人狼議事


254 東京村U

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視点:


[扉に鍵はかかってない。
中に入ると、リビングから話し声がした。

母親と、父親と二人の声。

……でも、おかしい。二人は、誰に向かって話してるの]

「ヒナコ、ご飯食べたらちゃんと勉強しなさい? テレビばっかり見てないで」
「はぁい」
「今誰か来たんじゃないのか」
「私見てくる」

[誰の声なんだろう、これは。
私の声のようで、私じゃない。違う、私の声じゃない。
聞こえる足音が、リビングを出てくる。
出てきた姿は、人の姿じゃなくて、薄い影のような]


メモを貼った。


メモを貼った。


[それは、にっこり笑った気がした]

 え、何?

[おいで、そんな風に手を振ったように見えた。
違う、「おかえり」だ。

なぜだか、直感でそう思ってしまった]

「ヒナコ? 誰が来たの?」

[母親の声。
もうその影は答えなかった。代わりに廊下の奥へと消えていく]

 、……ただいま。

[口から出たのは掠れた声だけ。
顔を出した母親が、帰った来た私の姿を見て、びっくりしたように目を見開いた]


【人】 酸味探し ドリベル

― 朝・自宅 ―

[ぼんやりと、目を開く。ベッドがある側とは逆の壁にかけられた、多数の歯車をデザインしたスチームパンク風の時計、それを見ると、早朝の域を脱しつつある時刻だった。
 あれからいつ眠ったのか、覚えていない。長く転々していた気もするし、案外、すぐ眠ってしまったような、そんな気もする。ただ、どちらにしろ、徹夜でもしたかのように、体が怠かった]

……、

[数分、寝転んだままでいた。
 その後、億劫にもベッドから這い出、
 机に置き去りにされたiPhoneを見て、指を強く結んだ]

(0) 2016/10/01(Sat) 01時頃

「今帰ってきたの?」

[今のは、何。私の振りをして、ここにいたのは。
頷いてから、それから首を振って、廊下の「奥」、自分の部屋へと走り込んだ]

 ……「あなた」はここでしんだ人なの?

[部屋の中、明かりはついておらず窓からの月明かりだけが部屋を照らす。
影はもういなくて、でも、ぱたぱたと足音が響いた気がした]

 どうして、私の振りをしたの?

[問いかけても、返事はなかった。微かに、笑う声が聞こえた気がした]


[影が、テラスに見えた気がして外へと出た。
廊下の方から母の私を呼ぶ声がする。

辺りを見回すと、フェンスの向こうに誰かがいた。

それは少し怖くて、腕を引っ張られる気がした。
右手と、左手と]

「だめ」
「そっちはこわいよ」
「あそんで」
「ここで」
「こっちにきて」

[右と左から交互に声がする。
左からの声は怖かった。

引いて行かれるのは怖かったけど、心配してくれるだろうか、なんて思ってしまって]


【人】 酸味探し ドリベル

[二度、三度、静かに深い呼吸をする。
 そして電源を入れ、立ち上がるのを待つ、

 …… 立ち上がって、暫く。
 また「彼方」からの着信が来る、事はなかった。
 開いた履歴は、メンバーとのそれが最新だった。
 昨夜のそれは全て消えていた。

 心中に浮かぶのは、安堵。
 痕跡がない事に関する、掴みどころのない不安。
 あれが夢のように思えてくる、現実味の揺らぎ]

(12) 2016/10/01(Sat) 01時頃

[黒く煤けたその場所は、まるで黒い沼のように見えた。足を取られたらもう抜け出せないような、そんな、気がしただけ。

ただ、右手を引っ張っていた影はフェンスの向こうには来られないみたいで、離れてしまった]

「いっしょに」

[ぞわり、とするような声が耳元で囁く。
しまった、と思ったときにはもう遅いんだって、誰かが言ってた気がする。

私の身体は、その数瞬後には地面近くの植え込みの上にあった。
視線の上、光る月とそれから、黒い煤けたテラスの端と]

「ごめんね。ごめんね。助けられなくて――」

[怖くない方の声が遠くから聞こえた気がした。
次第に闇に覆われていく視界。あそこから落ちたんだ、と薄れていく意識の中、思った]


[死ななかったのは奇跡だと、言われたらしいけれど、意識を失った私が知るのはまだまだ後のことだ。

植え込みがクッションになったことと、立木に引っかかりながら落ちたのが良かったらしい。
あの声が、助けてくれたのだろうか。

『私の身体』のことはさておき、今の私は別の場所に立っていた。
誰も気づかない、こんなに人は多いのに、誰も私を見てはくれない。

この場所を、私は知ってる。
「新宿」の街だ――**]


【人】 酸味探し ドリベル

[だが、全てが夢などはありえない、昨日の記憶は幻ではない、その事実をメールが証明する。木露とのやり取りに、加えて、秋葉からいつだか送られていた返信。
 『先輩、なんか憑かれました?w』そんなほぼ想像通りの軽口から始まって、電話の怪談、なら似たような話は幾つもある、ただジャストはない、少しあたってみる、そのような内容だった。
 結局は木露と同じ真摯な反応に、有難さと、心強さを覚える。ありがとう、と、感謝の意を返しておいた。

 それからようやく起き支度へ入る。
 尾鰭が出来たリンフォンを一瞥し、洗面所へと向かい、]

……、……

[一瞬、何か違和感を覚えた。
 けれどもそのまま、歩き進み]

(26) 2016/10/01(Sat) 01時半頃

─ 回想:東中野のあるマンション ─

[見知らぬ女が、背を向ける
その隙をつく形で、東蓮寺もまた身を翻した。]

澪音ちゃん!!!

