良いのだけれど。
乙坂はそういった料理人とは異なった想いを抱えていた。 多分、料理を通じて愛されたいのだ。 乙坂一馬じゃないと駄目だと、 ――そこまでトップシェフの才がない癖して。
後輩の記憶が曖昧なことまでは知らなかったが、あの日は静かにグラスを傾けてこう言ったのだった。>>169]
『随分長い事恋愛してねぇからな。わかんねぇけど。 強く俺の事を好きだって言われたら、そういう形になることもあるかもな。』
だから、強く「それが食べたい」というリクエストがない限りはきっとジュレは冷蔵庫でまだ冷えたまま。>>168*]
(174) 2019/11/26(Tue) 23時半頃
|
|
[乙坂>>152が調理している間、視線は手元を向いていることが多い。 しかし今、料理は完成してこの腕の中。瞳は彼の顔を映している。]
それじゃあ、いただきます。
[料理に向き合うと、きっとまた隠れてしまう表情だ。 数量限定のバターフレーキよりも貴重かもしれない機会を目に焼きつけて、けれど意地悪をしたい訳ではないからただ微笑むだけ。 待ち望んだ二度目のどうぞに、素直に手を合わせた。]
(175) 2019/11/26(Tue) 23時半頃
|
|
[断面から覗く赤と肉汁。 フォークに刺した一切れを、まずはとんかつソースをつけて口へ。]
……んー。
[とんかつソースの甘みにワインが加わり、濃厚な甘さが口の中に広がる。ワインの酸味は飛んだようにあまり感じられない。 そこに鴨の肉汁が噛む度に混じり合っていき、柔らかなお肉を包み込むように口腔内へ絡みついた。]
……。
[手は自然と次の一切れへ伸びる。 次は、アルミカップの白を少しだけ乗せて。雪を被った鴨肉を一口。 爽やかな辛味が鼻の奥を突き抜け、思わず目をぎゅっと瞑った。小さく息が漏れる。 辛い。でもこの辛さがいい。鴨の油やソースの濃厚さを北風のように攫い、違う顔を覗かせるように鮮烈な旨味が襲ってくるのだ。]
(176) 2019/11/26(Tue) 23時半頃
|
|
[いちじくのソースはまた違った味わい。 これまでが普段着なら、少しだけ気合いを入れた外出着のような。 甘酸っぱいソースと鴨の相性は抜群で、叶うなら無限に噛んでいたい。]
……。
[最後は綺麗にした手でバターフレーキをちぎる。 ソースはつけずにそのまま。 バターの香りとふわふわ食感が口いっぱいに広がった。]
ふふ。
[これは幸せの化身。幸福の具現化。 食べきる前に抑えきれなくなって、乙坂へ向かってくしゃりとした笑みを向けた。とっても美味しいです。*]
(177) 2019/11/26(Tue) 23時半頃
|
|
[そうして鴨である。 デザートからメインの流れではなく、メインからまたメインへと流れていく変則的なフルコース。傍らで篠突く油の音にも耳を傾け、二重奏のコンサートだ。>>114>>115]
カツにも合うんですか。イチジクソース。 そういえば、とんかつソースも少し酸味がありますね。 色々選べると、なんだかお得な気分です。
[乙坂に水を向けられれば、視線を傍らの女史に滑らせ歓待の態度。 ソースどころか一切れのトレードだって期待を乗せる。 この店は料理人によってスタイルが違うから、同じ食材を前にしても生まれる世界は別次元だ。己の前にサーブされた一皿がその証左。>>125]
(178) 2019/11/26(Tue) 23時半頃
|
|
[鴨肉は赤味が上品だ。 驚くくらい濃厚な脂を蓄えている癖に、照明を弾く肉色は何処か慎ましい。行儀が良くないと自重したが、小さく咽喉が上下に鳴った。
とろりとしたイチジクソースはまるでドレスのよう。 鴨肉がイチジクを背負って舞踏会に訪れた。葱は置いてきた。]
……もう好きですね。 食べる前から五感に訴えてきます、““肉だぞ””って。
[ローストを前に先ずは深呼吸。 心を落ち着け、フォークが贅沢に真ん中から狙う。 ソースごと掬い、口に運ぶまでの数秒間は解脱に似る。]
(179) 2019/11/26(Tue) 23時半頃
|
|
んんー、ちょっとね。 飲めたほうがいいのかなって思ったから。
[お酒の話するの珍しい>>168、は自分でもそう思う。 たぶん、少し寂しかったんだ。立場以外のものが交流を阻むことが。 だって乙坂や宇津木はそれこそ同じ立場なのに、同じものを楽しめない。]
(180) 2019/11/26(Tue) 23時半頃
|
|
店長呼んで慰労会、わかった。 やれたら、いいな。ちょっとずつね。
[舐めるくらいなら、平気。消毒用のアルコールも、平気。 調理にお酒を使うのも平気。 だから、アレルギーとかではないはずで。 新しい世界を知りたいな、と思った。]
あ、それとアップルタイザー出してもらえる? 宅本さんに。
[話ついでの手伝いも、こっそり頼んだりした。]
(181) 2019/11/26(Tue) 23時半頃
|
|
っ、美味しいですね!
