226 【突発誰歓】君の瞳に花咲く日【RP村】
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僕も忘れたくなかったから。感情も、鮮明に留めて置きたかったからね。
だから、僕は傍観者だよ。
[の瞳の奥に微かに灯るものを、眩しくなってメルヤは目を細める。
メルヤは両親から、およそ愛情というものを受け取らなかった。生意気で小賢しい性格が災いして友達と言える相手も外の世界にはいない。
何も残してきていない。だから何も遺したくなかった。]
知ってるよ。知ってる。嫌という程知ってるよ。
怒らない。
……僕には、忘れてしまう恐ろしさがわからない。
そして僕には、忘れる救いも訪れないって言ったら皮肉にしか聞こえない人達がいるかもしれないからね
[芯を捉えていないような瞳は、ケイトにどう映っただろう。
ここにいるようで、いないような感覚。過去と、今。錯綜する想いは何時だって、現実的だ。
それでも過去と今が混ざることが、なかった。]
君も最近僕にひどくない
[ついに聞いてしまった。]
うん。別に囚われようとしたんじゃないよ。僕がそう位置づけた。
そうだね。いいと思うよ。
僕には何の望みなんて無いからね。
[声は抑揚がなく、何かを隠している風ではなかった。]
[彼女の瞳には、一昨日までの絶望が嘘のようだった。
瞳の中に花が咲く。そう比喩したのは誰だったろうか。
それは希望なのか、生きる気力なのだろうか。
彼自身、彼の心などわからぬまま。希望などない心の中を見つめずに、ただ、静かに現実を見つめることを、選んだ*]
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― →キズの残る壁面の前へ ―
[部屋を出て、早足で歩けば 青年が向かうのはキズの描かれた壁のその上。 立ち入り禁止の札。或いはその上の白い階段。>>1:197 傷痕深い壁を見れば、ここ数日"記録"をしていなかったことを思い出した。 ――自室の壁へ刻んだ痛みのことは記憶に薄い。
零れ落ちる砂時計の砂はあと幾粒? 砂が全て落ちるまであとどれだけ時間がある? 青年には知りようがなく、…知る気もない。
青年の深緋の瞳は何も映し出さない。 "起きた">>60瞬間から秒読みは始まっていた。
"たのしい""かなしい""うれしい""つらい" 口にした言葉は空っぽ。 励ますような言葉を口にしたって、 その中には何も入っていない。伽藍堂のまま。]
(164) 2015/06/13(Sat) 01時半頃
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[……せめて。 キルロイに感づかれはしなかっただろうか、と思う。 感情に蓋をするな。無理に笑うなと言った口のなんと滑稽なこと。
感情に素直であれと口にする青年には、もう感情のひと欠片も残ってはいないのに。 唯、憶測で、推測で、慰めた"フリ"をした。
気付かれていなければいい。 ――同時に自分がいなくなったあとには、誰も彼もが"辛い"と感じることがなければいいと、思った。
自分の存在の爪痕を残しておこうと必死だった青年は 初めて、そう、思った。]
(165) 2015/06/13(Sat) 01時半頃
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[そして、目的の場所へ続く階段の前へ歩み寄ると、 "立ち入り禁止"を蹴飛ばして更に先へと歩を進める。
階段の先の先、見上げるのはひとつきりの白い白い扉。 ――…その先は、青年の知らぬ世界。見たことのないもの。
青年は扉まで近付くと、服へ入れたままの鍵を取り出して 鍵穴へ差し込み、――――……回す。*]
(166) 2015/06/13(Sat) 01時半頃
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[忘れえぬ記憶、
それはとても残酷で
それはとても素敵で
前提が違い過ぎればそれは、何も生まないのだ
――認識の祖語のみ、紡がれる
価値観の違いのみ、紡がれる]
其れは貴方があまりにもいじりやすくてつい
[全く悪びれもせずにしれっというものの、
最後の言葉にゆるりと菫色は細まる]
――ああ。また戻ってしまったわね
貴方の言葉(こころ)は、虚ろだわ
[メルヤの声に抑揚を感じないのに気づけば
ただ、...はそう返した]
扉の音が聞こえるわね
また、誰か――くるのかしら
[耳欹てれば音が鳴る
重厚な音。扉が開く音がする
あちらとこちら、つなぐもの
...は、そろそろ部屋に帰らなくていいの?と尋ねる
今日はもう、疲れで部屋から自分は出れそうにはない]
[傍観者よ、君自身が1歩進もうと思わなければ
眼前の道も見えはしまい
現実の前に転がる未来地図
あまねく未来への道は無数にある
それを見つめ、誰かが選ぶのを唯黙って見ているのだろうか
――私には、彼の苦しみなどはわからない
寄りそう事も出来ない
唯、道はあるのにと呟くだけしかできやしない
歌いながら真実紡ぐ鳥の様にはなれない
キーウィット、キーウィット。其れはなんて哀しいお伽噺!
同じく他者を見つめ記憶するのに
どうしてこんなに、違う思いを抱くようになったんだろうね*]
そうだね。邪魔したね。ケイト。
……それじゃね。
[メルヤは長く話していたから疲れただろう。巡回がまた来るかもしれないと思い、暇乞いをした。”また”とは口にせず。]
頼んでたこと、よろしくね。
[それが明日でなかったとしても。
もう――長くはないのだろう、とメルヤはほとんど確信めいていた。
彼が”連れて行かれる”ことを望まなくても。
足取りよりは帰りよりは、軽い。筋弛緩剤の効果が無くなってきたのだろう。
心はどこか虚ろだった*]
[途中でナナオの部屋を覗いたが、彼女は寝ているようだった。
そっと閉めて、自室へと真っ直ぐ向かう。
手錠と足枷の音が妙に生々しかった。
囚人、咎人。見ているだけで何もしない。それも罪で咎だと、責められているような気分に陥ったのは何故だろうか。]
[自室に戻って、枷を嵌めたまま気怠そうに横たわる。
乾いた心は応えない。
救済なんて、どこにもない。
一縷の未練だけが、彼の心をどうにか留めようとしていた――**]
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[ ――――……ばきっ。
鍵は容易に回る。 …同時に、何かの割れる音が青年の体の奥で響く。 ふらり、とその場を離れる虚なる瞳は矢張り深緋で。*]
(177) 2015/06/13(Sat) 02時頃
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