人狼議事


231 獣ノ國 - under the ground -

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視点:


白銀∴秘星 マユミは、メモを貼った。

2015/07/16(Thu) 02時半頃


― 診療所 ―

 ……あれ。

[目を覚まして1番最初に見たのは、白い天井。
どこかで見た場所だと思った。自分の診療所だった。
先生が目を覚ましたわ、と看護婦が喜色を浮かべた]

 私、怪我をして。それで。

[記憶の糸を辿ろうとしたが、ひどく判然としない。
そもそも、私は“誰”に怪我をさせられたんだっけ。
全身が痛んだ。首と腕には包帯が巻かれていた]

 いったい、なにが。

[怪我によるショックで記憶が混濁しているのですね。
そう言って、看護婦は苦笑を浮かべた]


[看護婦が説明をはじめる。
自分が研究のため、しばらくこの診療所を離れていたこと。
仕事中に大怪我をして、大きな病院に運ばれたこと。
容態が安定して、この診療所に移されたこと]

 ……研究。

[なんの研究をしていたのだっけ。思い出せない。
アマルテアは“獣人”に関する記憶を失っていた。
一緒に仕事をしていた同僚たちの顔は思い出せる。
アキラ。ヴェスパタイン。……そして、ノア。
しかしあの施設には、他にも沢山の“ヒト”がいた気がして。
まるで靄がかかったように。
その“ヒト”達の顔を思い浮べることはできない]

 なんで、だろ。

[何か大切なことを、忘れている気がした。
そもそも、自分は何の仕事をあの施設でしていたのだろう]


[それからしばらくして、診療所で仕事に復帰した。
白衣を身に纏い、患者と向き合う日々]

 痛くないわよ。
 男の子でしょう。泣かないの。

[泣きわめく子供に対して、予防接種を行う。
容赦なく、注射器でぶすっと]

 ほら、もう終わっちゃった。
 よく我慢したわね。

[子供の頭を撫でてやる。
なんだか“前の職場”でもこんなことをしていた気がする。
従順で、優しく、強い少女。彼女のことが、思い出せない。
違和感は、日に日に大きくなっていった**]


メモを貼った。


【人】 白銀∴秘星 マユミ

―第一棟・食堂―

[やっと届いた返事は、最悪の事態ではなかったけれど、限りなく最悪に近い。
がたん、と音を立てて、私は立ち上がる。後ろで、椅子がひっくり返った]

助けなきゃ。
でも、どうしたらいいの。

[冷静でいられない。落ち着いて考えなければいけないのに、焦りばかりが募って。
そんな時でも、表面的には無表情なのだろうけれど]

とりあえず……医療室、へ……。

[届いた声を思い出し、強く首を横に振る。そんなこと、できるわけがない。
私はひっくり返った椅子も、テーブルの上のカップもそのままに、食堂を飛び出していた**]

(11) 2015/07/16(Thu) 09時半頃

白銀∴秘星 マユミは、メモを貼った。

2015/07/16(Thu) 09時半頃


白銀∴秘星 マユミは、メモを貼った。

2015/07/16(Thu) 09時半頃


白銀∴秘星 マユミは、メモを貼った。

2015/07/16(Thu) 09時半頃


メモを貼った。


―商店街―

 『ノアさーん、珈琲豆そっちじゃないです』


[買い物に付いてきたもう一人に対して、はいはい。なんて生返事をしながらついていく。何故だか、手にある生傷を見ても、再出血しても、治療器具を手に取るつもりになれなくて
路地裏で変な奴を見ただとか、商店街付近が物騒だとか。そんな話もどこかで聞いたかもしれない]


 大体俺の研究はとっくの昔に終わったってハナシ
 …完成するわけがないぞ、と


[世の中に居る獣人を完璧に治す薬。そんなものを作ろうとしていた時期があって。それから逃げ出して
前の職場に行ったはずなのに。どうしてまた戻ってきてしまったのか。“誰”と関わって、自分が変わったのか
それすらも思い出せないまま]


 ボカァ、力になれるとは思ってないよ
 あんな研究。続けても意味無いのさ


[見付けた珈琲豆の袋を一つ手にとって、それからおまけとばかりに自分の好きなミルクティーの缶を買って]


 でも、少しずつ治療はしてみたい


[ボソリ、とそんな事を呟く。付いてきた者は嬉しそうに、『じゃあ研究を進めないと!』なんて言うけれど
「ここに居ても変われない」なんて言ってくれたあの人は誰だったっけ――**]


【人】 白銀∴秘星 マユミ

―第一棟・廊下―

[何が正しいのだろう。状況は一刻を争って、こんな時こそ落ち着かなければいけないのに、私は酷く混乱したまま、足だけは医療室へと向かっていた。
どうしよう。どうしたらいいの。
届く声。私以外の二人の意見は一致していて。だけどそんなの、私には到底納得できない。承服できない。
唇を噛み締めて、私は急ごうとしたけれど]

フィリ、ップ。

[私の、好きな人。大切な、人。
それなのに、その姿が視界に入った時“見つかってしまった”と思ったのは、なぜだろう。
びくりと肩が震えたことに、気づかれてしまっただろうか。
まるで悪戯が見つかってしまった子どものようだ。
でも、都合が悪いところに出くわしたという意味で、大差ないのかもしれない**]