[素直に語尾が跳ね、喜びが顔に浮く。 パイの甘さとはまた方向性が違う甘酸っぱさ。 家畜とは違った弾力を持つ肉は、けれど噛めば噛むほどコクがでて、口腔でイチジクの味わいと混じり合う。
今もなお、イチジク本来の味は思い出せないが、イチジクソースの味は覚えた。この味は忘れないし、きっとまた食べたくなる。]
(182) 2019/11/26(Tue) 23時半頃
|
|
[そんな食事も落ち着きを迎えた頃だろうか。 紳士然とした、紳士とはまた違う男性――有馬>>158の声に振り向く。]
本日伺いました。 桐野江と申します。もうご存知みたいですけど。 しがない会社員です。
[差し出された手を、綺麗に拭った手で取る。]
会うのは二度目ですね。 この店に来た回数は……どれくらいだろう。 その内の二回。ご縁でしょう。
また、お会いできたらいいですね。
[冗談に柔らかく笑みを浮かべられるくらいには今の自分にも慣れた。 いつともしれないまたを楽しみに、交わした手を離そう。*]
(183) 2019/11/26(Tue) 23時半頃
|
|
ほんっと美味そうに食うよね、カコちゃんは。
[彼女が手を合わせた時にはもう、表情は戻っていた。と、思いたい。>>175 注文も落ち着いて、店員が客を見ていても誰にも咎められない幸せな空気が漂っている。
彼女の癖なのか、強烈な印象の味に出会った時に目を閉じるのをよく見る気がする。>>176 今日はいつもより睫毛が短くて、少しだけ幼く見えて、親近感。]
パスタじゃない俺も美味かったかな。 顔見たらわかるよ。嬉しい。
[パンを持ち上げた指に新しいおしぼりを差し出して微笑んだ>>177。]
(184) 2019/11/26(Tue) 23時半頃
|
|
[これが有馬さんに認められて褒められてるってことなのは、わかる。>>171 わかるんだけど、聞いていたら、だんだん首端が下がっていって。]
……なんか、やです。
[ぽつりと呟いて、ハッとする。 慌てて眉尻を下げながら、無理矢理笑って。]
あ、すんません。つい。 なんていうか、商売道具の評価みたいな…… いや、これが確かにこれが俺の仕事なんすけど。 ……あーもー、上手く言えない。
[片付けの手を止めて、カウンターでうーんと唸ること数秒。]
(185) 2019/11/26(Tue) 23時半頃
|
|
認めてもらえるのは嬉しいんすけど、 そういうお話よりも、俺は…… 目の前で有馬さんに美味しいって顔で 残さず食べてもらえたら、その方が嬉しいんですよね。
そのために色々レシピ考えたり、工夫したり…… 有馬さんに満足して欲しくて出したものなんです。
だから、そういう褒められ方はなんか、やだなって。
[向上心が低いと思われるだろうか。 自分の店をとか、もっとたくさんの人に食べてもらいたいとか、そういう気持ちは勿論ある。 でも、これはその為に作った料理じゃないから。]
えーと……えらそうなことすみません。 きっと、俺にはまだまだな話ってことっすね。
[ぺこりと頭を下げた。*]
(186) 2019/11/26(Tue) 23時半頃
|
|
そうかい。
[>>186思ったよりも浮かない反応だ。 そう感じることもあるだろうとさして気にする様子は見せない。]
まあ……感じ方は人それぞれだ。
[そういうこともあろうだろうし、そうでないこともあるだろう。]*
(187) 2019/11/26(Tue) 23時半頃
|
|
[飲み込むのが惜しいくらい良い鴨であった。 油分とソースが喧嘩せず、手に手をとって鴨を包んでいる。完璧なエスコートは至福を呼び、至福は眼の縁を僅かに潤ませた。]
桐野江さんにも真ん中のとっておきをお裾分けしますね。 肉を焼くのも技術なんですねぇってしみじみしますよ。
あと、出会い頭に気を付けてください。 肉です!!って感じで感動を与えていきますから。
[隣に並んだ女史へ分かちたがる喜び。 取り皿へと小分けして、ひょい、と戸崎に顔をあげた。]
(188) 2019/11/26(Tue) 23時半頃
|
|
[>>183ご存じもなにも自分で名乗っておいてと笑う。]
そうだな。 縁があればまた会えるだろう。
