人狼議事


60 ─昨夜、薔薇の木の下で。

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―夢―

ん………

[暴走し始めた薔薇が、尚も養分と必要として、蠢くのであれば。人一倍体力のない少年は、最も影響を受けやすく。

くらりと目眩に似たものを感じる。
夢の中でさえも、意識が霧散していくような感覚…]

――――…

[再び現れるかもしれない。
しかし今は、ルーカスの傍にいた少年の姿は、緩やかに消えていった**]


―夢の中―

[抱き締めてくれていた、その腕の温もりが、幻の様に消えていく。]

 ……ロイル?

[かくり、と。
支えを失い、膝をつき。
呆然と、腕に残る僅かな温もりの残滓を感じて。

――― そして、それも、消えていく。]

 白い、薔薇……?

[呟けば、答えるように、ざ、と風が吹く。
黒い茨を揺らすように。
ざわり、ざわり、泣き声をあげる様に。]


[其の風の中。

『咲きたい』と。

ただ、其れだけを願う、その薔薇の悲痛な想いを、ひたと感じて。]

 ………

[胸に咲いていた、黒に近い、深い深い紅色の薔薇。
黒い感情を糧として育った、其の薔薇の花に、そっと触れる。

狂気すら感じる、風の中。

黒い花弁が、風に舞った。*]


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…夢ならば、いつか覚めるのだろうか?

[優しい腕の中に身を預けたこの温もりも、目覚めれば消えてしまうのだろうか。
 ならばこのまま、現実から逃げるように幸せの幻想に浸っていたい。

 その思いに応じてか、呪いの蔦は新たな枝を生やし、腕の中の人ごと夢の奥へと絡めとる。]

 …ぁ………

[深く食い込む荊棘。幻想に満たされた魂がすこしずつ薄れていく。
 妖精の制御を離れた薔薇の呪縛は、見境無く襲いかかり容赦なく精気を求めて…。

 今咲かねば枯れてしまう。
 枯れる前に花咲いて種を…。]


―――――…………♪

[白薔薇を咲かせる茨の檻。
響くソプラノ。
奏でる歌は愛の歌]

[けれどもそれはすぐにまた。
嬌声にとって代わり。
真っ白な花を一輪、咲かせ。
記憶も、想いも、糧となる]


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―夢の奥―

……あ やばい
これ死ぬ 死んじゃう〜 洒落に なら ない

[夢の奥。一度は消えた少年は、仰向けに倒れていた。左腕の茨から吸われていくもの…精が足りないなら、代わりに奪われるのは生の欠片。
目をくるくる回しながら、珍しく焦っている。
そうとは見えなくても、焦っているのである。]

えろいことしなきゃ、だめかな……?

[精を注がれれば、多少はマシだろうか。

ルーカス辺りに発見されれば、「あの、俺が生き残る為に抱いてくれませんか」と、かつてないであろう色気のない文句で、しかも真顔で誘っただろう*]


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…なぁ。

ずっと、ここに居ようか。

[小さな囁きは、零れ落ちた弱い心の欠片。
 永遠に覚めぬ夢など無いって、本当は判っているけれど。]


[呆然と、花弁の飛び行く先を眺めていたが、再び聞こえた其の声に、はっと視線を向ける。

仰向けに倒れる後輩の姿は、何時も通りに見えたけれども。]

 生き残る、為……?

[その誘い文句とも呼べない台詞に眉を顰める。

白い薔薇による呪いは、未だ何の影響も齎さずに。
只、変わった事と言えば黒い茨の拘束が緩んだ事くらいで。

手を伸ばし、身体に巻き付いた茨を引き千切る。叫び声の様な音を立てて、花が散る。
棘の刺さる掌の痛みは、唯の痛みではないのだけれど。]


[茨の拘束から抜けだすと、倒れるノックスの方へ歩み寄り、傷付いた指を、その頬にそっと伸ばす。

――― 夢の中だから、だからきっと何も覚えていない筈。

そんな言い訳めいた言葉は、脳裏をちらと過る。]

 ………君を、抱けばいいのか?
 そうすれば、君を、救える?

