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![]() | 【人】 お針子 ジリヤ[会話の途中、ネイビーブルーの携帯がメールの着信を知らせた] (205) 2016/10/02(Sun) 13時頃 |
![]() | 【人】 お針子 ジリヤ― 新宿・某スタジオ・女子トイレ ― (207) 2016/10/02(Sun) 13時頃 |
![]() | 【人】 お針子 ジリヤ[顧客は待たせないのが鉄則。今、売りの仕事は休止中。断りの対応なら、ジリヤにもできるだろう。即座に本郷の携帯をとりだし、着信画面を確認した。その手がとまる] (208) 2016/10/02(Sun) 13時頃 |
![]() | 【人】 お針子 ジリヤ[携帯の向こうから聞こえた声に、目をみひらいた。 (211) 2016/10/02(Sun) 13時半頃 |
![]() | 【人】 お針子 ジリヤそれは…… (213) 2016/10/02(Sun) 14時頃 |
![]() | 【人】 お針子 ジリヤ…………娘!? (214) 2016/10/02(Sun) 14時頃 |
![]() | 【人】 お針子 ジリヤ探してるって…… (215) 2016/10/02(Sun) 14時頃 |
![]() | 【人】 お針子 ジリヤ……こちらも、"入間さん"の安否を確認したくて、何度もお電話したんですけど、繋がらなくって。直接うちの者がお伺いして、お会いできたそうなんですけど……。 (219) 2016/10/02(Sun) 14時半頃 |
![]() | 【人】 お針子 ジリヤ……あの、こちらも確認をとらなければいけないので、 (220) 2016/10/02(Sun) 14時半頃 |
![]() | 【人】 お針子 ジリヤ……っ (230) 2016/10/02(Sun) 15時半頃 |
![]() | 【人】 お針子 ジリヤ……ど、どっちの (231) 2016/10/02(Sun) 15時半頃 |
![]() | 【人】 お針子 ジリヤ警察も?あの、ご近所の方は……だめですか。 (233) 2016/10/02(Sun) 15時半頃 |
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![]() | 【人】 お針子 ジリヤ夕方から…… (241) 2016/10/02(Sun) 16時半頃 |
![]() | 【人】 お針子 ジリヤあの……みおんさん。 (242) 2016/10/02(Sun) 16時半頃 |
![]() | 【人】 お針子 ジリヤ……無事です、あたしなら。 (255) 2016/10/02(Sun) 17時頃 |
─ 出られない駅 ─
[ほっとした。人の声がこんなにも心強いものだとは思わなかった。聞き慣れた同僚の声が、こんなにも日常を思わせてくれるものだとは。
東蓮寺は命綱のように、小さな端末を握りしめた。鈴里は、戸惑ったようだ。当然だろう、自分とて従妹の連絡を受けた時には戸惑ったものだ。
それでも悪戯と一蹴せず、話を聞いてくれる鈴里がありがたかった。出社、朝早く…彼女の言葉で、ようやく認識が”朝”に追いつく。]
目立つもの、は───
柱とか、普通の駅なんです。
でも標識だとか場所を示してくれるものは何もなくて。
階段……あっ、右側に階段があります。
昨日降りてきた階段かな…、…ちょっと良く分からないです。
俺、動かない方がいいとかあると思いますか?
ずっとあちこち歩いてみてるんですけど、全然出口が見当たらなくて。
[音がやや遠くなる。
切れそうになってしまっているのかも知れない>>*13
やはり電波が遠いのか。いつまた、この細い糸が切れてしまうかと思うと心配で仕方がなかった。自然特徴は忙しく早口になる。]
あっ、みよ子さん!!
もし出来たら、俺の従妹に連絡しておいて貰えませんか。
新宿駅ではぐれてしまったんです。
彼女、今大変みたいで心配していると思うので…!
名前は入間澪音。連絡先は───…
[果たして願いは聞き入れられたか、そもそも連絡先も聞き取れたか。ともあれ、願いを込めて伝言を託す。頼る先は他にないのだ。]
ごめん、って。
必ず帰るからって…おじさんとおばさんも探すからって。
みよ子さんにお願いすることじゃないかも知れないけど、すみません。
[早口でまくし立てる。いつこの通話が切れてしまうかも知れないのだ。ただ、ふ…っと、間を置くようにして投げられた問い>>*15
それに短く、音は途切れた。]
え………、みよ子さん。何言って、
〜〜〜、出たいですよ!!そりゃあ!
こんなところに長居したい人間がいると思いますか!
[八つ当たりめいた感情が爆発した。
大声で叫んでしまってから、あっと口を閉ざす。]
……すみません。でも、出られないです。
出たくないんじゃありません。
だって、そりゃそうでしょう!?
こんなところで、どこにも行けないなんて、
誰が望むと思いますか!??
[やはり口調は荒くなる。
それが誰の”望み”だったかなんて。どんな希望だったかなんて、その時思いすらしなかった。とにかく、ここから出たい。出なくてはいけない。そんな焦りにも似た気持ちが声を自然と大きくする。]
俺、出口探してみます……
だからお願いします、みよ子さん。
[自然と顔が俯いた。
しまいに出てきた声は、自分でも驚くほど*弱々しかった*]
メモを貼った。
[新宿の街を歩いていると、働いている人も働いていない人も眠っている人も、色んな人がいて、でも、その誰も私には気づかない]
何で私、ここにいるんだろう……。
あ、れ?
[駅の改札口から出てきた姿には見覚えがあった。
パパ、だ。私がいなくなっても、普通にお仕事には行くんだ、なんて少し思ったけど、違う。
パパは時間を気にしてるみたいだった]
そういえば昨日は早かったんだっけ……。
[パパの後をついて行くと、少し大きなビルへと入っていく。
知らないビルで、パパの働いているビルじゃない。
営業回りではなかったはずだけど、不思議に思ってそのままついて行った。
もちろん誰も、私が見えないみたいだった]
[受付で話すパパの声は、焦っているような、緊張しているような声。
受付の人が示した場所を聞いてパパはエレベーターへと消えていく。
その後はもうついていけなかったけれど、受付のお姉さんが話していた言葉から察するに、「面接」に来たらしい。
なんとなく合点がいって、右手の方を見る。
女の子は、――顔は見えないけれど――どこか嬉しそうに笑った気がして]
「パパさん昨日話してたの。「おしごと」のこと」
「行ったフリ」「ゴメン」「明日メンセツ」
「ふふ」
[嬉しそうな声に、私も少し嬉しくなった。
でも、あなたは誰なの? って聞きたかったけど、聞かなくても良い気がしてきた]
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