60 ─昨夜、薔薇の木の下で。
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「…ううん、もう僕のものなんだ。
ちゃんと薔薇の精の言うとおり、甘い毒で狂わせて、蔦に絡めて、根を生やして…
もう、逃がさない。ずっと一緒にいるんだもん。」
[薔薇の蔦に囚われたまま、うっとりとヨーランディスは語る。]
「なんで君まで混ざってくるの?
君が来なければ、二人でずっと幸せな夢を見られたのにさ。」
それで、ヴェス先輩は幸せか?
お前はこの人の見た目だけが好きなのか?
[頭のおかしい後輩。腕の中の先輩]
夢の中の人形遊びなら、一人でしてくれないか。
[眼を覚まして欲しい。
でなければこの後輩を退ける為に酷い事をしてしまいそうで。
でもそんな姿、見せたくは無い]
それに、先輩の意思を聞いたのか?
『そう、ダメだよ…』
[ざわりと風渡るように聞こえるのは、人ならぬ声。]
『まだ、足りない。もっと集めなきゃ。』
『だから…。解放させるわけにはいかないんだよ。』
[ヨーランディスの狂おしい恋慕も、
ヴェスパタインの胸の中に積み重なった痛みも、
全て上質な養分になるから。
深く絡まった太い蔓は、
心の鎧を失って脆く剥き出しになったヴェスパタインの魂を、
深い深い奥底へと更に引きずり込もうとする。]
『側に居たいというのなら、その代償が欲しいかな。』
[望むのは精気。魂だけでも交わり犯せと。]
「だって、応えてくれたもん。
好きな人じゃなきゃ、抱かないでしょう?」
[愚かな少年は、未だ甘い夢から覚めきらぬ。
心などそこにはなかったなんて、気づいてはいなかった。
抱いてくれた。それだけが、愛の証と信じ切っている。]
「それとも…ディーン先輩。
…僕の先輩は好きでもない人を抱けるようなひどい人なの?」
[空の色を写したような、ヨーランディスの瞳が揺らいで潤む。
ざわりと赤いバラの蔦が蠢いた。]
――代償?
それで、先輩が守れるのなら。俺に払えるのならいくらでも。
[見えない声へ、そう返事をする。でも、どうやって自分が]
薔薇の精的には、セルフ以外なら手段を問わない…みたい。
好意なんてなくても。
出来るだろう。
[自分がそうしたように。
薔薇の香に狂わされていれば尚更それは簡単に叶ってしまうもの]
お前とヴェス先輩に何があったとしても。
そこに先輩の意思がないのなら。薔薇に使われただけならば。
先輩は酷くない。
「嘘だ!そんなことないもん!ちゃんと愛してくれたんだもんっ!
そうじゃなきゃ、僕…何のためにこんなこと…っ!!」
[信頼は揺らいでも、それでも認めたくなくて、
恋に狂った哀れな下級生は泣きながら走り去る。
医務室で眠る少女のように可憐な姿も、ポロポロと涙をこぼしていたとか…]
お前がそう思い込むなら、俺には何も言えない。
[恋に狂っているのは、一人でなくて。
もしかしたら自分がヨーラだったかもしれないくて。
走り去る背中、何処に行けるのかわからないけれど見送るしかなく]
[代償、と言われたことを思い出して先輩をぎゅっと抱きしめた。
自分一人でどうにかして、薔薇を満足させられないかと悪あがき]
…いや、酷いさ。
[下級生の悲痛な叫びを聞いていなかったわけじゃない。]
結果はどうあれ、あの子の思いを踏みにじったのは、事実だ。
…自分と同じ目に遭えばいいと、確かにそう思ってたから……
[ぽつりと告悔する苦悩。
胸の奥は、痛むばかり。]
だから、そんなに優しくしないでくれ。
…場違いな気がして、居心地が悪いんだ。
そんなものをもらえる資格なんて無い。
いっそ罰を報いを受けたほうが、気が楽だと思うのは。
贖罪なんかじゃなく自分勝手な自己満足だと…わかってはいるんだ…けど……。
…すまん、なんか…どうすればいいのか…わからない。
[戸惑い隠せぬまま、動けずにいた。]
俺はアディンセル先輩を、利用したんです。
なので、酷いのはヴェス先輩だけではありません。
俺の方がもっと、最低で。
[何の慰めにもならないけれど。
強烈なあのイメージはまだ残っていて、あれと同じことがヨーラや、この先輩にも起きていたのだとしたら]
……だから、自分だけを責めないで下さい。
ルーカスの件が出てきたおかげで、ますますフクザツな心境……
……罰。
先輩はもう充分苦しんできています。
もう貴方を泣かせたくない、上手く出来るかわからないけれど。
俺に愛されて下さい……。
それがきっと、先輩の進むべき道だから。
[そんな自信本当は無い、でも。
こう言わないとそれこそ囚われたまま進めないと思うから。
抱きしめる腕、もう少しだけ力を込めて]
…愛され……?