[従妹を一人にするわけにはいかない。
何よりも、彼女の言葉が真実と判明したからには。]


[ダッシュでエレベーターへと駆け込めば、一歩遅れた警官と女は機械の扉の向こうへと遮られた。そのままするすると、エレベーターは階下へ降り行く。]

別の家から?
ああ、あの、変な女を「入間さん」とか呼んだやつか。
澪音ちゃんを見ていた……?くそ。

[従妹の言葉に、低く短い悪態が落ちた。
澪音を見ていた、つまり監視していたということか。
彼女をどうしたいというのだ。
或いは、このまま彼女を返せば次は澪音すら別の誰かとすり替えられてしまうのではないか。そんな想像まで脳裏をよぎる。]


落ち着いて。
まずは、澪音ちゃんの無事を考えよう。
おじさんとおばさんは……俺が絶対に探すから。

[弱く涙声のようにも聞こえる声に励ますようにかける声は、半ば自分への鼓舞に似る。あの不気味さ、あの異様さは味わったものにしか分からないものだろう。
そう思うと、一人であの恐怖に耐えていたのだろう従妹が、痛々しくも哀れだった。]

そうだな。
今夜はとりあえずホテルでどうかな?シングルで。
お金のことは心配しなくていいから。

[ひとまず、どこかに部屋を取って泊まらせよう。
そう提案すると、従妹から思わぬ一言があった
それに短く苦笑してみせる。]


俺のところは…、狭いからなあ。
澪音ちゃんなんか、とても泊められないよ。
それに、あまり片付いていないんだ。

[だからと従妹の宿泊を渋ったには別の大きな理由がある。
東蓮寺の住まいは、十条にある。
正確には十条駅から徒歩10分ほど、築34年を数える古いアパートの一室である。部屋は狭く古めかしく、家賃は東京にしては破格に安い。
無論事故物件などではない、普通の部屋だ。
とはいえ擦り切れた畳敷きの、和式トイレの床にタイルが張ってあるような家に住みたいという人間は今や少ないのだろう。

東蓮寺の身なりは、収入に比較して随分と良い。
それは家賃などを削りきり、外見にばかりは金を費やした東蓮寺の見栄だった。鴨居には、部屋に似合わぬ洒落たスーツがハンガーにかけられている。
そんな部屋に従妹を招き入れたくはなかった。そんなところを、自分を良く見てくれている年下の子に見せたくなどなかった。]


メモを貼った。


だから、ごめん。
大体、従妹といっても女の子が無防備に男の部屋に泊まるなんて、言っちゃダメだよ。

[最後、冗談めかした言葉はどう取られたか。
ともあれ新宿に着いてから考えよう。そう一旦話を区切ると、従妹は再び黙り込んでしまった。沈み込む様子に、東蓮寺もまた思い悩む表情になる。

電車はほどなくして、新宿に着いた。
ホームに降り立った瞬間、どこか見知らぬ街に来てしまったような気がした。いつも使う駅なのに。
白昼夢のような妄想に首を振り、はたと従妹を見遣る。東蓮寺の顔色は少し悪い。照明のせいと見えただろうか。]


ああ……、いや。ごめん。
ホテル探そう。

[家に泊まりたいという従妹の言葉に、どこか上の空で首を横に振り、詫びる言葉を重ねて雑踏を歩く。階段を下りて右に曲がり、再び階段を上がって左に折れ………ここはどこだ?

知らない街。ここはどこだ?
いつしか雑踏のざわめきも遠くなっている。
どこだ?分からない。

ハッとして横を見る。
後ろを見る。
周囲を見回す。


   ──── 澪音が、いない。]


澪音ちゃん!???

[大きな声で呼んで、慌てて周囲を見回した。いない。
それどころか、ここはどこだ。
振り返ってみれば、続いていたはずの通路は行き止まりになっている。プレハブのような安っぽい壁が、頑として立ちふさがっている。
混乱して首を横に振れば、下り階段が見えた。
出口を求めて、そこに駆け込む。

降りる。
降りる。
降りる。
降りる………

出口には、つかない。]


[次は、慌ててスマホを取り出した。
従妹の連絡先をタップする。繋がらない。
呼び出し音すらしない。
何度か試して諦めて、次はLINEを立ち上げた。]

「変なところに出た」
「ごめん、大丈夫?はぐれてしまって」
「今、どこにいるのか分からない」

[そう送ろうとするが、メッセージが投稿出来ない。
オフライン表示ではない。通信は可能な表示だ。
それでも電波が通っていないかのように、まるで、]


 ………っ!