[そしてそうでないこともまた縁のうち。 彼女につられるように柔らかな笑みを浮かべ、触れてそして離された手を軽く握りしめた。]*
(189) 2019/11/27(Wed) 00時頃
|
|
……ですね。
[頭を上げても、顔はあげないまま短い相槌を。>>187 なんでだろう、すごく落ち込みそう。*]
(190) 2019/11/27(Wed) 00時頃
|
|
[そからジャケットを羽織りコート纏って帽子を手に。 店員の誰かが手を貸そうとするならそれは断って。]
今日も美味かった。
[そう一言残すと店を出た。]*
(191) 2019/11/27(Wed) 00時頃
|
|
[宅本>>178の視線を受け、ソースのお皿を横に滑らせる。それからカツの乗ったお皿も同様に。 バターフレーキの国境前、交流を果たさんと乙坂国の料理たちが並んでいる。 いちじくのソース>>177はその成果だったはず。]
……ふぅ。 美味しそうじゃなくて、美味しいんですよ。 何度私がランチに足を運んだと思ってるんですか。
でも、ちゃんと伝わってるなら良かった。 見られるのはちょっと恥ずかしいんですけどね。
[美味しいから、また食べたいから、何度だって訪れる。 食べ終えて口が自由になれば、フライングした感想を改めて口にする。]
(192) 2019/11/27(Wed) 00時頃
|
啓明結社 カコは、メモを貼った。
2019/11/27(Wed) 00時頃
|
[店の外に出れば冷えた空気が店の暖気と酒のアルコールで火照った頬を軽く撫でていく。
少しだ店からけ離れたところで懐からシガレットケースを取り出し煙草を銜える。 シュっと石をする音。 それから熱と光、オイルの匂い。 有害な煙で肺を満たすとフーと紫煙を吐く。]
……いい夜だった。
[見上げた空はあいにくの曇天で星はほとんど見えない。
────いい夜?]**
(193) 2019/11/27(Wed) 00時頃
|
ウツギは、カコの空いたお皿をそっと下げていった
2019/11/27(Wed) 00時頃
アリババは、カコに話の続きを促した。
2019/11/27(Wed) 00時頃
アリババは、カコに話の続きを促した。
2019/11/27(Wed) 00時頃
カコは、ウツギに微笑みながら頭を下げた。
2019/11/27(Wed) 00時頃
アリババは、ウツギに話の続きを促した。
2019/11/27(Wed) 00時頃
アリババは、ウツギに話の続きを促した。
2019/11/27(Wed) 00時頃
ヤカモトは、カコと今日も美食と喜びをシェア
2019/11/27(Wed) 00時頃
|
[焼き上がったいちじくをオーブンから出して、赤が映えるように透明感あるブルーの角皿に並べた。 青を使うときは、ちょっぴり意識してしまう。 自分の色。好きな色。――ここに勤めはじめるときの面接のときに、好きな色聞かれて驚いたっけ。
とろけたバターをこぼさないようにそっとうつしたら、粗塩と黒胡椒を――]
……?
[>>187>>190さっきはアップルパイを出して和気藹々とした雰囲気だったのに。 漂う空気感に、ぱちぱちと瞬いた。]
(194) 2019/11/27(Wed) 00時頃
|
|
料理の腕と名づけの才は確かに別物ですね。 僕も偶に、ナニコレ丼ってつけたナニカで夕食を済ませることがありますが。
[鴨をもう一切れ食む。顔が崩れる。会話の為に戻す。 軽く頭振って、バターの香りを浴び。>>170]
―――― なるほど。
[続いた言葉に自然と双眸が撓んだ。
名前の無い料理の名前。 欲する訳も、求める訳も近かった。>>173]
僕も考えていたんです。 同じ料理をもう一度頼むにはなんて頼んだら良いのか。 何度でも食べたくて。一期一会でなくするにはと。
(195) 2019/11/27(Wed) 00時頃
|
|
はい、とっても美味しいです。 パスタ以外も、乙坂さんの料理は最高ですね。 これまでもそうだと思ってましたけど、 ようやく胸を張って伝えられます。
[手を伸ばしておしぼり>>184を受け取り、微笑みに満足そうな笑みを返した。 それから迷うように視線を泳がせた後、おずおずと口を開く。]
あの……もっと食べたいって言ったら、困ります?