[戸惑う。
腕の中でおずおずと上げる視線は、野良猫のように怯えていて。
どうしていいのか分からないと眉を下げた。
ふわりと薫る薔薇色の風が通りすぎる。
妖精の囁きに、瞳は熱帯びて潤み…]
…ディー………
[薔薇の香りに酔わされて、強請るように縋り付く。
淡く色づいた唇から、綻ぶように吐息が零れた。**]
そうです。
[見た事の無い表情をする先輩にどきりと腕の力を緩め、そっと涙の痕の残る頬を撫で。
必死で堪えようとしているものがぐらりと揺れる]
……せんぱ、い……。
[また薔薇の香に踊らされて、それでも腕の中の相手は望んでいるようにみえて。
いけないと、ここで触れてしまっては繰り返しになってしまうと理性の欠片は警鐘を鳴らしているけれど。
唇を合わせようと、顔を近づけてしまうのを止められない]
―虚ろな体―
――……、…っ……
[深い眠りに落ちたまま。
目覚める気配は無く。
けれど事後の処理として。
中に侵入する指。
掻き出すために擦られる内壁。
薔薇の、淫靡な夢に囚われた体は。
眠るままに反応だけを返す。
長い睫毛が、ふるり。揺れた]
―茨の夢―
[気付いた時、居た場所は。
薔薇に囲まれた知らぬ場所。
咲き誇る薔薇は、狂おしいほどの香りを放ち。
くらり、眩暈がするけれど。
同時にそれは、とても、とても甘美で。
ぞくりと肌が粟立つ]
[現実で。
体に与えられていた刺激に煽られたかは。
定かではないけれど]
[そんなことはどうでもよかった。
ただ此処に居るだけで。
息をするだけでも。
おかしくなりそうなほどの、快感]
[囚われた魂はなおも、薔薇へ精気を与えていく]
[唇が微かに触れ合うかどうかで、ふっと顔を背け目を伏せた。]
…好きな人が、居たんだ。
[ぽつりと零れるのは、
深い傷の奥底に、それでも捨て切れずに抱えていた思い。]
周りとは何処か違う輝きを持っていて、ぶっきらぼうで何処か危うくて…でもなんだかほっとけなくてさ…。
悪い噂もあったけど、そんなの…信じないようにしてた。
…手紙貰ったんだ。とても嬉しかった。
中庭の、薔薇の木の下で…って。
テッド……
きみが、すきだよ。
そばにいたい。
あいたい、よ……
[白き魂の願いすら、薔薇は糧とするのだろう]
[けれどそれを知る由も無く]
[幸せな夢に溺れたまま]
[無数の薔薇に囲まれて]
[伸びる蔦は四肢に絡む]
[肌を伝うその感触が脳を溶かし]
[眠りの中、甘い陵辱に狂い続ける*]
…どうして、来てくれなかったんだろう。
俺の事なんか、なんとも思ってなかったのかな?
勝手に思い込んでのぼせ上がってた俺が馬鹿だったんだよね?
きっと…ホイホイ騙されて来ちゃった俺を、どっかで嘲笑ってたんだよね。
俺ってば…ホント馬鹿……。
[眉下げた、情けない泣き笑い。
思いは絶望に変わり、薔薇の毒に囚われてドス黒くそまってしまった。
その傷ついた心はきっと、さらなる花を咲かせる養分に…]
[触れ損ねた唇に、急に我に返る。
息を詰めて話を聞く。
とても、心に痛い話、これが先輩の抱えていたもの]
でも、先輩はもう一人ぼっちじゃないんですよ。
[一人ぼっちじゃない、そう呼んでくれる腕の中に身を預けて…]
…狡いよな。
優しくしてくれるからって、こうやって縋っちゃったりとかして…
きっと、甘えられるってわかったから、いいように利用してるだけ。
…それでも、いいの?
心地いいからって頼っちゃうとか…かっこ悪いなぁ…ほんと。
[なんだかとても、自分が情けなく思えた。]
別に、先輩に甘えられるなら俺は嬉しいですし。
俺なんか利用できるならどんどん使って欲しいし。
ましてや、頼られるなんて。
[さらりと髪を撫で、手の中で遊ばせる]
ああ。なら交換条件、出しましょうか?
…交換条件?
[その言葉に瞬き、ディーンの瞳をじっと見る。
痛い思いをしすぎてきて臆病になった魂は、不安そうに揺らいだ。]
俺を、ぎゅっと抱きしめて下さい。
それが交換条件です。
[悪戯を達成した子供の顔でにやりとしてみせる]
…え、
[出された交換条件は、あまりに予想外で。
思わず両目を見開いたまま暫くぽかんとしていた。]
こ…こう……か?
[虚を突かれたせいか、姿はいつの間にか普段通りの猫背気味の長身。
おずおずと長い腕を背中へと回す。
肩へそっと顔を埋めて、しっかりと身を抱き寄せれば、
胸郭越しに伝わる鼓動は、戸惑いと高揚と羞恥とを掻き混ぜたような、動揺のリズム。]
[自分で言い出したことではあるけれども。
実際されるのは、とても恥ずかしくて何を言えば良いのか]
…………。ヴェス先輩、好きです。
[小さい相手を抱くのとは違う、ちゃんと先輩の体温で。
どきどきと、いつもより早い心音と伝わる鼓動が混じってひとつに]
[温もりも、呼吸も、心音も、全て伝わって溶け合いそうで…
聞こえたその言葉に、顔を上げられなくなってしまう。]
……あぁ…、うん……。
[今はまだ、上手に返答できないけれど。
自分の知る人々の中では、一番信じて大丈夫そうな、そんな気がした。]
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