[覆いかぶさり、問いかけながら、青磁の瞳でその瞳を真っ直ぐ、見つめる。
頬から首へ下り、その身体を這う指先は、茨の巻きつく左腕に、*触れた*] 


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―夢の中―

[気がつけば、四肢の感覚は酷く頼りなく、空き部屋ではない空間を漂っていた。]

 わたしは

      おれは

    ぼくは

[誰だっただろう。
つるりと、顔を撫でるも、判らない……判らない。

何かを求めて、腕を伸ばす。
その手に、琥珀色にも、淡いブラウンにも見える蔦が絡む。

嗚呼、誰かの……何か想い出しかけて霧散する。
それを繋ぎとめるように、唄が微か聞こえて。
琥珀色の瞳は、ゆるり、その元を手繰るように蠢いた*]


ん〜、生命の危機を微妙に感じるので…
人助けだと思ってください〜、すみません…。
この蔦、取れなくて…

[夢ならノーカン…かな〜、とぼんやり考えながらも、
申し訳なさそうに眉が下がる。
一度薔薇の呪いにかかったせいか、左腕に絡まるそれは、例え解いても手首のそれまでは解けない。]

あの俺、全っ然経験ないんで…お手数かけます。

[情欲よりも生命欲を強く望む瞳には、薔薇の蜜はあまり働いていないようだ。今は。

おかげで、色気というものが全くないという副作用が起きているが。]


 [唄を]

           [言葉を]
  
   [愛の囁きを]

[紡ぐ唇に強引に割り入る薔薇の蔦。
どろり、注がれる蜜は甘く、甘く。
蕩けていく。記憶も、意識も、自我さえも。
それでも無意識に伸ばされる腕は、何を求める?]

―――……ッ、……

[口内を蹂躙されながら漏らす声。
それは喘ぎか。
あるいは、誰かを、何かを、呼んでいるのか……――]


[指に触れる、白薔薇の棘。
その甘い痛みは、今まで抱えてきた痛みに比べたら、どうということはなくて。
そこに残るのは、ただの、“いつも通り”。]

 ……人助けで誰かを抱くのは初めてかもしれないな。

[苦笑を浮かべつつ、唇をそっと寄せる。
空いた手でその色素の薄い髪をさら、と梳く。]

 終わるまで、僕の名を―――

[口にしかけた常套句。
「どうせ夢」
一度過ぎったそんな言い訳は、頭から離れなくて。]

 ……いや、良い。
 気にするな。

[そう言って、唇を重ねようと。]


あ…先輩、また怪我してる。
俺のせい…だよね〜…

[自らの左腕に触れる指が、傷ついているのに気づき。
ここまで近づくのに、拘束を無理矢理解いたのだと理解する。
しょぼん、とした顔になって]

ごめんなさい〜…

[傷ついた手。左手を動かし、指を絡める。
唇が寄せられれば、素直に瞳を閉じて、軽く口を開いて受け入れた。]


 ……これくらい、どうということは無い。
 あまり、君が気にする事ではないよ。

[ふ、と唇に苦笑を浮かべ、目を細める。
そっと唇を重ね、触れるだけの口付けを落として。
指を絡めた手を、そっと握る。
暖かさと、其れと。]

 ……ん

[迷いのような感情を振り払うように。
目を閉じ、受け入れるように開かれた其の隙間に、舌を差し込む。]


でも……

[でも怪我は痛いから、親指の腹は、繋いだルーカスの手の甲を撫でている。
傷に直接は触らないように、優しく。]

[差し入れられた舌に、自分から誘っておきながらも体は一度震えて。自分のそれをおずおずと差し出すように絡めれば、徐々に体に回り出すのは薔薇の毒。

やがて相手の舌に応えようと、積極的に動きはじめる。]


[視界が捉えた先、まるで鏡写しのように、蔦に遊ばれながら腕を伸ばす人がいた。]

 ――……なにを、もとめてるんですか?