[ざわりと悪寒がした気がして、振り返った。
降りてきたはずの階段が消え失せている。
目を見開いて辺りを見渡せば、眼前には薄暗いどこかの見知らぬ風景が寒々として*広がっていた*]


メモを貼った。


メモを貼った。


メモを貼った。


【人】 酸味探し ドリベル

[洗面所から戻ると、ベッドの端に腰かけた。Twitterをアプリで開き、呟くでもなく眺める。「解放治療カルテ」で名出し個人アカウントを取っているのはシーシャ一人だ。オフィシャル情報アカウントと並存するそのアカウントでは、不定期に他メンバーの写真や代筆がツイートされもする。
 青年はといえば、全く無関係に匿名に、読書した感想を主に呟くアカウントを持っていた。そのツイート数は多くはない。なおシーシャはやたら多く、「ミュートすんなよ!」を定番ネタにしていたりする]

……

[TLを眺める途中、ふと意味もなく室内に目を向けて]

…… ?

[止まる。何か、違う、気がした。
 何かが変わっている、気がした]

(41) 2016/10/01(Sat) 02時頃

【人】 酸味探し ドリベル

[そして、青年は、それに気が付いた。
 PCデスクと書き物机を兼用するシンプルな形の机。
 その上に置かれた、一枚の紙に]

…… なに、 これ。

[それを手に取り見て、呟いた声は、掠れていた]

(62) 2016/10/01(Sat) 03時頃

【人】 酸味探し ドリベル

  ・ ・ ・

さようなら その裏側を見る
裏側に書かれたそれに 私は気付かない
私は気が付かない その裏側に
すべてがかかれているというのに

私は気が付く事はなく
そうして私は
柘榴を食べて笑うのであり

さようなら
さようなら
さようなら

私が柘榴を食べ切ったなら
貴方も私を食べて欲しい
柘榴のようにたべてほしい

業火に焼かれる私を想って

(63) 2016/10/01(Sat) 03時頃

【人】 酸味探し ドリベル


柘榴のように
きらきらとあかく ひかった
私のノウズイは

きっと あまいです

  ・ ・ ・

(64) 2016/10/01(Sat) 03時頃

【人】 酸味探し ドリベル

[紙に書かれたそれは、歌詞のようだった。
 それは確かに己の字で書かれていた。
 己が書く歌詞らしい、ものだった。

 だが、それに、青年は全く覚えがなかった。

 一つ、二つ、三つ、
 何やら水滴の染みが付いた紙面を、無言に見つめ]

(66) 2016/10/01(Sat) 03時頃

【人】 酸味探し ドリベル


[続けて、青年は、それ、にも気が付いた。
 リンフォン。
 それを、青年は鷹の完成まで進めていた。
 それが、更に、魚のはじめまで進んでいる、事に]
 

(67) 2016/10/01(Sat) 03時頃

【人】 酸味探し ドリベル



「……おい。……おい?」

 

(68) 2016/10/01(Sat) 03時頃

【人】 酸味探し ドリベル

― 昼頃 新宿・某スタジオ ―

[はっとする。重なる呼びかけに、己が意識を遠くしていた事に気が付いた。見れば、呼びかけの主ヴェスパタインは、また他のメンバー達は、心配げに此方を見つめていて]

「大丈夫か? 顔色、悪いぞ」

……ああ、うん、ごめん。大丈夫だよ。
少し、ぼんやりしてた。
寝不足かな。呆れたものだよ。我ながら不摂生で。

[そう冗談めかして言い、笑う。胸の裡には、昨日からの幾つもの奇妙が、不穏な感情が、渦巻いていた。
 己は、何か病気にでもなったのだろうか、と思う。
 夢遊病、怪奇小説を思わせる、それにでも、……**]

(69) 2016/10/01(Sat) 03時半頃

酸味探し ドリベルは、メモを貼った。

2016/10/01(Sat) 03時半頃


【人】 酸味探し ドリベル

[ヴェスパタインの提案で、一旦小休憩を取る事になった。ステージの端に腰かけ、りんご風味のペットボトル水を煽る。と、いきなりばしりと背を叩かれて、少しむせた。
 口元を肩にかけたタオルの端で拭いつつ、横に座ったその手の主を睨んでやる――といっても目元はあちらから見えないわけだが、ともあれそいつは、シーシャは軽率げに笑って]

「どうしたよ樹〜、風邪かぁ? 声低いぞお」

……それは元からだよ。
風邪、もしそうならキミのせいって事になるけれどね。
八割くらい。
っていうか、寝不足だって言ったでしょうよ。

[いつも通りの軽いノリのシーシャに、青年はやはりいつも通りを努めて返した。昨日からの件を、彼やヴェスパタインには言ってみようか、そんな思いも過ぎったけれど、緩やかな躊躇いがそれにまさった]

(79) 2016/10/01(Sat) 16時半頃

【人】 酸味探し ドリベル

[そもそもがオカルトでしかない話だし――シーシャはそういうものは「信じたくない」タイプの、ただ占いやら縁担ぎはつい気にしてしまうような、まあ言ってしまえば怖がりであったし、ヴェスパタインは冷静に科学的に信じないタイプだ、亡霊やら魔術師やら似合う見た目してるくせに――今のところ別に際立った実害が出たわけでもない、出てはいない、
 それに、
 今この時、青年はオカルトな実情よりも、 己の正気を疑いかけていた。痕跡がない怪異、そう、メールが文字化けしたらしいという事実以外には、他者は認識していない、して貰おうとしても出来ないのだ、この異常は、なら、あるいは、全てが己の白昼夢や、妄想、だったとしても、
 何よりあの、自分が書いていない、自分の、]

あの、パズル。
ついやってしまったんだよ。夜中まで。
おかげで鷹までは進んでさ。

[可能性の否定したさに。全てを遠ざけたさに。
 切り出す代わりに少しの嘘を交えて戯れた]