(18) 2015/07/16(Thu) 13時頃

白銀∴秘星 マユミは、メモを貼った。

2015/07/16(Thu) 13時頃


【人】 白銀∴秘星 マユミ

[抱きしめる腕>>19は、どんな頑丈な鎖よりも私を縛る。
だって、好きな人なのだもの。大切なのだもの。
そんな人に抱きしめられて、振りほどける、わけがない]

……ずるい、わ。

[掠れた声で、力なく抗議した。僕と逃げて、だなんて。なんて酷い誘惑の言葉。
私はもちろん、フィリップと一緒に逃げるつもりで。けれどそれは、今じゃないはずなのに]

逃げるわ。……でも、ジリヤも、

[一緒に。そう言いたくて、けれどその言葉は、途切れてしまう。
ジリヤは、足を挫いている。そして、飛べと言われたけれど……きっと私には、一人が限界だ。
いくら私の翼が大きくても、二人を連れて飛ぶなんて……そんなことは、できない。きっと、私の手に余る。
今の私は、あれもこれもしたいと、できもしないことに駄々をこねる子どものようで]

(22) 2015/07/16(Thu) 15時頃

マユミは、フィリップ>>21、に「ずるいわ」と繰り返す。

2015/07/16(Thu) 15時半頃


【人】 白銀∴秘星 マユミ

[もう一度、ずるいと私は詰った。わかっている。八つ当たりだ。
無表情な瞳から涙を零して、こちらを見つめる瞳>>21を見つめ返して、私はしばらくの逡巡の後、結局小さく頷いた**]

(23) 2015/07/16(Thu) 15時半頃

白銀∴秘星 マユミは、メモを貼った。

2015/07/16(Thu) 15時半頃


【人】 白銀∴秘星 マユミ

[八つ当たりなのに、フィリップは私が詰っても、何の反論もしない>>31
わかっている。本当に悪いのは私だ]

そんなの……私だって。
……謝らないで。

[私だって、何よりフィリップが大事で。
違うのはきっと、私に覚悟が足りないこと。
二兎追う者は一兎も得ないのに、ぐずぐず選べずにいた私が悪いのだ。
ずるいと言ったその口で、謝るなと言って、私は首を横に振る]

ごめんなさい。

[私が選べずにいたから。今だって、本当に選べているかはわからないくらいだから、フィリップは悪者になってくれたのだ。
悪者にしてしまったことを謝って、私は取られた手>>32を握り返した]

(33) 2015/07/16(Thu) 20時頃

【人】 白銀∴秘星 マユミ

[強く握られた手を引かれて、走る。走る。
頷いたのに、その手を取ったのに、どこまでも優柔不断な私は、後ろ髪を引かれて。
決してついていくのが苦になるような速度ではないのに、フィリップに引っ張られるように、走る。

わかっている。一番最悪のシナリオは、ジリヤが殺される上に、私たちの脱出も失敗に終わることで。
一番いけないのは、ぐずぐずと優柔不断に何も選べずにいることだ。
そして、このまま私がぐずぐずしていては、フィリップのことも、巻き込んでしまう。

あふれる涙はそのままに、私は歯を食いしばって、今度こそ覚悟を決めた。
一度強く目を瞑って、ためらいを振り捨てるように速度を上げる。
フィリップに追いついて、追い越して、
でも、繋いだ手は、絶対に離さない**]

(34) 2015/07/16(Thu) 20時半頃

白銀∴秘星 マユミは、メモを貼った。

2015/07/16(Thu) 20時半頃


― 診療所 ―

 ……スノーフレークの、花。

[涼やかな白い花が、花瓶の中で揺れていた。
美しいその造花は、枯れることがない。
確かこれは“前の職場”に植えられていたもので。
きっと誰かの見舞いの品だろうと思う]

 誰が。

[兄さん、と誰かの声が聞こえた気がした。
ズキンと頭が痛む。兄さん。兄さん―――]

 やめて。

[ひどく靄のかかった頭の中で。
思い出してはいけない、と本能が告げていた。
ひどく気分が悪かった。この違和感は、何なのだろう] 


― 研究所 ―

 ……すみません。
 ノア=マーティンという研究者の方が。
 ここに在籍されていると聞いてやってきたのですけど。

[ついに、我慢ができずに彼の研究所を訪ねた。
純粋に彼に会いたかったし、
“前の職場”のことも聞きたかった。
違和感の原因を知りたかったのだ。
看護婦たちは研究の話題になると決まって話を逸らした]

 申し遅れました。
 アマルテア=メティスという者です。
 マーティン様ご本人に聞いていただければ分かるかと。

[さて、本人に取り次いでもらえるだろうか。
もしも門前払いされるようなら。そのまま帰るつもり**]


メモを貼った。


―研究室―

 『マーティンさんは今ちょっと席を外していて……あっ、マーティンさん!!』


[両手で紙袋を抱えて、その中にはリンゴや珈琲豆、ミルクティーなども入っている
あとで何か食べようなんて夕飯の食材も買ったけれど、それはもう一人に持たせて]


 僕に何か用?丁度帰ってきたケド


[近くの机に紙袋を置いては対応していた研究員にそう訪ねてみる
チラリとアマルテアの事を見れば「こんにちわ、美人なお姉さん」なんて挨拶するだろうか]


 『いえ、マーティンさんに用があるみたいで
  アマルテア=メティスさんと言えばわかるって……』


[その話を聞いてから顔をしかめて、眉間にシワが寄る。“聞いたことの無い名”のはずなのに、どこか知っているような
既視感ならぬ、既聞感あるような名前。それから、よく見ればどこかで会った気もするような]


 “初めまして”メティスさん
 ボカァ、こんな美人さんに会いに来てもらえて嬉しいなぁ
 何の変哲もない研究所だけれど、何か用かい?