[まだ自由のきく手は、片手はそっと伸ばされる手を握り、片手は相手の口を塞ぐ蔓を引きだそうとする。

蔦は、まるで繭をつくるかのように2人を囲うけれど、名前を無くした少年は、今は目の前の人にしか、興味を示さない。

――……声をきかせて。
――…… を   。]


[ゆるりと口内を舐っていたが、積極的に相手が求め始めれば、応えようと舌を絡めて。
ちくりと、掌の傷ではない、何処かの傷が疼けば、其処に黒薔薇は蔦を伸ばそうと、蠢く。]

 ……は、……っ、

[堪える様な吐息を漏らしながら、口付けは次第に貪るような其れに変わり。
空いた掌は、首筋を辿り、胸元に滑り込んだ。]


ん、ん……

[動きは激しく。くぐもった声は甘さを帯びて。
全て絡めとろうとするように、舌を動かしながら]

ぅあ………

[胸元に手を差し入れられれば、小さな声をあげ。
相手が触れやすいようにと、片手でTシャツを捲し上げた。]


[繋いだ手を、名残惜しそうにゆるりと離せば。]

俺、も、さわる……

[わざわざ宣言をしてから、ルーカスのシャツの隙間から手を忍ばせて、肌へと直接触れ始める。]


――……っ、ぁ……?

[ずるり、口内を塞いでいた蔦が引き摺り出され。
唾液と蜜が混ざった粘液を口の端から零す。
脳髄までも毒に侵され。
思考は全く形にならない。
けど、それでも。
聞こえた声が。
目に映る人が。
そして繋いだ手の温もりが。
体の奥の奥から、音を、言葉を、唄を溢れさせる]


――I love you more than anyone in the world.

 『私は誰よりも貴方を愛します』

――I want me to love...

 『だから私を愛して下さい…』


[どこ?ここ?と指先が肌を探り、滑っていく。
胸の尖りが指先に触れれば、軽くつまんで先端を擦る。]

んっ、あっ、

[自分も同じ箇所を触られれば、抑えきれずに声をあげた。
唇を軽く噛んで、上着を首に引っ掛けて胸元を露にしたまま、今度は両手を使ってまさぐりはじめ。シャツのボタンを一つずつ、外し始めた**]


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[唄が、柔らかなブラウンの髪の人の唇から零れ落ちるを聴いた。

手を繋いでいるからだろうか、呼応して
――……琥珀の眸から、ぬるく零れ落ちる何か。

意味より音が、先に心の柔らかな所に触れた。
繋がる指先に、少し力が籠る。


             そうだ、帰らなかったのは……。

ほんの微か、思いだしかける理由。
それと同時に、歌詞の意味が、脳裏をかける。]

 あなたの なまえを おしえて

      あなたの もとめるひとの なまえを おしえて

[だから、何かを願うように紡ぐ言の葉。
思い出して、思い出させて……大事なことを。]


[晒された素肌に掌を滑らせる。
唇を離し、首元に顔を埋めて、其処に舌を伸ばして。
跡のつかぬよう、軽く歯などを立てていれば、ノックスのその指先がシャツの隙間から入り込むだろうか。]

 っ、……あ……、

[小さく声を零し、ぴくりと身を震わせて。
応えるように、同じ場所を指先で弄ぶように。

シャツの釦が全て外れる頃、胸元の手はするりと下に向かい、ベルトを外そうと、金具の音を響かせた。]


 ずっと、二人きりで……?

[甘美なる誘惑に揺れる心は荊が伸びて絡まり徐々に動けなく成ってきていて]

 それで、ヴェス先輩が幸せなら。俺と二人でいいなら、それは。とても嬉しい。

[うっとりと微笑んで見せる笑顔は薔薇の香に染まって、もう目の前の相手しか見えていない]


もう、寂しいのは嫌……

俺を。

私を。

愛して。

貴方を誰よりも、何よりも、心から、愛します。

だから、愛して下さい。

[求めるが故に与える愛は歪。
無償の愛、などとは決して言えない。
けれどそれは確かに一つの愛。
紡ぐは愛しき人の名]


[首筋をなぞっていく舌が甘くて、心地よくて。
ルーカスの小さな声が聞こえれば、もっと聞いてみたくなって、手の動きを早めた。

ベルトを外す音を聴きながら、ボタンを外したシャツを取り払ってしまう。
まとわりつく自分のシャツも頭から抜けば、上半身は同じようにすっかり晒された。]

えっと…失礼します…

[先輩に対する遠慮なのか、ついつい断りを入れてから、胸の尖りに舌を這わせ、唇で吸う。]


        テッド……――


[晒された素肌に纏わりつくのは薔薇の香か、黒い茨か。]

