194 花籠遊里
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―とある始まりの日―
………そうか。寂しく、なるな。
[向かい合った月は櫻………いや、射干玉色の青年をしばし見つめて微笑もうと努力する。>>13 しかしどうしても、寂しそうな色を沈める事は出来なかった。 ……上手く隠せたとしても見抜かれていたのだろうが。
この『人』は本当に、僅かな物までも見抜けるものを持っていた。 それに助けられた事も少なくは無い。]
(16) オレット 2014/09/24(Wed) 01時頃
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[名を。月花の名を呼ばれたような気がして足を止める。 娼館が並ぶ花の小路。 花籠のように洋風の館もあれば、昔ながらの立派な宿まで規模も見た目も様々。 今宵よあちらこちらで『泡沫の夢』が広がっている事だろう。
……なぜ、こんな場所を枯れた花がさ迷い歩くのか。 ただ、なくしものを探すためだけに夜を歩き夜を生きる。 自由の身、だからこそ。
歩みが止まったのは丁度一つの娼館の前。 ここへと売られた者は、心身共にボロボロになるまで客を取らされるという。 噂をしていたのは花見習いである蕾だったか。 こんな場所に、もしも己の求める色があったとしたら。 嫌な想像に眉間に皺を全力で寄せ、重い息をはきながらも再度入り口に目をやった時だったか。]
(54) オレット 2014/09/25(Thu) 00時半頃
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[どうしても忘れなれなかった。 どうしても捨てきれなかった藤色の花が、入り口に立っているように見えた。>>28 ……音もなくただ空気を微かに震わせ、口の形だけで名を呼ぼうとする。 夢幻でも構わないと、吸い込まれるかのように足は勝手に動く。動く。 一歩、二歩、三歩。己の手を伸ばしても僅かに届くか届かないくらいの距離まで詰め。 淡い、悲しみと喜びの混ざりあった色を浮かべ手を伸ばそうとした。]
(55) オレット 2014/09/25(Thu) 00時半頃
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懐刀 朧は、メモを貼った。
オレット 2014/09/25(Thu) 01時半頃
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……泣く程俺の顔を見たく無かったのか?
[未だ触れていいのか、手を伸ばしてもいいのか迷う部分はあれど。 零れ落ちる雫を拭うくらいは許して欲しいと、頬に手を添える。>>66 ……嗚呼、最後に見た時よりも少し痩せ顔色も悪い。 一体彼はこれまでに、どれだけの苦労をしてきたのだろうか。
そして、そんな藤之助にしてやれる事の少なさよ。 残された物が伝える言葉の通りに、一瞬たりとも藤色を忘れる事は無く。 願わくば、もう一度だけでも会いたいと彷徨い続けたが、いざ彼の前に立つと自分の無力さが浮き彫りになる。]
俺は。もう一度お前の顔が見れて嬉しかった
[それでも。 月花の枯草はようやく満たされたような気がした。 二度と埋まる事はないだろうと思っていた、何かが。]
(71) オレット 2014/09/25(Thu) 02時頃
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[いくら拭っても止まる事をしらぬ雫を、それでも指で拭い。
一目見れるだけで良かった。 帰ってくれ、顔など見たくもないと罵られるのも覚悟していた。 それなのに、どうして彼は泣いているのか。
再び顔を合わせるのに、少なくとも季節は一巡りしている。 ……そこから、数えるのをやめてしまったのだが。 墨色の髪と己のこげ茶を見る限り、それ以上の時が流れていたのだろう。 忘れるつもりは無かった。忘れられるとも思って居ない。 あんなに、心の中に深くふかく……]
(84) オレット 2014/09/26(Fri) 00時頃
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[―――……感情のままに藤色の手を強く引く。>>72 零れ落ちた一滴は、朧月の水面を確かに揺らし。 それは強い波となり、朧を突き動かす衝動となる。 抱きしめた藤之助は記憶の中の彼よりやはり細い気がして。 壊してしまわないように、手折らぬように、砕かぬように熱を移そうとする。]
藤之助、
[どう、伝えればいいのか。いや、伝えていいのかすら分からずに。 ただ墨色の髪を撫でる事しかできない。]
(85) オレット 2014/09/26(Fri) 00時頃
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(俺に、ついて来てくれないか。)
[一生と言わずとも良い。 あの時のように、傍に居て笑ってくれているだけでいいからと。
言葉が、どうしても出てこない。]
(87) オレット 2014/09/26(Fri) 00時頃
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[息が、詰まる。 湧き上ってくるのは、彼の言葉通りに攫ってしまいたいという欲。 しかしそれを溢れさせまいと待ったをかけるのは、他でもない『朧』だった。>>92 きっと、今、手を取り走りだしてしまったなら。 今以上に今まで以上に苦しい思いをさせてしまうかもしれない。 『俺』の我が儘だけで、そんな思いはさせたくは無い。絶対にだ。
しかし。しかし、このまま手を離せ別れてしまえば。藤之助が今以上にボロボロになってしまうのでは無いか。 今度こそ完全に『失って』しまうのではないか。 ……這いあがってきたのは恐怖と、それから。]
いいのか藤之助。 ……お前の、手をひいても。忘れなくても。 お前を好いているが故に、私欲の為に藤之助を貰い受けると聞いても尚。 お前はそれを望むのか?
