258 【突発誰歓】鬼渡し弐
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3人・・・・・・
[思っていた以上に多い。そう感じた。
今この瞬間にも、あの恐怖の時間を味わい続けている者がいる。今なお鬼渡しは終わっちゃいないんだ。
今いるこの世界の全てが紙っぺらのように薄いものに感じられた。これまでずっと信じてきた常識は、常識じゃなかったんだ。]
あたし達にどうしろってのよ。
そんな小難しい話、どこぞのお偉いさんにでも任せておけばいいのに。
[ただの人間。背負うにしては、あまりにも重すぎる。]
[ふと鳥居の外を見やると、神社へと帰ってくる2つの影がいて。
そのうち1つは忘れたくとも忘れられないあの女の子。顔が見えなくてもシルエットで分かるあいつ。]
・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
いいぃぃやあああああぁぁぁぁぁ!!!!!
[案の定こうなるのが世の常。]
いや、どうしろっつわれても。
お偉いさんだって、どーにもできなくないっすか、これ……?
[理不尽さへの憤りの現れなのかなー、とか思いながらも思わず真面目に答えていた。]
どっちにしろ、俺らは、外に出ちまってるし……どうする事も、できねぇんじゃ。
[何せ、向こうの様子もわからない。
だから、と一般論を口にして]
……お?
あ、祥子のおじょーちゃん、と……。
[赤羽の視線を追って見やった先。
やって来る小さな姿二つ、先に目についたのは言葉交わした方。
もう一人が誰か、に気付くのは遅かったから]
……んにゃっ!?
[突然の叫び、その意味が分からず、素っ頓狂な声を上げる]
ちょ、ちょっ!?
赤羽さん、落ち着いて、落ち着いてっ……!
[自分がさっき似たような反応をした事についてはけろっと忘れてこんな事を口走りつつ。
改めて、来訪者たちを見やった所でようやく、もう一人の姿を認識して]
……えーと。
[何をどう言えばいいか、困った。*]
Σ!?
[手を繋いで歩いていたら、突然の大声。]
!? !!?
[おろおろ、おろおろ。
どうしよう、どうしようと右往左往。困った末に祥子の後ろに隠れて様子見を見ようと。
できなければ、まだおろおろビクビクしてたかもしれない。]
誰……?
[困ったように見てくるもう一人の男の人と叫んだ女性を交互に見つつ、問い掛けた。*]
[おろおろ右往左往している様子には、あの神社で出会った少女の纏っていた何とも言えない雰囲気はなくて。
それに、拍子抜けするものをちょっと感じてしまったのは許されたい]
……誰、って。
俺は……龍人、っての。伐山龍人。
[何をどう言えばいいのか、上手くつかめないから。
取りあえず、誰、という問いに答えておいた。*]
|
[しかし普通の遊びじゃないこの時は、それだけじゃあいけないみたい]
ッ!!!
[突然飛びついてきたアキくんに巻き込まれて支えることも叶わずすっ転ぶ。視界の端に移ったのが自分の上着だと気づいた。熨斗付けて返す>>4:34とは聞いたけど、それが石でできてるなんて聞いてないぞ。彼の下敷きになりながら近づいてくる足音を>>33聞く。
そっと延ばされる手を眺めて目を瞑ろうとしたのに、それが叶わなかったのは彼女の顔が目に、入ったから。 ――――般若の面は。怒りと悲しみが綯交ぜになった貌だという。悲しみとか、安堵とか、いろんな心を映した彼女の顔を。ああ、やっぱり美しいと、思った。
ふっと、消える寸前にそのその背中に手を伸ばしかけて、ああ、それすら叶わない。その代わりに浮いた面に目を奪われる]
……うん、……キリヤマさんが持ってたのと同じだね。
[ぼんやりとした頭で呟くように答えれば、さも当然のようにそれへ手を伸ばす。視界の端でアキくんもそうするのは見えていた]
手の、なるほうへ。
[彼の合図に合わせて鬼の面に指を、
(39) 2016/11/21(Mon) 23時半頃
|
[一緒に手をつないで、帰って来た神社。
そこで上がる悲鳴にビクッと身を震わせて、でも繋いだ手をギュッと握りしめる。
ああそうだ、あの鬼渡しの場に居た人だ。
そしてもう1人、男の人の影。
自分の影に隠れようとする夕顔をギュッと抱きしめながら]
大丈夫………
ゆうちゃん、もう鬼じゃないよ?
全部夢だって思ってるけど………。
[そしてどちらにともなく、尋ねる]
さっきのは、夢じゃないよね?
あきくん、………まだ、帰って来てないよね?
|
さらり、さらりと崩れるように、そのお面は光をこぼす。口惜しいかい、それとも安堵したのかい。きみは満足できたかい。言葉にしないで、心の中で問いかける。 あとに残るのは、ただの静寂。
おうちにかえろう、と呟いたアキくんの言葉さえ現実味がなくて。声できちんと答えられたかはわからない。うん、とか、そうだね、とか言ったかもしれないけど、……よく思いだせない。 瞬きをするたびに景色が眩んで、歪んで、赤のフィルムがかかったみたいな世界が瞼を閉じていくのを感じていた。
……もし、向こうの世界に最初の鬼のあの子がいるならば。一緒に遊ぼうかとも思うけれど、今はどうしてか、すごくすごく眠たくなっているからあまりものを考えられない。
空に浮かぶ一番星が黄昏の終わりを告げる鐘ならば。 もういいよ、という声がきこえただろうか。 そんなことにさえ気づかないままで。 ゆっくりと、静かに 目を閉じた。]**
(40) 2016/11/22(Tue) 00時頃
|
ん、ああ。
[投げられた問いに、一つ、頷く]
夢、じゃねぇんだよ、なぁ。
あと、帰ってきてるのは、どうやら俺らだけっぽい。
[そう言って、は、と短く息を吐いた。*]
童話作家 ネルは、メモを貼った。
2016/11/22(Tue) 00時頃
き、きりやまりゅうと?
[名乗ってきた男性の名前を繰り返し。
抱きしめられてはいるから少しは安心しているが、まだちょっと心の臓がびくびくしてる。]
? 夢じゃない?
[困惑。]
アカハネミヨコッ
[後ずさりしながら、ほとんど聞き取れないくらいの早口で名乗る。こちらはこちらで龍人の後ろに隠れる。
なんで、なんでいるのよお。
背筋がぞわりとなる。今にあのおぞましい殺気を噴き出さないか、気が気でない。]
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