(80) 2016/10/01(Sat) 16時半頃

─ 出られない駅 ─

[また同じ夢を見た。他愛もない夢だ。

寝床で目を覚ます。見覚えのない天井。
板で出来た天井板は、押せば動く。
動いた先にあるのは真っ黒な闇の迷路だ。
左右も分からずに進む。

どこまでもどこまでも進む。
迷路の先は知らない街だ。
馴染みのある、あの緑深い田舎の町などではありえない。
人の行き交う、雑多でエネルギッシュな街でもあり得ない。

帰っておいでと呼ぶ声は、もう届かない。
そんなつもりじゃなかった。


 ─── ソンナツモリジャナカッタノニ。


[ふっと意識が覚醒する。
なんだ、眠っていたのか。…眠っていた?この状況で?

ゆるく見渡せば、やっぱりそこは駅構内のようだった。
見覚えがあるような見覚えのない風景。
照明は白々と点いているのに、奥が見渡せない。
辺りは明るいはずなのに、何故だか暗い印象がある。]


俺は、…──違う。違う。
出られないんじゃ…、

[ない?本当に?
自分もヤヘイと、あの狂人と同じじゃないのか。
出ないんじゃない、出られないんじゃないか。

あっちかも知れない。いや、こっちかも。
そっちの先はまだ手繰っていないのかも知れない…]


……違う!!

[違う。自分は彼と同じじゃない。
出られないんじゃない、出たくない。
そう出たくなかっただけだ。どこから?この場所から。

そこまで考えてしまって、一瞬息が止まった。
違う、そうじゃなかった。


絶対に出たくない───…んじゃ、なくて。
そうじゃなくて、今はまだ出られない。このままじゃ帰りたくないだけ。]


*

*

*


[東蓮寺の実家は、ごく田舎の古い寺だった。
歴史の長さばかりが自慢の、禅宗の古い寺である。

昔から馴染んだのは草の匂いと香の匂い。
読経の響きは子守歌より身に沁みついている。

町は皆、代々からの古い知人親戚で、琉衣は昔から「東蓮寺の跡取り息子」であった。何をしてもどこにいても、見知った人の目があった。

寺の跡取り息子、一人息子として、いずれは修行にそして住職に。そうして古い小さな、…居心地のいい狭苦しい優しい町で一生を送ること。そんな決められた未来に反発して東京に出たのは、高校を出て間もなくのこと。]


「俺は寺なんて継がない」
「俺は東京に出て、立派に稼いでいい暮らしをするから」
「だから、こんな古い田舎になんて帰らない───」


[父と大喧嘩をして、母に見栄を切って家を飛び出た。
祖父母は、その後何度も何度も手紙を寄越した。

お前は跡取り息子で、しかも一人息子だ。
お前が帰ってこないでどうするのか。
東京でどうせ大した仕事もなく苦労ばかりするのだろう。
おじいちゃんもおばあちゃんも心配しているから。
早く諦めて戻っておいで。

思わず愚痴を零したくなるほど、幾たびも。
未だに契約社員で、碌に将来も見えやしない力不足の自分を見透かすかの言葉が不甲斐なく情けなく、悔しくて。]


[もう、いいと。

もうやめてくれ────、
俺はここに、この街から今は出たくはないのだから。
せめてもう少し頑張って、


  ………… いずれ胸を張って帰りたいのだから、と。


それまでは帰らない。
帰りたくないと、意地を張り続けてきたのだけれど。]


*

*

*


[懐のスマホを取り出して画面を操作する。
従妹からの連絡はまだ来ていない。
通話をタップしてみる。やはり繋がらない。

ひょっとしてと思って、叔父と叔母にもかけてみた。
繋がらない。微かな期待はあったのだけれど。
では違うのか。彼らもここに迷い込んでいるわけではないのか。]


ああ…、くそ。澪音ちゃん…ごめん。


[新宿駅ではぐれてしまった従妹のことを思う。
彼女は一体どうしてるだろう。無事だろうか。
それとも同じく、どこかに迷い込んでいるのだろうか。

確かめる術はなく、連絡は相変わらず繋がらない。
あんなに不安そうにしていたのに。
助けてやらないといけないと思っていたのに。
不安と苛立ちで、スマホの"通話"の文字を何度も何度も指先で叩き、]


 ………っ!


[衝動的に画面を消して、端末を握る手を振り下ろす。]


はあ────、

[深くため息をついて、その場に座り込んだ。
普段なら座ることなど思いもしない駅の通路だが、今はもう気にする気にもなれやしない。

なんでこうなった。
どうしてこうなった。
こんなつもりじゃなかった。
こんな風に出たくないというのでなかった。

同じような言葉が、頭の中をぐるぐると回っている。
そんな時、ふと柔らかな声が耳の奥に蘇った。]

  『人って、いろいろねえ』

[フルーツ飴の、甘い微かな記憶と共に。]


[ここには、どこかは分からないけど入口があった。
あったんだろうと思う…多分。
では出口は?出口もあるんじゃないのか。
縋りたいのは微かな希望。僅かな望み。
まだ手繰らぬ先の道の向こう側。


   『出口も入口も、名前が違うだけかもしれないのに』


淡い、不思議なものを見つめるかの瞳で彼女は言った。
鈴里 みよ子。
その名前を選んで、さして期待もせずに通話ボタンをタップする。
やがて初めて反応を見せたコールの表示を、東蓮寺は手の中に凝然として*見下ろしていた*]


メモを貼った。


【人】 酸味探し ドリベル

「おいおーい。
 そんなに面白いん? あれ。確かにすごそうだったけど」

面白いよ。全部終わったら貸そうか?