[そうして、あたかも初めて会ったかのような。否、ノアにとって、初めて会う人として。そう挨拶を交わした**]


メモを貼った。


 ……こんにちは、ノア。
 あなたは変わりがないようね。

[「美人なお姉さん」だなんて。
相変わらずの歯の浮いたような台詞を言われて。
照れ隠しに、嫌味たらしく、ため息を吐いてみせた。
やっぱり、彼の前では可愛らしい女になどなれなくて。
再会したら言おうと思っていた台詞も、全部ふっ飛んでしまった]

 初めまして、って。

[続くノアの言葉に、眉を顰めて。
アマルテアの表情が険しくなった]


 私、あまりそういう冗談は好きではないわ。
 
[笑えない冗談だと思った。
その口調は固い。じっとノアを見上げて]

 ……ノア。今日は“前の職場”のことで。
 あなたに聞きたいことがあって来たのだけれど。

[あなたに会いたかった、なんて言える雰囲気でもなく。
淡々と、そう告げた]

 その冗談、まだ続けるつもり?

[呆れたような視線を向けた**]


メモを貼った。


 変わりない…?


[首を傾けて、周りの研究員を見る。彼等も何を言ってるのだろう、と言うような目でこちらを見てきて、ノアは思わず首を振る]


 前の職場?監視施設?あぁ、地下の事か


[そういえば、前の職場の人の事が全く思い出せない。一体どんな人と話したのだっけ。どんな職場だったのかは記憶にあるのに、何を見ていたもわかるのに
誰を見ていて、誰と話して、それ等全てが自分にはわからなかった]


 冗談って、失礼だな
 ボカァ、初対面に対して冗談を言う人では無いよ


[大真面目に、どうしてそんな事を言われなければならないのだ。と憤りも覚える
会話の内容から、彼女が前の職場に居た人だって事はわかっているのに、それが本当かも自分にはわからない]


 …とりあえずここじゃ話しにくいでしょう
 移動しよう。僕の個室があるから


[随分と前から帰っていないのに研究室の個室だけはしっかり残されていて。そちらの方へ案内すれば研究員を手で追い払う
それから後手に扉を閉めて]


 ――改めて、キミは誰だい


[冗談なんかでは無く、真っ直ぐと彼女を見てそう問いてみる**]


メモを貼った。


【人】 白銀∴秘星 マユミ

[走って、走って、たどり着いた未知の領域>>35
一足先に、と飛んでいくフィリップの兄を見上げようとしても、その行き先は、闇に包まれていて]

わかったわ。

[先に行く、というフィリップに頷いて、繋いでいた手を離す。
どっちみち、手を繋いで梯子を上ることはできないけれど、先に行ってと言われていたら多分躊躇っていたと思う。
それは、スカートの中がとかそういう問題ではなくて、私を逃がすことを最優先するあまり、囮になろうとか冗談じゃないことを考えるのではないかという不安が拭いきれないからだ。
闇を睨むようにして、私は未知の領域へと、外の世界へと、梯子を登っていく。
先の見えない闇の中。けれどこの前にフィリップがいると知っているから、怖くはなかった。
いつしか、私の涙は止まっていて]

(38) 2015/07/16(Thu) 22時頃

【人】 白銀∴秘星 マユミ

[やがて、目指す先に光が差す>>36
道しるべのように羽ばたく鸚哥のシルエットが見えて。先を行くフィリップの背中も見えて。
道案内はありがたいけれど、少し声の大きさに不安になったりしたのだけれど]

……フィリップ?

[ようやく追いついたフィリップの背中が、なんだか呆然としているように見えたから>>37
名前を呼んで、顔を覗き込んで、そして私は息を飲む。
フィリップが、泣いていたから]

フィリップ……。

[その涙の理由は、私にはわからない。
けれど、無性に胸が痛くなって。
泣かないで、と囁いて、私はフィリップの背中をそっと撫でた]

(39) 2015/07/16(Thu) 22時頃

白銀∴秘星 マユミは、メモを貼った。

2015/07/16(Thu) 22時頃


 誰だい、って。……本気なの?

