184 【肩書遵守】Lunatic Nights in Heathling
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[ネイサンの歌が聞こえてきてそちらを見る。
広場で見かけた、あの道化師のネイサンだと分かって。さらに、ドナルドと知り合いのよう。
女の子泣かせてるのは、はて?誰のことなのだろう?と首を傾げたか。]
すごいなー。
[手の中でカードが舞うのを見てそんなこと思ってた。]
おやおや、そりゃひどい言い草だ。
タマなら、ほらよ、この通り。
[手の中、トランプ消し去って、赤青黄色ぽいぽい回す。
どこから出るのか、一体どうして触れられるのか、そんな細かいことは、やめだやめ。]
ぼろのきったねえクソガキが、表舞台に戻ってくるにゃあ、その手が一番だった、てえだけかねえ。
ま、それも拾ってくれたあいつらがいなきゃはじまんねえ話だ。
野垂れ死なないってだけで、選択肢がなかったんかもしんねえな。
[ひょい、ひょい、青、黄色だけ右手に持って、残った赤はドナルドに弾き飛ばしてやった。
当たるかどうか、すり抜けるかもしれない、八つあたりのような悪ふざけだ。]
お前なんかに墓が出来んなら、末代まで呪ってやんわ。
ああ、あの豚が生きてたら、まだあり得たか。
[そんなら、まだ俺は生きてたかね、なんて嘯く。]
おおー、すごいすごい。
[話しながらもトランプが消えて、赤青黄色ぽいぽいでてくる。]
うわっ。
[残った赤はドナルドの方へ飛んでいくのをびっくりしたが
凄いとしか言葉がでてこず、拍手することで表しただろう。
一礼したのをみて、慌ててこちらもぺこり*]
……いつまで撫でてるんだ。
[ペラジーになされるがままに頭を撫でられて、ドナルドはバツが悪そうに俯く]
俺はガキじゃねーぞ。
良い年したおっさんだぞ。
[ついには自らおっさんだと認めてしまう。
顔が赤いのは、おそらく気のせいではなく。
しかし撫でられる手を払いのけることは、絶対にしない]
[す、とトランプが唐突にネイサンの手から消える。赤青黄色の玉が現れる。
思わず驚きに目を開きそうになるが、ドナルドのプライドがそれを許さなかった。
ふぅん、と気のないそぶりでネイサンの奇術を眺めて]
表舞台、ねえ。真っ当なところで生きてたんなら、おとなしくしてれば良かったのによ。
[嫌味ったらしく言ってやる。
刹那、赤い玉がびゅおんとこちらに向かって飛び跳ねてきて]
うおっ。あぶね!
[間一髪避けるのだ]
殺す気か!
[もう死んでいる]
てめえも拍手してんじゃねーぞ!くそガキ!
[ネイサンに向かって無邪気に拍手するペラジーに向かって、ドナルドは空しく抗議した]
くそガキじゃない!
[問題はそこじゃないが、不満顔で抗議する]
いいじゃない。
芸はなかなか見る機会ないんだし、凄いんだもの。
何より見てて楽しい。
[悪気はない]**
大人しくしてんのなんて、性に合わねえ。
――そんなことの為に出たんじゃねえしな。
[あくまでも、自分の中には復讐心しかなかった。
だから道化を選び、素顔も、声も捨ててここに戻ったのだと。
ペラジーの拍手を聞いて、ついでに青と黄色もドナルドに投げておいた。]
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