「えー、俺パズルとか苦手なんだよなあ……」

知ってる。

[たわいないやり取り、
 ふと、シーシャが思い出したように壁の時計を見た]

「あー、例の子、いつくるかなー。楽しみだなあ」

[そうして呟く、内容は周知のものだ。シーシャによれば、以前打ち上げイベントで一緒になったアイドルの子、そのメンバー仲間に此方のバンドのファンがいるらしく、ならスタジオにおいでよ、と誘ったのだという。
 その女子について、シーシャの「可愛いコだから楽しみ」的気持ちと同じものは青年には全くなかったが、単純にどんな子なのかと思うような興味はあった]

(83) 2016/10/01(Sat) 16時半頃

ドリベルは、ジリヤの話題から、次は今朝のニュースの話、一時のお喋り**

2016/10/01(Sat) 17時頃


ドリベルは、ジリヤに話の続きを促した。

2016/10/01(Sat) 17時頃


酸味探し ドリベルは、メモを貼った。

2016/10/01(Sat) 17時頃


─ 出られない駅 ─

[呼び出しは随分と長く続いた。
普段なら諦めて切ってしまっただろう程の長さ。けれど今は、祈るような思いで呼び出しの表示を見つめている。この回線の向こう、声が、届くことを願って。]


  あっ………………


[自ら掛けたにもかかわらず、それでも。
実際に声が聞こえた時、あまりの意外さに、一瞬どう反応していいのかが分からなくなり、東蓮寺は狼狽えたように画面を見つめて息をのんだ。
ごくのんびりとした声が聞こえる>>*9
あたかも今が、常と変わらぬ日常の中にあるような声が。

呆然と「通話中」になった表示を眺め、そしてまた慌てて端末を耳に当てた。ひょっとしたらすぐにまた、切れてしまうかも知れないから。]


あの、みよ子さん、ですか?
東蓮寺です。これ、聞こえていますか…!?

あっ、すみません。いきなり。
えっと…俺、今ここが何時か分からなくて。
駅にいるはずなんですけど………、…おかしなところで。
ここがどこか良く分からなくて。

いきなり電話して変なこと言ってすみません。
悪戯とかじゃないですよ!

でも誰にも連絡が取れなくて。
どうしたらここから出られるかも分からなくて、そしたら、みよ子さんにだけ連絡が付いたんで…!


…っ、すみません。
出来ればどこかに通報とか捜索とか、何か………

[空いた左手を額に当てて、ぐるりと辺りを見回す。
目印になりそうなものも、見覚えのあるものもない。
ただここが、何かの駅であることは間違いがないように思う。
焦りと苛立ちが相半ばした表情で、手掛かりを探す。
何度見渡しても、そのようなものは何もないけど。]


何か、お願い出来ませんか。
ここは新宿のどこかかとは思うんですけど。
駅からどこか、おかしなところに来ちゃったみたいで。
ほんと全然、電話とかも繋がらなくて。

[実際、こんな話をされても相手は困惑するばかりだろう。そう理性は告げるものの、他にどういえばいいというのだ。状況と、道を失った自分自身への焦り、苛立ち、不可思議な状況への戸惑い、恐怖。そうした雑多な感情が言葉の端に滲む。]

お願いします、みよ子さん。
今までで連絡が付いたのは、みよ子さんだけなんです。
いきなりこんなの、信じられないかも知れないんですけど…っ!

[垣間見えた一筋の救いを手放すまい。そんな必死さで、漸く繋がった一本の電話の向こうに*訴えかけた*]


【人】 酸味探し ドリベル


[一時の合間を挟み、再び演奏が始められる]

[…… すなわち、祖先代々より遺伝し来りたる無量の記憶と、その血統中に包含されたる各人種、各家系、各個性等の無数の性能の統一体たる人間の性格のうち、その一部が覚醒中に分離してあらわれたるものが所謂二重人格にして、同じく睡眠中に発露されたるものが夢中遊行症なり。 ……

 …… 蜜蜂のうなり ……]

[迷妄めく思考も、
 ただベースをかき鳴らしていれば、うすれ**]

(134) 2016/10/02(Sun) 00時頃

酸味探し ドリベルは、メモを貼った。

2016/10/02(Sun) 00時半頃


【人】 酸味探し ドリベル

[朝から今に至るまで、あの、「彼方」からの着信が、また届く様子はなかった。だからこそ、悪夢を見た後の経過のように、異常も不安も、遠ざかっていく一方だった。

 遠ざかっていく一方だった。

 ただこの瞬間の、ただ青年の主観においては]

(165) 2016/10/02(Sun) 02時頃

【人】 酸味探し ドリベル

[程なくして。
 スタジオに一人の少女が姿を見せた。約束がなされていた、その少女。ジリヤと名乗るその少女に、シーシャは「やー、ジリヤちゃん。来てくれて有難うね。やっぱり可愛いなあ、テレビで見る三倍可愛い」と、まあライブ外の情報発信のイメージ通りではあるだろう、わかりやすくチャラい反応をした。
 ヴェスパタインは「此方こそ有難う。わざわさ、差し入れまで貰ってしまって……まあ、ゆっくりしていって欲しい。男ばかりで、なんともむさ苦しい、お嬢さんには失礼なところだけれどね」と、やはりそれらしく言って]