[個室に通されると、アマルテアは揺れる瞳でノアを見つめた。
やがて大きなため息を吐くと、観念したように]

 いいわよ、分かったわ。

[投げやりな口調で言うのだった。
変な気分だった。見知った男に自己紹介をするのは]

 さっきも名乗ったわよね。 
 私の名前は、アマルテア=メティス。
 今は近くの診療所で医者をしてる。
 あなたとは、元同僚。地下施設で一緒に管理人をしていたわ。

[簡単に自己紹介を終えると、顔を上げて]


 まさか記憶喪失にでもなったとでも言うの?
 それとも―――

[少しだけ迷う素振りを見せてから]

 今の職場まで来られて迷惑だ、という意味で。
 そういう態度を取っているのなら、すぐに帰るわ。
 あなたの今の生活を、邪魔する気はないもの。

[じっと、ノアの瞳を見つめて。
“あの日”のことも。すべてなかったことにしよう、と]

 ただ、もしもそうだったとしたら。


 ―――あなたってやっぱり、すごく嫌な男ね。

[嫌味たっぷりに、そう言ってやった**]


 本気も本気
 ボカァ、不思議な事に前の職場は覚えていても誰が居たか覚えてないんだ


[適当な仮眠用ベッドに腰掛けてから買ってきたミルクティーを一口飲んで
彼女の名前を再度聞けば、ブツブツと呟いて。どこかで聞いたし、どこかで会った。きっと間違いなく彼女は自分の元同僚なのだろう
それなのに、どうしてか彼女との思い出が何一つない]


 今の職場は楽しくないからね。他人行儀になる事もあるかもしれない
 なんたって、僕は必要とされてるようでされてない
 獣人を人に戻す気も失ったんだから……


[結局、前の職場を出ても何も変わらなかった。全てを諦めて、投げ出して。過去にしがみついて、成長していない
すぐに帰るなんて言われてもきっと止めるだけの話があるわけでもない。けれど、続けられた、嫌な男と言われれば]


 キミ、失礼な事を言うようだけど
 


      ――ボカァ、キミの事嫌いだな


[言ってから、ズキリと頭が痛くなる。前にも言った言葉で
けれど、嫌いなのに。何か言葉を続けなきゃいけない気持ちになる。その言葉が見付からなくて、まるで手探りに暗闇の中を探っている気持ちになる]


 嫌いだ…。キミの事は……
 なのに、なんで。なんでだろうな


[胸が苦しくなって、心臓の辺りで握り拳を作って俯く
呼吸がしにくい。普段どうやって息を吸って吐いていたかも忘れて、思い出す事に集中してしまうような
それなのに、思い出せなくて。ふと顔を上げてアマルテアを見た時には今にも泣き出しそうな顔でもしていただろう]


 キミの事が――


[言葉が出なくて、息が詰まる。それから諦めたかのように肩を落として]


 …なんでもない
 悪かったね、嫌な男で。こういう性格なんだ


[彼女が出て行くのならば止める理由も無い。胸にポッカリと空いた大きな穴に気付いてから、虚無感に襲われ、蝕まれていくのを感じた**]


[ノアの態度は嘘を吐いているようには見えなくて。
半信半疑のまま、彼の話に聞き入った]

 “獣人”を、人に戻す……?

[唐突に飛び出した“獣人”という単語に首を傾げる。
あれ、獣人ってなんだっけ。なにか大切なことだった気がする。
胸の中で、モヤモヤが広がっていく]

 今の職場は楽しくない?
 ……そう。前の職場よりは、楽しくやってるように見えるけど。

[正直な感想だった。あの何もかもが真っ白な施設で。
彼と私はいつも反発していて。
ええと、何で揉めていたんだっけ]


[もしも記憶喪失が本当のことだとしたら。
彼は思い出さない方がいいのだろうとも思う。
新しい生活をしていくのに当たって、
きっとあの施設の記憶は良いものではなくて。
自分の存在も、たぶん彼の邪魔になると思った。
それに自分自身、“前の職場”について。
靄がかかったように記憶を封印しようとしている。
帰ろうか、と立ち上がりかけたところでかけられた言葉に。
アマルテアは表情を強張らせた]

 ……ノア。

[くしゃり、と顔を崩して。彼のことを見遣った。
いつか聞いた台詞。
あの日のことを思い出して、胸が熱くなるのを感じた]


 奇遇ね。私もあなたのことが大嫌いよ。

[いつか言った台詞を、そのまま言い返してやった。
けれど目の前にいるノアは自分の知っているノアではなくて]

 なんで、あなたが泣きそうな顔をしているのよ。

[泣きたいのはこっちの方だ。
なのにどこか彼は泣き出しそうな顔をしていて。
ああ、無性に腹が立つ]

 本当に、ずるいわ。

[涙がポロリ、と零れ落ちた。
こんな男の前で、2度も涙を見せるなんて。
悔しくて悔しくて、堪らない]


 勝手に出て行って。勝手に忘れて。
 本当に、身勝手な男だわ。

[涙を白衣で拭って、今度こそ立ち上がる]

 ……っ。

[彼に背を向けて、個室を出た。
研究室の人たちが何事かと、自分を見遣った]

 お騒がせ、しました。

[頭を下げて。そのまま研究室を出ようとするだろう**]


[規則正しい、時計の針の音。
時折吹き付ける風で振動する、窓の音。
日に三度鳴る部屋のベルの音。


それだけが、今の私の全て。
"いつの間にか"視覚と手の感覚を亡くした私の窮屈な世界。


そんな世界で、私は考えるのだ。
"いったい、自分は何者なのか――"]


[私の記憶に眠る、沢山の人々。ジリヤ、アマルテア、マユミ、多くの獣と人。
その言葉も、顔も、容易に思い出すことができるのに。
たった一つの思い出せない要素。


どうして私は、彼女らを知っているのだろう。


そうして、また呼び鈴が鳴るのだ]


メモを貼った。


[「クラリッサさん、昼食の時間ですよ]


日に三度来る介護人。目も見えず杖も使えず親族もいない私は、彼が居なければ生きることさえ出来ない。
これが、私の求めた自由?



