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【人】 長老の孫 マーゴ― 現在、早朝:薬屋 ― (4) 2015/04/24(Fri) 02時頃 |
【人】 長老の孫 マーゴ[現の私は、何処で何をしていたんだっけ? (5) 2015/04/24(Fri) 02時頃 |
【人】 長老の孫 マーゴ[頭痛の波が引き始めれば、 (6) 2015/04/24(Fri) 02時半頃 |
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ー昨日・教会ー
[
「私」をあそこ迄悲しそうな顔をさせる人は、今迄にいたことが無くて。改めて彼が特別なのだな…なんて思うわ。
少しずつ、思い出してきたのは最後の記憶。
少し目を瞑るようにして、ゆっくりと思い出してみようか。]
ー2人の回想ー
……待って、ダイミ君。
[
迎えに来てくれたのに、はぐれちゃったら意味が無いよ?
でも、時折歩調を緩めたりしてくれたから。置いていかれはしなかったの。手とか…繋いだらいいかなって思ったけれど。恥ずかしかったし嫌がられたら…って思うと、勇気が出なかったの。
周りに人が多くなったら、悪魔だって声とか…余所者って声が一杯聞こえてくるよ。私は…昔もどうして分からないのに言われた事があったから、大丈夫だけど。ダイミ君は大丈夫なのかな。時折睨みつけていたりするから、きっと苛立ってはいるのだろうなって…思ったの。]
……ダイミ君。大丈夫、だから。私は。
[そう言ってそっと、袖を掴むよ。そうしたら「もう1人の私」が、ふわりと出てきたんだ。]
[宿屋に着けば、「ヒュー」と名前を書く。顔色を特に変えることはない。
この時は少なくとも、ヒューさんとダイミ君の関係は良くなかったのと、疑うとしたら正直此処なのかなと思ってしまったことはある。
不可解な点はあれだけボロボロであることだから、どうなのかは全く読めないけれども。
悪魔だと言う声が強い。煩いとは思うけれど…「私」も気にしていないのだからいいのだろう。「私」は…強いって、こういう時は思うわ。
私が出来るのは、どんなときも「私」と共にあること。「私」を裏切らないこと。
一つの決意と共に投票箱に入れて、立ち去った。]
[扉が開けられて、出ろの声。
ゆっくりと、その人物を見上げて。]
ーー…………
[その意味に理解して、立ち上がる。少し歩いて、ヒューのほうを向けば、]
…………っ
[一瞬、つらそうに、顔を歪める。
じくじくと、何か痛いのは、怪我のせいだ。
だから、違う、違う、違う。
頭をぶんぶんと、振って、再び背を向けて外に出ようと……]
…………っ!!!
[ばっと、振り返って、ヒューのもとへと行き、胸ぐらを掴む。]
……ざけんな……ふざけんな、ふざけんな!!!
なんなんだよ!!父さんも、あんたも!!
レティーシャもメアリーも、みんなみんな、
なんで…………っ!!
最後の声は、心で響く。
ーー……死なないでくれよ……
[手から力が抜けて、ヒューから手を離れて、ぽとりと落ちる。
出ろ、と言った男が腕を掴み、無理矢理立たせられ、
そして、そのまま、引き摺られるように、連れていかれ、扉がばたんと閉まった**]
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[宿屋を出れば、先程私が名前を書いた彼が追いたてられていたのが目に入る。人狼だ、殺せ、余所者が…!様々な罵声が広がり
石を投げつける人々もいたのだ。]
……痛…ったい。
[流れ弾となった礫が飛んで来たから躱そうとしたけれど、腕に当たってしまって顔を顰める。血とかは出ていないみたい…と思ったら今度はダイミ君の頭に当たる
ダイミ君のことだからなのか、「私」が反応して表に出てくるのを感じる。最後に聞こえた何やってるんだ……という声に、ダイミ君から彼への信頼を感じて。
選択のミスを、直感した。胸の裡に広がる罪悪感。
投票しておきながら…彼が今日処刑されないことを祈った。]
ダイミ君……!血、血が出てるよ……!