[青年はといえば、
 ジリヤという少女、そのアイドルとしての実態には、思い返せば確かにテレビや雑誌で見た事があるかもしれない、という程度の、流行りに疎い人間程度の認識しかなく。
 ただ、]

……やあ。初めまして。
と、いうのも、違うかな。
……よく、ライブに来てくれているよね。
曲を好いて貰えて、嬉しいよ。

[代わりに、オーディエンスとして、その少女には、見覚えがあって。素直に喜びを示す言葉と、微笑を返した]

(178) 2016/10/02(Sun) 02時半頃

【人】 酸味探し ドリベル

え、

[動揺する少女の様子に、青年は、呼応するように、戸惑いを零した。なんで、という少女の言葉、 自分は何か間違った事を言ってしまったのだろうか、と、刹那傍らのメンバーに向けた視線は、また別の当惑を捉える事しか出来なかった]

噂……って、ええと……? うん、
多分、ボクは、その噂とやらは知らないと思うけれども。

[戸惑いのまま、言葉を継ぐ。
 脳裏に微か過ぎったのは、 (はずれ)
 あの、彼女の、去り際の言葉だった]

「あー、あれだ、
 こいつ、最近の色々みたいなの、疎い方だからな。
 仮にもバンドマンのくせによ。
 だから不届きな事に、ジリヤちゃんの事もしらねーの」

[ごめんなー、と、軽い調子で。状況は把握出来ないままにも場を繕おうとするシーシャの声が続く]

(188) 2016/10/02(Sun) 03時半頃

【人】 酸味探し ドリベル

うん、宜しく。

[ともあれ落ち着いたらしい少女の様子を見ると、
 ほっとしたのをそのまま気配に、青年は改めて微笑して]


そっか。こちらこそ、ごめんね。
なんだか驚かせちゃったみたいで。

シーシャの言う通り、ボクは色々疎いものだから。
でもだから、すぐに気付けたのかな。

[その後。開かれた昼食会にて、
 青年は紙コップを両手に包みつつ、頷き]

勿論。気軽に話してくれると、こっちも嬉しいよ。

(193) 2016/10/02(Sun) 04時半頃

【人】 酸味探し ドリベル

[視線を向ける、
 すぐ隣で、身長の差から見上げる形になる少女には、その元が確かに見えただろう。伸ばした前髪の隙間、似た色の光彩、そもあまり目付きの良い方ではない友人メンバー二人と比べても、それ以上に鋭さがあるだろう、切れ長で白目の広い双眸が。
 少女らしい口調、熱を持った語りに、
 青年は、その瞳を柔らかく細めて]

……神様だなんて、恐れ多いな。
でも、――嬉しいよ。
ボクの作った曲で、「解放治療カルテ」の音楽で、
人を、キミを、救えたなんてね。

こうして、やってきて、
良かったよ。

[紡ぐ言葉は、本心ばかりから。
 身に付き纏う不穏の断片らも、
 霧散していくように、*感じられた*]

(194) 2016/10/02(Sun) 05時頃

酸味探し ドリベルは、メモを貼った。

2016/10/02(Sun) 05時頃


[そうだ、ここは新宿の街、だ。
私さっきまで家にいたよね?

テラスに出て、それから、手を引っ張られて、どうなったんだっけ?]

 あの、すみません、今何時ですか?

[道行く人に尋ねようとする。
答えてくれないそのサラリーマンは、忙しそうに雑踏の中へ消えていった。
はたと自分の格好を確かめると、家に帰ったままの姿で、まだ制服のまま。
肩に背負ったバッグからスマホを取り出すと、画面は黒いままだった]

 私、ひょっとして……寝ぼけてるのかな。

[一瞬、死んだ、なんて言葉を出そうになったけれど、意識的に言葉をすり替えた]


[新宿の街を歩く。
行き交う人の流れは、誰も私に気づかない。
誰も私を知らない。

私は、本当にここにいるのかな?]

「ごめんね」

[不意に声が聞こえた。同時に、右手を取る誰かの小さな手。
その手の感覚を知ってる。
『怖くない』方の手だ]

「ただ遊びたかっただけなのに」

[右側を見下ろす。
そこには、小さな影があった。違う、女の子? 私よりも幼い、小学生くらいの]


 あなたが、冷蔵庫開けてた子?
 ねえ、私どうなったの? さっき家にいたよね。
 どうして私の振りをしてたの?
 私を、落とそうとしたのはだれ?