 は、……ッ、ん

[胸元に触れる舌に、唇に、零れるのは吐息と、声との境の音。
ベルトを抜き、前を寛げると、其の形を辿るように、下着越しにゆるゆると撫で上げて。]

 ……っ、

[あつく、熱を持っているのがわかれば、直に触れようと、その着衣に手をかける。]


[薔薇の香と、黒い茨が混ざる。
ルーカスの肌にまだ黒い茨が纏わりついているなら、僅かに眉を顰めて。茨と肌の間に、手を差し入れて隙間を作ろうとする。

血が流れるけれど、痛みは甘さの前に麻痺していくようで。]

ひぅっ…あっ、撫で…っ
あっ、……直接、さわって…

[布越しのもどかしい刺激に高い声を上げると、足を擦り合わせた。要望に応えられて下着に手がかけられれば、それを見つめる空色が潤む。]


[蜜のように光を失くしていた眸に、ふっと何かが戻る。
琥珀の中に閉じ込められた蟲のような、瞳孔が目の前の人を映した。]

 テッド、それは……―――

[聴こえた名を口の中で転がす。
名を得て、個を取り戻せば、目の前の人の名もまた取り戻す。]


 俺の、呼び名ですね……セシル…先輩。

[まだ、呼び捨てるには戸惑いがあるのか、はにかんだ表情で相手の名を紡ぐ。]

 俺で、いいんですか?

[残った理由。自分でない誰かを演じた訳。
それは、全ては……―――。

         きっと、目の前の人を知りたかったから。

尋ねながらも、拒否の言葉は望まないように、
繋いだ手で引き寄せて、その身を抱きしめた。]


[伸びてくる茨を厭わずに、ゆるゆると、晒した熱に指を絡ませる。
誘う色を青磁に乗せて、空色の眸の傍らに一つ、唇を落とした。]

 ……あまり急くな、……っ

[茨と肌との間に差しいれられる手に、心の奥がきしりと痛む。

追い詰める様に、手の動きを早めて。
ノックスが果てれば、精の絡んだ指を後孔に伸ばすだろう。*]


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[全身を捕らえ、蹂躙していた蔦が緩む。
相手の腕に抱きとめられれば、その胸に顔を埋め。
弱弱しく首を振り]

……君が、いい。
もう、テッドじゃないと、駄目なの。

[空白の心はとても脆く。
何かに依存しなければ保てず。
だからこれは保身の為。
そんな卑怯な、愛情だけれど]

お願い……傍にいて……
俺の事を、離さないで。

[濡れた瞳で、見つめる]


[自分だけ……と、囁かれる声。
緩く抱きとめた人の温もりに、壊れるのは倫理観という枷。

彼が、心の中で思っていること、それは判らないけれど。
けれど、卑怯なのは、少年も同じこと。]

 ――……俺は、貴方の為って思わないと何もできないし
 貴方の所為って思って狂うのかもしれない

                    それでも?

[親によってかせられた枷がなければ、
自分は男にも腰を振れる淫売かもしれないと……
実はどこかで知っていたのかもしれない。

その枷を外すのも、
かせる理由にするのも貴方にしていいのかと。
濡れた眸を、じっと見つめる。
彼の願い通り、視線は離さない。]


や…だって、だって……ぁ……

[ルーカスの前に曝け出された熱に、頼りなげに頭を振る。
そこに指が絡めば、喉を引き攣らせ、小さく声を漏らした。]

ふっ、くっ…ん…、あっ、あ、

[頬に赤を増し、動きが早まれば声を抑えられなくなり。
縋るようにルーカスに抱きついて]

や、ああっ……!

[やがて白濁を放ち、かくりと項垂れて力が抜ける。
己が汚した指が、後孔へと入ってくるのを感じれば、ひくりと体がまた動き。]

ん……

[思わずルーカスを抱きしめた。]


いいよ……君の、全部が、欲しいから。

俺も、全部を君にあげるから。

私の、全てを君にあげるから。

[視線を外さぬまま。外せぬまま。
言葉を紡ぐその唇を、寄せる。
吐息の触れる間近まで。
奪いたい。
奪って欲しい。
全てを]


[言葉を紡ぐ唇と唇が寄る。寄せる。]

