202 月刊少女忍崎くん
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― 少し昔の話: 一年 夏も終わる頃 ―
[書道部に入った後、タモツに色々と教わりながらネットでも色々と調べてみた。するとたどり着いたのが「書道パフォーマンス甲子園」だ。
公式からその様子も動画で配信されており、うおおおおお…と一晩ですべての動画を見終えてしまったのが事の始まり。
次の日には部室で、やろう!!!と全力で叫びまくった。
申し込みは春。本番は夏。
時間はたっぷり一年ある。
当時の三年生は、参加はできないけど出場で来たらみにいくわーとか、参加できないんだから計画書にいっちょかませろ、とか、なんだかんだでワイワイと話にのってもらえた。]
えーっと
まずあたしとタモツは確定だろ?
あとゴロ先輩とー
[その場にタモツが居たかは定かではないが、割と最初から計画に組まれていたので逃げ場はない。]
あっそれと
あれ多分体力つかう!
筋トレしましょーよォ 筋トレェ
『お前どんだけ走り回るつもりなの?』
え〜っ
[綺麗にはもった何人かの部員の声に、いいじゃーんっと抗議の声を上げた。
でも文字を書きながら4mのキャンバスを歩き回るのはやっぱり体力つかうと思うんだけどな〜、と頭を悩ませる。]
[甲子園の出場校のパフォーマンスには、きっちりと和装で礼儀正しく静かに書を描いてゆく学校もあれば、演劇のような恰好をして周囲で演技をしたり台詞を言ったりしている間に書を作ってゆく学校もあった。
個性的でさまざまだ。
礼儀正しいのも捨てがたいけどやっぱりにぎやかにやりたい!体力は作っとくにこしたことはない!!
そう思って思い出した顔は―――]
― ケース1:サカキバラ ―
[ひとつめはクラスの運動部員。
席についている彼に近付くと、その机にバンっ!と音を立てて手を置く。座ったままのサカキバラを立ったままの視線で見下ろしながら、]
ちょっとききてェことがあんだけど
時間あいてる?
[話しかけるオーラは、
「あの…聞きたいことがあるんだけど…ちょっといいかな…?」みたいな少女漫画のむねきゅんシーンとはかけ離れていた。]
悪い事はいわねェって
[ニっと笑いながら付け加えられたひとことは逆のダメ押しな気がしないでもない。この時サカキバラはいったいなにをおもったのか。顔の上部にトーンがはられる系の笑みではなかったとは言えない。]
[まあ場所を変えるわけでもなく話す内容はこうだった。]
書道部で筋トレしたいんだけどさァ
なにやるのがオススメ?
[という解るんだか解らないんだか、な内容だった。
必要な理由は聞かれたら答えるスタンスだ。
軽めの筋トレ方法を聞き出せたなら、そっか悪ィな!さんきゅ!!と笑顔でしゅたっと立ち去っただろうが、「なんだったんだ…?」というクラスメートの呟きは、たぶん残った事だろう。]
― ケース2:ヒミヤマ ―
[サカキバラから筋トレ方法を聞き出したものの、これは運動部のものだ。そういや、ちょっと有名な先輩がいた気がする。
運動部から演劇部まで、色々な部に助っ人にいくらしく、その話は時折耳に入っていた。
その時は、ふ〜ん?くらいに聞いていたけれど、これはもしかして。もしかしてちょうどいいんじゃない!?
さっそくクラスに向かったけれど、放課後、すでにそこにはいなかった。
問題の人物は色々な部に出没しているらしいので、部活動をやってる友人に見かけたら教えて〜の包囲網をはる。自分で見かけた時に捕まえられるよう写真もゲットした。(ミーハーな女子に聞くとたいてい写メを持っていたので、すごいなあと思う。)
バスケ部助っ人時の画像を眺めながら廊下を歩いているとふっと誰かとすれ違――― ん!!? バッ!!と振り返る。手元にある画像と見比べた。]
あっ!?
あんたもしかしてヒミ…! ヒ… ?
――… すけっと先輩!!
[びしぃっ!と指先をむける。
名前はうろ覚えだったので誤魔化した。
ぱっと顔を輝かせながら近づいて、]
うおーっちょうどよかった!
探してたんスよ〜 先輩めっちゃ頼りになるって聞いてたから!
[主に助っ人としての話。
喋り方は精いっぱいの敬意がこめられている。]
あっいや用事は助っ人のお願いではないんスけどね!
文化部のやる筋トレ方法とかって知ってるかな〜って
[理由を訊ねられたら書道部で大掛かりなパフォーマンスをやる大会があってそのために筋トレをしたいという旨を伝えた。かくかくしかじかまるまるうまうまだ。]
ちょっと一言アドバイスなんか… こう…!
[パンッ!と手を合わせて、おねがいしますっ!と神頼みだ。]
あっあたしは書道部の栗栖増子ってもんですぜ!
以後お見知りおきを!
