298 終わらない僕らの夏休み!
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[ まさか9月2日が巡ってくるなんて、 本当の本当に千早は知らなかった。]
(6) nabe 2019/09/10(Tue) 21時頃
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[ BBQは成功だった。と、思う。
秋山先輩は来てくれたようだった。 手分けして誘った人たちも。
出口先輩が張り切った様子で、 安住先輩が取り分けに気を回している。
食材の焼けるにおいが漂って、 立ち上る煙が時折ひどく目に沁みた。]
(7) nabe 2019/09/10(Tue) 21時頃
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[ それから、叶い橋のほうに行こうって。 そこで千早は確かに願い事をした。
明日がやってきますように。 9月2日を迎えられますように。って。
けれど、きっと明日も同じ繰り返しの中。 ──って、少し投げやりに1日を終えたのだ。]
(8) nabe 2019/09/10(Tue) 21時頃
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──9月2日──
[ 癖のようにいつも通りの時間に目が覚める。
焦りもなく、ブランケットの中から手を伸ばし、、 億劫ぶった手つきでスマートフォンを取った。
液晶を数度タップすれば、 日時表示が液晶に浮かび上がる。
ベッドの上でその文字列を読み取って、 千早はがばりと勢いよく身体を起こした。]
(9) nabe 2019/09/10(Tue) 21時頃
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[ ”9月2日”の文字は、 指でこすっても消えない。
コートハンガーにかかった制服は、 かすかに煙たいにおいがする。*]
(10) nabe 2019/09/10(Tue) 21時頃
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[ 千早がすべてを知ったのは、 夏休みが終わり、数日経った日のことだ。]
(54) nabe 2019/09/12(Thu) 21時頃
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[ ……嘘。全部なんてわかっていないのかも。]
(55) nabe 2019/09/12(Thu) 21時頃
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──9月2日/全校集会──
[ ぱちん。 ──と、一度瞬きをしたきり、 千早はどうしたらいいのかわからなかった。
壇上では先生が深刻そうに話をしていて、 かと思ったら、生徒会長が挨拶をしていた。 夏休み明けの全校集会でのことだった。
瞬きの間に入れ替わったのなら、 とんでもない早業だわ。なーんて。
亡くなった。とされる生徒の名前に、 千早は確かにふわふわの優しい色の髪と、 同じく優しげな顔立ちを思い浮かべて、
……それから、ええっと。 確かに、確かにそれだけじゃない何かを。]
(56) nabe 2019/09/12(Thu) 21時頃
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[ なのに。
隣に立っていたクラスメートが、 ちょっとアンタ制服煙くさいよって。
場違いなことを千早に囁くもんだから、 千早は、我に返ったようにそちらを向いた。
意識をその場に帰すかわりに、 頭の中で膨らみかけていた何かが、 ぱちんってはじけた。シャボン玉みたいに。
だからね。だから……、 千早はすこうし混乱している。
今朝、あんなに慌てて飛び起きたのは、 一体どうしてだったのかしらん。]
(57) nabe 2019/09/12(Thu) 21時頃
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[ はじけちゃったものが何かなんて、 もう千早にはわかるわけもないから、 当たり前のように日常を過ごしたの。
放課後、1年生エリア的な廊下に、 千早はあの人の姿を見つけて、駆け寄った。 目配せで呼ばれた。って思ったものだから。
連絡先も聞いてないし、 下駄箱もどれかわからなくて。 1年生ってことは知っていたから。
って、あの人は言って、 他に方法がないからってわざわざ出向く、 そういう人の好さが、千早は好きだった。]
(58) nabe 2019/09/12(Thu) 21時頃
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[ 結論から言えば、千早は謝罪を受けた。
「 よく知らないから 」「 ごめん 」
──というのがおおよその内容で、 千早は別に、傷つきはしなかった。
脈があるなら、その場で引き留めるなり、 夏休み中にどうにか連絡を取るだろうし、
脈ナシとなると、きっとこの夏休みは、 あの人にとってももやもやする夏だったろう。 なんだか悪いことをしたな。って千早は思う。
それから。 嫌い。って言われたわけじゃないもの。 と、千早は何度か心の中で唱えてみる。]
(59) nabe 2019/09/12(Thu) 21時頃
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[ その晩、千早の恋を唯一知っている人に、 『 ごめんって言われちゃいました 』って。
メッセージを送ってみたりしたんだけれど、 返事が来たら『 まあ嫌いとは言われてないんで 』って、 強がってみようって心に決めてたんだけれど、
返事が来ないな。ってスマホを握り締めたまま、 千早はすっかり眠りこけていたらしい。
それが、千早の夏の終わりだった。]
(60) nabe 2019/09/12(Thu) 21時頃
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[ 神さまや運命への八つ当たりってやつだけど、 予行演習をさせたなら本番の舞台も与えるべきだし、 練習不足の千早をいきなり本番に投げ込むのはずるい。
……と、千早は思って。たぶん。思ったのかしらん。 ごめんなさいをぶつける相手もいなくって、 きゅっと掌に爪を立てるように握り締めたとき、
頭の中でまた、ぱちん。って音がする。
驚いたように、ぎゅっと目を閉じて、 ゆっくりと瞬きをしたそばから、
特に理由のない涙がつうっと零れて、 千早は変なの。って思って、それを拭う。]
(61) nabe 2019/09/12(Thu) 21時頃
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[ 澪先輩が死んだ。
──って、千早も聞いて、 一度だけメッセージを確認したのだ。
いつまで経っても既読がつかなくって、 千早はこの恋を終わらせられないまんまでいる。**]
(62) nabe 2019/09/12(Thu) 21時頃
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