14 Digital Devil Spin-Off
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その前に少しだけ――うちの知っている事をお話しようか。
理の共存はとても難しい、言うのは、何となく感じとるかな。 おそらく。相反するような理が残って世界を作ろうとしても、中途半端な世界は大半が混沌に還ってしまうやろねぇ。
そして。理は理によって定義した世界を作ってしまう力やと言うのも、何となく感じとるかなぁ。 じゃあ、『定義しなかった理』が最終的に開かれるか――。 理を開くものが全て居なくなったら、何も作られず、混沌に還る――もしくは無に還るのかもしれんねぇ。
[何を言い出しているのか、わからないとも、思うだろう]
(122) 2010/06/10(Thu) 23時半頃
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魂が離れたら、朱い鳥居は青い世界に霧散して広がるか。
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[友晴お兄ちゃんの言う“みんなの中の、ほんとの一部” それはどんなものなのか、分からない。 ただ、それほど離れていないたまこお姉ちゃんに、視線を向けた。 たまこお姉ちゃんには先ほどの“選挙”の話も、聞こえていたかもしれない]
たまこお姉ちゃんの…コトワリ。
[紫の蝶が、話に耳を傾ける少女の周りでひらひらと舞った]
(123) 2010/06/10(Thu) 23時半頃
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団子屋 たまこは、小娘 ゾーイちゃんは良く勉強しとるねぇ、と誉めた。
2010/06/10(Thu) 23時半頃
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[なお、喋っている間、考えるようにずっと袖口は口元だ]
皆も、一番最初に――あの双子ちゃんから聞いたと思うけど。思い出せるかな? …そういえば最近あの子らにも会うてへんなぁ。(>>1:#2)
『"彼の者"が目覚め、世界はその力を失ってしまった。 大いなる意思は世界の再生を望んでいる ――でも、既にかつての世界は行き詰っていた 名もなき『 』の再生を大いなる意思は望みません』
(124) 2010/06/10(Thu) 23時半頃
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― ロッポンギ ―
うん…だから。 一人では、近づいてないよ?
[浅見は、一人で…二人きりになるな、と言った。 今は、どうだろう? たまこと、浅見と…東雲。そして、見える場所に人も居た]
大切、って。言われて…嬉しいよ。でも。
[そういうと、す、と息を吸って]
大切な人が、そんな、危ないところに行って! 気にならないわけ、不安にならないわけないじゃない!
[…初めて、人が見ている中で。自分から主張したかもしれない]
誰だって…大切な人に守られるのは、嬉しいよ。 でも。それ以上に、大切な人に、置いてかれるのは…寂しいよ。
(125) 2010/06/10(Thu) 23時半頃
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― ロッポンギ ―
[言いたい事は言った。 其のことに、傷つけていないか、不安になったけれど。 何処か、満足げにも見えるだろうか。
タマコが語り始めれば、其方の方を向いて、耳を傾ける]
(126) 2010/06/10(Thu) 23時半頃
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…そうか。 ………自分で謂っていれば、世話はない。
[>>120謂いながらも、 もう一度、不器用に撫でて。 服をきつくつかまれるにまかす。]
…――
[少し、眼を瞠る。 ゾーイは少年に謂った。 ――死なないでね 濁川は少年に謂った。 ―――君を死なせたくないな
そしていまひとたび。]
(127) 2010/06/10(Thu) 23時半頃
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[...の瞳から光が無くなっていく]
だから『 』は考えた。多くの人の遺志をその身に閉じ込めて。 そして10年。その志向性は――行き詰った。
わたしはまだしにたくないと。 どうしてわたしがすてられるのと。 そんなひめいを せかいはあげたのよ。
ならば。今再び、混沌の海から始めよう。 ワタシにも機会をと。そう願った志向が、アラヤに強く残った。
……わかったかな?
[いきなりだと難しいだろうね、という声は優しかったかもしれない]
(128) 2010/06/10(Thu) 23時半頃
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……――ああ。
[頷いた。少しの間。ゾーイのときと、同じように。 心の機微に特別聡いわけではない少年が、 ――望む言葉を紡げたかは、あやしい。]
…――
[たまこが語る。 人だかりから少し離れた其処へも、不思議と、声が透っていた。]
(129) 2010/06/10(Thu) 23時半頃
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[肌が粟立つ。夢が見せた前知識がなかったら、この笑い声>>117をこうまで不気味に感じることはなかったのだろうか]
お前は何をいってるんだ…
お前は……もしかして… 理を定義しないまま、 ……
[いつの間にか、ゾーイが来ていた。 たまことゾーイの会話に交わされる会話が、 いかにも呑気に感じられて声を荒げた]
何やってるゾーイ!逃げろ! お前は戦う必要なんてねーだろ! 終わるまで隠れてろよ!
