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……ロダートも。
自分の名前は、覚えてるみたいだね。
[
目を覚ましたロダートの目元には、うっすらと涙の痕があった。
見てはいけないものを見たような気がして、ふっと彼の顔から目を外す]
ったく、ブローリンってば。
わたしや……ヴェスパタイン、さん?
そこの人はともかくとして、
親友のラルフやロダートの記憶まで食べちゃうなんて。
ほんっと、失礼しちゃいますよねぇ。
[へへ、と笑う。参ったなぁ、と言うふうに。
ニコラスのカムアウトなど、自分は知る由もない。
これでも、友人がショクだと判明してしまったラルフを慮っての発言だった。
本当なら、「ブローリン、なんであいつ捕まんないんだよ。誰だか知らないけど投書ちゃんと見てるわけ?」ぐらいは言ってやりたい気分である]
[こんな風に情けなく笑っていると、母親を思い出す。
父親に殴られて、「てへへ」と情けなく笑う姿が最強に魅力的だった母親。
彼女は今どこで、何をしていることやら
わたしはこんな性格だから、母のように殴られてもなお笑って済ませるような心は持ち合わせていない。
けれど故意にでもこんな表情をしていれば、それは母親と似て魅力的に映るかもしれなかった]
……ここがどこなのかは、まだ分からないです。
間取りが館と似てるから、地下じゃないかって思ってますけど。
[これは、ラルフとロダート、ついでにヴェスパタインの三人に向けて言った]
ごはんとかは、蓄えがあるみたい。
すぐに飢え死ぬってことはなさそうですよぅ。
[部屋の外を歩いてみて分かったこと
しばらくはここで暮らせそうでよかった、と自らも胸を撫で下ろした。
……あれ?]
[自分はなぜ、胸を撫で下ろしているのだろう。
こんなところ一刻も早く出て、元の生活に戻らなければならない。
自分には、やらなければならないことがたくさんある。
仕事をせねばならない。男に抱かれねばならない。
金を稼がねばならない。……借金を返さねばならない]
……でも、階段とか、外に出られそうなところはなかったよ。
そもそも、窓すらろくにないですし……。
[話を続けながらも、背には冷たい汗が流れていた。
猛烈な喪失の予感に、指先がすうっと体温を失ってゆく。
縋るように、一縷の望みをかけて部屋の中を見渡すも、
そこにいたのは男ばかりであった]
……っ
[ひゅ、と喉が鳴った。
脚から力が抜けて、その場にしゃがみ込んでしまう。
両腕で自らを庇うようにきつく抱いた。縮こまるようにして、うずくまる]
……いやだ……。
[かすれた、ごくごく小さな葉擦れのような声が漏れる。
思い出したのだ、あの時のことを。
親子三人、小さな家で夜ごと繰り返された、常軌を逸した日々のことを。
……わたしは人形だ、死体だ。
いやちがう、わたしは人形じゃない。死体じゃない。
心も肉体もここにある。
いやだ。
なんで。
……なんで。なんでなんで、]
[分からない。
なんで、と問うてみても、答えがわたしの人生にみつからない。
……どこに行った。
どこに行った、わたしの。わたしの。
部品が一つ外れて、自分がバラバラに壊れてゆく。
そんな気がして、きつくきつく、自らを抱く腕に力を込めた。
……クソ。ショクが、ショクの野郎が]
……わたしの、何を食べた。
[からからに乾く喉。
はりつくような声で詰っても、答えはどこにもない。
ただ、マンホールの蓋がはじけ飛ぶように、硬い何かで抑え込んでいたはずの恐怖が溢れて決壊して、今やわたしの爪の一枚いちまいまでいたく怯えているのだ。
口内にすっぱい唾が溢れてくる。
胃と腸が体内で激しく蠢き、幾度もいくどもせり上がってくる。
今はひたすら鼻で呼吸をして、吐かないように抑え込むので必死だった*]
メモを貼った。
メモを貼った。
【人】 流浪者 ペラジー[目覚めて暫くは投票用紙に向かっていた。 (15) 2016/10/12(Wed) 20時頃 |
【人】 流浪者 ペラジー おはよ! (16) 2016/10/12(Wed) 20時半頃 |
【人】 愛人 スージー[そうしている間に今度はペラジーがやってきたかしら。いつものように"彼"は明るく振舞っていて。それだけでもなんだか元気がもらえるようよ。] (17) 2016/10/12(Wed) 20時半頃 |
メモを貼った。
【人】 愛人 スージー
(21) 2016/10/12(Wed) 21時頃 |
― 未明 ―
[……ふ、と前触れもなく、目が覚めた。
ゆっくりと瞼を持ち上げても、そこに広がるのは薄暗闇。
瞼を下ろしていた頃よりはいくらかばかり明るいのは、どこからか漏れる光がその闇夜に部屋を映し出していたから。
視界に映る斜めになったテーブル、ベッド、小窓がついた扉。
頬に当たる冷たい感覚。
今身体を横たえている場所が、床だったのかと。
遠い意識を手繰り寄せて、ようやく把握する。]
【人】 愛人 スージー[聞いては行けなかったのかもしれない、でも聞くべきだったのかもしれない。ああ、その答えは――>>22] (23) 2016/10/12(Wed) 21時半頃 |
[重い体を起こして、少し乱れた髪を撫で付けるように整えながら、我が身の置かれた環境を確かめる。
窓のない部屋、小窓しかない扉、最低限の家具。
……家具があるだけマシだろうか。
そこは、人の住む気配を感じさせない場所。
ただ、その中に。
横たわる影が、一つ。
【人】 森番 ガストン[まだショクは居る、と述べるペラジー(>>18)の言葉と。 (24) 2016/10/12(Wed) 22時頃 |
ええ、私にとって名前はそれほど大事な記憶じゃなかった…
なんてことは、ないでしょうけれど
[疑われる事がなくなったせいか、あの場所から抜け出したせいか、それとも居なくなったと思った面々が無事にここにいたからか。多分全ての要因を含んでいるのでしょう。
私は、穏やかに笑っていました。]
――え?ショ、ショコラさん、今、なんと!?
