164 天つ星舞え緋を纏い
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[改めてみる祖父の顔は、まるで眠っているように穏やかで。 思わず呼びかけるも、当然返る声などは無い。 同じ影に飲ませた異形たちは苦悶に顔を歪ませていたのに、何故祖父は違うのだろう。 浮かんだ疑問、正しい答えはもうわからない。けれど。 祖父は、苦しくはなかったのではないだろうか。 影を拒むではなく、受け入れたのではないだろうか。それならば。]
…おじいさまは さいしょから
あさがおに いのちをあげる
つもりだったのかも しれないね
(109) 2014/02/20(Thu) 23時半頃
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[身の内の心に向けて落とした呟きは、ただの推測。 そうだったら良い、祖父が望んだ結果だったら良いという、身勝手な願い。 これにも無言を返されて、こちらも唇を噤み。 生み出した影に祖父の身体を抱えさせ、屋敷へと運ぶ。
その途中、恐らくは身に宿した力に惹かれたのだろう異形たちに遭いはしたけれど。 そのすべて、影の餌食として、地に伏せさせた。 まだ、自分には為すべきことがあるから、死ねないから。]
…ゆうがおは つよくなど ありません
[隣の部屋に祖父を寝かせて、もう一度沼太郎の枕元に戻り、落とす声音はただ、弱い。
この方が意識を落とす寸前。強い子だ、という声が聞こえた気がした。 気のせいでなければ、きっとそれは老人の優しさだ。 自分はこんなにも弱い。今すぐこの場から、逃げてしまいたい程に。]
(110) 2014/02/20(Thu) 23時半頃
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できるなら いますぐにでも
にげだして しまいたいくらい
[だって、怖い。光も、闇も。自分自身すら、怖くてたまらない。
けれど。
先刻の明之進へと向けた願い。 それに返される声は無かった、その顔も見ることは出来なかった。 けれど、彼が自分の願いを受け止めてくれたならば。 彼自身の望みを、貫き通すならば。 より強く輝く光となって、再び自分の前に現れるだろう。]
(111) 2014/02/20(Thu) 23時半頃
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[だから、逃げない。 彼らの思いを、己の定めを、見届けるために。
光の望む先を、闇の求める先を、知る為に。]
いって まいります
[沼太郎と、雷門それぞれに声をかけてから、屋敷を後にする。 感じた気配から光の側と察した華月斎、日向はどこにいるだろう。 既に日向は光を喰われているとは知らず、同じ闇宿した者とも未だ会えもせず。
鞠を手にした少女は一人、あてもなく、歩き出した。]
(112) 2014/02/20(Thu) 23時半頃
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双子 夕顔は、メモを貼った。
2014/02/20(Thu) 23時半頃
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[当て無く歩きながら、ふと疑問が過ぎり、足を止める。]
…ほかの やみを やどしているかたは
いずこに いらっしゃるのかしら
[明之進から、一平太と法泉が闇宿しているとは聞いた。 対して光宿すは沼太郎と明之進、華月斎と日向の四人。 自然の摂理を考えるならば、光と闇は一方だけでは存在しない。 ということは、闇も四人であると考えるが自然。]
一平太さまと お坊さまと
あと お一人 は …どなた ?
[会えないだろうか、と。 己と同じ、闇の気配を感じられないかと、探し始めた。]
(114) 2014/02/20(Thu) 23時半頃
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双子 夕顔は、メモを貼った。
2014/02/20(Thu) 23時半頃
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