[何もわざわざつらい目に合うことはないのだ 今、この予感が正しければたぶん、 この問題を解決しないことには凡てを喪うことになる 俺の理で幸せに生かす人間を、俺が守れないでどうする?]
(130) 2010/06/10(Thu) 23時半頃
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……いらっしゃいませ〜?
[幻の店に、人の気配がするだろうか。
一つ瞬きをして、思わず以前のような挨拶を。]
――……お疲れ様、です。
[ここにいると言う事は、理の争いに関係しているのだろうかと。そんな言葉もつけ加え。]
……悪くない。
混沌に、帰るのも。
[たまこの言葉が聞こえてきて。
小さく笑う。]
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私の意識は阿頼耶識にある。 いいえ。本当は私がアラヤというべきかしら。
私は理で世界を決める事を望まない。 故にずっと定めずに居た。――けれども。貴方達が望むなら、私の理を敢えて形にしてあげましょう。
……この身体に力を宿らせて、馴染ませて。十分に熟成した。 今なら理を開いた反動で、負担がかかる事もない。
(131) 2010/06/10(Thu) 23時半頃
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[>>130 戦慄する浅見君に、それもいいなと思ってたんだけどね、と言いながら]
ふふ。あと少し、気付くのが遅れていてくれれば。 幸せな嘘をついてあげても良かったのにね。
(132) 2010/06/10(Thu) 23時半頃
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… …――何だと…?
[小さな呟き、 表情が険しくなる。]
(133) 2010/06/10(Thu) 23時半頃
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……反魂香あります?
[なんだそれは、と傍らの狛犬は言わなかったが呆れた顔はした、犬のようなそれで]
お疲れ様、です。
[相手の言葉を肯定してか、また相手もそうなのだろうと問いかけか、同じ言葉を返して。口元を彩るのは飄々としようとしても苦いものを隠しきれない笑み]
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――――私の拓く理は。『ヒテイ』
――新世界なんか教えない。 摂理の全てを秘定する
――行くべき道を定めない。 運命の全てを非定する
そして――知らない事を赦さない。 旧世界を捨てる者。その全てを否定する
(134) 2010/06/10(Thu) 23時半頃
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[>>127私は、何をどうしたいのだろう。 今の自分の姿が、自分のしたい事なのだろうか。 頭が回るような状況なら、こんな事はしないのに。]
死ぬ時は 私の目の前で死ね 私に 死ぬからと言った後に死ね
[その時は、笑って馬鹿にしてやるからと。
暖かい感触が、欲しかったはずなのに。 今ならどんな男でも、最高の美男子に映る気がする。 そんな自分の状態が、顔を上げる事をためらわすのだった。]
(135) 2010/06/10(Thu) 23時半頃
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わからねえ…
[わかっていた。 心の奥で、きんいろのこえが何かささやいていた。 “はじまってしまいました なぜよびさましたの?”]
お前、一体誰なんだよ!
[たまこの理《ヒテイ》が足元に大きな穴を開けて、 どこかに落ちていくみたいだ。踏ん張る靴が砂をかむ]
(136) 2010/06/10(Thu) 23時半頃
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[目を向けなくても聞こえる現の声、さすがに、その理には目を見開いた]
<<ヒテイ>>……
[自分が訪ねたときに、たまこは言った。死んでしまうかも、と。
聞かぬ内から自分は、かまわない、と答えた。今になって、その意味がわかる、こんな形で]
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― ロッポンギ ―
[少女を褒める、その声は、 Tシャツを着せてくれたときと同じ。 車に乗せて、背を撫でてくれたときと同じ]
どういう…こと? たまこお姉ちゃんが、あの…アラヤの世界?
