196 【飛入歓迎】秋のすずなりの男子高校生村
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[仁科がドスの効いた声>>29で飽戸の名前を呼んだ隙に、わしゃわしゃと頭を撫で回す。ほぼ同じ身長だから背伸びをし、無理をしていたが焦る仁科をからかう楽しさでお釣りは充分だった。 不意に謎の違和感に動きを止め、手を離す。 それが変わった呼称だと気付く前に、茅葺の隣にいた落合の方に意識は向かってしまった。
落合と屋上へ行く交渉、に良く似た何かを交わし、ぶっきらぼうにも聞こえる返答にくすりと笑う。 そろそろ裏玄関を後にしようとする前だったか。 耳と目について聞かれ、ぽかんと口を開けた。]
耳? ……あっ。
[ハッとして掌で頭に触れる。耳がない。 次いで頬に手を当てる。見えはしないが、シャワーを浴びた後にコンタクトを入れた記憶がなかった。 慌てて亀谷から借りていたタオルを頭に乗せ、端を左右から引っ張り誤魔化そうとしても後の祭り。
家では帰った時か、少なくともシャワー後には全て外しているのが仇になったのだろう。うっかり学校で警戒心を解いてしまった自分を悔やんで悔やみまくった。]
(35) 2014/10/05(Sun) 21時半頃
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……見られてしまったからには仕方ない、か。
[眼鏡のつるを指先でなぞり、小さく呟いた。 耳は本物ではないと分かっているのだから、取れた姿が見られた所で大きな問題ではない。それよりも、わざわざ瞳の色を変えていたことが知られれば理由を問われるのは自然なことだ。
困ったように笑う姿は、いつもの馬鹿騒ぎする自分と掛け離れたように見えただろうか。]
特に……そう。特に、理由はない。 右目がすこーし紫外線に弱い体質ではあるがな。
[それだけだ、と多くは語らず屋上へと向かおうとし……。 階段を昇らずに屋上まで行ける方法はないか、と無駄な抵抗で頭を悩ませていた。*]
(36) 2014/10/05(Sun) 21時半頃
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調律師 ミケは、メモを貼った。
2014/10/05(Sun) 21時半頃
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ん? ああ、何というかだな。
[落合の背景に可愛らしい文字が浮かんで来そうな仕草>>33のせいか、見えないもふもふの幻覚に釣られてまた手を伸ばし、先程より長めに頭を撫でてやる。]
綺麗な髪だな、と思っただけだ。 俺は見た通りこんな髪色だし、珍しいと言うか。
……羨ましい、のかもな。
[色が違うせいか、手触りも違うような。黒髪を指に絡めようとしてみるが、そこまで長くない髪はすぐに逃げてしまう。何だかその様子が落合本人と似ていて、くく、と喉を鳴らして笑った。]
(38) 2014/10/05(Sun) 22時頃
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― 屋上 ―
[階段を昇る最中、近くにいた仁科の腕か落合の肩を掴んでは離しを繰り返し、何とか階段を昇る。徐々に見慣れない生徒や見た顔と合流しだしたお陰で、気も紛れてくれた。]
つい、た……っ!
