214 サンタ養成学校卒業試験
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――昨夜――
[星は願いを聞き入れてくれるだろうか、空を見上げても流石に答えは返らなくて、エルフが砂糖菓子を寄越せと視界でちらちら遊ぶばかりだ。 ただ、雪冷えのする夜空をサンタの卵たちと飛び回ったこの時間は紛れもない事実で、それだけでどこか、先の未来を信じる種にすらなる気がしたから、星の答えなんて、求めるのをやめた。]
(51) mmsk 2015/01/29(Thu) 12時頃
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ミナにーさん、ありがと。 合格の暁には、また乗っけてね。
[これでにこりとキスなんて出来たら女神じみてよかったのかもしれないが、生憎そんな発想はこの時湧いてこなかった。 着地したそりをなぞるように撫でて、乾燥室へ連れて行くまでが、飛行練習。 そりとの別れは惜しく、離れがたくて目を細めたが、引っ張り出されたんだか、自分でけじめつけたんだったか、どっちだったっけ。]
(52) mmsk 2015/01/29(Thu) 12時頃
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[部屋に帰ってからは、力尽きて机に頭預けて眠ってしまうまで、防寒コートのままひたすらノートに向かっていた。 座学の復習なんかじゃなく、思い描いていた夢を、この土壇場で書き上げるために。 今日しか、今しか書けない気がした。なのに遊び回っていたのは自分なので、自己嫌悪を積み重ねながら、雪蛍たちを叱咤する夜を過ごした。]
出来るよ、ね。
[イメージは、がっちり固まっている。 なにせ何日も前から温めてはいたそりの形なのだ。 まるでそりが発射台から飛び立つように、そして夜空を駆け回るように、つらつらとデザインと設計は固まっていく。 窓から漏れる光が紫と橙に染まるくらいまで、それは続いた。]
(53) mmsk 2015/01/29(Thu) 12時頃
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――そして当日――
[ふあぁ、と大あくびをしながら教室に入る姿を、何人が見ただろうか。 寝不足極まりない上にベッドは机だった。 けれど手には、大事にノートとプレゼン用の資料を持って、なんとか席についた。
試験開始後。座学は、いつも通りにこなす。 一部科目は時間に余裕があったので、睡眠時間の回復に務めた。 こうした授業態度もあわよくば査定に含まれるかもしれないところだが、今はそれに構っていられる状態じゃあない。 一通り終わったら、実技試験が――その最後には、自作のそりのデザイン発表が、待っている。 製図試験やデッサンなどが先に来るが、何より製造学部の見せ所は、このデザイン発表だ*]
(54) mmsk 2015/01/29(Thu) 12時頃
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――実技試験――
ん〜っ……
[製図試験が終わって、思い切り伸びをする。 そのままふわっと欠伸をすれば、緊張感ないな、なんて監督教師が笑った。]
緊張してたらぁ、全力出せない、っしょぉ?