[聞いても、答えなんて返ってくるとは限らないのに、少しほっとしたせいでつい口から出てしまった。
こんな、小さな子に]

「うん」
「遊びたかったの」
「こわいひと」
「ここは、シンジュク」

[たどたどしいような言葉で答えてくれる。
でもそれだけで、少し安心できた。
動けなかった私を、その子が手を引いて歩き出す。
素直について行くのは、「そちら側」には連れて行かないとわかっているからかも知れない]


【人】 酸味探し ドリベル

有難う。

キミも音楽を作るんだね。
…… そうだな、
どちらかといえば、曲より歌詞の方が、浮かぶタイプかな。

本当、好き勝手書いてる、ってだけなんだけど。
代わりに曲で大抵悩み過ぎているよ、

[はは、と笑い頬で指を掻く仕草をした。
 ジリヤが音楽の自作を口に出すのに興味を引かれた、
 直後、一瞬詰まった沈黙は、ただの会話の狭間程度のもので、特別奇妙には思われなかった、事だろう。――勝手に――その言葉に僅か意識がぶれた、一瞬は]

(221) 2016/10/02(Sun) 15時頃

【人】 酸味探し ドリベル

うん。
……作り続けるよ。
ボクは、いつまでも、……作っていたいな。

[どんな事があっても、聞き続けるから、
 それに返した言葉はゆっくりと、
 何処か半ば独りごちるように、静かに、噛み締めるように]

キミの曲も、いつか、聴けたらいいな。

(225) 2016/10/02(Sun) 15時頃

【人】 酸味探し ドリベル

[シーシャのジリヤへの軽口と、
 そして己へ流されるからかいには、肩を竦めて]

ぴったり……かな?
この間、古本屋で売ってるのを見かけてさ。
多分外国の、古いやつで。

……と、
ほら、こういう。

[パズルの話題が出れば、iPhoneを探り、二十面体、熊、鷹、と画像をスライドして見せた。鷹、はついでにシーシャにも見せて]

リンフォン、っていうんだって。
結構、凝ってるでしょう。
だからつい、夜更かししてしまったんだよね。
子供みたいだな、こう言うと、少し恥ずかしいけれど。

(226) 2016/10/02(Sun) 15時頃

ドリベルは、ジリヤが席を立つのを見送り、

2016/10/02(Sun) 15時頃


【人】 酸味探し ドリベル

[いいコだなー、なんて上機嫌に感想を零すシーシャに、そうだね、なんて返しつつ]

……、……

[考える。

 自分が作りたい音楽は、
 自分が音楽でしたい事は、
 ……

 迷路みた思考が、
 少しく明瞭な輪郭を持った、*気がした*]

(232) 2016/10/02(Sun) 15時半頃

【人】 酸味探し ドリベル



…… え?

[少時の前。
 ジリヤが口にした疑問に、青年は虚を衝かれた。
 その様は、先の空白と比べ強かで露で、
 彼女にも、その違和は、確かに感じられただろう]

……あ、 うん。
次は魚で……説明書みたいなのに書いていたのが、そこまでで。
だから、多分、それで終わりなんだと思う。

説明書が、完全だとは限らないし。
その先も、あるかもしれないけれどね。
もしかしたらさ。

(274) 2016/10/02(Sun) 20時半頃

【人】 酸味探し ドリベル

― 夕暮れ時・新宿通り ―

[薄く紫に青に染まりゆく、暮れなずんでいく新宿の街。百貨店から様々の喫茶店、洋服屋、大通り沿いのショーウインドウが並ぶ通りを、青年は一人、ギターケースを背に歩いていた。
 スタジオ練習が終わってから、メンバーで夕飯を食べようかという話が出たが、ヴェスパタインとキーボードの二人がそれぞれ用事があるという事で、今日は解散の流れになったのだった]

……、

[人波のあいまを歩きつつ、青年は漫ろに考える。
 一つはバンドのこれからについて。
 もう一つは、]

……なんでだろう、……

[何故、自分は、あの時ジリヤに問われて、すぐに答えられなかったのだろう。躊躇ってしまったのだろう。リンフォンが、次は魚になるという、魚が終わりらしいという、それだけの知り切った単純な事実を、
 言い淀んで、しまったのだろう?]

(275) 2016/10/02(Sun) 20時半頃

【人】 酸味探し ドリベル

― 新宿通り沿い喫茶店 ―

[それは相違なく不可思議で、とはいえどうでもいい事だと思っただからあまり深く考え続けはしないまま、青年は近くの喫茶店チェーンに入り、珈琲を飲み、]

…… 、

[いつしか、頭を垂れ、居眠りしていた。
 朝からの「眠り」への一種恐れは昼の色々の内に薄れ、代わりに浅い睡眠の反動の眠気に襲われた、そのままに]

(276) 2016/10/02(Sun) 21時頃

【人】 酸味探し ドリベル



(これ、完成したら、何になるの?)


…………
 

(277) 2016/10/02(Sun) 21時頃

【人】 酸味探し ドリベル


[深い谷底にいた。酷く暗いのに、辺りがよく見えた。空を仰ぐと赤かった。赤い、何処までも赤い、まるで火のような、まるで血のような、この世の終わりのような、この世のものではないような、おそろしいまでの、赤。
 自分は崖を登っていた。己が手足のみで、必死に登っていた。爪は割れて血が滲んで、だがそれに気をかける余裕はなかった。谷底は遠ざかっていく。谷底は暗くなっていく。それでも確かに見える。谷底には、無数の白い肉が、あらゆる人人が、蠢いている。
 手が伸ばされる。遠い、届かない。
 手が伸ばされる。届く事はない。
 手が伸ばされて、それは、自分の両の足首を掴み、
 見える。見えてしまう。白い顔。長い髪。黒い眼窩。赤い口。赤い口が、開いて、大きく、裂けるように、開いて、開かれて、]
 

(279) 2016/10/02(Sun) 21時頃

【人】 酸味探し ドリベル



  つ
     れ

   て
    っ

          て


                  よぉ

(280) 2016/10/02(Sun) 21時頃

【人】 酸味探し ドリベル


 …… !!