[膝に手を突き、声を絞り出す。恐怖のせいか階段を上がる以上の疲労感が体を蝕み、最上段に両足を乗せた時にはひぃはぁと情けなく息を切らしていた。
残念ながら、学校中で最も長い階段を踏破した達成感はない。 それでも開けた空間に出て、安堵感から大きく息を吐いた。
一緒に来た面々が傍を離れるなら止めもせず、手を振って見送る。手渡す物の存在を忘れ、屋上に置いてあった機材の方へとふらふら吸い寄せられていった。]
(40) 2014/10/05(Sun) 22時頃
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まあ、そうだな。うむ。 俺も嫌いではないぞ、むしろ好きな方だ。 たとえこれが両親のどちらとも違う色だとしても。
[声量が落ちていくものの、聞こえてきた声>>45はこちらを気遣っていることが知れて。反応を気にする様な視線の動きに、表情を緩めると背をぱし、と軽く叩いた。 瞳の色が好きだと言われた気恥ずかしさに、言い知れないむず痒さを抱く。口許が落ち着かず、しきりに動かしてしまう程には。
言われっ放しも癪だと口を開き。]
俺も藍の目は好きだぞ。 光に透けると銀色にも見えるからな。
[言った後で臭すぎたかと首を捻る。 階段を昇る間、心配しているのかいつもより近くにいる仁科の裾を掴んでいただろう。]
(58) 2014/10/05(Sun) 23時半頃
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― 屋上 ―
[斉藤が用意した機材>>0:84の箱をがさごそと漁り、良いものはないだろうかと探してみる。 見方はいまいち分からなかったが星座早見盤をひとつ手に。 懐中電灯やペンライトは、星を見る時に暗さに慣れた目が戻らないよう、光量を抑える為の赤いセロファンが貼ってあった。 そのペンライトも一本借りてそちらはポケットの中に入れる。 と、ガサリとまいう棒の包装用紙が小さな音を立て、今の内にゴミ箱へと捨てておいた。]
今の内に場所を確保した方が良さそうか?
[空いている場所を探し、柵の隙間から中庭が見える位置に腰を下ろし、陣取った。近くに誰かが座るようなら快く許しただろう。 鞄を隣に置き、はしゃいだりざわつく生徒達を静かに見守る。
ちらりと天を仰ぐが、まだ星が降る気配はなさそうだった。]
(63) 2014/10/06(Mon) 00時頃
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調律師 ミケは、メモを貼った。
2014/10/06(Mon) 00時頃
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― 屋上 ―
[二つ折り携帯の小窓を見ると、現在の時刻は予定されているらしい流星群の時間まではまだまだありそうだった。 借りてきたペンライトの明かりを頼りに鞄の中身を確認。 参加人数は思った以上におり、暗がりでも人目はある。 最悪講堂で寝ている隙に、と打開策を考えていると、茅葺の点呼>>80で名前を呼ばれる。]
はいはいはい!!ここにいるぞ!!
[ぶんぶんと手を振り、点呼に応じる頭に悪戯がぴんと閃いた。 立ち上って鞄を肩に掛け、一旦陣取っていた場所から離れると茅葺の隣に移動し、掌を下にしてはためかせ屈めとジェスチャー。]
(82) 2014/10/06(Mon) 20時頃
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[錠が屈めば爪先立ちをし、後ろに回していた鞄の中から何かを取り出して茅葺の頭に被せる。 更に長い何かを首に巻きつけ、背後に垂らしてやり。]
今日は下準備やら、停電の原因排除お疲れ様だな! 俺にはこれくらいしか出来んが、夜は冷える。
これは帽子とマフラーが一体化していてな、 俺が愛用する防寒具だけあって温かいぞ! 天体観測の記念に錠にもひとつくれてやろう。
[にこーっとわざとらしい程の満面な笑みを浮かべた。 帽子には頭頂部の左右にたぬき耳、項の辺りに尻尾が付いているとか、マフラーの両端が前脚だとか。 三十路の茅葺にしては可愛らしすぎる装いではあったが、誰かがそれを言わなければバレないだろうか。]
(83) 2014/10/06(Mon) 20時頃
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調律師 ミケは、メモを貼った。
2014/10/06(Mon) 20時頃
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― 少し前 ―
綺麗ではないか。 何と言うんだったか……鴉の濡れ羽色、だったか?