 ――……じゃあ、俺の全部は貴方のもので
 貴方の全ては俺のものだ。

[重なる言葉と、唇と。

奪ったのはどちらか。奪われたのはどちらか。

契約を結ぶように、
吐息も何もかも奪い奪われるような接吻けを。
ぐちゅぐちゅと立つ水音も、
もうどちらの口腔の中での音かも判らない。]


[他者を受け入れるのはまだ二度目。

けれど、精を欲しがる体は、やはりすんなりとほぐれていく。
慣れていないのは、完全には消えてくれない羞恥心。]

う、んっ……

[指の数が増えていくのに、耐えられなくなって腰を揺らめかせた。誘うように中は蠢き、熱を帯びていく。

完全に受け入れる準備が出来た頃には、空色も蕩けていた。*]


――うれ、し…い……

[交わされる契り。
重なる唇。
飢えた獣が貪るように。
舌を絡め、歯列をなぞり。
混ざり合う唾液を零しながら。
全てを奪うかのように。
背に回した腕は髪を梳き。
時節擽るように耳朶に触れる。
その間も唇を離そうとはせず。
漏れる声すら、飲み込んでいく]


[初めての時、まねるだけだった接吻けは、今は少し違う。
時折、タイミングを外すように、舌を吸い、軽く歯を立てるのは、
身体を交えた2人のどちらから学んだものだろう。

その経験さえも上塗りするように、セシルが奪うなら、
彼の経験も上塗りしようと、指先は蠢く。
片手は柔らかな髪を湛える後頭部を抱き、交わりを深め。
もう片方の手は、腰を抱き、下肢を擦り合わせて。]


 …んっ、ふぅっ、ぁ

[接吻に、指の動きに、あげる声はきっと2つ。
それに混じり、どこか遠く、脳裏に走る声がある。

――……そう、誰でも良かった。
         
              なにもいらない。

唯、ピースにはまったのが彼で。
けれど、それが唯一ならば、恋といっていい。
そして、その彼が手に入るなら、他にはなにも……――。

このまま身体中の酸素を奪い尽くされて死んだとしても。
この命さえも、いらない――そのような、狂気ごと与えて、奪う。]


[きっと、何でもいいんだと思う。
居心地さえよければ、そこに心なんかなくとも。

ただの逃避だと。
このまま逃げてしまえば後は衰弱死するだけだとも、分かっては居るけれど。

寄りかかる楽さを知ってしまったから、もう一人でたてそうにない。]

このまま、何もかも忘れて…お前の腕の中で消えてしまえたら…

[あの時、苦しくても死のうなんて思わなかったのは、
そこで終わればずっと苦しいから。
今は苦しくないから、終わっちゃってもいいかな、なんて。]


んっ……!?
ぅ、っふ、ン……――!!

[重ねたままの唇から漏れる嬌声。
つい先日とは、まるで違うそれ。
煽られるように、溺れるように。
肌を擦り合わせて。
求めて。
知らぬ間に得た経験ごと、求めて。
呼吸すら奪い合いながら。
熱を望む]


[やがて、熱を持って張り詰めた物を宛がわれれば、後孔は中へと導くようにひくつく。]

んぁっ……入ってく、、る、
あ…つっ………ぅ、ん、あっ、

[待ちきれずに腰を動かし、侵入を手伝う。
より深い所で繋がれるように。首に回した腕にも力が入って]

ァディ…  せん ぱ、
ふっ、あっ、ひああっ…

[名を呼びかけた舌は、揺さぶられる動きに縺れた。
目尻に浮かんだ生理的な涙が頬を伝う。
体の中心の熱が透明な蜜を零し、そしてまた白濁した熱を放てば、相手をきゅっと締め上げた。]


………は、ぁ、

はあ、はあ……

[そして。

腕に絡まる蔦から、何かが少しずつ吸われていく感覚を、ルーカスも感じることが出来ただろうか。黒い茨は、息を荒げる少年の腕にも食い込み、白い肌に赤い雫を残していた*]


[束の間、はふっと音立てて唇と唇に隙間が開く時が出来る。
それでも、距離が開くのを厭うように、唇と唇は銀の糸で繋がったまま。
額と額は、隙間なく合わさって。]

 ――……どうしたい、ですか。
 抱かれたい?それとも

        他の男を知った俺を抱いて、奪いたい?