いや、そもそも....。

どうして私は、自由になりたいのだろう]


メモを貼った。


 …あれ?キミなら知ってると思ったんだけど


[どうして知ってるだなんて思ったんだっけ。それは思い出せない
嗚呼 確か前の職場に似たような事を言ってた気がするなぁ…。なんて朧気に覚えているような]


 どうだろうね。僕は嫌な思い出しか無いよ
 それに…。どうしてか、前の職場が恋しくなるんだ
 嫌なのに、未練があるみたいで


[その理由はよくわからない。その相手が目の前に居るって事すら、ノアは忘れてしまって。誰かを監視して、嫌われて。そこに囚えるのが普通の生活が日常だったなんて]


 ――ッ!!!


[自分が嫌いだという事くらいわかっていて。その台詞を聞いて、アマルテア=メティスという女性を、いつもいがみ合って嫌い合って、嫌味を言い合っていた相手を
真っ黒に塗りつぶされた記憶が少しずつ晴れていくようだった]


 なんで…。“また”泣くのさ


[釣られるようにこちらも一筋の涙が頬を伝って、出て行く彼女の手を掴もうとするも、それは叶わないで手は空を切る]


 まっ――!!!!


[もし、もしもここで彼女と別れてしまったら二度と会えない気がして
嫌いな相手なのはわかっている。まだ、言いたかった言葉は思い出す事が出来ないけれど。空を切った手を握り、決心したように個室を飛び出す]


 まだ……
   話は終わって、ない。だろっ!!


[既に周りに挨拶をして、出ていこうとする彼女を見付ければ走って引き止めようとして
それから、足を引っ掛けて一度盛大にすっ転んでしまう]


 痛ッ…!!
 待って……待てよ!!アマルテア!!


[転んだ事からか、それとも普段運動していなかったからか。足は既にガクガクになっていてもう走る事は出来ないだろう
壁に体を預けながら、それでも体を引きずって歩こうとする自分の姿に研究員は近寄ったりしてきただろうか
適当にあしらってから、一歩。更に一歩と歩みを進めて]


 ボカァ、キミの事が嫌いだ
 大っ嫌いだ!!!けど…けれど!!


[彼女は止まってくれたりしただろうか。否、止まらなくても言葉を続けなければまた忘れてしまう
塗りつぶされた記憶を探し当てるように、掴んだものを離さないように。頭で考えるよりも先に口を動かして]


 ――僕はキミの事が大好きなんだ!


[それはいつか告白したように、同じような言葉で
“けど”の続きを、嫌いなのに好きだなんて矛盾を。彼女が聞こえていてもいなくても。ただ、言ってから思い出して]


 なんで、忘れてたんだか…


[こんな大事な事を、と自虐的に笑ってしまう
まだ記憶に靄がかかっているようだけれど、今はただ一つ。大切な事を思い出せて、虚無感を抱えたまま満足してしまった**]


メモを貼った。


メモを貼った。


【人】 白銀∴秘星 マユミ

大丈夫よ。

[フィリップは、何かに脅えているように私には見えて。
私は努めて穏やかな口調で、語りかける。
膝を折ったフィリップ>>42の頭を、そっと撫でた]

私は、あなたを置いてどこにも行かないわ。

[むしろあなたが私のために、自ら置き去りにならないかの方を私は心配しているくらいなのに。
その視界の端、月見の姿が見えても>>40、今はフィリップを落ち着かせることの方が大切で。
緊張すれば、きっとそれはフィリップに伝わってしまう。だから私は気づかぬ振りを決め込んで、静かにフィリップの頭を撫で続けた]

(46) 2015/07/17(Fri) 01時頃

【人】 白銀∴秘星 マユミ

[警備の人間が駆け寄ってくるのが見えた>>43
けれど大扉は閉まっていて。そもそも、フィリップを置いて逃げるなんて選択肢は私にはない。
そんなことをするくらいなら、ここで殺された方がましだ。
フィリップの背中を、頭を撫でる手に、力がこもる]

――――――……!?

[けれど、目の前で起こったのは、思いも寄らぬ展開だった。
月見が、警備の人間に駆けて。そして流れる、血>>44
そして開かれる、大扉]

……どうして。

[思わず、フィリップを撫でていた手も止まってしまった。頭に手を乗せたまま、呆然と私は呟く。
それはもちろん、こちらにしてみれば願ってもない展開だったけれど。
そんなことをして、月見に何のお咎めもない……なんてことは、もちろん、ありえない。
静かに促されて、私はもう一度、どうして、と呟いた。
それでも、フィリップが我に返ったなら、私は逃げることを躊躇わないだろう]

(49) 2015/07/17(Fri) 01時半頃

【人】 白銀∴秘星 マユミ

[いきていたい>>53その返答に、我に返る。
そうだ。私は、ここから出て行きたい。ここから出て、生きたい。
その為に、ジリヤを置いてまで、ここまで来たのだ。
人間を傷つけたジリヤを置いてきた私が、ここで人間を傷つけた人間をその後を心配するのはおかしな話だ]