[だけど―― たまこお姉ちゃんが、たまこお姉ちゃんの雰囲気を消していく。 友晴お兄ちゃんの叫びが聞こえる]
に、逃げろ…って…
[“ヒテイ”のコトワリ。 たまこお姉ちゃんの紡ぐ言葉には…胸の奥に、深い穴を感じるような、不思議な感覚]
(137) 2010/06/11(Fri) 00時頃
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[理が確定する。それと同時に――]
ダインスレフって…知っとるかな? 一度抜けば、誰かを殺すまで、鞘には戻られへんねやて。 うちの扱う力はそれや。
[今は腕だけじゃなく、足元から蒼い燐光が立ち上っているように、見えたかもしれない] ただ、なっかなか抜かれへんかって、ごめんやで。
(138) 2010/06/11(Fri) 00時頃
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[口元から袖をはなせば、そこにはいつもどおりの笑みが浮かんでいて]
ああ、でも一つだけ教えておいてあげないと。 旧世界から打たれた楔は三本。 どうも、うちで最後みたいやからね。 うちを殺してくれると――。どちらにしろ新世界の誕生が確定するねん。しかも反動で加速しちゃうやろなぁ。 今生きている皆の理が混ざって、どちらにしろ混沌が生まれてくれるんよね――。
[どうする? そうすればこれ以上人は死なへんよ? と、おそらく主にゾーイに向けて選択肢を提示した]
(139) 2010/06/11(Fri) 00時頃
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[みしり。
アラヤそのものが揺らぎ、動き出す。
その底に沈むアマラの界すらも、それに耐えきれず静かに軋み始めていた。]
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……―――…――
[その話は最初よく理解できなかっただろうが、徐々に頭の中で理解が行われ始めるだろう。もっとも、腑に落ちたというにはほど遠いものだっただろうが]
………アラヤ?
まさかお前、あの夢の……いや、だけどそれなら…
[全ての始まりに見たあの人物は何者だったのか。目の前の女性なのか? それとも…そんな思考まで頭をめぐる]
お前の言うそれは……「神無」とは違うのか…?
[背中に冷や汗が垂れた。ちらと、傍らの2人の仲魔を見る。]
(140) 2010/06/11(Fri) 00時頃
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あったら直ぐに使ってますね。
[自分にでなくワーニャにだが。と真顔で返したりしたか。崩壊後よりは、その前にこうして店で見かけた事があったかもしれないな、とぼんやり思い。]
――……理。
全て、拓いたみたいですね。
[アラヤに漂うからだろうか、なんとなしにそんな事が感じられた。]
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[――タマコの意思は、この世界に来る前に居たあの場所にあると…アラヤ自身だと、タマコは言った。 世界は悲鳴を上げた。でも、悲鳴を上げた世界は…]
新しい可能性も…再生も。 未来を、紡がない、ってこと…?
[こうなった世界を望む者は居るのだろうか。 もし、自由に造りかえれるというのであれば、よりよく、もしくは。自分が望むように造ろうとするのではないか。 なれば。
――「ヒテイ」のコトワリと、共存できるコトワリはあるのだろうか。
そもそも、共存、を、求めては居ないのだろう。 旧世界…10年前の世界は。唯一つだったのだから]
このまま、行けば…終わりしか、見えなくても…?
[ダインスレフ。たまこの抜いた、抜き身の刃に奥歯をかみ締める]
(141) 2010/06/11(Fri) 00時頃
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アラヤの軋む音がすれば、幻の店はざあっと消え去っただろう。
[ ――もっと早く。
御巫に託すと決める前に、それを聞いていたならば。
きっと、惹かれていた。
その、破滅的な《理》に。
自分たちを、こんな碌でもない戦いに投げ込んだ、
全てを《ヒテイ》するために。]
団子屋 たまこは、メモを貼った。
2010/06/11(Fri) 00時頃
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―中心から少し離れ―
……そうか。 笑われるのは御免だな。
[藤島に向けた口調は静かで少しだけ、柔らかい。
――たまこらの方を警戒しながら やはりあやすように藤島の髪と、 それから背を撫でた。とても慣れたものではなかったが]
…… …なら、…お前も死ぬな。 さもなくば同じようにわらってやる。
[なくしてきたものを重ね思い、少年はそう返す。 そうして、淡い燐光を放ち始めた 離れた場所の中心を、睨んだ。]
(142) 2010/06/11(Fri) 00時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2010/06/11(Fri) 00時頃
[緩やかに、意識の目を開く。
それは、アラヤの揺れを感じたからか]
――……。
[今拓かれた理はきっと。
自分が到る事のできなかった場所にあるもの。
もし知る事ができていれば、
何処か遠い羨望をもって見詰めた事もあったろうに]
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