[そういう話じゃねえよ、と笑われて、首を傾げた。 プレゼンまでは一時間半くらい、余裕がある。 少し寝に行こうかな、と寝過ごすことを天秤にかけて、後者が重そうだったので、やめた。]
(135) mmsk 2015/01/31(Sat) 01時頃
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[誰もいない資料室で、一人プレゼンの予行練習なんかして。 結局うたた寝とかしながら、本番の時間を迎えた。 咳払い何度か、発表のため、教室に向かう。 気持ちいい緊張が襲ってくるのに、深呼吸。]
やーるぞー。
[そしてその緊張は、胸の高鳴りに変わった。 教室で、発表順を待つ。名前を呼ばれて前に出る、その間の記憶はすっかりない。 ただ、夢中だったんだと、思う。]
(136) mmsk 2015/01/31(Sat) 01時頃
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あのっ! わたし、は。ワンマンでの力を求められる、今のサンタクロースの形を変えたいと思って、このそりを提案します。
[まずはじめに、最初のデザイン画を提示する。 ざわりと教室が沸くのを、肌で感じた。]
4頭引きの中そりに、2頭の小そりをふたつ連結して、8頭引きの大そりを作ります。 スリーマンセルを組み、プレゼント配布地区の上空へ大そりの状態で上がります。 それから2頭引きの連結を外すことにより、子供の多い密集した住宅地にも、同時に多くのプレゼントを運びながら、小回りをきかせ確実に配達が出来ると考えています。
[大そりの設計が得意な自分。小そりの作成が得意なサミュエル。ひとりだけでは、このそりは作れない。 だから、今まで夢にしか過ぎないと思っていた。 だから、今ならできると思っている。 大そり1台分ではなく3台分同時に等しく灯せる蛍火もギネスに持ちかけよう。 それからプレゼントの配分には何より情報学部の朧の力が欠かせない。]
(137) mmsk 2015/01/31(Sat) 01時頃
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現状の問題点としては、小そりに積み込める大きさのプレゼント袋を複数個積み込むことと、連結を外した後の再連結ですが、すでにプレゼント学部に軽量化と分割の依頼をかけています。 また、トナカイの体温で光を放ち軌跡を夜空に長く残せる香を試験中です。 トナカイが慣れない状況にまだ戸惑い気味なので即実践は難しい状況ですが、子どもたちの見目にも印象深いと思うので、実用化を目指したいと考えています。
[ポーラの試験状況はどうだろう。あちらも、分割と軽量化を発表しているだろうか。 彼女の力なくして、このそりは使えない。 アリスも調教試験をしているはずだ。トナカイ達がアリスの声と鞭ひとつで、整然と動くのに期待する。 彼女の力なくして、このそりは走らない。]
(138) mmsk 2015/01/31(Sat) 01時頃
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わたしはご存知の通りそりの扱いが苦手で、配達学部を諦めました。 代わりに、そうした自分の欠点ひとつで道を諦めないで済むように、誰もが乗れるそりを作るため、この学部に進学しました。 スリーマンセルであることで、それぞれの致し方なく持つ欠点すらもカバーし合い、不慮不測の事態にも強くなります。 これからの誰かが、もっとサンタクロースの道を歩めるように、わたしはこのそりに今までこの学部で学んだすべてを託し、発表を締めたいと、思います。
[学園の花形と呼ばれる配達学部の4人だって、誰もが卒業に足る力を持っていたとしても、完璧な人間なんていない。 それぞれの欠点を、不安を、それぞれがカバーし合えるこの形が、最良だと思ったのだ。]
(139) mmsk 2015/01/31(Sat) 01時頃
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[ピートがもし道のりを読み違えても、他の二人が正せばいい。 もしトナカイがいやにご機嫌でも、ミナカタが中央なら、左右が均等に引き合える。 テッドの配達センスは、このスリーマンの中でも輝くだろう。必要なプレゼントを手にした上で、小そりで空を駆け回る姿が浮かぶ。 イアンの小さな不安だって、仲間が共にいることが拭い去るはずだ。
2頭ずつのフォーマンセルにはしなかった。 万が一の事故や故障でひとり欠けても、すぐにいつもの"仲間"と飛べる。それも、スリーマンの安心だと思った。 皆ワンマンで空を行けるだけの力をこの学園でつけたのだから、普段は持ち回りでワンマンがいてもいい。]
(140) mmsk 2015/01/31(Sat) 01時頃
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[気象師が読んだ最高のコンディションの空を、小さなそりと大きなそりが同時に鮮やかに駆ける姿が、浮かぶようだった。 子どもたちの輝く笑顔も、いとおしくプレゼントを抱く姿すらも、浮かぶ。 きっとたくさんのお礼の手紙が書かれることだろう。 クリスにはもう少し、読みやすい文字を書いてもらわないと、読むのに次のクリスマスまでかかるくらいに。]
(141) mmsk 2015/01/31(Sat) 01時頃
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[今なら、わたしたちならできると思っている。 だからみんな揃って今年は卒業したいと、わたしは発表を終えた拍手を聞きながら、強く思っていた*]
(142) mmsk 2015/01/31(Sat) 01時頃
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