フィリップ。

[顔を向けると立ち上がったフィリップ>>47が、私の手を取った>>48
その顔に、決意をこめて、頷いて。
私は月見に向かって一度深々と頭を下げた。
逃がしてくれることへの感謝か。それとも、旅立ちの挨拶か。それは私にも良くわからない。……今までお世話になりました、でないことだけは確かだけれど。
踵を返し、もう振り向かず、私たちは大扉をくぐる。
外の世界へと向かって**]

(57) 2015/07/17(Fri) 02時半頃

白銀∴秘星 マユミは、メモを貼った。

2015/07/17(Fri) 03時頃


【人】 白銀∴秘星 マユミ

[振り返りはしないけれど、私は少し、考える。
そういえば、あの日私が暖炉の抜け道を知った切っ掛けも、この人だった>>2:3
考えてみれば、それはあまりにも、無用心。
だって彼は、私が図書室にいることを知っていた>>2:2のだから。
獣を逃がそうとするこの人が、どんな人なのか私は知らない。なぜ管理者なのかも知らない。
10年間、私は孤独を愛してきた。特に人間とは、まともにコミュニケーションをするつもりが全くなかった。
そのことを、後悔はしていない。今更聞くつもりもない。
けれどあの日、一言くらい、返しておけばよかったと。
そんな小さな後悔をした。

――――――“あなたも、本が好きですか”]

(70) 2015/07/17(Fri) 12時半頃

【人】 白銀∴秘星 マユミ

[空気が、変わった。
私の嗅覚はそれほどいいわけではないけれど、それでも確かに、空気が違う。風が、頬を撫でる。……外の匂いがする。
そう、今まで暮らした鳥籠は、こんな風に空気が動くことが、なかった。風が、なかった。空が、なかった。
私は手を取り合ったまま、フィリップの方を見て、口元に笑みを浮かべる]

はぐれてしまわないように、側にいてね。
外の世界は、広いから。

[嗚呼、潮の匂いがする。土の匂いがする>>66。10年振りの外の世界で。
私はとうとう翼を広げる。さて、飛ぶのも実に10年振りだ。飛び方は覚えているつもりだけれど、ちゃんと上手に飛べるかしら**]

(71) 2015/07/17(Fri) 13時頃

白銀∴秘星 マユミは、メモを貼った。

2015/07/17(Fri) 13時頃


白銀∴秘星 マユミは、メモを貼った。

2015/07/17(Fri) 13時頃


【人】 白銀∴秘星 マユミ

大丈夫よ。
あなたのお兄さんは、あなたを見失ったりしないわ。

[もちろん私もそのつもりだけれど、と言い添えて、私を包み込む優しい腕>>72に体を寄せる。
大切な人を、間違っても落としてしまうことのないように、私もしっかり抱き返して。
行くわ、と短く囁くと、10年振りの空へ飛び立った。

赤い星のような彼の兄を視界に収めながら、本来は夜の住人たる私が、光の下を飛ぶ。10年振りの太陽の光は、いっそ暴力的だと思うほどに眩しくて、まるで私は笑顔を作る時のように目を細めた。
夜に溶けるはずの翼は、青空の中の染みのように目立つだろう。逃亡中の身としては、それはあまり都合がいいことではないけれど、私の翼は大きいから。きっと追いつけるものなどそうそういない。

羽音のあまり立たない梟の翼で、人間の気配を避けるように、建造物のない方を選びながら飛び続ける私は。
自由と引き換えに失った大切なものに気づくことはなく**]

(74) 2015/07/17(Fri) 16時頃

白銀∴秘星 マユミは、メモを貼った。

2015/07/17(Fri) 16時頃


 ……え。ノア!?

[盛大にすっころんだ音に驚いて、後ろを振り返る。
アマルテア、と自分を呼ぶ声が聞こえた。
その声が。ついこの前のことなのに、懐かしくて。
胸が張り裂けそうになる]

 ちょっと。そんなに無理して動いて。

[打ちどころは悪くなかったのだろうか。
ふらふらの彼に、慌てて駆け寄ろうとして。
―――時が止まった]


[―――だいすき。
確かに彼はそう言った。夢じゃない。
ぽろり、と再び涙が零れた。やっぱり、ずるい。
自分はこの男に振り回されっぱなしだ。
たった4文字の彼の言葉で。
自分はこんなにもおかしくなってしまう]

 ……ばか。

[胸が熱い。この身が蕩けそうになる。
なんでこの男を前にすると。
自分はこんなに弱くなってしまうのだろう]


 転んで、すりむいてるしてるじゃない。
 私に手当てされるのは嫌なんでしょう?

[いつかのやり取りを揶揄して、
無理に笑ってみせようとしたけれど。
やっとのことで浮かべたのは泣き笑いのような表情で]

 やっぱり、あなたって相当に物好きだわ。

[人目なんか気にしてやるものか。
呆気にとられる研究員たちを尻目に、駆け寄って。
ふわり、と彼を抱きしめた]


 ……私も、好き。大好き。

[やっと素直に言えた。嬉しくて。胸が熱くて]

 次、私のこと忘れたりしたら。
 許さないんだから。

[なんて睨んでみせる。
やっぱり、自分は可愛くない女だ**]