[「もう1人の私」に呼ばれるように私が戻ってきたら、ダイミ君は頭から血を流していたの
叫んだ声は、周りのうるささのお陰であんまり響かなかったものの、心臓がバクバクとうるさくなっているの。
迷いなくハンカチを取り出して、頭に一先ず当ててみるけれど、どんどん血で染まっちゃう。結構白いハンカチだから尚更だね。
あわあわとしていても何も解決しないのだけど、ダイミ君は頭のそれをあんまり気にしていないみたい。
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【人】 長老の孫 マーゴ―屋敷へと戻る道程― (9) 2015/04/24(Fri) 15時半頃 |
【人】 長老の孫 マーゴ―村奥の屋敷― (11) 2015/04/24(Fri) 15時半頃 |
【人】 長老の孫 マーゴ[予想通りの場所におばあ様だったものをみつけた。 (12) 2015/04/24(Fri) 15時半頃 |
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[「アンタの神様は―――――愛してくれたのか?」以前に似た質問をされた。
にこり、昏い瞳で問いかける少年に微笑んだ。]
もし、あなたがたが心を尽くしてわたしを捜し求めるなら、わたしを見つけるだろう。わたしはあなたがたに見つけられる。
[月並みの返事。余りにも平凡な、牧師らしい模範解答だった。だが、信者にも誰にも言い漏らした事はないが本心は別にあった。
自分自身の心に問うたところで神の在り処は見つけられはしなかった。]
[神なんて、いない。]
― 回想、メアリーとの対峙
[神はいない。
いたとしても、愛してくれなかったのだろう。]
はい、世の中は嘘だらけですよ。
何処にも真実は存在しないんです。
[人は人と生きるには偽り、
人狼は生きるために正体を偽る。]
…だから、…私も、楽園を夢見た事がありました。
[突き出された刃はこちらに向って来ることなく。メアリーはツインテールを解き、自身の髪にナイフを当てた。惜しみもなく、長い髪は短く刈られる。
「ああ、そんな事をしなくたって、貴方は貴方なのに。」
そう言おうとしても、少年の強い宣言がそれを阻む。
母親の為に性別を偽って、辛くないよと本心にも嘘を付く。「でもつらくないよ。おかーちゃんがよろこんでくれるから。」…そう嬉し気に笑った子供が脳裏から離れない。
彼の母親がかりそめの姿しか愛せなくても。飾られた表面に隠された裏側、その内面も全て丸ごと。]
[牧師として村人と過してきた日々、メアリーと交わした数々の会話。
「それともここでのアンタも事実なのか?」という質問に答えず、代わりに、
「そのままのメアリーが、……好きでしたよ。」
何時かとおなじ笑顔でそう言った。
あの時告げた言葉
[ナイフで無理矢理引き切っただけの髪の毛は、肩の下辺りで真っ直ぐかつ不揃いに揺れていた。
だが、牧師の言葉に少年の決意は揺るがなかった様だ。覚えてるのは自分ばかりで、とうに忘れてしまったのかもしれない。良く昔の事を思い出すのは、長く生き過ぎた証拠なのだろう。
「オレは……アンタのことを報告する。
それで…オレはアンタをたぶん殺す。」
少年は、前に進む事を恐れていなかった。]
[そもそも、牧師の推測は全て見当違いの可能性もある。メアリーの相談を聞いたり、日頃の彼を見ていて、そう感じただけで。あくまでも推測は推測にしか過ぎない。
それに、牧師の言葉なんて信じられないのかもしれなかった。
「メアリーは嘘つきじゃないよ」と言葉を与えた人物こそ、本物の「嘘つき」なのだとマーガレットの花弁に教えられたのだから。]
…そう、ですか。私を殺すんですね。
[今更、どう呼び止めようが、メアリーには届かないに違いない。*]
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[
袖を引いて逃げようと思ったのに、逆に腕を引かれて抱き寄せられて…耳打ちされるの。
抱き寄せられたことに一瞬飛び上がりそうになるけど、話の中身を聞いたら少し驚くよ。]
…それを、ダイミ君は信じているのだよね。
[信じられないって思う気持ちは、無いわけじゃないの。でもダイミ君が本当に信じているなら、私も信じようって思うよ。]
私は「もう1人の私」といるから、最初から1人じゃないの。
[安心して貰えるようにそう言ったけれど、顔を顰めちゃうかな。
でも私にだって、言っている事の意味は…少し分かるから。]
だけど。
……一緒にいては、いけないの?私も。
[答えは、拒絶だった
裏切られたって気持ちは、ないの。でも……私では彼の力には何にもなれないって言われているみたい。
尻もちをつくようにして突き飛ばされたら…すぐに見えなくなってしまうの。痛いけれど立ち上がって人をかき分けようとするけれど、私が吹き飛ばされるばっかりで。]
………はぁ、はぁ…
[置いていかれたのは、私だけ。
とぼとぼと、泣きそうになりながら。でも約束は守ろうって思って。まずはダイミ君のお家に向かうことにしたの。]
[ダイミ君のお家に着いたら、直ぐに頭を下げたの。
私のせいで、余所者だからって連れて行かれたんだって。
だから、私の家に来ませんかって提案したの。
でも、それはしないって…毅然とした態度で言われてしまうの。
ダイミ君にはダイミ君の考えがあって逃げなかったのだから、後で拳骨する位で許すし。
私達は私達でどうあろうとも、ケーキ屋であり続けるの、って。
「絶対に迎えに来る」って彼が言ったなら、その位は守るだろうさって笑って。私の頭を撫でてくれるお母さんの姿は……強いって思ったの。
この人がお母さんだったら良かったのにって、少し思ってしまったの。そんな事、思ったことは今迄無かったのにな。]
[その後は、しばらくダイミ君のお母さんとお話しをしてから家に帰ったの。どうしてなのかな、孤児院の先生…勿論、女の人だよ?が家の前に来ていて、心配だったからって言うの。
「1人でいてはいけない」っていう言葉を思い出したから、一緒に泊まってもらう事になったの。
先生も遠慮していたけれど、もうお年を召しているからベッドに眠って貰って。私は毛布と一緒に机に突っ伏すように眠るの。]
[朝になって、戸が叩かれる音で目が覚めるよ。
迎えに来てくれたのかなって急いで毎日用意しておく聖歌隊の服を羽織って…ドアを開けたらフランシスカさんの姿。
どうしたんだろうって思いながら話を聞いていたら、「もう1人の私」が急に呼ぶの。
とっさに感じた違和感……なんだったんだろうって思いながら。
それが私の、最後。]
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