[口角をうっすらあげれば、銀の糸は切れかけるから。
チロリと舌を出し、糸を絡め取りつつ、答えを促すように相手の唇の形をなどった。]

 もし、貴方が誰も抱いた事がないなら、
 貴方の初めてを俺は奪いたい。

[指先は、まるで蔦の動きをまねるように、
卑猥にセシルの慾に絡ませた。]


[ゆるゆると髪を梳く手は止めないままぼんやりしていたが、呟きにははたと思考が戻り]

 消えるのは、ダメですよ。
 「二人で一緒に」幸せになるんですから。

[先輩がこのまま消えてしまいそうな気がして、背中をトントン叩く。
もしこのまま途絶えてしまいそうになるのなら、無理にでも引き戻さねば。
薔薇の香に囚われている場合ではない]


っふ、ぁ……!

[薔薇の毒に、蜜に浸されて。
口付けに溺れて。
唇から伝う銀糸は、そのままだらしなく垂れる]

あ……ま、って……
……えと、その、俺……
――……

[燻る熱。
煽られながらも、どこか視線を泳がせる]


[――ずっと、“女”の代用品として使われてきた。
だから性経験が多くても。
それは、男としてではなく]

……俺の、最初を。
奪って、くれる?

……俺は君を、男を知ったその体を、奪うから……

[それでも求める。
少したどたどしい手つき。
首を、背を、腰をなぞり降りていく]


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 ――……俺の最初も、貴方が奪ったから
 それで、一緒だね。

[相手が初めてだとしれば、誘うような笑みを浮かべる。
たどたどしい手つきは、まるで自分の初めての鏡映し。

彼がそうであったように、彼が動きやすいように、身をまかせながら]

 頂戴、貴方が、欲しい。

[貰って嬉しかった言葉をなどる。

着衣は、夢の世界なら、思いを乗せるように存在を失くす。
相手の素肌に触れるは、攻めとしてでなく、受け手として。
ひたり、掌が相手の心臓の上を押すようにして止まった。]


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……うん。
俺も、君が欲しい。

[胸に押し当てられた掌。
高鳴る鼓動が伝わるのが、何処か気恥ずかしい。
紅潮した頬を寄せ、唇を頬に。耳に。首筋に這わせる
手はするりと双丘を割り。
後孔を指でくるり、なぞる]

もう……此処は、男を知ってるんですね。
俺以外の誰かを、咥え込んだ……
いやらしい、穴。

[つぷり。
人差し指を差し入れる。
自分でする時よりも若干ゆっくりと、慣らすように]


 ……だぁれ?

[くすくすと笑い声が聞こえる。とても怖いことを言っている気がする。]

 ……君は、悪い妖精なの?

[怖くて怖くて。びくびくと怯えるのは、以前と同じ表情。

 けれどその肢体には荊が絡み。その身体は快楽を知り。消えぬ罪は魂に残っている。]


[白濁を後孔に塗り込め、ゆっくりと指を埋めていく。
容易には受け入れてくれない其処を傷付けないように、慎重に。

――― 薔薇の香がそうさせたのか、其れとも此処が夢の中だからか。

一本を受け入れた其処は、すんなりと二本目の侵入を許す。
指を増やし、ある程度滑らかに、抜き差しが可能になった頃、ずるりと中に埋めていた指を抜く。]

 ……平気か?

[蕩けた空色の瞼に一つ、口付けを落として。
空いた手でゆるく、其の頭を抱き寄せた。]


[指とは明らかに違う、自身をそっと其処に宛がう。
待ちきれない様に動くノックスの腰に手を添え、壊さないよう、慎重に腰を進めて。]

 ……っ、は、ぁ……
 
[根元まで埋めれば、一つ息を吐く。
幾分か指で慣らしたとはいえ、狭く熱い其処は、じっとしているだけで達してしまいそうになって。]

 動く、ぞ?……いい、か……?

[耳元で尋ね、ゆるゆると腰を動かす。
次第に、叩きつけるような動きへと変わり、名を呼ぼうとするその声を耳で受けて。]


[空色から零れる涙を、舌先でそっと掬う。
快感に溺れる頭の中、隙間を埋めるように漂うのは白い薔薇の香り。
手を伸ばし、透明な先走りを零すノックスの熱を扱きながら、何度も、何度も、突き上げて。]

 ……はぁ、っ……ぁ――――ッ!