メモを貼った。


白銀∴秘星 マユミは、メモを貼った。

2015/07/17(Fri) 18時半頃


白銀∴秘星 マユミは、メモを貼った。

2015/07/17(Fri) 22時頃


 あいたたた……


[足を見れば擦りむいているし、腕を見ればどこに引っ掛けたのか切り傷と、前の職場の傷が開いて出血していたりと散々で
それでもアマルテアが近付いてくれば声が伝わったようで安心する]


 キミに手当てされるのは嫌いだね
 治療されるのがじゃなくて…


[言いかけてからふと、思う。嫌いなはずなのに、今はその治療される傷すらも、嫌じゃなく感じてしまう]


 …僕が嫌いなのは染みる消毒液かな


[くすぐったい気持ちで、ニヘラと笑ってアマルテアの方を見る
彼女に治療されるのが嫌だったはずなのに。今ではそこまで嫌いにもなれないのはきっと、気持ちに素直になったからだろうか]


 キミも物好きだよ、ホント…


[抱きしめられればその身を委ねて、安心したように目を閉じる
嫌いなのに、大好きで。そんな矛盾を抱えたまま、空いてる手で頭を撫でようとする]


 もう忘れないぞ、と
 まだ、思い出す事も沢山あるってハナシ


[睨まれれば慣れたように笑って、彼女にそう返す
いがみ合っていた時を、嫌い合っていた時の思い出話でもゆっくりしよう。なんて考えて**]


 そうね、思い出すことが沢山あるわ。

[頭を撫でられれば、くすぐったそうに顔を赤くする。
思い出話もしたいと思ったし。
今彼がどうしているのかも、興味があった。
やはり自分の記憶は、靄がかかったように鮮明ではなくて。
彼と会話で、なにかキッカケが掴めたらと思う]

 ……ねえ、ノア。
 お願いがあるのだけれど。

[お願い。アマルテアらしくもない言葉だった。
甘えるように上目遣いで切り出すと]


【人】 白銀∴秘星 マユミ

[外の世界に、たった一人だけ会いたい人はいたけれど、今どこにいるのかわからない。
10年前まで暮らしていた場所は、私を匿うための、人里離れた森の奥。
私がいなくては、その場所は意味を失うから。一人になったかあさまが今も尚そこに住み続けているとは思えなかった。
といっても、そのうちあの場所にも行ってみるつもりではいる。
フィリップに、私の育った場所を、見てもらいたいから。
かあさまに、いつか会えるという希望も、捨てない。
世界は広いけれど、時間はあるし、そしてなによりも、もう私は自由なのだから。

赤い鸚哥に導かれる>>75ようにして、場違いな昼の空を梟は飛ぶ。
嗚呼、空から見た世界は、とても広くて綺麗。
そうして、夜の気配が少しずつ忍び込む頃、どこか懐かしいような森が眼下に広がった。
目印になりそうな大きな楢の木に宿るフィリップの兄を追いかけて降りていけば、先に木に移ったフィリップが抱きとめてくれる]

(80) 2015/07/17(Fri) 22時半頃

 ……場所、移さない?

[アマルテアの顔は羞恥で真っ赤だった。
ふたりは研究員たちの奇異の視線に晒されていた。
抱き合ったままの恰好は、やはり恥ずかしい。
どこからかヒューヒューと囃し立てる声が聞こえる。
いやもう、冷静になると相当恥ずかしい。良い大人です私たち]

 それに、あなたの傷の手当てもしたい。し。

[しどろもどろになって、言葉を紡ぐ。
本当に自分らしくないと思った。
なんでこの人の前では、
いつもの気取った自分でいられないのだろう**]


【人】 白銀∴秘星 マユミ

ありがとう。
お邪魔します。

[着いた場所は、かつての兄弟の住処のよう。
抱きとめてもらったことと、お招きに感謝してそんな挨拶を。
長旅お疲れ様、なんて言おうかと思ったけれど、当然ながら長らく住人を失っていたその住処は埃まみれで。まだちょっと一息つけそうにない]

まずは……お掃除かしら。

[第二図書室を片付けたことを思い出す。あれはこのための予行演習だったのかしら、なんて思って。
そして、私はようやく、その場所に先客がいることに気づく。
掛けられたその声は、歓迎の声なのか、それとも迷惑がられているのだろうか?
瞬きを一つして、先客を見つめた]

(81) 2015/07/17(Fri) 22時半頃

 お願い…?


[甘えるようなアマルテアに対して嫌味を言う気にもなれず、黙ってそれを聞けば一瞬にして顔が赤くなって
周りを見れば好奇心だの、囃し立てる声が聞こえてはしっしっと手を振る]


 ……移動しよう、うん
 ここじゃ流石に恥ずかしいってハナシ


[冷静になってみれば何をしているんだろう、こいつ等。というくらいな恥ずかしい事をしていて
抱き合っていたのをゆっくりと話して、お互い赤くなった顔を見ないようにそっぽを向いてしまう]


 あー、もう!見るなってハナシ!!!
 お前等持ち場に戻れよ!…戻れってば!!!


[そう叫んでから、ゆっくりと立ち上がって再度自分の部屋の方へと歩き出す
振り返ってアマルテアの顔を見るほどの度量はなくて、震える足を引きずりながら壁に手をついてゆったりと歩いて]


 …キミも来るだろう?
 治療器具なら多分部屋にあるぞ、と


[そう彼女に問いかければ、付いてきてくれるだろうか**]


[ノアに案内されるがままに、再度彼の部屋の中へ。
扉がばたんと閉まると、唸るように手を額に当てた]

 ……ごめんなさい。
 今後、あなたが働きにくくならないといいのだけれど。

[彼女には珍しく、しおらしく謝った。
たまには素直に反省することだってある]

 腕、見せてくれるかしら。
 今度は泣かないわよね?