ショクは、ショクはニコラスさんでは……!?
[失礼しちゃいます
どうしたことでしょうか、これでは、これではまるで。]
……嵌められたようでは
ショコラさん、ブローリンさんがショクだというのは。
確信のある真実なのでしょうか
[守れたと、そう思っていたのは、私だけだったのでしょうか。
しかしそこから生まれてきたのは、やはり憎しみという感情ではありませんでした。
やられたなという悔しさが少し、残る人々への心配が少し、そして安心感が全てでした。]
[私の中では少し長かった思案は現実時間ではそれほど長くはなかったでしょう。
額に手をやりながら顔をあげた所、笑うショコラさんの姿が目に入りました
……、
[なぜかはよくわかりません。けれどなぜか痛ましい気持ちと、美しいと思う心が鬩ぎ合います。
今までみたどんな表情より、魅力的に思えて言葉を暫し、忘れてしまいます。
部屋内の説明などは、どこか夢うつつの表情のままで頷くだけになっていましたが。
こちらに聞こえるほどに、ひゅう
ショコラさん
[呟いた言葉
失礼
こちらは少し、冷えるので
[そうして毛布で彼女を包みます。その瞬間、聞こえた言葉
メモを貼った。
メモを貼った。
[昨夜は結局ベッドの上から移動できないままだった。
あの時、なんとなくわかったんだ。
僕を形作ると同時に縛り付けていた記憶があることが。
気付けたのは彼女のお陰で、
僕の大事な友達を忘れないでいられる確信も、このためだ。
ブローリンが、僕の記憶の宝箱に手を突っ込んだ。それ自体はちっとも怒ってない。
彼が食ったのがどんなに大切な記憶でも、後悔してない。
だけど、――片脚をなくしたような不安定なきもちから逃げられる訳でもなくて。
ぽっかりと広がる胸の穴を握りつぶすつもりで
窮屈なくらい丸まって眠った。]
【人】 採集人 ブローリン[コト。 (26) 2016/10/12(Wed) 22時頃 |
[ショコラさんの介抱の後のことでしょう。
静かに室内を動き回り小窓のついている部屋に気づけば、覗き込みます。]
そちらもひとまずはご無事なようで、なによりです。
[困ったような安心したような、そんな表情を浮かべながら。]
……ん。
[目をあける。
身体を起こせば、手からスルリと書物が抜け落ちる。]
寝ていたか。
[読みながら寝てしまったのだろうか。
いつ、眠りに落ちたのか覚えていない。]
[ふと、なにやら気配がある気がして、顔をあげる。
彼が目覚めてから、時間もたっていたかもしれない。]
……誰か、いるか。
[そう尋ねれば、答えはあっただろうか。]
【人】 採集人 ブローリン
(27) 2016/10/12(Wed) 22時頃 |
[影が動いたら、微かに身構えただろうか。
カサリ、と何かが落ちる音がする。
然し、それもどこか聞き覚えのある声と分かれば
……ブルーノさん?
[暗闇に慣れてきた瞳が、徐々にその影を見覚えのある姿に変えていく。
唇を結び、暫し、躊躇いは生まれたものの]
ええ、居ますよ。
此処に。
[その場から動くことはないまま、声だけを返す。]
【人】 愛人 スージー
(28) 2016/10/12(Wed) 22時半頃 |
【人】 愛人 スージー
(29) 2016/10/12(Wed) 22時半頃 |
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