[その最奥に、精を注ぎ込む様に達する。

視界の端に移るのは、蠢き、白い其の腕に棘を食い込ませようとする、黒い茨。
達した余韻に浸る間もなく、す、と脳の奥が醒める。]

 ―――――……待、……!

[聊か乱暴に、その腕から黒い茨を剥がそうと手を伸ばした。]


 此れは、……此れは、僕の、……僕が、背負うものだ。
 ……だから、ロイルを……傷付ける必要は、ない……ッ!

[引き剥がそうともがく体に、黒い薔薇は更に蔦を伸ばす。
“また傷つけてしまったのだろうか”と。
そう、思ってしまった心を喰らおうと、その棘のついた蔦を、伸ばす。]

 ……全部、僕が、……引き受けるから。
 だから……!

[涙声交じりで、懇願するように。

白い薔薇の呪いの影響を、感じる間もないほどに、伸びるその蔦に手を伸ばして、引き千切って。
そうしていれば、黒い茨を、其の腕から引き剥がす事はできただろうか。*]


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[トクリと掌に伝う音に、眼を細めた。
皮膚一枚越せば、握りつぶせる位置にある。
そのようなイメージが、妙に身体を熱くさせる。]

 ふぁっ……、そう、
 貴方以外の形を覚えてる、いやらしい孔なんだよ。

 だから、早く、貴方の形に変えてっ――っあぁっ

[熱くなった身体は、囁かな愛撫に簡単に反応し、
後孔をなでられれば、男を知っているからこそひくつく。

彼の細い指が、埋められる。
首を反らし、喜悦に歪んだ顔で空を見た。

現実ではないから、そこに白濁はない筈なのに。
受け入れたそれがかきだされていくイメージを持つ。
それを喜ぶように、ゆるく動く指先をくっと締めつければ、
彼の存在をより感じられ、悦を含んだ吐息が漏れた。]


……いいのに。ちょっとくらい。
このくらい、平気です〜。

[瞳は気だるそうだったけれど、口調はいつもの調子を取り戻していて。絡まる黒い茨を引っ張るその手の上に、右手を乗せた。]

ん………

[顔を顰めながら、その茨を自分でも引っ張り、千切る。
引き剥がされれば、ぱた、と赤が散って。]

……先輩、血。

[あー、と口を開けて、傷ついた指を含んだ。
獣がするように、傷を舐める。]


……指、きゅうきゅう締めつけて、きて。
この間まで、何も知らない、体だったのに……

[それは僅かな嫉妬。
囁きながら、耳朶を甘く食む]

俺が。

   全部奪ってあげる。

[囁き。
増やした指を、広げ。
ぬちゅぬちゅと音を立てながら。
熱く反り立つものを相手の下肢に押し付ける]


ふたりで、いっしょ…に?

[オウム返しのように重ねる言葉は、何処かまだ迷い疑っている。]

…くっ、………ぁ、ぁ…!!

[強く絞めあげようとする荊棘に、思わず声を上げた。
 力尽くででも引き剥がさなければ、きっと…]


傷つけたくないのは、俺も一緒なのにな〜。
俺もいるだけで誰かを傷つけちゃう?

[両手でルーカスの手をそっと包んで、目を伏せる]

もしそうならお互い様ですし〜。
なら一緒に傷ついた方が、痛みも、半減するかな〜。

…違うんなら、先輩がいるだけで誰かを傷つける、っていうのもきっと違いますね〜。


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メモを貼った。


[自分と、先輩に絡む茨を掴んで。引っ張る。

それとも、このまま消えるのを望むのなら。叶えたほうがほんとうの、幸せ、だろうか。
迷いは手に、棘は傷を増やし薔薇の香と血の匂いが混じり]

 俺じゃ、ダメですか。


[耳朶にキリリとした痛みが走れば、
それが嫉妬を示すなら尚更気持ちがいい。

ぶるりと身を振わせれば、今は括っていない髪が揺れる。]