[何かを誤魔化すかのように、藤之助の耳元で囁き朧の顔を覗けぬように隠してしまう。 あの晩以上に酷い顔をしているであろう表情を、見せないように。]
(99) オレット 2014/09/26(Fri) 01時頃
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[花同士の恋など、あってはならない。 そう聞かされていたのか、教えこまれていたのか。
藤之助の言葉は予想外だった。 友である事で隣には立てても、執着と背中合わせのそれをひた隠しにしてきた。 まさか、同じ思いでいてくれたとは思わずに、藤之助を抱く手に力が入る。>>100
始まりはいつだったかはもう思い出せない。 どこか幼子のように嬉しそうに笑う顔も、花としての雰囲気も、 仕草も声も瞳の色も髪の色も。 全て、すべて気がついたら好きになっていた。 あってはならないと沈めていた心が、浮かび上がっていく。 ………もう『朧』の静止の声は聞こえない。]
(103) オレット 2014/09/26(Fri) 02時頃
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無論だ。 寧ろ、俺の一生をくれてやるから、俺以外を望まないでくれ。 ……とまで言ったら、流石に横暴か。
[隠しきれない『しあわせ』の色が声に滲み出す。 問題が無いわけではない。 しかし昔とは立場も違えば、朧の身を絡める鎖も籠も牢も無い。 『たいせつなもの』をすくい上げられるならば、俺はどんな問題でも乗り越えよう。]
次の新月の晩。花でも枯れ草でもない、ただ一人の男が。 必ずお前を浚いに来ると『約束』しよう。
[耳まで赤く染まった愛い人の頭を撫で、幸せそうに笑い。 ようやく彼を、解放した。]
(104) オレット 2014/09/26(Fri) 02時頃
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―新月の晩― [月に一度の暗いくらい闇が花街を覆う日。 息を切らし紺色とこげ茶を揺らし何処かへと向かう男が一人。
目的は一つ。 まだ次に腰を落ち着ける場所の宛なんて決まっては居ないが、雪山にかかる月を見にいければと。>>3:*59 覚えていないかもしれない口約束を果たそうと、走る、走る。 待ってくれると『約束』してくれた花を……いや、愛しい人を、月明かりが無くなる晩に、人目についてもいい、指をさされてもいいから 正面から攫ってしまおうと向かうは一つの娼館。 彼は、霞は何処に居ただろうか。彼の姿を見つければ、ふわりと笑ってこう告げる。]
霞、お前の一生を朧では無くただの『佐吉(おとこ)』が貰い受けにきた。
[娼館の主も、先輩娼にも文句どころか一言発するのさえ許さずに彼を抱き上げ、荷物があるならそれを奪うように手に取り。]
ただ俺の傍で笑って過ごしてくれれば、いい。 俺の時間が欲しければ、全て霞にくれてやる。
(140) オレット 2014/09/26(Fri) 23時半頃
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…泣くな、笑ってくれ霞。 お前に泣かれると、その、どうしていいのか分からなくなる……
[片手で抱き上げたまま一度器用に荷物を降ろし、一滴の雫を拭おうと手を伸ばせば。 ぱちり、と確かに視線が合っただろう。 照れを隠すように視線は彷徨い、耳はほんの少し朱色に染まる。 誤魔化すかのように言葉を伝えようと口を開く前に、娼館の主に呆れたような声を出されて。
居心地が悪くなった男はもう一度小さな風呂敷を手に、そのまま娼館を出る。 ……敷居を跨ぐ直前、一度館の主を睨み付け。 今度こそ足は館を街を背にして歩く。 下ろせと言われたなら望み通りにそうしただろうし、何も言われなければそのままで。]
(161) オレット 2014/09/27(Sat) 00時半頃
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―――月を、見に行こう。寒い場所は嫌いか?霞。 当分は何も心配する事はない。 のんびり、静かな所でまずは休もう。時間なんていくらでもあるのだから。
[愛しい人を抱く手に少し力を入れると、僅かに身体が強張る。 街が遠ざかれば自然と足は止まる。
今度こそ本当に、霞も佐吉も自由なのだと街明かりをみながら実感する。 自然な動作でなんともないように、しかし丁寧すぎるくらいに唇を合わせて霞から視線を外す。]
それ、と。今後我慢はできないと、思ってくれ。
[執着にも似た、『朧』が『藤之助』に抱いてはいけなかった物。 『佐吉』が『霞』へ抱くのなら、障害の無いもの。 ……そう、霧雨の夜に手放しきれなかった物に名前を付けるのなら]
(162) オレット 2014/09/27(Sat) 00時半頃
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