[疑問符が付いている落合>>56に、頷いて言葉を重ねれば俯かれてしまった。何か変なことでも言ったかと内心慌てたが、ここで手を離す方が怪しいだろうと撫でる手は止めず。 もし落合の泣きそうな顔を見ていたなら硬直していただろう。 ただ見られたくなかっただけかもしれないが、俯いてくれたお陰でそうなることもなかったが。]
何が美しいかどうかなど人の価値感によりけりだがな。 夜景が綺麗だと思う者もいれば、星空に比べたらただの雑光の集まりだと鼻で笑い飛ばす者もいる。
俺から髪が綺麗だなどと言われても嬉しくなかったり照れ臭いかもしれんが、俺は世辞を言わない。 美術部で熱心に作業している姿、凄いと思っていたぞ。
[ぽん、と手を乗せたままそう告げる。 おどおどしたり、俯いたり。自信があまりなさそうに見える落合を少しなりとも自信を付けてやれれば。 無意識にそう考え、部活動のことを持ち出した。]
(88) 2014/10/06(Mon) 20時半頃
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―― まだ停電中 ――
[他人を驚かせるイタズラをする時には、斎藤には斎藤なりのルールがあった。
ひとつ、怪我をさせないこと
ふたつ、泣かせないこと
みっつ、傷つけないこと
だからこそ、茅葺と飽戸に懐中電灯の位置をあらかじめ伝えておいたのだが。]
私の分、忘れてた……。
[自分のことは頭からすっぽ抜けていた。]
[スマホのほのかな灯りを頼りに、暗い廊下を進んでいく。
火サスの旋律にのせて、誰かの悲鳴が聞こえてくる。
あああ驚いた顔みたかったなぁ。]
あ、止まった。
[何度目かの悲鳴が聞こえたあと、不意にスピーカーから流れていた音楽が止まる。
少しの間を置いて、耳慣れた放送開始の合図が変わりにスピーカーからこぼれてくる。]
亀谷か。暗闇の中冷静だな。
怖いの平気って言ってたもんな。
[と、いうことは。
テープの存在はバレてしまったとみていいだろう。
あのテープは……1
1.ダビングだから大丈夫 2.プレミアものだったから返してもらおう]
少しもったいないけど、問題ないな。
[うん、と一人頷いて。
のそのそと、そのまま配電室へ向かう。]
[あ、でも証拠何か残してないか、あとでひっそり確認しておかないと。
完全に犯人の思考回路そのもので、ようやく辿りついた配電室。
中は、事前に用意していた仕掛けが施されているはずで。
スマホの灯りをそちらへ向けようとしたところで、]
あっ!!!
[電気が、消えた。
バッテリー切れである。]
ひあああああ 充電きれたああああ……!
暗い!すごいっ!すごい暗いっっ!!!
[窓のない配電室は、外からの明かりも入らず、驚くほど暗い。
スマホを握っていたはずの、己の手さえも見えるかどうか怪しいぐらいだ。]
と、とりあえず先に電気。
電気つけないと……。
[暗闇の中ごそごそと手を伸ばせば何かぬるりとしたものに手が触れた。]
ひゃあああああ なに!?
何今のなに!?!こんにゃく!?なめくじ!!!?
[触れたのは自分が施していた仕掛けの一部であったのだが、暗闇の中そんなことに気づけない斎藤は思い切り後ずさり。
背後にあった棚に思い切り背中を打ち付けた。]
アイタタタ……。
[一瞬、おいて。
ぐらりと、棚が倒れる気配がした。]
ぎゃああああああああああ……!!!!
[慌てて逃げれば、背後で倒れてきていたはずの棚が、斎藤には当たらず止まる。
壁にぶつかったのかもしれない。]
た、助かった……?
[心臓がばくばくと破裂しそうなほど血液を運んでいる。
抑えてさすり、深呼吸。]
……そうだ、電気、つけよう。
[そうだ、京都にいこう。
そんなノリで、思い出したように立ち上がり、そこにあるはずの配電盤を探りあて。]
あった!これだ!
よーしいい子だ、動いてくれよ……!