[時間に追われるランチではできないこと、これまでの自分なら躊躇ってできなかったこと。 もう少しだけ、この楽しい夜が続くように、と。**]
(196) 2019/11/27(Wed) 00時頃
|
|
……僕のことをよく考えてください。 僕も頭を捻って名前を付けますので。
―――…と、言ったら。 戸崎さんは僕だけスペシャル(仮)を作ってくださいますか?
[先日は蕪を煮て貰ったし、今は鴨を焼いて貰った。 その上、まだ、と高望みするのは彼女に考えて欲しいからだ。彼女にとってはどの客も特別な相手であるのは重々理解しているが―――]
(197) 2019/11/27(Wed) 00時頃
|
|
おや、お酒の練習ですか? 秘密の特訓なら、お付き合いしますよ。
[片手を口元に立てる仕草は何度目か。>>181 タイザーを引き取るついでに身を乗り出して、ちゃんとひそひそ話にならない声量でマーマー。]*
(198) 2019/11/27(Wed) 00時頃
|
|
[本日のディナータイムもそろそろ終盤。 食器や調理器具を片しながら、お帰りの気配に気づく。>>191 自らコートと帽子を手に取るいつも通りの姿に、そっと苦笑して。]
ありがとうございました。 またのお越し、お待ちしてます。
[気合で笑って、有馬さんを見送った。*]
(199) 2019/11/27(Wed) 00時頃
|
|
あっ、お取りしま――
[すよ、と言うはずだった言葉は、その場で制された>>191。 動きかけた身体も、カウンターの中から出ることもなく。 一度止められてしまうと、お会計のために出るのも憚られる。]
――ありがとうございました。
[結局、店を出る有馬さんには、見送りに深く頭を下げただけ。]
(200) 2019/11/27(Wed) 00時頃
|
啓明結社 カコは、メモを貼った。
2019/11/27(Wed) 00時頃
|
[────それからしばらく
有馬 大我が店に現れることはなかった。]**
(201) 2019/11/27(Wed) 00時頃
|
|
うん、ポーズじゃなくて、本当に美味いって顔してくれるから、つい見ちゃうんだよな。
[ごめんごめん、と笑いながら謝るついでに見てしまう言い訳を。>>192]
食後は? コーヒーか、お茶か……カツの後だからお茶にしとく?
[皿を下げながら聞いたのは、そろそろ彼女が満腹ではないかと思ったから。 けれど彼女の選択はコーヒーでもお茶でもなく。>>196]
(202) 2019/11/27(Wed) 00時頃
|
|
[見送りは短く。 手元のいちじくのオーブン焼きは、まだ熱い。 冷めないうちに、と宅本さんのもとへ持っていこう。 もう、アップルタイザーも出るようだし。]
同じものを、もう一度―― 何度でも、なんて。そうですね、言われたら嬉しい。
[>>195あの日のアレ、でも何となくわかる気はするけれど。 そういう目的なら、名前はあったほうがいいのかもしれない。 その日に生まれたメニューだから名前がないだけで、その瞬間からはじめましてじゃなくなるものだから。]
(203) 2019/11/27(Wed) 00時頃
|
|
なんで俺が困ると思ってんの? すっげぇ嬉しいよ勿論。
ランチで何度も食べてくれて、パスタ以外も食べてくれて、それでもまだ俺を指名してくれんなら。
[会話途中で有馬が退店して行くのが見えた。 後輩が少し落ち込んでいるようにも見えて怪訝に眉根を寄せるも、今はまだ営業時間だから、彼もきっとこの場では立て直すだろう。 聞くのはまた後に。]
……実は、冷蔵庫にきゅうりとパプリカとレッドオニオンを刻んだのをコンソメジュレで合えたのがあるんだけど。 カツの後だから口がさっぱりすると思う。どう?
[客にはこのまま出されないだろうと思っていたそれを、己の料理を求めてくれた彼女が食してくれるなら、こんな幸せなことはない。]
(204) 2019/11/27(Wed) 00時半頃
|
|
─ murmur coney 閉店後 ─
カズさん、料理褒められて やだなーって思ったことってあります?