[がたり。テーブルを揺らして跳ね起きる。
 振動でカップが傾き、珈琲が少しく溢れ流れた。
 息荒く、咄嗟に辺りを見回し、ややあって、夢と現の境目を認め、ほっとする。
 首筋に、背に、汗が伝い落ちるのを感じた]

(282) 2016/10/02(Sun) 21時頃

酸味探し ドリベルは、メモを貼った。

2016/10/02(Sun) 21時半頃


─ 出られない駅 ─

[ほっとした。人の声がこんなにも心強いものだとは思わなかった。聞き慣れた同僚の声が、こんなにも日常を思わせてくれるものだとは。
東蓮寺は命綱のように、小さな端末を握りしめた。鈴里は、戸惑ったようだ。当然だろう、自分とて従妹の連絡を受けた時には戸惑ったものだ。

それでも悪戯と一蹴せず、話を聞いてくれる鈴里がありがたかった。出社、朝早く…彼女の言葉で、ようやく認識が”朝”に追いつく。]

目立つもの、は───


柱とか、普通の駅なんです。
でも標識だとか場所を示してくれるものは何もなくて。
階段……あっ、右側に階段があります。
昨日降りてきた階段かな…、…ちょっと良く分からないです。

俺、動かない方がいいとかあると思いますか?
ずっとあちこち歩いてみてるんですけど、全然出口が見当たらなくて。

[音がやや遠くなる。
切れそうになってしまっているのかも知れない>>*13
やはり電波が遠いのか。いつまた、この細い糸が切れてしまうかと思うと心配で仕方がなかった。自然特徴は忙しく早口になる。]


あっ、みよ子さん!!
もし出来たら、俺の従妹に連絡しておいて貰えませんか。
新宿駅ではぐれてしまったんです。
彼女、今大変みたいで心配していると思うので…!
名前は入間澪音。連絡先は───…

[果たして願いは聞き入れられたか、そもそも連絡先も聞き取れたか。ともあれ、願いを込めて伝言を託す。頼る先は他にないのだ。]

ごめん、って。
必ず帰るからって…おじさんとおばさんも探すからって。
みよ子さんにお願いすることじゃないかも知れないけど、すみません。

[早口でまくし立てる。いつこの通話が切れてしまうかも知れないのだ。ただ、ふ…っと、間を置くようにして投げられた問い>>*15
それに短く、音は途切れた。]


え………、みよ子さん。何言って、



  〜〜〜、出たいですよ!!そりゃあ!
  こんなところに長居したい人間がいると思いますか!


[八つ当たりめいた感情が爆発した。
大声で叫んでしまってから、あっと口を閉ざす。]


……すみません。でも、出られないです。
出たくないんじゃありません。

だって、そりゃそうでしょう!?
こんなところで、どこにも行けないなんて、
誰が望むと思いますか!??

[やはり口調は荒くなる。
それが誰の”望み”だったかなんて。どんな希望だったかなんて、その時思いすらしなかった。とにかく、ここから出たい。出なくてはいけない。そんな焦りにも似た気持ちが声を自然と大きくする。]


俺、出口探してみます……
だからお願いします、みよ子さん。

[自然と顔が俯いた。
しまいに出てきた声は、自分でも驚くほど*弱々しかった*]


メモを貼った。


[新宿の街を歩いていると、働いている人も働いていない人も眠っている人も、色んな人がいて、でも、その誰も私には気づかない]

 何で私、ここにいるんだろう……。
 あ、れ?

[駅の改札口から出てきた姿には見覚えがあった。
パパ、だ。私がいなくなっても、普通にお仕事には行くんだ、なんて少し思ったけど、違う。
パパは時間を気にしてるみたいだった]

 そういえば昨日は早かったんだっけ……。

[パパの後をついて行くと、少し大きなビルへと入っていく。
知らないビルで、パパの働いているビルじゃない。
営業回りではなかったはずだけど、不思議に思ってそのままついて行った。

もちろん誰も、私が見えないみたいだった]


[受付で話すパパの声は、焦っているような、緊張しているような声。
受付の人が示した場所を聞いてパパはエレベーターへと消えていく。

その後はもうついていけなかったけれど、受付のお姉さんが話していた言葉から察するに、「面接」に来たらしい。

なんとなく合点がいって、右手の方を見る。
女の子は、――顔は見えないけれど――どこか嬉しそうに笑った気がして]

「パパさん昨日話してたの。「おしごと」のこと」
「行ったフリ」「ゴメン」「明日メンセツ」
「ふふ」

[嬉しそうな声に、私も少し嬉しくなった。
でも、あなたは誰なの? って聞きたかったけど、聞かなくても良い気がしてきた]


【人】 酸味探し ドリベル

……は、

[胸元を掴むように押さえる。心臓がうるさい程に鳴っていた。悪夢。突拍子もない悪夢。だが、奇妙に、現実感を伴った夢でもあった。足首に未だ掴まれた感触が残っている気さえして]

はあ、………ははは。
何なんだよ、もう、

[笑うくらいしか出来ずに、笑う、声は掠れていた]

(331) 2016/10/03(Mon) 00時頃

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