315 【La Mettrie〜存在という機械が止まる時】
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マーゴに1人が投票した。
ジャーディンに4人が投票した。
ジャーディンは乗客の手により投棄された。
時は来た。乗客達は集まり、互いの姿を確認する。
マーゴの姿が見つからない。
[差し出された水を、飲もうと口を開いて
呑み込めなかったものが顎を伝って地面へ落ちた。]
少し休んだら、よく、なるので
マリオに、先に、スープを…
あの子、痩せすぎているから、心配、で。
[そうして、そのまま、目を閉じて]
【業務連絡】
本日は、自由投票になります。
好きに投票して構いませんので、よろしくお願いします。
(#0) 2023/01/04(Wed) 00時頃
掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2023/01/04(Wed) 00時頃
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>>2:126 二人目? ダメだった? それは…
[様子のおかしくなっていくジャーディンに近づき その顔と眼の色を見てハッとした。 瞳は燃えるように赤く、顔面全体が紅潮している。 その顔色を隠すようにしたジャーディンの口元から、 小さく、ありがとう、と 絞り出すような声が響いた。
続けて何かをぼそぼそと喋る彼の唇から 最後に聞こえた言葉は、"じゃあな"───]
(0) 2023/01/04(Wed) 00時半頃
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[呼び止める隙すら与えず、 ジャーディンは顔を見せないようにして 中庭から走り去って行った。]
──おい、待…
ジャーディン!!!
[走って追いかけようとして、 傍らに蹲っているマーゴを見つける。 その横には心配そうにしているマリオが居た。
しゃがみ込んで動かない様子のマーゴ。 二人を置いて行けるわけもなかった。]
(1) 2023/01/04(Wed) 00時半頃
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[そこに居たであろうフェルゼの様子を伺うが、 取り乱した様子はなく。
しゃがみ込んで、マーゴの顔を覗き込もうとする。 さっきまで感じられた、彼女の気配がない。 これは───。]
マリオ………
[おそらくマリオは不安そうな顔をして ラルフを見上げていただろう。 無言でそっと頭を撫でた。]
(2) 2023/01/04(Wed) 00時半頃
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──(数時間後・庭園)
[ラルフが次にジャーディンを見つけたのは、 数時間後、緩い太陽が昇った後だった。 廃墟庭園の片隅で、 彼が纏っていたシーツの残骸と、 薄く大きな花弁が二枚、真っ赤な種──。
種を取ろうと手を伸ばしかけ、 少し考えて引っ込める、という動作を繰り返したが 最後には、注意深く種を上着の内ポケットに仕舞い その場で短く黙祷をした。]
血をあげる約束、守れなかったな。
(3) 2023/01/04(Wed) 00時半頃
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ま……、 俺もそう長くはないだろ。 その時が来たら好きなだけ飲めよ。
[それはジャーディンではない、と 頭では思っていたが 胸ポケットに入った種に手を添え呟いた。 心なしか種は仄かに熱を持っていた。]*
(4) 2023/01/04(Wed) 00時半頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2023/01/04(Wed) 00時半頃
[ようやく 満たされた――]
[念願の解放を得た男は、ゆるり周囲を窺い立ち上がる。
暮夜の漆黒を背景に、纏わりつくように瞬く無数の蛍光虫。
やがては自分も、そのような光の一粒へと還るのだろう。
光をチラチラ弾く淡金髪はそのままに、同色の睫毛を持ち上げると、凡庸な茶褐色の瞳が潤んでいた]
――会いたかった 『 』
[愛おしい恋人を撫ぜる手つきに、光が踊って女のかんばせを浮かび上がらせる。
男の首にも胸にも紅い刺青は見当たらず、若者らしい健康的な肌色と体躯、険と血の色の失せた双眸。
老成と諦観の念もなく、蕩けるような笑みを浮かべた彼は、成人の誕生日の前夜――幸福の絶頂にあった『ジャルダン』の姿をしている]
[押し寄せる闇波に削られていく世界。
僅かに残った白の聖域ラメトリー。
つい数刻前まで聞いていた声が、妙に懐かしく響く]
――もう飲まねぇよ
頼まれたって ゴメン だ
そりゃあ ラルフン中じゃ オレなんて
渇いた渇いた 血が欲しい飲みたい渇いた
ばっか言ってる ヘマトフィリア だろうけどさー
違ぇから! オレじゃねぇからそれ!
[肩を怒らせ、届かないのをいいことに力いっぱい罵った。
飢餓が満たされると、不毛の表皮に覆われていた感情が噴出してきて、うまく抑制できない]
でも 大事なコトは 覚えてる
忘れないで 良かった
『ジャーディン』も ちゃんと残ってる
[面映げにラルフの姿を眺めてから、やがて踵を返した]
だーかーらー
すぐこっち 来ンなよ 莫ぁ迦
[ポツポツ灯る夜光虫を少数引き連れて、ラメトリーを彷徨い始めた*]
【墓】 長老の孫 マーゴ
[差し出された水を、飲もうと口を開いて
呑み込めなかったものが顎を伝って地面へ落ちた。]
少し休んだら、よく、なるので
マリオに、先に、スープを…
あの子、痩せすぎているから、心配、で。
[そうして、そのまま、目を閉じて]
【墓】 長老の孫 マーゴ
[そうして、二度と、目を覚まさなかった]
(#1) 2023/01/04(Wed) 07時半頃
[どのくらいの時間が経ったのだろうか。
気がつけばここは青い世界だった。
首をかしげながら両手を見れば、蛍のように光る虫が、ふわふわとその周りに浮かんでは消え。
ああ、自分は幽世の住人となったのだと知った。]*
[もはや眩暈も頭痛もなく
飢えも渇きもなかった。
いつもの眩暈だと思っていたから
お別れもきちんと言えなかった。
そういえば、ジャーディンさんはどうなったんだろうか。
尋常でない様子だった。
髪を揺らしてふらり立ち上がると
薄暗いラメトリーの闇の中へ歩き出していった]*
城のベッドで寝てた オンナ や
墜ちた オトコ
――見あたらなかった ミタシュ とやらも
ここに居ンのかな それとも
[もう薄れてしまったのだろうか。
乱れ飛ぶ蛍光虫の群は、星空の流星群に包まれているようで、本当に綺麗で切ない。
中にはもっともっと前に、ラメトリーを訪れた者たちも、紛れ込んでいるのだろう]
あれ?