[ブレーカーを、全てあげる。
チカチカと、蛍光灯が明滅して、そのまぶしさに目を細め。]
[瞼を開けば……絶望的な状況が、斎藤を待ち受けていた。]
なんということでしょう……!
[棚が扉側に倒れ、ドアノブまで手が届かない。
無理やり棚をどかせようにも、一人では重くて動きそうにない。
もしかして、これは……閉じ込められたのだろうか。]
―――― 鈴鳴高校密室殺人事件!前編!!!
[ふざけずには、いられなかった。]
ここでコナンのBGMが鳴るといいのに、と思った。**
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[訝しがりつつも素直に従ってくれた茅葺>>87に感謝し、手早く悪戯を仕掛ける。屈んでくれなければ飛び掛かってやろうと思っていただなんて言えない。]
暗闇の中……い、や…何もない、ぞ? それに、そこまで用意周到だと思っているのか。 “俺”だぞ?!
[ばしばしと胸を叩き、説得力があるやらないやら微妙なラインをふらつく主張をし。 違和の正体に気付いた茅葺>>89から問いかけられると、]
実は俺の右目は、昼だと金色だが夜になると青色に変わる不思議な色素を持っていて……。 同様に耳も生えたり引っ込んだり……すまん冗談だ。
[茅葺が首を傾げた拍子に揺れる狸耳に噴き出し掛け、口許を押さえて視線を外す。笑いを堪えようと小刻みに震える肩は泣いているように誤解されたかもしれない。]
(98) 2014/10/06(Mon) 22時頃
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[笑いの発作が治まるとふう、と息を吐いて気持ちを落ち着け。 茅葺の耳に顔を近付ける。]
何と言うか……あれだ、あれ。 金髪に染めたりして自己主張するようなものだ。
[錠にもあったんじゃないか、と肩を小突いて体を離し、]
で、引っ込みが付かなくなったというありがちなものだ。 いやはや、どうにもうまくいかんな。
[頭を掻き、肩を竦める。吹いて来た秋風の冷たさに身を震わせると自分の猫耳マフラー帽子を装着し、端っこの肉球を揺らしてにゃあとおどけた。]
(99) 2014/10/06(Mon) 22時頃
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[大きく頷かれる>>106と、ほんの少し唇を尖らせる。]
そこは否定をだな。まるで俺が猪ではないか。
[実際に否定されたら否定されたで文句を言っただろうが、それはそれ、これはこれである。 視線を戻そうとする度に、揺れるたぬき耳と真剣な表情が何とも笑いを誘い、落ち着くまでにかなりの時間を要した。
茅葺が眉を顰めた>>107のを見、困ったように頬を掻く。]
盗んだバイクで走り出したりでもしたのか……?
自覚して、変える為の努力と、それを実行する勇気と、その他諸々の経費が必要であってだなー。
[そんな状況でも茅葺をからかうことは忘れずに。直接でなくとも、頭を撫でられると色々な暖かさが伝わって来て面映ゆさから視線を泳がせる。]
先人の教えは耳が痛いな。まあ、努力はするさ。
[気遣う言葉に目を細め、神妙に頷いて見せる。猫でも追い払う様な仕草に、はいはいと両足を揃えてぴょん、と一回跳んでから元の場所へと。
悪戯に気付いた茅葺の怒号>>111には耳を押さえ、聞こえないとアピールしつつもけらけらと笑う。マフラー帽子が鷹津に渡れば残念だな、と軽く舌打ちした。*]
(113) 2014/10/06(Mon) 23時頃
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[ギィィ……バタン!
一瞬、某アニメの開始のシーン、扉が開くビジョンまで見えたが慌てて頭をふる。]
はっ!!
そ、そうだ、スマホ……!
助けを呼べば、まだなんとか……。
[なるかもしれない!
そんな淡い期待を胸に、スマホを見るが、]
……電源きれてた……!!!!!