 ――……奪って。

          俺もぉ、奪うからっ

[囁きに、吐息を混ぜながら返しつつ、
くっと胸にあてた手の指先に力を込めるのは、
開かれる後孔への快楽をやり過ごし、移しこむかのよう。

そして、押し付けられる下肢の熱に、
期待をするかのように、爪先を彼の乳輪の端に軽く喰い込ませた。

――……白薔薇の蔦は、そんな2人の嫉妬や浅ましさや
様々な想いが籠った精を密やかに触れて吸い取るけれど、
それは、もう快楽の補助でしかなく。]


[ただ、その蔦が、彼を奪おうとするなら。

それこそ、嫉妬という感情において、引きはがそうとはするのだろう。

――……彼を絡め取って良いのは、自分だけだとばかりに。]


…ディー……

[彼の手に食い込む棘に、滲む血に、ハッと顔を上げる。
 痛々しそうに表情を歪めながら、その手を包もうとする手。

 棘に傷ついたままの右目から、一筋赤い涙が零れる。]

分からない、分からないんだ…

君をうまく愛せる自信が無い。

[胸にはまだ色づかぬ小さな蕾。
 触れれば脆く落ちてしまいそうな、まだ膨らみかけの恋の蕾。

 どんな色に咲けばいいのか、水も陽射しも与えられたことがないから分からない。]


いい、よ。奪ってあげる……
代わりに、俺を、君にあげる、か……ら、ぁっ……!?

[言葉の最後はただ漏れる音。
胸元に食い込む爪が、甘い痺れを全身に走らせる。
押し付けていた雄の先端。
どぷりと透明な液体が溢れる]

っは……悪戯っ子。
そんな子、には、お仕置きが……必要ですね。

[ずるり、指を引き抜いて。
慣れないながらも大胆に。
自らを押し進め、沈めて行く]


[悪戯が成功すれば、頬が持ち上がる。
お仕置きの言葉に内腿が震えるのは、期待に。]

 お仕置き…くださっ……――んっ、ああああぁぁっ

[引き抜かれれば、刹那空洞を産む切なさに泣き声を一つ。
慾を押し込められれば、空洞を埋められる喜びに喘ぐ声は長く。

ぴんっと乳頭を掠めて、指先は背を求める。
彼の背に蔦が落ちるのが見えれば、軌道をかえ、引き抜くように。
――……この人は自分のものだと。

けれど拉致があかなければ、指先はそのまま滑り彼の尻のあわいへ。]

 セシルのここも、可愛がって…ぁんっ、あげっ、る

[つぷり、と指先を埋めこんで。自分の裡を埋める彼の動きを模倣するように、蠢かし始めた。]


っは、あ、つい……ッ!
す、ご……溶け、そう……

[かつての相手は決して触れなかった部分。
故に自分でするときもあまり触れることは無く。
粘膜に包まれ、擦れる感覚はあまりにも未知。
本能に突き動かされるまま、腰を揺らす。
相手の体を抱え込み。
白薔薇には触れさせない。奪わせない。
ただ、自分だけが奪い、貪る]

あっ、ぁ、ンッ、一緒、に……っ

[後ろに潜り込む指に。
びくりと身を震わせながら。
一層腰の動きを激しくしていく。
初めて得る快楽に、我慢など効くはずが無い*]


 ……っ、う

[傷口に舌が触れれば、びくりと身を強張らせた。
快楽とは掛け離れたその感覚に、小さく指先を震わせる。]

 痛みなんて、もう……慣れてしまって……
 ……其れに、この薔薇で傷付く必要なんて、君には、なくて……

[そう言いながらも、伸ばされる両の手を、振り払う事ができなくて。
小刻みに震える掌を伸ばし、傷付いた手を包むその手に、重ねようと。]

 ……僕は、………

[其の手の暖かさに縋る様に、瞼をそっと、閉じる。]


メモを貼った。


メモを貼った。


[己の手まで壊しそうになりながらぶちりぶちりと戒めを破壊してゆく]

 俺だって、どうしていいかわかりません。
 全て壊してしまうかもしれない。

 ……でも。
 ここで貴方の手を離して後悔はしたくない。

 だから、一緒に始めてみませんか?

[血に塗れた手を包まれる、だめだ先輩の手まで汚してしまう。

赤い涙を汚れていない方の手でそっと拭って、頬に口付けを落とそうと]


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