[なんて意地悪く笑って。やっといつもの調子だ]


[目ざとく部屋で見つけた消毒液を手に取って。
ふふん、と得意気に笑ってみせる。
ここからは自分のフィールドだ、と言わんとばかりだ]

 化膿したら大変だわ。

[なんて大げさに言ってみせて。
彼が良いと言ってくれたら、治療を開始するつもり]

 ……ねえ、私って。前の職場でどう働いてた?

[そう切り出したのは、しばらく経ってからで]

 私も、記憶が曖昧なの。

[正直に、打ち明けた。彼はどういう反応をしただろうか**]


メモを貼った。


 あー、大丈夫だってハナシ
 ここじゃそういうの無縁だから、新鮮なんだぞ…と


[最早諦めたようにしおらしく謝る彼女に安心させるように笑って
それから泣かないでなんて言われれば少しだけむくれてみたり]


 別に泣きやしないさ…多分ね
 それを引っ張ってくるのは卑怯だぞ、と


[嗚呼 こんなにも楽しい会話が出来るものなのだろうか。なんて嬉しく思う反面、彼女が忘れているらしい記憶について、少しだけ不安になったり
治療に関しては覚悟を決めたように傷口を差し出してから、彼女の質問を受け取って、暫く考え込んでしまう]


 前の職場…か。僕とキミが仲悪かったのは覚えてるみたいだぞ、と


[獣人、という話題を出した時。まるでわからないとでも言うような彼女を見逃すわけがなく
自分がしている研究を知らないわけがないのだから、彼女のそれは不自然だった]


 ヒトを…いや、獣になったヒトをヒトに戻そうとして
 被験体と称して自分の薬を使っていた


[それで自分と仲が悪かった。と言えば自分はどちら側だったか、わかってくれるだろうか
それから、曖昧な記憶に関して言うべきか迷って。静かに口を開いた]


 ――キミのお兄さんは、覚えてる?


[彼女の返答をじっと待つ。真実を伝えるべきか。そして、知ってしまったとしても自分は彼女に間違っていると言えるだろうか**]


メモを貼った。


 ―― →路地裏 ――

[  あれからどれ程経ったのだろう。もしかしたらあかあかとしたそれから紫へ、“しんかい”と一間、覗き込まれたその黒へと。
 やがてはまた、ぐるりと天に陽を繰り返すのを。
 “ほんもの”のひかりが、その空気すらも変えていくのを、感じていたかもしれない。

  潮騒のなか、2羽の“とり”が羽ばたくのを。そうして、“ひと”と“けもの”とが踏み出す、一歩目のそれをフードの奥、聞くことすら。]


 ―― →路地奥 ―― 

[  白亜から逃れた向こう側。 “ひと”の気配を、
 そのままのまなざしを、儘うける「そと」の世界に、壁に擦らせた体を街中へと運んでいく。
  いきていたい、いきたい。――いきなさい。言われたとおり、漕ぐ足は止めず。
 

  先ほどの――つい持って逃げてしまったままの――林檎の1つを、すり、と鱗の指で擦りあげながら。

 途端皮が剥け、濁と果汁がすり切れた手袋の奥へしみ込む。空気に触れた身はやがて変色し、甘いにおいをぷんと漂わせた。


 ならない虫を抱えた腹に、ただひりとした切迫を感じつつ。――ぼと、と路地に熟したそれを落とすまま。
  欲しいと焦がれるそれに目を逸らしていれば、「   」を求めてぜんぶをくい潰す事もなかった。
 手に触れるそれを――、どうして、欲しいと思ったのかすら、やはり思い出せなかったけれど。*]


  ―― →? ――


[  からからと乾く喉奥、「はて」かもしれないと、――文字に読む砂漠を思い返しながら。
  ひらけたその奥、“しんかい”じみた視線の先。

  鱗のように揺れ立つ波、泡じみた白は幾度も、すなの粒を舐めては引き返していく。フードをおろし、先を1つ、小高いそこから見下ろせば。


  茫洋と、「それ」は広がっていた。


  誰かがうたったそらが、ひらひらとした光が、とおくまで映し込まれている。
  鼻腔へ滑り込む潮のにおいに、いつかなじみの彼と開いた本のなか、綴られた言葉を。

  彼の声で初めてしったそのなまえを、小さく零し落とす。]


         ―――うみ、



[ 

  踏み出した足をゆるく、階段へと今度は下ろし込み、かわきの正体すらしらない躯を進ませる。
 潮騒の――うみねこのこえを下ろしたフードの下、露わになった耳奥へ流し込みながら。

  “いばしょ” “いきられるところ” 
  ――ふるさと。

 反芻は絡め合うように腹底へと落ちていく。
 それでも、やはりたりないとなく虫は、満足にいえる奥は、持つ事はないまま。
 ――ひた、とその足を止めたのは、聞き覚えのある誰かの声を。……”   ”と、一間先を、もとめたその声を、きいた気がしたからだったか。]


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