[生きていた頃の癖で、見間違いかと目を擦る。
死に際は、さっさと血を飲めと命令する寄生体に抗うのに必死で、周囲を全く把握していなかったから。
マリオとの再会を喜ぶマーゴは、当然今頃自分だけ欠けた食事の席で、みんなとスープを分け合っているものと思っていた]
なん で
嘘だろ マーゴ……?
[よく似た別人だろうと虚しく願いながら、茶色い瞳をしばたたく]
え、ジャーディンさん…?
[彼の淡い金髪は、夜光虫の灯す光の所為でやはり煌めいて見えた。瞳の色が違って見えるのは、この薄闇の中だからだろうか]
どう、して?
[記憶は、彼が走り去っていく足音を聞いたところで途絶えている。
彼もまた幽世の人となったのであれば、
あの蔦からは解放されたのだろうか]
それに、その人は…?
[見えないけれども人の気配を仄かに感じて、首を傾げた]*
[向い合わせでお互い問い合うこと数秒。
彼女の理不尽な死にやるせなさは募るのに、少し可笑しくなって失笑した]
オレは
ラルフの血でなく
『生命の導き』を 飲んだから
[生前より穏やかな口調で、紅蔦紋様も自傷の瘡蓋もない首元を、はだけて見せる]
おかげで 大事な人に 会えた
マーゴには……?
結局何も 聞けず終いだったけど
会いたいヤツは いた?
[彼の顔に笑みが浮かぶのを見て、少しばかり口をへの字にして見せた。]
そうなんですね
[首元を見せてくれれば、かつてそうだったであろう白い肌だけが見えた。ほんのわずかな時間を共有しただけだけれど、あのどうしようもない渇きや衝動から解放されたのだと思うと
―― 彼の死は、寿ぐべきなのかと、思ってしまった]
[会いたい人はいたのか、という問いには、力なく首を振ってみせた]
会いたい人は、いるけれど
ずっと前に逝ってしまったから
会えないような、気がします。
[それに、会っても、どうすることもできないだろう。
妹も、あの人も、2人で幸せになったのだから。 ]
[自分がこうなってみてわかるのは
ここにとどまり続けるのには、強い気持ちが必要だということだ。
ジャーディンさんの近くにいるその大事な人は
彼の側に居続けるために、強い気持ちを抱いていたのだろう。
妹も、あの人も
私のためにそんな思いを抱いていてくれるとは思えなかった。
薄い笑いを浮かべて、もう一度首を振ってみせる。
留まり続けようと願わない限り、やがて薄れて消えていくだろう。
―― ロルフが ここで見当たらないように。]
そういえばロイエには会えました? ここの3階で眠っていた女性です、と尋ねた
そっか
[家族か、血縁か、想い人か。
事情は知らないから、どことなく、諦めた風なマーゴに、下手な慰めも思い浮かばず]
じゃあ マーゴは
もう少し 生きていたかった……?
[寂しそうな華奢な肩に触れかけて、手を引っ込めた]
楽しみだったのにな 食事に誘われて
折角 マーゴが準備してくれてたのに ごめん
あの食卓を見て オレ
血ぃ貰えるより 嬉しかったんだよな
ありがとう
[ラルフに感謝を述べた時よりは素直に、声に出せた。
それでもどこか照れの残る頬を掻きながら、柔らかくはにかむ]
ああもうっ うまく励ませねぇけど だから――
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[マーゴお姉ちゃんに水を差し出すと 口がうっすらと開いた。 だけど、うまく飲みこめないみたいで 貴重な水は、ぽたぽたこぼれて お姉ちゃんの膝を濡らす。
少し休んだら良くなる>>#1って言うけど 顔はどんどん白くなっていくし 目だって、ただの鏡になったみたいに どこを見ているか分からない。 マーゴお姉ちゃんの形相が 変わっていくのが怖くて怖くて、 自分が立っているのかも良く分からなかった。]
(5) 2023/01/04(Wed) 19時頃
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うん……うん、食べるよ。 マーゴお姉ちゃんが元気になったら 一緒に食べよう! だから、目を開けて!
[だけど。 マーゴお姉ちゃんは、真っ白い顔のまま 目を閉じて。息を、やめた。]
(6) 2023/01/04(Wed) 19時頃
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[目の前で起こったことが信じられなくて おれは呆然と、マーゴお姉ちゃんを見る。 どんなに名前を呼んでも、揺さぶっても、 その目は開かない。]
嘘だ、駄目だよ、マーゴお姉ちゃん、 良くなるって、言ったじゃないか!
[頭を撫でられる感触。あぁ、良かった。 きっと、目の前のマーゴお姉ちゃんは幻で、 本物が気づかないうちに近くにいたんだ、 そう思って見上げると、苦しそうな目をした ラルフお兄ちゃんと目が合った>>2。 ラルフお兄ちゃんも一緒になって マーゴお姉ちゃんを覗き込んでいたことにも おれは気づいていなかった。]
(7) 2023/01/04(Wed) 19時頃
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