[片付け後、エリちゃんに桐野江さんからのアップルパイを渡したり。店内を片したりした後。 バックヤードでエプロンを脱ぎながらのこと。]
しちゃったんすよねー、今日。 やだなーっていうか、しょんぼりしちゃったっていうか。
せっかく美味しそうに食べてくれたし、 きっとすごい褒めてくれたのに、
俺、変っすよね。 料理人としておかしいのかなー……
[この腹の底がもやもやムカムカする理由はなんなのか。 よくわからないまま、ため息をついて上着を羽織った。 長いことちゃんと恋愛してないのは、自分も同じだ。>>174**]
(205) 2019/11/27(Wed) 00時半頃
|
|
いつでも、作りますよ。スペシャル。 ――っていうと、軽い感じになっちゃいますけど……
[むむ、と思案する。 誰にでも、という話とはまた少し、違うのだけど。 ひとつ、咳払いをして。]
わたしは、いつでも全力なので。 全力で悩んでください。 そうしたら、嬉しい。
……お酒は、全力は難しいかもですが。
[秘密の特訓にだけは、少し自信なさげに*]
(206) 2019/11/27(Wed) 00時半頃
|
|
[カクテルグラスより少し背の低い円錐状の器に盛られたジュレ寄せは、きゅうりの緑、パプリカの黄、レッドオニオンの紫が彩りよく琥珀のジュレの海を漂う、「映える」一品に仕上げた。
軸がながく先が小さなスプーンで少しずつ口に運べば、食べ終わる頃には良い時間になっているだろう。
食後には焙じ茶を出した。 フライパンで煎る香りが、寝る時まで彼女の「幸腹」の記憶を包んでくれていますように。**]
(207) 2019/11/27(Wed) 00時半頃
|
迷い人 ヘザーは、メモを貼った。
2019/11/27(Wed) 00時半頃
|
――閉店後――
……お前それは、
[落ち込んで見えたのは、それが原因か。>>205
どんな誉め言葉だったのかは知らない。 ただ、誰がそれを発したのかは、想像がつかない筈もない。
何で、何時から、とか聞きたい気持ちはぐっと堪える。 これはきっと無自覚だ。]
……言われたかった言葉と違ったんなら、相手が褒めたつもりでも直には誉め言葉に聞こえなかったってことだ。
俺は「どこそこのお店の味みたいでおいしい」とか言われた時に腹立ったけど、それは「美味しい」が全部俺に向けられてないように感じたからで、こういう感じ方をするのが料理人としておかしいなら俺だってめちゃめちゃおかしいよ。
[複雑な表情で、あまり高さの変わらない位置にある頭をくしゃくしゃと撫でる。]
(208) 2019/11/27(Wed) 01時頃
|
|
同じ言葉を違う客に言われた時にどう感じるか。 それでもしょんぼりするなら、今日言われたことは誉め言葉なんかじゃなかった。便所に流して忘れちまえ。
他の客に言われたら嬉しいとか気にならないんなら、
……料理人以外の「直」がしょんぼりしてるってことだ。
[ここまで言えば直も自分の内面と対話して原因を探れるだろうか。 早く元気になって欲しいが、きっとそうさせるのは己では難しいだろう。**]
(209) 2019/11/27(Wed) 01時頃
|
|
[ソースのイチジクは甘いが酸味が強い。 沢山のスパイスと隠し味が折り重なった味がする。
けれど、次にサーブされた一皿はとてもシンプルだった。 バターと塩胡椒。
なんとなく味の想像は付くのに、胸を押す感覚があった。 この店のディナーにメニューはないが、これは中でもとびきりレアの、思い付きオススメ。しかも絶品の折り紙付きだ。>>95]
何度でも、幾つでも、です。 もう一度食べたい貴女の料理、増える一方です。
[恭しく受け取るイチジク。 これもきっと、また食べたくなるひとつ。]
(210) 2019/11/27(Wed) 01時頃
|
|
光栄です。 僕も本気で悩みますね。
[彼女の本気は見て取れる。 そも、彼女はこういったときに冗句を吐かないタイプだ。
ひとつイチジクを口元へ運んで。]
――――…お酒は口実です。 困っちゃった後では遅いですから、僕が先にって。
ね?
[彼女の知らない独り言。>>165 笑って噛んだイチジクは、胃袋でも腹でもない、深い場所を満たした。**]
(211) 2019/11/27(Wed) 01時頃
|
迷い人 ヘザーは、メモを貼った。
2019/11/27(Wed) 01時頃
1
2
3
4
5
6
7
8
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
エピローグ
終了
/ 最新
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
トップページに戻る