[なんという、罠。(自業自得)]
[試しに電源ボタンをおしてみる。
たまに、ぎりぎり復活することがあるのだ。]
動け、動け、動け、動け、動け、動け……
今動かなきゃ、意味がないんだ!
動けよ!!
[斎藤の願いが通じたのか、かろうじて、再起動に成功したスマホの画面に記された残り電池残量は10%。
慌てて、とても短い文章でメールをしたため、すぐさま送信ボタンをおした。]
____________________
To:茅葺先生
To:飽戸
Sub:たすけて でんきのへや しぬ
____________________
[本文なし]
____________________
[できるだけ、自分の居場所と言いたいことを簡潔にまとめたつもりである。
これでうまく伝わるだろうか?
斎藤は祈るような思いで、天井《そら》を見上げた。]
ネクストコナンズヒーント。 犯人は さいとう **
[あ、10%もあった。
もしかしたらもう1通ぐらい送れるかも。
いや、いっそ電話したほうが早いか?
画面を見つめて考えること40(0..100)x1秒、リダイヤルで茅葺先生を見つけ、すぐさま電話をかける。]
[電話にはでてもらえただろうか?]
あ!もしもし!
私わたし!
私なんですけどね、ちょっとすっごく困っちゃってて!
事故が起きちゃってね、助けてほしくって!
[電話だと言いたいことがうまくまとまらずどこぞの詐欺のような文言を慌てて並べ立てる。]
実はですね、……あれ、きれた?
[さあ、いざ本題にはいろうといったところで充電がきれてしまった。
ついてない。
茅葺先生が忙しく、でてもらえてなかった場合は、留守電に上記のメッセージが残っていたことだろう。**]
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[茅葺の傍を離れた後は元の場所に戻り、用意していたレジャーシートを敷く。その上に仰向けになり、星空を見上げる。 いくら手を伸ばしても、どれだけ掌を握り締めても。 星は勿論、星の欠片なんて指を掠りもしない。
何度か握ったり開いたりを繰り返した後、両手を腹の上に乗せてぼんやりとした表情を浮かべていた。 隣に誰かがいてもいなくても、静かに口を開く。]
こうやって見ている星の光も、 本当はもう消滅した星かもしれないんだよな……。
[今見えている光は到底行くことなど出来ない場所のもの。何百、何万、何億年もの前、遥か遠い過去に向けられていた光。 何だか物哀しくなり、目を閉じて感傷に浸った。]
(117) 2014/10/06(Mon) 23時半頃
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[飽戸から貰ったフィナンシェの味>>0:189を思い出す。 炒られた胡桃とカボチャの種がアクセントになっていて、飲み込んだ後もしばらく口の中で甘みが踊っていた。
何年後かに同じ菓子を食べたとしても、この味を思い出すのだろうか。皆と天体観測を一緒にした思い出と共に。
それとも、平坦な日々に埋没して忘れ去られてしまうのか。 自分と言う存在も。誰かに爪痕か何かも残すことなく。]
(118) 2014/10/06(Mon) 23時半頃
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[ぐるり。寝転がっているのに視界が回り、平衡感覚を失う。 陰鬱な気持ちが湧き起こり、瞼に手の甲を押し当てる。]
『流れ星だ』
[誰かの声が聞こえ、腕をずらして目を開く。 暗闇に慣れた目は一筋の光の軌跡を捉えることが出来た。
ひとつ、ふたつ、みっつ。 先程の流れ星を追い掛けるようにあちらこちらから光が次々と流れて行った。手を伸ばし、それを掴もうとして。]
ああ……綺麗だ、な。
[大きな夜空を駆けるいくつもの流星。 それに比べて自分の悩みのちっぽけさが馬鹿馬鹿しくなり、くつくつと喉を鳴らして笑う。
目の前に現れた圧巻の光景を綺麗以外の言葉では表現できず、ただそれだけをしみじみと呟いた。]
(119) 2014/10/06(Mon) 23時半頃
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