[今更ながらの自己紹介も置きながら。ぐっと親指を立てた。
提案をもらえたなら大げさにお礼を言って、その後も途中経過や具合など、見かけたら雑談交じりに報告・相談に行く事もあったろう。
*最初のような賑やかさを連れて*]
ああ…。
頑丈だった縁が崩れたのは他でもない書生さんの…。
でもその理由が切ないな。
[しかも相手の父に反対されていたのか、と
肩を叩かれ紡がれた言葉に頷いた>>3:*38]
さすが星野しのぶ先生。
これいつか読み切りに、いやマーマレードでは切なすぎるか…。
[微笑む相手に投げた言葉に、考えこむように腕を組む。
彼のアシスタントを始めてからというものの
自然と日常生活の中でもネタを探すようになってしまったのは
アシスタントあるあるであろう。
少し離れた場所にいる級友の不可思議そうな表情は目に入っていない。]
おお。あー…っ。
そ、そういえば鷹野と一緒じゃないんだな。
[大丈夫か?>>*1と聞かれて打撲程度の白銀を思い出し
現在の自身の恰好を見やって慌てる。
近頃は忍崎の隣にいつもいる印象が強い小さな存在が
見当たらないことに今更思い至って、そして安堵した。]
いや、大丈夫だとは思うぞ。ほら。
[一応冷やしておくように湿布渡したし、と。
ここら辺かな、と暗幕をぺらりと捲ってみせる。
光に溢れる暗幕の外側、忙しそうに小道具を修繕していたり
次のお化け役がスタンバイしている中に
ひとり椅子に腰かけている白銀が見えただろうか。]
― 第二体育館 ―
[それはパフォーマンス開始の時間。きっちりにはじまる。]
お集まりのみなさま、ありがとおっ!!
人楼高校書道部一同だ!!
お時間はあんまりとらせねーので〜
ゆっくり楽しんでってくれよ!!
[「どっちだよ!」というヤジの様な笑い声がとぶ。ははっと笑い声も漏らしながら。]
そんじゃっ
これより書道部のパフォーマンスを開始するぜっ!
[書道部部員の声が響いた。
マイクを放送部から借りてきた部員に渡す。この後音響もやってくれるらしく、ありがたいことこの上なかった。―― まあ、放送設備をよそもの(特に栗栖辺り)に任せるのに不安があったのだろう。]
[書道部員が初期配置につく。
体育館の中央には、したじきの上におかれた大きな半紙があった。
今回パフォーマンスに参加する書道部員は10名だ。
その奥には和太鼓。部長とタモツが撥をもってそこにつく。
紙の側、5人がバケツと大きめの筆をもってしゃがむ。
そして残りの三人は紙の前に、大きめの団扇をもって仁王立ちだ。栗栖はこのグループ。
すう
ひとつ呼吸を整える。
どこどんっどこどんっ 太鼓の音とBGMが流れ出すと、]
ソイヤッ!
[楽しげに合いの手をあげ、踊りながら、紙を団扇で仰いでゆく―――…]
― 少し前の話: 夏の甲子園 ―
[本番当日。
その日もテンションは今日と同じようにあがりまくっていた。
選曲をしたのは栗栖だ。
最初は「アップテンポがいい!」とか言っていたくせに、候補をあげてみると中身は渋かった。 それでも話はどんどん盛り上がり、こうして完成の日の目を見る。
筆組の5人は、紙に背景を書いてゆく。
暗い藍色の空、薄紫の山、青い海。
薄墨でかかれたそれは、雄大だ。
開始直後の踊りや背景が終わると次は文字のターンだ。]
『はいっ!』
[掛け声と共に 紙の上を、灰色、藍色と水色が走る―――。
藍色と水色は左右に分かれるように色を重ねていく。
灰は空を、藍はその色を受けて輪郭づく山を、水色は海を。]
♪ お〜〜とこはァ〜〜 まぁ〜〜つり を〜〜
[会場に、某さぶちゃんの演歌が鳴り響く。
それに合わせて、部員は掛け声を忘れない。]
[手は太鼓から筆に持ち替えて、青色が入ったバケツを持った保と、緑色のバケツを持ったゴロウが並ぶ。
一礼と共に紙の上を歩いて、保はゴロウよりも紙の中心部で止まる。
ひとつ、息を吸ってから]
はいっ!!!
[掛け声と共に2色が勢いよく紙の上に落ちる。
青色の筆が走らせる。リズムに乗るように膝を上下させながら、「海の神」と書いていく。
自分の斜め左上ではゴロウが緑色で、「山の神」と書いている。書き終えるタイミングはほぼ同時。]
[海の神、山の神、
歌詞に倣いつつ作られる達筆は観客の目を引いた。
何せ部長とタモツという二大エースの文字だ!かっこよくないはずがない!
曲にのせ続くパートは、海の神、の横に「命を本当にありがとう」と書く部員、スペースを開けて左側、「燃えろよ」と歌詞を書いてゆく部員、その間を縫うように、赤い点が、ぽつぽつと落とされてゆく。
赤い点は栗栖の担当だ。
てんっ
てんっ てんっ
左から右へ、順々に。合計で5つ落とされる赤い点。それが落とし終えたのと文字が完成したのは同じだった。]
[次は落とされた赤い点に右から左へ。点の周りに花が咲く。
花火の芯と、花びらだった。
大輪の花火は数人がかりで同時に並んで書いてゆく。リズムに乗った一糸乱れぬコンビネーション。 どんどんと、合計で4つの花火が完成してゆく。
と、同時に。
紙の中央、あいたスペースに大きく堂々と「 祭 」の文字を書くのは部長であるゴロウだった。力強い筆遣いと共に発される太い声は会場に響く。]
[歓声湧く中、自分が「これが日本の」と書き始めれば、
横から署名を細めの筆で書き始める。
平行するように下へと下る。
栗栖が落とした赤い点を、日本の「日」の真ん中の横棒にして書いていくのがポイントだ。]
…はぁ、
[熱い体育館の中、法被姿とはいえ汗がじわじわと滲む。紙の外にはけて額の汗を拭う。
最後のシメに「祭だよ」の「だよ」の部分を書かなければならない。
まさにこの合作の書の最後といってもいい。
その時は、自分“1人”がこの紙の上に立っている状態になる。]
(よしっ)
[気合が入る。
「祭」の文字が書き終わり、すれ違うように紙の上を歩く“2人”。]
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